復活 沖食堂

食の宝庫九州から

街場の食堂は絶滅危惧種指定しても良さそうなくらいに激減しています。外食の機会が大きく変わる中で地元に愛されていても、後継者不足で閉じていく店も多いのです。

久留米にも※※食堂という飲食店が複数ありました。久留米ならではなのは、それぞれがチャンポンであったり豚骨ラーメンがあったりすること。定食ではなく、ラーメンライス。単独のラーメン店も多い中に、食堂の看板で一押しがラーメンなのです。

久留米随一の進学高校の近くにある「沖食堂」もそのひとつ。正面は学校のグラウンド、表通りまで100メートル。周囲は住宅地という立地で数十年愛されて来ました。

メニューは、豚骨ラーメン、焼飯、おにぎり、スープ、茹で卵のみ。

店舗の老朽化や、店主の高齢化で閉店かと思われていたところに跡継ぎに手を上げる人がいて、近くに新店舗を建ててオープンしました。

コロナ禍で、10時から16時の時短営業ですが、昼時には駐車場は満車、10人くらいの待ちも出ています。

まぁ長浜のラーメン屋のように、バリカタでガンガン麺を上げる訳でもなく、焼き飯は、しっかり飯を焼いているので、少々時間はかかります。それでも豚骨ラーメンは、臭みも無く、すっきりしたスープです、麺は細目の低加水、少々やわ目でしたがスープに絡みます。トッピングは、自家製チャーシュー、海苔、茹で卵、ネギ。久留米ラーメンの王道を歩いています。

しっかり焦げ目のついた焼き飯は、卵、かまぼこ、玉ねぎ、ネギ、にんじんのみじん切りが彩り良く入っていて、これぞ焼き飯です。チャーハンではなく焼き飯。

ついセットで注文して腹いっぱいになってしまいます。

学校のグラウンド前で、お腹のすいた生徒たちを喜ばせ、また卒業しても、思い出して足を運んでいるのでしょう。

一旦閉じても、再開してもニュースになる街の食堂。素敵です。

西日本新聞
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/799011/

食べログ
https://tabelog.com/fukuoka/A4008/A400801/40000223/

上田 和久

上田 和久

スタジオワーク合同会社 代表。熊本県生まれ。厨房設備施工会社、電機メーカーで冷蔵設備の設計施工営業を担当後、食品メーカーへ転職し、品質保証の仕事を経て、2016年1月コンサルタントとして独立。安全安心な食品を提供することに日々、注力する企業に対して、HACCPに基づいた衛生管理の取り組みを支援している。 JHTCリードインストラクター

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