グリーンパス

南イタリア美食便り

イタリアではレストランの室内でサービスを受ける場合グリーンパスと呼ばれるワクチン接種済、または陰性証明の書類を提示する義務があり、地元の警察からの抜き打ち検査が入ることもあると言われています。現在イタリアのワクチン接種率は全人口の60%ほど。昨日(8/24)の新規感染者は6027人でした。数的には昨年11月のピーク事と比べると5分の1ほど。プーリアだけでなく南イタリアの海辺のリゾート地では都会からの来訪者で昨年にも増して大賑わいです。宿泊施設も10月末まで予約は入っているそうです。皆がここぞとばかりに夏を楽しんでいる感じがします。地元民としては観光客が帰った後が去年のようにならないことを祈るばかりです。ワクチン接種が進んでいるので大丈夫だとは思いますが。

イタリアに関して言うと、日本とアメリカ、カナダからの入国者には自主隔離義務はありません。グリーンパス同等の書類を提示する必要はありますが、日本のように入国時に空港で全員PCR検査をするというようなことも行われていません。先週はプーリア好きで有名な歌手のマドンナが来ていてインスタグラムなどでバカンスを楽しむ画像が流れテレビのニュースにもなっていました。お忍びバカンスというよりプーリア観光のPR役を買って出た感ばっちりでした。とは言え2019年頃には増えてきたアメリカ人観光客は影を潜めています。感染者数がイタリアより数倍多いイギリス人も少ないです。

2020年の春のイースター(復活祭、パスクワ)から禁止されていた住居の異なる家族親族との会食も解禁になっています。習慣として家に人を呼んで食事を共にすることが多い南イタリアでは週末は家族揃って昼食というのが通例でしたし誕生日、クリスマス、イースター、などなど何かと言えば家族&親しい友人がすぐ10名ぐらいは集まるので、これができないのは寂しい限りでした。まだちょっと躊躇したりぎこちなさは残りますが、挨拶の時、マスクなしのハグやキスも復活してきています。

家庭での会食の定番と言えば肉のローストやラザニアなどのオーブン料理、そして夏はなんと言ってもバーベキューです。我が家でも今週末には久しぶりに友人たちとジョヴァンニの誕生日を祝う予定です。

大橋 美奈子

大橋 美奈子

東京生まれ。演劇プロデューサーを志し、高校卒業後アメリカ留学。ニューヨーク大学芸術学部在学中は舞台、映画で俳優及びプロデューサーとして活躍。卒業後、メディア関係のリサーチ、コーディネイト会社を設立。現在はホスピタリティビジネスのコンサルタントである夫ジョヴァンニの故郷であるイタリア・プーリアから“外食とはエンターティメントである”という考えのもと“感動”を創る仕事を支えています。

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