天草は熊本県西南部に浮かぶ島嶼部にあります。大きな島は橋でつながっていますから、離島感はなく、田舎ではありますが、不便な感じはありません。熊本市内から車で2時間は掛かりますから、食事は概ねランチ需要が多いように思います。
宿泊の場合は、民宿やホテルで提供される夕食を楽しむことになります。とはいえ、魚の美味しい島ですから、料亭も数か所あり、魚をメインとした食事を提供しています。
天草市は、平成の大合併で2市8町がひとつになった自治体で、上島の南半分と、本州などの4島を除いた島の中では4番目の大きな下島にあります。上島と下島の間には本渡瀬戸という、幅50メートル、深さ4.5メートル、全長5キロの海峡があります。
その海峡に面して、お座敷船を建物に接岸させている料亭「とらや」があります。
今回は8人の個室でしたが130人まで収容の宴会場もあるとのこと、コロナ禍で大変だったと思いますが、乗り越えて客足も戻ってきているようでした。
海峡に面したビルの入口を入ると、目に入るのがいけす。そのサイズも10メートルを超えるのですが、更に地下もあり、水族館かと思いました。鯛や鰤はもちろん、伊勢海老やフグ、珍しいところでイシガキ鯛やウツボ、鮫もいます。魚種の豊富な天草灘ならではの風景です。いけすを備えているとはいえ、魚の食べ頃を知っているので、食べる時間に合わせて〆ているそうです。
料理は、突き出し、刺身、天ぷら、車海老の塩焼き、緋扇貝の焼物、茶碗蒸し、握り寿司4種、味噌汁、フルーツと魚メインの宴会料理らしいラインナップです。突き出しは、フカの酢味噌和え、巻貝の煮物というローカル感がたっぷり。刺身や天ぷらは丁寧な仕事をしてあります。カラフルな貝殻で人気が出ているヒオウギガイは大振りで旨味が深い一品でした。
地元産の焼酎池の露をロックでグビグビいく仲間と美味しくいただきました。
仲間との宴会は、やはり良いものですね。これからも機会が増えると嬉しいですね。
とらや