「やわ」→「普通」→「かた」→「ばりかた」→「針金」→「粉落し」
博多ラーメンの店に行ったことがある方は、馴染みのある呼び方かもしれません。
ごぞんじ麺の硬さの段階です。福岡のラーメン店では「かた」が多いかなという印象です。
屋台ラーメンの多かった長浜地区は、魚市場が近くにあることもあって、仕事の合間に急いで食べる習慣から、麺の硬さは「かた」、大盛りも時間が掛るので、食べている途中で「替え玉」を注文、最初の麺を食べ終わるころに替え玉の麺が届き、引き続き「かた」の麺をすすることが出来るようになっていました。その粋な感じが流行になって続いてきたのでしょう。
最近はハウス食品のインスタント麺「うまかっちゃん」でも茹で時間90秒の「細かた麺」まで出て来ました。
ハウス食品うまかっちゃん濃厚新味
このような「かた麺」文化に異を唱える勇者がいます。
「魁龍ラーメン」
2001年7月から2004年8月まで横浜のラーメン博物館に出店していたのでご存知の方も多いと思います。昨年の9月にも「あの銘店をもう一度」という企画で再出店していました。
福岡空港の西側、都市高速の下、国道3号線バイパス沿いに緑色の看板を上げています。
正確に書くと「久留米ラーメン」に当たる「どトンコツラーメン」を標ぼうしています。
さらに強調しているのが「ずんだれ」とよぶやわやわの麺。ちなみに「ずんだれ」というのは、北部九州で、だらしない、ゆるいという意味です。シャツの裾をインしていないときなどに「すんだれ」と呼びます、そんな感じ。
大将いわく「ばりかた」とかは茹でていないだけの生なのだと、確かにきちんと茹でた麺の方が小麦の本来の味がします。これは博多のうどんと同じ理由です。麺にスープが乗って美味しいのも柔らかい麺ですね。博多ラーメンは細麺で麺にスープを絡らませているのですが、柔らかい麺だと更に乗ります。これは試してもらわないと判らないですね。24時間継ぎ足して焚き上げた「どトンコツ」です。
圧の強い大将に薦められた「ずんだれ」も替え玉の時には「かた」で注文ができます。圧に負けなければ。
博多とんこつラーメン「魁龍」博多本店
中京テレビ「オモウマい店」にも登場していたそう