日本菓子専門学校でマーケティングの講師をすることになり、コロナ前から会いたかった女性シェフパティシエへ取材を申し込んで、お話を伺いました。
小田急ホテルセンチュリーサザンタワー シェフパティシエ
鎌内 由希子(かまうち ゆきこ)さん 38歳
パリで行われた有名なデザートコンクールで優勝経験のある実力派。
フランスの星付きレストランで鍛えられた洗練されたアシェットディセール「皿盛りのデザート」やテイクアウトのケーキが話題です。
彼女は辻製菓専門学校を卒業後、関西・都内で働き、フランス・アヌシーへ渡ります。伝説的なオーベルジュレストランで働いていたとき、18皿のフルコースのうち、5皿がデザート。夜11時過ぎまで働いたそうです。でも、辛さより、楽しさの方が上回っていたという鎌内さん。
ある時、シェフからコンクールの話があり、先輩二人を差し置いて私が出るわけにはと思ったら、先輩はコンクールに興味がなく、鎌内さんに順番が回ってきました。チャレンジ精神旺盛な鎌内さん、「それなら私が出ます!」と手を挙げたそうです。
誰も知らないフランスという土地でのコンクール出場。自分の実力を確かめるため、それほど緊張はしなかったそうで、
2010年 Championnat de France du Dessert パリ大会優勝
料理人・パティシエでフランスで活躍している方はたくさんいますが、その中でもこの経歴は素晴らしい!
しかし、そんな凄い人オーラを感じさせず、ふんわりした優しい雰囲気の鎌内さん
彼女は、フランスへ行って働いたり、コンクールに出ることは選択肢として、自然だったようです。
専門学校の学生さんと話していると、自分の地域で働くことしか考えていない人が多いのですが、これからパティシエを目指す若い方々に、鎌内さんのチャレンジを伝えたいなと思いました。料理人、パティシエという職業は本当に素晴らしくて、学びたい場所へ行き、その技や才能を開花させるで、周りの人を幸せにすることができます。この素敵な人生経験を、来週からの授業でしっかりとお伝えいたします。
緊急事態宣言中ではありましたが、小田急ホテルは訪問した14時半でも、密にならない程度でほぼ満席でした。
取材後、今月から始まったデザートコースをいただきました。 食欲が落ちてしまいがちな暑い季節ににピッタリのコースで、冬瓜など、身体を冷やす成分が含まれている野菜を使い、見た目はもちろん、食べた後も清涼感が得られるスイーツでした。
マンゴープリンやチーズ タルト、ゼリーに、トマトやとうもろこし、冬瓜といった旬の野菜を使い、自然な甘さのやさしい味わいです。
東京都内の生産者から直接購入したフルーツ、野菜も使っています。
お茶を飲みながら、女子会をするなら、ランチコースよりデザートコースの方が断然オススメ。
日本ではまだあまり馴染みが無いスタイルですが、フランスでは当たり前のスタイルです。ぜひ鎌内さんのアシェットディセールをお試しください!パリに行くことはできませんが、芸術性の高いデザート4皿を、新宿高層階からの景色と共に、本場の雰囲気で楽しむことができます。
鎌内さんは、9歳のお嬢様のいるママシェフです。
ホテル料理業界に少しずつ増えていますが、まだまだ少ない女性管理職。
これからも、全力で応援します!
ホテル名:小田急ホテルセンチュリーサザンタワー
レストラン名:サザンタワーダイニング 03-5354-2177(電話受付時間 10:00~20:00)
オンライン予約はこちらから
https://www.tablecheck.com/shops/southerntower-southerntowerdining/reserve
コース名:夏野菜をあしらったヘルシーデザート ¥4,000
アミューズ:マンゴープリン トマトのコンポートとともに
アヴァンデセール:東京都立川市から届いたとうもろこしのチーズタルト
グランデセール:冬瓜とココナッツアイスクリームのラビオリ仕立て
プティ・フール:小菓子3種