日向へべす

食の宝庫九州から

先日、宮崎県の日向市に行ってきました。

宮崎の県北に位置するのですが、福岡からだと意外に遠く。鹿児島市や宮崎市より辿り着くのに時間がかかります。JRだと、小倉から大分周り。もしくは、鹿児島から宮崎周りという長距離移動になり、同じ時間で名古屋くらいまで行くことができます。

結果、車で行くことが多いのですが、その場合、熊本から高千穂越えで向かいます。自動車道が少しずつ整備されていますが、そこそこ遠いというのは実感するところです。

旭化成の企業城下町の延岡市の南に位置して、臨海の工場団地があり、椎葉や諸塚の林産資源を出荷する細島港があります。鉄分の多い友人には、ブルネル賞を受賞した鉄道の駅舎「日向市駅」が必見でおススメです。

そんな日向市の友人から帰りに持たされたお土産が「へべす」です。

濃い緑色の小さなミカンです。

徳島産のスダチ(酢橘)、大分産のカボス(香母酢)に良く似ているのですが、スダチは30~40グラム程度、カボスは100~150グラム程度である。へべスは50グラム前後、サイズも中間といったところです。

特徴は

独特の香気・風味がある。

種子が少ない。

果汁が多い。

皮が薄い。

というところですが、特に、皮が薄く、日持ちがしないという点が、ジューシーだけど長距離輸送に向いていないということで、スダチ、カボスほど認知されていないでしょうか。

日向地方(日向市(旧東郷町を含む)および門川町)特産。江戸時代末期に富高村西川内の長曾我部平兵衛(ちょうそかべ へいべえ)が山中で自生するヘベスを発見して自宅庭先で栽培したことが始まりとされ、「平兵衛酢」と書いて「平兵衛さんの酢」「ヘベズ」「ヘベス」と呼ばれるようになった。という由来だそうです。

嫁入りの際に、苗木を持たされて庭先に植え育てるので、料理する際に必要な時は、ちょっと摘んで使うという感じで。商業的に栽培するというものではなかったようです。

皮が薄くて日持しないというのも、また、日向という地理的な不利も働いていそうです。

皮が薄い分、果汁は多く、焼き魚に絞ったり、素麺の薬味に使ったりと便利で美味しいミカンです。

果汁として加工したり、冷凍したりと流通の工夫が進んでいます。機会があれば試していただきたいところです。

シーズンはハウスものが6月から8月、露地ものが8月から10月です。

JAひゅうが

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加工品

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上田 和久

上田 和久

スタジオワーク合同会社 代表。熊本県生まれ。厨房設備施工会社、電機メーカーで冷蔵設備の設計施工営業を担当後、食品メーカーへ転職し、品質保証の仕事を経て、2016年1月コンサルタントとして独立。安全安心な食品を提供することに日々、注力する企業に対して、HACCPに基づいた衛生管理の取り組みを支援している。 JHTCリードインストラクター

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