美奈子のおしゃべりキッチン

南イタリア美食便り

セカンドシーズンも終盤に入った「美奈子のおしゃべりキッチン」。zoomでプーリアの我が家のキッチンからライブ配信するお料理教室です。タイトル通り、おしゃべりしながら簡単に作れる季節のプーリア料理をモットーに毎月1回日本時間の土曜日の夕方に配信しています。

ライブで一緒に作るのもよし、アーカイブ配信を見てご都合の良い時に作るのもよし。プーリアの旬を感じていただけるおしゃべりをしながら、時にはワイン片手にリラックスムードでお送りしています。

メニューを考える時に気をつけているのは、食材が日本でも入手可能かどうかという点です。これだけネット通販が一般的になった今、日本で入手できない食材なんてあるのか?とも思いますが、プーリアでは一般的でもまだ日本では業務用としてわずかに流通されているだけの食材も結構あります。

その一例が、乾燥そら豆。その場合は私が輸入業者から直接購入して参加者の皆様にお分けするということもしています。

また、スーパーマーケットに並んでいるけど使ったことのない食材やレストランで食べたことはあるけど自分で調理したことのない食材などちょっとした非日常感のある食材を使うことも楽しみを引き出すポイントだと思っています。

次回の食材はムール貝。我が家では一番よく使うし味も大好きな貝です。ヨーロッパでは各地で養殖されています。最近は日本の国内生産量が増えつつあるようです。確かに昨年調べた時よりネット通販での取り扱いも増えているような実感があります。ムール貝が日本でももっともっと手軽な食材になるといいなと思っています。

国際的な独立非営利団体である水産養殖管理協議会(ASC)のH Pによるとムール貝の養殖はは環境にかかる負荷が非常に少ない上、海洋生態系にプラスの影響もあるとのこと。水中で自然発生する植物プランクトンのみを摂食するろ過摂食動物であるムール貝は養殖されている水質が良いことを示す指標となるそうです。

ミネラルや良質なタンパク質の優れた供給源であり低脂肪のムール貝はスーパーフードと見なされていると書いてあります。

良いこと尽くめのムール貝。 食べ方は、シンプルなワイン蒸しが一番よく知られているかも知れません。調理方法も簡単で良いですね。私のお料理教室では、一手間かけたパン粉焼きを作ります。食べやすくちょっとおしゃれな前菜になります。少し手数が増えてもボイル済みやむき身ではなく生のものを使った方が、風味や食感などお味がぐんと上がります。

大橋 美奈子

大橋 美奈子

東京生まれ。演劇プロデューサーを志し、高校卒業後アメリカ留学。ニューヨーク大学芸術学部在学中は舞台、映画で俳優及びプロデューサーとして活躍。卒業後、メディア関係のリサーチ、コーディネイト会社を設立。現在はホスピタリティビジネスのコンサルタントである夫ジョヴァンニの故郷であるイタリア・プーリアから“外食とはエンターティメントである”という考えのもと“感動”を創る仕事を支えています。

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