
イタリアでは先週末に1時間時計が繰り上がり夏時間となりました。日本との時差は-7時間です。今週の日曜日、4月4日に復活祭(イースター、パスクワ)を迎え公式に春!です。復活祭はクリスマス同様に大きな祝日で、学校は明日から5日間復活祭の連休になります。この期間、イタリア全土がレッドゾーンになり昨年同様、飲食店はテイクアウト営業のみ。同じ街に住む親戚が私宅に集まって食事をするのは許可されていますが、例年のように都会から帰省することは基本的には禁止となっています。パニック状態に近かった昨年と比べると人々は落ち着いているようにも感じられますが、実質ロックダウン状態ですので「今年もか~」という苛立ち感は漂っています。
復活祭の食卓の定番といえば、メイン料理はラム肉です。プーリアではグリルやオーブン焼きといったシンプルな料理になります。お菓子では鳩の形をしたコロンバと呼ばれるケーキと、イースターエッグ。コロンバは日本でも知られるようになったクリスマスのケーキ、パネトーネと似た生地のパン菓子で表面にアーモンドがのっています。イースターエッグは卵の形をしたチョコレートで中にはサプライズのプレゼントが入っています。大きさは色々ですが、重さが1個200g~1kg、高さ20-30cmぐらいのものが主流です。コロンバやイースターエッグが色とりどり鮮やかなラッピングで店に並ぶ様子は春の風物詩だとも言えます。
スーパーマーケットのチラシを見ていて、気づいた今年の異変は復活祭当日の2週間前からすでにこれら季節商品の半額セールが始まっていること。全国区の有名メーカーのコロンバは1kg2ユーロから6ユーロ、イースターエッグは1つ4ユーロから9ユーロといった具合です。
ちなみに他の商品の値段はというと、ラム肉(部位ミックス)7.9ユーロ/kg、ステーキ用骨つきリブ肉10.9ユーロ/kg、冷凍マグロ赤身25.5ユーロ/kg 、低脂肪常温保存牛乳0.59ユーロ/1リットルといった感じです。
定番商品が目玉価格になっているところをみると人々の買え控れ感があるのでしょう。
実際スーパーマーケットを含む商店への入店も制限があり、家族でも1名づつしか入れないので入り口の外に列ができており警備員がいます。映画や演劇、コンサートなどの娯楽が禁止されている上に家族でショッピングを楽しむということさえも禁止されているのです。地元の街のスーパーでは警官が抜打ち調査に来て違反した人に400ユーロ、店には20,000ユーロの罰金が課されたと、キャッシャーのお姉さんが言っていました。これだけの金額の罰金が、あるのとないのでは緊張感がずいぶん変わってきますね。必要な物だけ買ってさっさと家に帰るに越したことはないという気持ちになるのも仕方ないかと思います。
今年も家族3人で過ごす復活祭の食事ですが、気分を上げるためにも何かいつもと違った料理に挑戦してみるのも良いかなと思っているところです。