6月、プーリアの一番良い季節です。実りの秋、9月、10月も良いのですが個人的には賑やかでまさに”Life is easy”な夏へ向けてのワクワク感のある今の時期が大好きです。今年はさくらんぼの当たり年で、毎日ふたりで1時間ほど収穫してもここ10日ほどは溢れほどに赤い実が輝いています。
お中元とばかりに普段お世話になっている方々に2~3キロづつお配りしたりもしています。シロップ漬け、ジャムも10キロ以上作りました。売るほどあるとはこのことで近所の食料品店などに持ち込んだらとも思いましたが、当たり年なのは我が家だけではなく、値崩れ気味のようで金額にすると本当に僅かなものになってしまうようです。
この時期、イワシやタコ、イカなどの魚介類も美味しい季節です。生の魚介類には日本酒に勝るものはないと個人的には思っていますが、プーリアのロゼ(イタリア語ではロザート)もなかなか良い相性だと思います。
強い太陽を浴びた糖度の高いブドウで作るロザートは香りと酸味のバランスが良い辛口タイプが主流です。マグロなどの油ののった魚にも、生ハムなどの肉類やハードタイプのチーズにもあう万能選手だと思います。和食の甘辛い味にもぴったりなので、是非お試しいただきたいと思います。
プーリアのロザートはブドウ品種としては、ネグロアマーロ、アリアティコ、プリミティーボ、ネーロディトロイアなど代表的な赤ワインの品種全てで作られています。
その中でも私たちの最近のお気に入りはプーリア随一のワイン生産地、マンドゥリアのイオニア海に近いミネラル分の高い畑で作られたアリアティコのローザートです。チェリーやカモミッラの香り、アルコール度は15%というずっしりとしたロザートを冷たく冷やして、初夏のアペリティーボ(食前酒)にします。おつまみにはムール貝の酒蒸しやカチョカヴァッロチーズなどが合いそうです。