最近衝撃的なニュースが飛び込んできた。お菓子のロッテホールディングス(HD)が2月16日、傘下にある『ロッテリア』の全株式をゼンショーホールディングス(HD)の子会社に売却することを発表した。売却日は4月1日。
『ロッテリア』は1972年、先行したマクドナルドが銀座三越に開店したのを追って、東京・日本橋の高島屋の一階に1号店をオープンした老舗ハンバーガーチェーンだ。1980年代にはマクドナルドと互角か追い越す勢いだった。しかし、2023年1月時点で全国に358店を展開するに過ぎず、モスバーガーにも大差をつけられている。
チョコレートやガムの大手のロッテリアの食品開発の力を借りて、日本人の味覚に合わせた商品開発が強く、シェイクの開発や、海老バーガーなどで強みを発揮していた。
ゼンショーHD、過去には『ウェンディーズ』を買収も撤退したことがあり、ロッテリアの行方も心配される。
最近元気のないロッテリアだが、1980年代にはマクドナルドを追い上げ、マクドナルドとの低価格戦争で活況であった。故 重光武雄氏はロッテリア創業に際して、米国のコンサルティング会社から技術導入した。
そのため、国産厨房機器開発で苦労していたマクドナルドから見ればうらやましい存在だった。東北・上越新幹線からも見えるJR埼京線の武蔵浦和駅すぐの浦和工場内のと中央研究所(埼玉県さいたま市南区沼影3-1-1)に独立店舗を設置し、その技術力は素晴らしかった。マクドナルドのように駅前繁華街だけでなく、地方の一戸建てドライブインも積極的に展開していた。
マクドナルドでは地域ごとに競合との店舗数を比較していたが、九州ではロッテリアのほうが店舗数が多く焦ったことがある。
ロッテリア売却ニュース
ロッテリアの親会社ロッテの創業者の故 重光武雄氏(本名は辛格浩)はすごい経営者だ。
韓国や朝鮮半島出身者で最も成功した人材だ。日本では単なる老舗お菓子屋にすぎないが韓国では大財閥だ。故 重光武雄氏は日米の技術力と金利差を利用し、更に日韓国交正常化後、日本の大手企業と提携し、韓国でいろいろの分野で活躍している。
ロッテ百貨店は高島屋の協力、ロッテホテルは大手日本のホテルの技術協力、富士通と合弁でコンピューター製造、富士フィルムとの提携によるフィルム製造販売。日本のセブンイレブンとの提携展開。建設業にも進出し韓国各地の高層マンションを建設するなどしている。
凄いのは室内型テーマパークのロッテワールドであり、超高層ビル内のテーマパークはディズニーランドに匹敵する。ロッテ百貨店、ロッテホテルは日本のどれよりも立派だ。「ロッテ財閥」といわれた存在だ。故 重光武雄氏は韓国滞在時には韓国ソウルの繁華街明洞にあるロッテ百貨店に隣接したロッテホテル最上階に滞在し、陣頭指揮を執っていた、
ロッテ韓国HP
ロッテ日本HP
故 重光武雄氏関連情報
後継者問題
故 重光武雄氏は日韓政府の橋渡し役という黒子役で日本でも大きな政治力を持っていたと思われる。私がロッテで感銘したのが、不動産戦略だ。
山手線新大久保駅に隣接した新宿区百人町の新宿工場。JR埼京線の武蔵浦和駅すぐの浦和工場と中央研究所(埼玉県さいたま市南区沼影3-1-1)東北・上越新幹線からも見える。関越自動車道インターすぐの狭山工場(埼玉県狭山市新狭山1-2-1)。錦糸町駅隣接のロッテシティホテル錦糸町。
新宿歌舞伎町のゴルフ練習場、葛西のゴルフ練習場など、その立地のすばらしさが目立つ。またあまり知られていないが、故 重光武雄氏は旧軽井沢に広大な別荘と社員研修場を持っている。
順調に見えたロッテは創業者の故 重光武雄氏の後継争いで乱れてしまった。
で詳しいので読んで頂きたい。ドラマのような展開だ
次回で、なぜロッテリアは苦戦したかを説明しよう。
続く