weekly Food104 Magazine 2005年12月14日号

メルマガバックナンバー

● 新店オープン情報
● 米国レストランNEWS
● 赤石貴麻の酒蔵探訪記
● 食ビジネスニュースリリース
● 王利彰のレストランチェック

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● 新店オープン情報 ———————————————-■□

■ 「権八 天神」・「La Boheme QUALITA 天神」16日、福岡・天神に同時OPEN

株式会社グローバルダイニングは、このたび福岡市中央区天神2丁目に建つ新
築ビル「天神ルーチェ」内に、和食の「権八」(ごんぱち)そしてイタリアン
レストラン「La Boheme QUALITA」(ラ・ボエム クアリタ)の2業態を、2005
年12月16日(金)に同時オープンします。

○権八 天神
銀座に次ぐ5店舗目となる「権八 天神」は、店内で手打ちする打ち立ての蕎麦
と備長炭で焼き上げる風味豊かな串焼きを中心に、種類豊富な料理を選りすぐ
りの日本酒や焼酎と共に提供する和食ダイニングです。また今回の出店では、
新たに「TEPPAN 権八」を開発し、全国の産地より取り寄せた特選牛をはじめ
旬のもっとも美味しい野菜や魚介などの厳選素材を取り入れて、鉄板焼をメイ
ンに独創性あふれるコースを月替わりでご用意致します。

店内は柱や梁など古材を随所に使用し、どこか懐かしい日本の佇まいを表現。
蕎麦と串焼きを提供するダイニングを5、6階に設け、入口となる6階より、竹
垣に囲まれたテラス席の横を抜け蕎麦打ちの実演を見ながら店内に入れば、角
打ちのほか個室を設えた老舗の蕎麦屋を思わせる空間が現れます。階下には、
串焼きの焼き場を囲むカウンターを中心にメインダイニングが広がります。
また、アールデコ調でまとめられた大正ロマンの薫る7階の「TEPPAN 権八」に
は、大、中、小の3つの鉄板を囲むように客席が配置され、シェフとの会話を
楽しんでいただきながら目の前で焼き上がる料理に舌鼓を打っていただけます。

○店舗データ
名称:権八 天神(ごんぱち てんじん)
所在地:福岡県福岡市中央区天神2-3-24 5・6・7F
電話番号:092-737-2662(蕎麦・串) / 092-737-2666(鉄板)
営業時間:午前11:30~午前0:00(蕎麦・串)
午後4:00~午前0:00(鉄板) 年中無休

○La Boheme QUALITA 天神
本年11月、渋谷での1号店オープンに続く「La Boheme QUALITA 天神」は、弊
社において展開しているイタリアンレストラン「カフェ ラ・ボエム」のコン
セプトを基に、品質にこだわった、ヘルシーで手作り感のある料理を提供する
イタリアンレストランです。店内にて手打ちするコシのある食感の生パスタを
はじめ、薪釜で焼き上げるナポリスタイルのピッツア、作りたてを味わえる自
家製パンや手作りデザートなど、ホームメイドの温もりの伝わるメニューを各
種取り揃えています。また、野菜や魚、肉など厳選素材を使用し、素材の持ち
味を引き出したシンプルなグリル料理をお楽しみいただけます。

3層に分かれた店内は、階層ごとに趣の異なるフロアを構成。入口を設けた6階
には東洋と西洋の美が融合したコロニアル様式を取り入れ、白亜の館をイメー
ジさせる空間が広がります。また5階のダイニングには、柱に装飾したビーズ
など‘スワロフスキー’のクリスタルが多用され、上品な輝きに満ち溢れてい
ます。さらに最上階にはシックで落ち着いた雰囲気のラウンジスタイルのダイ
ニングを設けています。また、個室やテラス席も備えています。

○店舗データ
名称:La Boheme QUALITA 天神(ラ・ボエム クアリタ てんじん)
所在地:福岡県福岡市中央区天神2-3-24 5・6・7F
電話番号:092-737-2601
営業時間:午前11:30~午前2:00  年中無休

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● 米国レストランNEWS———————————————■□

■ カリフォルニア州でヤギ肉の需要が高まる

農作業に従事する中南米の移民が多いカリフォルニア州のフレズノ市では、週
末には中南米料理を売り物にするレストラン Rincon Salvaldorenoで故郷の料
理を楽しむ人で賑わっています。このレストランでは羊のシチューが大人気で
す。また、メキシコ系の間ではトリップ(胃袋)の入ったスープを日曜日に食
べる習慣があります。しかし、これらの生食材を手に入れることは難しいので
人々はレストランで出来上がった料理を買うようになっています。

米国では外国生まれの移民が増加しています。そのため、中南米やカリブ海、
イスラム系の人の住む地域でこのような牛肉以外の食肉の需要が増えています。
羊の米国内の需要は年間1500万頭あるのですが、米国内の羊の飼育数は200万
頭にすぎません。米国ではテキサス州が羊の飼育が盛んで、テネシー州がそれ
に続きます。カリフォルニア州全体の羊の飼育は2002年の6万1千頭から今年は
10万頭に延びています。現在は1800万トンの羊をオーストラリアやニュージー
ランドから輸入していますが、テキサスの研究所は「羊の需要は2007年には現
在よりも40%増加する」と予測しているので、羊を飼育する農家は心配してい
ません。また、輸入と違い、米国の羊肉は鮮度が高いので差別化できるとして
います。

■ コカコーラが黒色に戻ります(新しいソフトドリンク)

コカコーラは大人向けのソフトドリンクとして、エナジードリンクのRed Bull
(レッドブル)やスターバックスのダブルショット缶コーヒー等を意識して新
商品を開発しています。コーヒーがベースの新しいソフトドリンク、Blak「ブ
ラック」は微炭酸で、コーラとコーヒーのブレンドドリンクで、来月最初にフ
ランスで売り出しが始められ、アメリカでは来年末に売り出す予定ということ
です。

しかし、コカコーラのコーヒードリンクの発売がスターバックスの売上げに影
響を与えるわけではないようです。スターバックス既存店の売上げは過去半年
間で8%の伸びと順調だからです。スターバックスの人気は、セブンイレブン
からマクドナルド、クリスピークリームなどに影響を与えており、つい先月は
バーガーキングが冷たいコーヒードリンクの販売を開始したばかりです。これ
らのファストフードなどの企業は、スターバックスの人気に便乗してプレミア
ムコーヒーを発売していますが、成功している企業とそうではない企業に分か
れています。
http://www.cocacola.com

■ バーガーキングも低価格メニューをスタート

Burger King(バーガーキング)はライバルチェーンに対抗して、新しく1ドル
の「バリュー・メニュー」をスタートします。そのメニュー内容は、ワッパー
・ジュニア・ハンバーガー、4ピース・チキンテンダー、サイド・サラダ、ス
モールサイズ・フレンチフライとオニオンリング、そしてスモールサイズのド
リンクとアップルパイとなります。

現在、ライバルチェーン、マクドナルドは「ダラー・メニュー」、ウエンディ
ーズは「バリュー・チョイス」を99セントから1ドル29セントで販売していま
すが、このメニュー追加は、消費者がガソリンや暖房の高騰に伴う経済的な負
担を強いられる中、魅力的なメニューになるでしょう。また、冬の寒い期間は
売上げが低いのですが、この価格的に魅力的なメニューで客数の増加を狙って
います。
http://www.burgerking.com

(イリノイ州シカゴ在住 畑田ひろ子)

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● 赤石貴麻の酒蔵探訪記~日本の酒~——————————■□

■ 酒とライブが楽しめる酒蔵(千葉県・寒菊銘醸)

成田から九十九里へ向かう「芝山はにわ道」。その名の通り道の両側に、はに
わが整然と立ち並ぶ。その不思議な道路から少し奥に入ったところに、ビアハ
ウスを併設した「寒菊銘醸」がある。「地酒の酒蔵にビアハウス?」と思うが
明治16年創業で100年以上の歴史を持つ当蔵は、現在県内で唯一という地ビー
ル「九十九里オーシャンビール」の醸造元であります。ビアハウス内のビール
工場を眺めながら、ビアハウスの運営や様々な企画を担当されている奥様の佐
瀬道子さんにお話を伺いました。

ビール製造は規制緩和に伴い平成9年から始められた。酵母が生きているので
特に気を配らなくてはならない輸送や商品管理については、これまで生貯蔵・
生詰タイプの日本酒で培われた輸送・管理のノウハウが生かされている。
また、本年からは「芋焼酎 百蔵」の製造販売を開始。「焼酎は5月~9月に仕
込むので暑い中での作業になります。これは、5代目になる息子が本年仕込ん
だものなんです。27歳で会社勤めを辞めて、他の蔵で勉強させて頂き、現在修
行しております」と伺っている間にも、百蔵を購入に来たお客さんが。評判は
口コミで広がっているようです。

「日本酒をはじめ、焼酎や地ビールは、自然の素材で地元に密着した酒造りを
していければ」と佐瀬さん。日本酒の年間生産高は1000石(一升瓶換算300,000
本)、100%自醸自販。仕込み蔵では、今年で59歳とは思えない若々しい南部
杜氏と2名の蔵人が洗米作業の最中であります。28歳で杜氏になってから数年
間、当蔵で杜氏を務め、その後各地の蔵をまわり、兵庫で杜氏を務めていた時
に阪神大震災に見舞われたそう。数年前から当蔵に戻り10年。今年の全国新酒
鑑評会では、「大吟醸 夢の又夢」が金賞を受賞しました。なんと今回で3年
連続の受賞という快挙であります。

さて、ビアハウスの奥に目をやると、ドラムセットやピアノなどがセッティン
グされていて、すぐにでもライブがはじまりそうな感じ。実はこちらのビアハ
ウスでは、毎週土日と祝祭日にライブを開催されているというのであります。
季節毎や年に数回の酒蔵ライブは聞いたことありましたが、毎週定期的という
のは初めて。しかも本格的。「はじめはJAZZを中心にやっていたのですが、現
在はJAZZからPOP’S、ビートルズコピーや落語まで様々なんですよ。ありがた
いことに毎回盛況で、ここのライブがきっかけで、地域のイベント出演の依頼
がきたり、CDの売れ行きがよくなったというバンドも多くなり、私としても嬉
しい限りです」。ご自身もピアノの演奏し、音楽に精通されている佐瀬さんの
笑顔は、酒蔵の奥様というより、ライブハウスのオーナーの笑顔。

また5月の「寒菊蔵開き祭」は、更に拡大版。蔵見学や日本酒試飲はもとより
ビアハウスのほかにステージを設け、3ヶ所でバンドライブや和太鼓などを披
露。さらに、フリーマーケットが20店以上出店するといった、小さい町のお祭
りにも負けない規模の祭りであります。酒ファンだけでなく、地元の方や音楽
ファンも楽しめるライブや蔵開き祭りは、日本酒を身近に楽しめるいい機会で
はありませんか。

○ビアハウスご担当の貝川さん「おすすめのお酒」
「寒菊 純米九十九里」
アルコール度数:15.0~15.9度
日本酒度:+3 酸度:1.5 酵母:協会9号
原料米:コシヒカリ 精米歩合:65%
辛口で冷・燗ともよく合う。米の旨さをそのままに
300ml-462円 720ml-1,019円 1800ml-2,037円

「幻の花 純米原酒」
アルコール度数:17.0~17.9度
日本酒度:+3 酸度:1.7 酵母:協会9号
原料米:コシヒカリ 精米歩合:60%
冷やロックで深い味わいと香り
720ml-1,323円 1800ml-2,499円 生は720ml-1,323円

「大吟醸 夢の又夢」新酒鑑評会金賞受賞。
アルコール度数:16.0~16.9度
日本酒度:+5 酸度:1.3 酵母:協会9号
原料米:山田錦 精米歩合:40%
フルーティーで濃い品に満ちた味と香り
720ml-5,250円 1800ml-10,500円

「芋焼酎 百蔵」25度
原料芋は小金千貫。本年秋から新登場。

「九十九里オーシャンビール」は4種類。
「スタウト」黒ビール。ほのかな甘味。「ペールエール」飲みやすいだけでな
くコクがある。「バイツェン」小麦麦芽50%使用したビールで、苦味は少ない。
「ピルスナー」下面発酵タイプのビールで、多く出回っているビールに一番近
い味わい。

○ビアハウスご担当の貝川さん「おすすめの肴」
今回は地ビールにとても合うつまみを教えて頂きました。
「スタウトは、カマンベールチーズやブルーチーズとの相性がよく、スライス
したフランスパンにのせて召し上がって頂くといいですね」。
「ペールエールには、ナンにキーマカレー(レトルトでも自家製でも可)と、
とろけるチーズをのせ、あればナツメグやチリパウダーをすこしふりかけ、オ
ーブントースターで焼いたのがとても合います。焼き加減は外が「カリ」中が
「もち」が一番ベストです!」

○ライブのお知らせ
毎週土日曜日と祝祭日の午後1時~午後4時に開催。入場料は無料(飲食代は別
途)。ライブスケジュールなどは下記ホームページに。

○お問い合せ
合資会社 寒菊銘醸
〒289-1532 千葉県山武郡松尾町武野里11
TEL: 0479-86-3050  FAX: 0479-86-3123
ホームページ: http://www.kankiku.com/index.asp
E-Mail: info@kankiku.com

○著者撮影の写真
http://photos.yahoo.co.jp/bc/tafdmail5/slideshow?&.dir=/051214%a1%a
1%b4%a8%b5%c6%cc%c3%be%fa&.src=ph&.view=t

○食文化研究家 赤石貴麻(あかいし・たかお)
E-Mail: tafdmail5@yahoo.co.jp

● 食ビジネスニュースリリース —————————-■□

■ 2005年度「スープ」飲用実態調査 結果発表

株式会社日本能率協会総合研究所では、2003,2004年に引き続き「スープ」に
ついての調査を実施しました。全国の16才以上の男女を対象として、スープの
「飲用頻度」、「飲用場面」、「好きな味」、「購入重視点」等を尋ねました。
また、カップ(容器)入りスープに、パスタや春雨などが入った『カップ入り
食べるスープ』の「利用状況」や「今後飲んでみたいスープの味や具」などに
ついても調査しました。

市販のスープ飲用者に対して、好きなスープの味を複数回答で尋ねたところ、
もっとも多かったのは「コーンクリームスープ」(67.9%)、続いて「ポター
ジュスープ」(60.8%)となった。性別では、男女ともに上位2位までは「コ
ーンクリームスープ」、「ポタージュスープ」となったが、3位は男性が「コ
ンソメスープ」(32.5%)、女性は「わかめスープ」(37.5%)となった。

『カップ入り食べるスープ』を飲んだことがある人に、そのタイプを尋ねたと
ころ、全体の結果では「春雨入り」がトップで66.4%、以下「ワンタン入り」
(55.2%)、「パスタ入り」(37.5%)の順となった。性別では、男女とも、
上から「春雨入り」、「ワンタン入り」、「パスタ入り」、「ペンネ入り」の
順となり、5番目が男性は「リゾット入り」、女性は「パン入り」となった。

(※)『カップ入り食べるスープ』とは、カップ(容器)入りスープに、パス
タや春雨、パンなどが入ったスープ。市販のものを指し、手作りのもの、飲食
店で扱っているものは除く。また味噌汁・お吸い物も除く。

○関連HP: http://www.mdb-net.com/w_report/report69.html

■ 「家庭でもできるフランス料理教室とランチ、ディナーを楽しむ会」開催

東京ドームホテルのダイニング「ドゥ ミル」は、2006年1月17日(火)に、同
レストランのシェフ 稲葉一朗による「家庭でもできるフランス料理教室とラ
ンチ、ディナーを楽しむ会」を開催します。

今回は、冬が旬の食材を使用した2品、前菜「チーズとジャガイモの温かいテ
リーヌ」とメインディッシュ「真鱈のポワレと白菜のブレゼ」の講習。調理の
ポイントをシェフが実演を交え一般の方にも分かりやすくご説明するほか、食
材や調味料について、スーパー等でも手軽に入手できる代替品をご紹介するな
ど、ご家庭で調理する際に役立つ情報が満載です。

講習の後は食事会。ランチ会では、講習メニュー2品のほか、アミューズ「食
前のお楽しみ」とデザート「チョコレートづくしのデザート」、グラスワイン
をセットにしたコース料理を、ディナー会では、ランチ会のメニューに加え、
前菜「ずわい蟹と二色のピーマンのサンドイッチ仕立て」とグラスワインは赤
・白ともにご賞味いただけます。

○参加資格:20歳以上の女性。
参加費用:ランチ会5,000円(定員:30名様)
ディナー会7,000円(定員:20名様)。※全ての費用を含む。
時間:ランチ会13:00~15:00 ディナー会 19:00~21:30

○お問い合わせ・ご予約:ダイニング「ドゥ ミル」 TEL.03-5805-2288まで。

○URL: http://www.tokyodome-hotels.co.jp

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● 王利彰のレストランチェック———————————–■□

■ マクドナルド50周年を記念して、調理機器技術50年史が公開されました。

Foodservice Equipment Reports と言う調理機器の専門雑誌がマクドナルド50
周年を記念して、その間の調理機器の開発の歴史を公表しました。筆者はMike
Sherer with Brian Wardさんです。その記事に注釈を付けながら何回かに分
けてわかりやすく解説してみましょう。

1)1955年 マルチミキサー  Multimixer

プリンス・キャッスル社を経営するアール・プリンス氏により、一つのモータ
ーで5つのスピンドルを回転させるシェイク用のアイスクリームミキサーが開
発されました。このミキサーがマクドナルドを創業したマクドナルド兄弟とマ
クドナルドコーポレーションを創業したレイ・クロック氏の出会いを実現しま
した。

そのミキサーは革新的でした。通常は一つのモーターで一つのスピンドルを回
転させるのですが、このミキサーは一つのモーターで5本のスピンドルを回転
させ、一度に5カップのシェイクを作ることが出来たのです。通常のアイスク
リーム店はこの機械を1台か2台購入して使用していました。しかし、カリフォ
ルニアで経営しているマクドナルド兄弟のハンバーガーショップは何と8台も
のミキサーを使っているのです。

なぜそんな台数が必要なのかと興味をもった、プリンスキャッスル社の販売担
当のレイ・クロック氏がマクドナルド兄弟の店舗を見に行きました。そして、
クロック氏はカウンターだけのドライブインハンバーガー店舗の売上げの凄さ
と効率の高さに感銘し、フランチャイジーになり、後にマクドナルド兄弟から
全ての権利を買い取り、自らマクドナルドコーポレーションを創業し、シカゴ
に1号店を開店したのです。1号店は現在では博物館として当時のままの姿に復
元公開されています。

マルチミキサーがクロック氏がマクドナルドを知ることになったと言う歴史を
証明する施設があります。シカゴ郊外のオークブルックにあるマクドナルド本
社横のハンバーガー大学ロビーには、当時のクロック氏のオフィスを再現して
おり、その横には金メッキしたマルチミキサーが燦然と輝いているのです。

2)1965年 フレンチフライ・バキング・スクープ French Fry Bagging Scoop

マクドナルドは、創業から10年の間に700店舗を開店すると言う急成長を遂げ
ましたが、フレンチフライ(マックフライ)はハンバーガーの単なるサイドメ
ニューではなく、代表的なメニューの一つだったのです。大人気の商品を大量
に製造するためには生産性が高く、かつ、品質が安定しなくてはいけません。
フレンチフライは約70gの揚げたポテトを紙袋に入れるのですが、それを素早
く正確に行うには効率の良い器具が必要だったのです。

マクドナルドの機器開発部のラルフ・ワイマー氏は、機器メーカーのプリンス
・キャッスル社と共同で、フレンチフライを素早く、正確に、見栄えよく、紙
袋に詰めることができるバギングスクープを開発しました。アルミニウムを扇
状に丸めて紙袋に差込み、バギングステーションにある揚げたフレンチフライ
を一掬いし、左右に軽く振りながら垂直に立て上げると、紙袋に約70gのフレ
ンチフライが垂直に立った状態で入ります。素早く袋詰めしても、デリケート
なカリカリのフレンチフライが折れることもありませんし、正確な量を安定し
てお客様に提供できます。アルバイトでも何回かの練習でその作業が可能にな
りました。

3)1972年 エッグマックマフィンの玉子焼きリング Egg McMuffin Ring

1971年、カリフォルニア州サンタバーバラのフランチャイジーであったハーブ
・ピーターソン氏は、従来は10時半の開店であったお店に、朝食用のサンドイ
ッを導入することを考えつきました。それがエッグマックマフィンと言う、マ
フィンに目玉焼きとハムをはさんだホットサンドイッチで、大ヒット商品とな
りました。

通常の目玉焼きはフライパンで焼くのですが、マクドナルドにはフライパンが
なく、ハンバーガー用のグリドルしかありません。グリドルで卵を焼くと、蓋
をすることが出来ないので時間がかかるし、卵の大きさがマフィンより大きく
なってしまうと言う欠点がありました。また、目玉焼きを安定して焼くのは難
しいのです。

そこでマクドナルド社のエンジニアは、どうやればアルバイトでも安定した玉
子焼きを作れるのか考えました。そこで、円形のアルミニウム製の目玉焼きリ
ングを作り、卵がくっつかないようにテフロンコーティングをしました。ラル
フ・ワイマー氏はまたもこの開発の指揮を執り、通常はハンバーガーを焼くグ
リドルにその特製玉子焼きリングと蓋を使用して安定して玉子焼きを焼けるよ
うにしました。

一個用の玉子焼きリングは1972年に開発され、6個焼きのリングはその数年後
に開発されました。後に、さらに高速に焼き上げるために蒸気を発生させる特
製のエッグクッカーをアンテューネス社と共同開発したのです。

4)1975年 ダイレクト・ドロー・ミルクシェイク・マシン
Direct-Draw Milkshake Machine

マクドナルドの歴史を振り返ってみると、サービス時間の短縮と生産性を向上
させるために調理機器の自動化に積極的に取組んできました。最初に調理の自
動化を目指したのは、マクドナルドの主力商品の一つであるミルクシェイク
(マックシェイク)です。

当時のマックシェイクの作り方を見てみましょう。まず、カップにチョコレー
トやバニラ、ストロベリーなどのシロップを定量に注ぐことが出来るシロップ
ポンプでカップに入れます。そのカップにシェイクミックスを定量入れます。
シェイクマシンとは液体のシェイクミックスをアイスクリーム状に作り上げる
シェイクマシン(ソフトクリーム製造機に似た形状です)です。その、シロッ
プと凍ったシェイクミックスを飲みやすくするために、マルチミキサーで攪拌
するのです。繁忙時には5名のアルバイトが付きっ切りで作業しなければなり
ませんし、攪拌するのに時間がかかります。そこで、シロップポンプとシェイ
クマシン、マルチミキサーの3つの作業を一つの機械で行えるように開発を行
ったのです。

マクドナルドの機器開発部からはジム・コヒー(Jim Coffe)とテッド・カオ
ルスキー(Ted Kolowski)が担当し、アイスクリームなどの製造メーカーのテ
ーラーフリーザー社と共同で開発を行いました。しかし、もう一つの問題が残
っていました。それは、機械を毎日1時間半かけて、分解と洗浄殺菌作業を行
わなくてはいけないということです。そこでさらに開発を進め、1994年には一
体型シェイクマシンに自動の殺菌冷却機能をつけ、分解清掃を週に1回で済む
ようにしました。その結果、お客様へのシェイクの提供時間を短縮し、人件費
を節約し、分解清掃の際の高価なシェイクの廃棄をなくし、食材コストの低減
出来ると言う大きなメリットを生んだのです。(続く)

○フードサービスエクイップメントHP:
http://www.fermag.com/shr/v9i11_sr_mcdonalds.htm

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