九州の一番山奥といえる椎葉村、宮崎県と熊本県の県境にある人口2300人の小さな村です。東京23区とほぼ同じという広大な面積の99%が山林という秘境中の秘境です。
平家の落人が移り住んだという伝説が残ります。産業は、ほとんどが林業、椎茸栽培。わずかな敷地を開いて行う焼畑農業は世界農業遺産に選定されています。できるのは、蕎麦やひえというところです。
とにかく平地が無いところで渓谷沿いの日当たりの良いところに民家が張り付いている感があります。Googleで飲食店を検索しても2軒しかでてきません。コンビニは15キロくらい離れた隣村にあります。
今回は、日向市で会合があり、その帰りに寄り道したのですが、目的は、椎葉村立の「ぶん文bun」という図書館が素晴らしいというのを聴き是非とも見てみたいと思ったからです。小さな図書館ですが、日本十進分類法ではない独特の分類と書架のレイアウトが面白く。本好きには堪らない、子ども達を本好きにする施設だと思います。
椎葉村図書館クリエイティブ司書小宮山さんのNote
次世代のこどもたちを育てる施設が充実しても、過疎化を止めるのは本当に難しいことだと思いますが。
とにかく、人が来ない、来ても過ごす場所がないのも事実です。
民宿も数軒しかなく、飲食店も2軒。訪れた日は、そのうちの一軒、気になっていた蕎麦屋さんが、お休みでした。
「よこい処しいばや」
若い店主が椎葉村の将来のことを考えながら活動しているなというのが伝わってきます。
店主の椎葉さん(椎葉村の椎葉さん)がコロナ禍で停滞するなかに始めたのがお菓子屋さんです。
店名は「互いを思いやり助け合うこと」という意味の音を当てた「菓-teri(かてーり)」といいます。
一押しはバターサンド。
いろんなフィリングがありますが、宮崎県産のマンゴーや、栗、日向夏を使ったクリームを挟んでいます。他に高千穂牧場の牛乳をたっぷり使ったものなど、地域性を押し出しています。
さらに最近、デーリィ南日本酪農協同株式会社の「高千穂発酵バター」を使ったフルーツバターも人気のようです。
椎葉村って、どこ?というところから興味を持っていただき、行ってみたいと思ってもらえると良いなあ。
菓te-ri 宮崎バターサンドサイト
菓te-ri 宮崎フルーツバターサイト