昨今の農業分野の歪みについてあれこれ考えています。
牛乳の消費量が落ちたことや、ウクライナ情勢の緊迫化や円安でアメリカからの飼料が高騰して、北海道の酪農家が困っているというニュースが流れています。
緑豊かな北海道の大地で、のんびり草を食む乳牛、酪農ってそんな感じじゃなかったのかな。
そんなことを考えていたのは、長崎県島原半島の中央部、雲仙市の山の中の牧場でピザが焼けるまで、のんびり外を眺めていたときです。
住所で言えば、長崎県雲仙市小浜町。
古い小学校の校舎を移築して作った牛舎では、ホルスタインやジャージーなどの乳牛が30頭ほど飼われていて、毎朝搾った牛乳から、チーズやヨーグルトを生産しています。
フレッシュなチーズは「育てるチーズ」と銘打って、そのまま食べても、また冷蔵庫で3週間くらい熟成させて味の深みを楽しんでも良いというスタイル。もちろん最初から熟成させたハードなチーズもあり。ドライフルーツの甘味だけで作ったデザートチーズなど。添加物などをいれずに手作りしています。
ネットショッピングやクール宅配便が出来たから成り立つ、また情報をWebで配信できるようになったことで辺鄙な場所での生産でも流通させられるという時代になっていると言えます。
また週末には、農場の一部に作ったカフェで、チーズや、チーズをふんだんに使ったピザなどを食べることが出来ます。
家族と数名のスタッフで成り立つ規模を追わず、美味しいものを作ることに特化することで人気店になるのでしょう。
パインテールファーム