生産者限定ポテトチップ

食の宝庫九州から

スーパーマーケットなどで見かけるポテトチップスの約7割がカルビー製。圧倒的なシェアを持っています。鮮度の良いじゃがいもを全国9つの工場で、収穫から時間をおかずに製品化しているのが美味しさの秘訣だそうです。

先日、近所の大型スーパーに出かけたところ、大量に陳列しているポテトチップが目に留まりました。

生産者限定「佐賀県鳥栖市松隈ファームのしんじゃが使用」と書かれています。調べると販売していたスーパーのグループ会社とのコラボのようです。

カルビーのサイトによると、全国で400軒を超える契約農家と栽培契約をし(圧倒的に北海道が多く佐賀県は7軒)、収量と鮮度を確保、物流も鉄道、トラック、専用船も準備して国内9カ所の自社工場で生産しています。

原料産地として明記された食品は多いところですが、生産農家まで遡れる点は企業として大きな強みです。

それにしても、ポテトチップスの生産ロットをまかなえる量ってどれだけなのでしょうね?

佐賀県鳥栖市は、佐賀県の東部、福岡県久留米市と筑後川をはさんだ隣の市です。九州自動車道の鳥栖ジャンクションがあり、九州の東西南北の結節点として、物流の拠点として伸びている地域です。

それでも、まだまだ筑後川流域の豊かな土壌による広大な農地も広がっています。稲作が主ですが、裏作として小麦、そして松隈ファームはじゃがいもを生産しています。生産者グループ4名で36ヘクタール1200トンを出荷しているそうです。

カルビーのポテトチップスに適した品種を、安定して生産できるように、メーカーからのサポートも厚いようです。

生産者やメーカーの顔の見える製造は、安心感を生み、顧客を離しませんね。

さて、実食。久しぶりに「うすしお」味ですが、サクサク軽くて美味しいですね、食べ始めたら止まりません。

チーズやスパイスなど味変した製品もたくさん出ていますが、シンプルで素材の味が判るものが一番美味しいのではないでしょうか。今回は地元の生産者限定ということで親近感があり少し推しが強めです。

これは全国各地で取り組みがあるのでしょうか、ぜひ探してみてください。

ポテトチップスに加工 鳥栖市でジャガイモ収穫最盛期【佐賀県】佐賀テレビニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/ad41cd1db8a761f6a8208d41f732810950c55c55

カルビー生産者一覧
https://www.calbee.co.jp/jagaimo/creator.php#

上田 和久

上田 和久

スタジオワーク合同会社 代表。熊本県生まれ。厨房設備施工会社、電機メーカーで冷蔵設備の設計施工営業を担当後、食品メーカーへ転職し、品質保証の仕事を経て、2016年1月コンサルタントとして独立。安全安心な食品を提供することに日々、注力する企業に対して、HACCPに基づいた衛生管理の取り組みを支援している。 JHTCリードインストラクター

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