鹿児島うんまか深海魚

食の宝庫九州から

鹿児島市の大学で食品衛生の講話をする機会をいただきました。(これが本業ですよ)

終了後、参加者、講師陣で情報交換会が開催されました、大学正門前の居酒屋でしたがなかなか美味しい料理と薩摩焼酎で盛り上がりました。

お刺身の盛り合わせが出てきて、魚種を説明してくれるのですが、聞きなれない、珍しい魚が並んでいます。

 はまだい

なみくだひげえび

つむぶり

あぶりしめだい

説明を聞いても元の姿が想像できません。

それぞれにクニュクニュ、コリコリと新鮮で噛み応えと味わいのあるお刺身です。

これらは錦江湾(鹿児島湾)で獲れる深海魚だそうです。

気付いたら壁に「うんまか深海魚あります」とポスターが貼ってあります。

かごしま深海魚研究会のポスターですが、研究会の主宰が鹿児島大学水産学部の大富教授となっており、大学の門前で、まさに産官学が一体となった活動が行われているというわけです。

深海とは水深200メートルを超える深さの海で、鹿児島は人口58万にもなる県庁所在地の目の前に、そんな海が広がっているのです。「とんこ漁」という底引き網漁があるのですが、ヒゲナガエビやアオメエソなどの有用種以外のあまり市場に出回らない未利用種を食べる活動を始めているのです。

確かに味わい深い魚が揃っていました。これらは首都圏などに流通させるには、鹿児島は遠すぎますし、価格が釣り合わないことになりそうです。

となれば地産地消で、地元の人に食べてもらう、地元でも美味しさを知らない人も多いようです。県外から来たお客さんにアピールしてリピーターになってもらうという工夫を凝らしていこうという作戦です。

薩摩焼酎に合う料理にしていくと更に人気がでるのではないでしょうか。応援したくなりました。

鹿児島うんまか深海魚

https://kagoshima-oishinkai.jp/

かごしま深海魚研究会:深海性未利用水産資源の探索と有効利用に関する研究

上田 和久

上田 和久

スタジオワーク合同会社 代表。熊本県生まれ。厨房設備施工会社、電機メーカーで冷蔵設備の設計施工営業を担当後、食品メーカーへ転職し、品質保証の仕事を経て、2016年1月コンサルタントとして独立。安全安心な食品を提供することに日々、注力する企業に対して、HACCPに基づいた衛生管理の取り組みを支援している。 JHTCリードインストラクター

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