春のこの時期、我が家の畑は色とりどりの花々やそこに集まるミツバチたちの羽音で賑やかです。
冬の間によく食べた葉物野菜や野草類、菜花の蕾であるチーマディラーペなどは、花が咲く頃には葉先が硬くなるので、旬ではなくなります。地中海性気候の冬は湿度が高く、むしろ乾燥した夏より緑が多い風景がありますが、そこに花々が広がってとてもきれいです。
我が家では観賞用のバラやカーネーションは通年咲いていますが、その他の花々は主に、プラム、ナシ、サクランボ、アーモンド、柑橘類など果物の木に咲くものと、ルーコラ、カラシナ、チコリ系など自生の野草類の花、畑では雑草扱いのヒナゲシ、ボリジ、カレンジュラ、カモニール、またハーブ類のローズマリー、オレガノ、バジリコなどです。
どれもお花を愛でるというよりそれ以外の葉や実を食用とするためのもの。花の美しさが、植物の生態系の一環の一時であることにも儚さと愛しさのようなものを感じます。
お皿を彩る食用花(エディブルフラワー)として商品化されている花々とはちょっと違った視点で見ると、カルチョフィ(アーティチョーク)もイチジクも植物の花の部分を食べているんですね。
葉や根の部分が食用になる植物の場合、花にだけ毒があるということは稀なので食用になる花は思い浮かぶより多いと思います。でも花は実をつけ種を残すためのものと考えると花を食べてしまうのはほんの少しうっすらとした罪悪感が無きにしも非ず。
栽培しているものであれば、何の問題もないことなのですがね。ましてボリジやカレンジュラ、カモミールは薬用ハーブとしても知られているほど効用もありますが、繁殖力が強くハーブティーとして自家用で使う分以外雑草扱いです。
その土地の気候風土にあった植物の生命力は驚くほど強いものがあります。しかし、化学肥料や環境汚染で土の力が弱まってしまっている土地を改良するのは一筋縄ではいきません。
パーマカルチャーやリジェレラティブ的な考えに基づいた環境作りを始めている地域は日本にもあるようです。
プーリアの田舎暮らしで学んだことを日本でも実践する機会を模索したいという思いが募ってきています。
パーマカルチャーとは:
リジェネラティブとは: