weekly Food104 Magazine 2023年12月6日号

メルマガバックナンバー

このマガジンは王利彰の率いるフードサービスコンサルタント会社

有限会社清晃(せいこう)が提供しています。

https://www.food104.com/発行人の王利彰は、

その他に2011年4月より2015年3月まで関西国際大学教授に就任し、

新しく発足した人間科学部経営学科のフードビジネスを担当していました。

2004年4月から2009年まで立教大学大学院ビジネスデザイン研究科の教授を務め、

F&Bマーケティング、サービス・マーケティングなどを教えていました。

立教大学観光学部、杏林大学外国語学部応用コミュニケーション学科観光文化コース、

韓国のSejong大学大学院フランチャイズ学科、女子栄養大学・短期大学、会津大学・短期大学等でも非常勤講師の経験があります。

2012年9月に脳梗塞で倒れ、重い嚥下障害を患っており、その顛末と嚥下対策は「月刊厨房」で1年間記事を連載しました。

フードコンサルタント王利彰は長年「メーリングリストfspro」で業界関係者と双方向のコミュニケーションをしてきました。現在は、Facebookのオンラインサロンへ移行。

FSPROメーリングリスト(外食産業情報“無料”オンラインサロン)

(https://www.facebook.com/groups/280530300281763)

外食産業でご活躍の皆さまはもちろん、卒業された方々の経験や知識も共有していただける場になるよう、皆様からの投稿をお待ちしています。

● 世界・日本各地の食情報

● 読者からのご意見・要望・質問・情報 コーナー

● 食ビジネスニュースリリース

● 王利彰のレストランチェック

● 日本外食ニュースと米国外食ニュース

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● 世界・日本各地の食情報

1)食の宝庫九州から上田さんです

【都城メンチ】

都城の道の駅を回っていると、メンチカツの案内があちこちにありました。

とにかく宮崎は、特に都城は、肉用牛、豚、生産では全国1位、ブロイラーの生産では全国2位(ちなみに1位は宮崎県日向市)に入る畜産地域。前回も書きましたが、ふるさと納税でも稼ぎまくっています。人気の返礼品は、焼酎(銘柄はアレです)、宮崎牛が圧倒的な支持を集めているようです。(変わり種では、ダンロップの工場があるのでゴルフクラブなどもあります。)食べものに限ると、一次産品が多く、加工品が弱い感じがします。

この連載の初期に紹介したのが、ご当地カレーとして宮崎名物のチキン南蛮を乗せた「チキン南蛮カレー」があり、黄色いマスクを被ってルウ王子が奮闘しています。そのルウ王子を含めて、都城エリアの飲食店や食肉店が次に打ち出したのが「メンチカツ」です。

揚げたてサクサクのメンチカツは、ご飯のおかずには勿論、フィンガーフードとしてオヤツにもピッタリです。道の駅のイートインコーナー前でも大々的に展開しています。

メンチカツ協議会に参加している店舗のメンチカツが数種類ショーケースに並びより取りで楽しめます。

都城市域では、お持ち帰り専門店が8軒、イートインが8軒と市内あちこちでメンチカツが楽しめるようです。

メンチカツを推していこうという背景には、全国1の生産高を誇る豚肉でも、売れ筋であるロースやバラ肉と比べて、いわば余る部位、ウデ肉やモモ肉などを活用しようということです。火を通すと固くなりやすく、しかし味はある部位なので、ミンチにし、甘味のある脂身や加えた野菜で食感が増し美味しいメンチカツが出来上がったということです。

これは、鶏肉の中で、量があるけど、パサパサしていく胸身に衣も付けて上げ、甘酢とタルタルソースで味付けをした「チキン南蛮」と同じ方法ですね。チキン南蛮は宮崎名物から、いまや全国区になっています。

「都城メンチ」も、これから認知度を揚げていきそうです。

ミートツーリズム

https://meat-tourism.jp/miyakomenchi/

【プロフィール】

上田和久

kazz@studiowork.jp

スタジオワーク合同会社 代表

1959年熊本県生まれ、京都、福岡で暮らし、都城の単身生活を終え福岡に戻っています。

国際HACCP同盟認定リードインストラクター、JHTC認定リードインストラクター

上田和久 facebookは

https://www.facebook.com/kazz.ueda

経歴と仕事分野     

 厨房設備施工会社、電機メーカーで冷蔵設備の設計施工営業を担当後、食品メーカーへ転職し、品質保証の仕事を経て、2016年コンサルタントとして独立。

 主に、HACCPの認証取得が目的ではない、あるいは安全安心な食品を提供することを目的にした企業に対して、HACCPに基づいた衛生管理の取り組みを支援している。

 具体的には、食品工場に対し、これまでの計画施工から現場運営まで経験を生かした新築・増改築についての助言を行う他、製造現場に対して、クレーム対応、異物混入の原因の究明と対策、再発防止の仕組み作りの提案を行っている。

 食品工場の抱える問題やこれからますます厳しくなる要求への対応、それらを一緒に解決していくことを使命とし、精力的に活動している。

2)南イタリアプーリア便り イトリアの谷の食卓から 第354回

佐伯の食材を使ったイタリア料理を楽しむ会、第2回めを開催しました。

気のおけない友人達のために私がメニューを考え一緒に作って、楽しくいただくという趣向です。第1回めは海の幸でしたので、今回は山の幸編にしました。

前菜は先日も別の機会に作って好評だったカボチャとベーコンとチーズのクロストーネ(ブルスケッタ)、カリフラワーのパン粉焼き、そしてバジリコ風味キノコのソテー、の三点盛り。そしてパスタとメイン、デザートの4部構成のメニューです。

秋のこの時期、佐伯にもジビエがあります。地元の猟師さんから買い付け、自ら解体して都市部のレストランへ猪肉と鹿肉を卸売している方から、ロースとモモ肉を仕入れラグーを作ろうと思いつきました。

実は我が家のあるプーリア中央部の平野部には野生の鹿や猪はいません。猪はプーリアでももう少し北部へ行くといますので、サラミなどの加工品は見かけることがありますが、鹿肉を食べる習慣はプーリアでは聞いたことがありません。鹿肉は食べませんが、ロバ肉や馬肉は割と一般的です。馬肉と同じような使い方をしてみようと思ったのです。

ミンチ肉のラグー、俗に言うミートソースではなく一口大の肉をトマトソースで煮てソースだけパスタと一緒に先に食べ、肉はメインとしてあとから付け合わせと一緒に食べるという家庭料理ならではの食べ方をするとパスタ料理とメイン料理が一度にできます。この方式で猪肉と鹿肉を合わせて前日から煮込むことにしました。

イタリアではこのようによく何種類もの肉を一緒に煮る料理があります。コクを出すためと独特の臭いを抑えるために隠し味にダークチョコレートと生姜を入れました。ですが、お肉は新鮮で上手く処理されており、猪の脂身も臭みなど全くありませんでした。前日からゆっくり煮込むことにより火の入れ方次第で固くなってしまう鹿肉も柔らかくホロホロになりました。猪の脂身とトマトの酸味と相まってとても美味しいソースになりました。

このソースに合わせるパスタは大きめのペンネが良いのですが、佐伯のスーパー売っていません。代わりに国産メーカーのフェットチーネがあったので使ってみることにしましたが、これがよく合いました。願わくば、本物のチーズがあれば一層味が引き立ったことでしょうが、今回は筒に入ったパルメザンチーズをかけました。

それでも充分満足のいく味になりました。参加者の方々にも「今まで食べたことのない美味しさだ」と喜んでいただきました。ネットで購入したプーリアのプリミティーボワインとの相性もバッチリでした。

付け合わせにはローズマリー風味のローストポテト、そしてサラダは春菊とハヤトウリをカボスとオリーヴオイルでさっぱりと。デザートはカリンジャムを使ったクランブルとバニラアイス。

ハヤトウリは洋梨型の硬いウリ科の野菜で生で食べるとシャキシャキとした食感が楽しめます。日本では中央アメリカ原産のものが鹿児島に入ってきたものが初めということでその名がつきました。プーリアではトゲのある種類のものが我が家にもあるのでよく使います。

佐伯の方々は「昔おばあさんが漬物にしていたのを覚えているけど、自分では買ったことも料理したこともない」とのこと。大分ではカリンも同様に身近にあるのは知ってはいるけれど食べたことはない食材になっています。それは残念な気もしますが、むしろ私にとっては皆さんにちょっと驚いていただく良い材料とも言えます。

地元の人々があまり気に留めていない佐伯の良い食材の新しい食し方をご紹介していくチャンスです。

大橋美奈子 Facebook

https://www.facebook.com/minako.ohashi

メール・アドレス

minako@da-puglia.com

大橋美奈子さん経歴

 演劇の勉強で欧米に留学し、欧米の料理に馴染みました。主人のジョバンニ・パンフィーノはスイスの有名ホテル学校を卒業後、レストランビジネスに入り、 高級ホテルやイタリア高級レストランのビーチェのヨーロッパの店舗で働いた後、 東京椿山荘に開業した超高級ホテルのフォーシーズンの高級イタリアンとして開業したビーチェの指導責任者としての勤務経験がある外食のプロです。

 そのジョバンニ・パンフィーノと、日本で知り合い結婚し長女を授かり育てていたのですが、数年前に子供の教育と生活環境を考え、主人の故郷であるイタリア・プーリアに本格的に移住したのです。母が料理学校を主催している関係で食に興味を持ち、自ら自家農園で野菜を育て、自家製のオリーブオイルで体に優しい料理を楽しんでいます。現在はプーリアで生活をしながら、イタリアの情報発信をし、コンサルティング、輸出入ビジネスを行っております。

 また、時々イタリアの食ツアーを開催しています。これから私が惚れ込んだイタリア・プーリア地方の自然を堪能する食情報をお届けします。

 ブーツの形をしたイタリア半島のちょうどとがったヒールの辺りがプーリア州です。私たちが日本とプーリアの架け橋になろうとダプーリアという会社を起したのは15年前です。その頃と比べ、日本でも随分認知度が高まったプーリアですが、この数年主に欧米人のヴァカンス先として大変注目を浴びています。

https://www.facebook.com/1438029856464276/photos/a.1438031556464106.1073741828.1438029856464276/1523683344565593/?type=1&theater

 プーリア州の中心部にあるイトリアの谷(谷というより盆地という方がふさわしい)にあるこの地に東京から移り住んで6年、兼業農家的生活も板に着いて来ました。プーリアといえばイタリアの食料庫といわれる程の一大農産地でオリーヴオイル、ワイン用のブドウをはじめ多くの野菜や果物がイタリア1番の生産量を誇ります。

 また、この地特有の地元でしか食べられない産物も沢山あります。プーリア料理の身上は新鮮な食材をシンプルに食す事。この地で生産されるチーズやワインもその料理と切っても切れない関係にあります。そんなプーリアの我が家の毎日の食卓に上る食べ物、飲み物たちをご紹介させていただきます。

 我が家では7対3の割合ぐらいで一般的に言うところのイタリア料理(プーリアの郷土料理)と日本食、その他(私が個人的に好きなアメリカン及びアジアンテイストな創作料理)を食べています。

有限会社ダプーリア

http://www.da-puglia.com/

大橋美奈子プロフィール

http://www.da-puglia.com/archives/000047.html

プーリア州の説明

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%83%E3%83%AA%E3%83%A3%E5%B7%9E

ダプーリア

大橋美奈子

3)FBプロデューサー日記 291回目

1974年創業、来年50年を迎えるレストランが

初めて、ミシュランガイド東京2024一つ星です!

銀座レカン、近藤総支配人、栗田シェフ、関係者の皆さま、本当におめでとうございます。

私と同年代の皆さまは、

高良康之シェフがいらした時の銀座レカンで止まっているのではないでしょうか。

2023年、35歳の近藤総支配人とともに、新しく生まれ変わっています。

昭和から平成に変わるタイミングで生まれた、35歳の人たちと多くお仕事、ボランティアでご一緒しています。

彼らは、伝統をとても大切にしながら、見えないところの努力を怠らず、しっかりと受け継ぎ、次の世代に繋ごうとしています。

そんな素敵な35歳の1人、近藤総支配人は3つ星を狙うそうで、これからが楽しみです。

古典フレンチをベースにしつつも、野菜やフルーツを使い、軽やかで現代的なユーモアのある表現も多くお料理のソースと、ペアリングワインが響き合う素晴らしいハーモニーがありました。

古典フルコースですが、全くご心配いりません、完食できる軽いフレンチです。

デザートは別腹、最後の小菓子まで、エレガントで美しくとっても美味しかったです。

若いソムリエ、サーヴィスが接客をして、熟練の白髪サーヴィスが後ろに控えているスタイル。

銀座4丁目の一等地にあるフランス料理にふさわしく、ついチェックしてしまうのですが、カップルや友人同士など、年齢、性別も様々なお客さまが、皆さん笑顔で帰る姿が印象的でした。

FSXおしぼりは布とアロマでした!

レカンの料理について、詳しくは私のブログで写真付きで紹介をしています。

http://ffcnippon.com/

Menu Saison

Amuse-bouche

「サブレ グジェール ラングドシャ」

「帆立貝のフランとのヴルーテ」

Entree

「伊勢海老」

伊勢海老のミキュイ

ペリゴール産シャテーニュのクーリとソーテルヌのジュレ

Entree

「鼈(すっぽん)」鼈のコンソメ 野生のきのこのションン

Poisson

「クエ」

クエのブレゼ 赤ワインソース

ポロ葱と豚足のポトフ仕立てコンテとからすみのアクセント

Viande

「鶉(うずら)」

スペイン産鶉のファルシ ソースアルビュフェラ

チーズワゴン

Avant dessert

「青りんご」

青りんごとセロリのシャーベット タコス風

Dessert

「ショコラ 金木犀」

金木犀とショコラのヴァシュラン仕立て

クプアスとオレンジのシャーベット

宝石箱に入ったミニャルディーズ

今回ご一緒した国立市で東京お米サロンをご支援いただいているFSX藤波克之さんをはじめ、社員の皆さまには、今年は大変お世話になりました。

11月末、ウィルスブロックのおしぼりから、エイジングケア機能を持たせて、肌が潤うおしぼりの新商品も発売されています!こちらにも、ぜひご注目ください。

抗ウイルス・抗菌の『VB』が進化 エイジングケアをサポートする『VB-COSME-』誕生! おしぼりから生まれた衛生ブランドの新しい挑戦

https://www.fsx.co.jp/wp-content/uploads/2023/11/release_20231129_VB-COSME-.pdf

【プロフィール】

石川史子 Ishikawa Fumiko (旧姓 戸田)

株式会社FOOD FIELD CREATIVE

facebook  https://www.facebook.com/ffcnippon/

HPとblog  http://ffcnippon.com/

 東京都生まれ。立教女学院中学・高校を経て立教大学理学部化学科を卒業後、東京ガスに入社。2010年、業務用厨房ショールーム「厨BO!SHIODOME」開業を担当、王先生と最適厨房研究会などでご一緒させていただきました。

お客様へのプレゼンや、HCJなどの展示会では、有名なシェフの方にご出演いただき、厨房設計を支援できる私はフランス料理界のシェフにかわいがられるようになりました。

 フードビジネスプロデューサーとして独立して8年、おかげさまで活動の幅を広げています。リケジョとしての能力を活かし、厨房機器メーカー、フランス料理界、東京都や北海道、福島県などの生産者支援や、オーガニック農業の推進、観光、料理、厨房業界のPRに幅広く取り組んでいます。

さらに、農林水産省 令和5年度農山漁村振興交付金(農山漁村発イ令和ノベーション対策)受託事業、北海道びえい農泊 DX推進協議会の事務局長になりました。丘のまちびえいから、美味しいものの情報をお届けします。

王先生のFSPROでニュースクリップを担当するインターン生、募集中です!

びえい農泊 DX推進協議会 事務局長

東京都農林水産振興財団 チャレンジ農業支援センター販路開拓ナビゲータ

福島県楢葉町6次産業化アドバイザー

MLA豪州食肉家畜生産者事業団 ラム肉PR大使「ラムバサダー」

全日本司厨士協会 埼玉県本部 広報企画部長

全日本司厨士協会 東京地方本部 協賛会員

フランス料理文化センター アミティエグルマンド 会員

ホテル&ホスピタリテイビジネス衛生管理実践研究会 監事

立教学院諸生徒礼拝堂ハンドベルクワイア OBOG会会長

立教大学観光クラブ理事、校友会企画委員

調理技術教育学会 会員

一般社団法人 日本商環境デザイン協会 正会員

深沢アート研究所 マネージャー

東京お米サロン

4)飯田真弓より12回目、今回も航空会社時代のお話をお楽しみください。

【空飛ぶインターネット ヒット商品編】

前回に続き、CAがインフルエンサーとして情報を仕入れ、拡散していたお話しをいたします。

福岡は食いしん坊のCA達にはたまらない街です。福岡ステイのフライトがアサインされると、先輩や同期からメールボックスにメモが入ります。福岡でしか買えない美味なお土産を購入してきて欲しい旨のリクエストです。

稚加栄の明太子、ピエトロのドレッシング、ロイヤルのバナナマフィンとスイートポテト。どれも現在、福岡土産の代表や、全国区のヒット商品となっていますが、始まりはCAの情報拡散です。

ピエトロのドレッシングはご存知の通り、福岡にあるピエトロというパスタレストランで提供され、その美味しさから小売でも人気を博し、今に至っています。あのオレンジのキャップのドレッシングは、全国どこのスーパーでも扱っているロングセラーです。醤油をベースとし、オニオンや黒オリーブの旨味がコク深く、厚みのある味わいで、生野菜を美味しくたくさん食べる事が出来ます。

それまでの醤油ドレッシングと言えば、さっぱり系の酢醤油やポン酢に近いものしかありませんでした。ピエトロは、和風醤油ドレッシング市場に、新しい味覚の世界を切り拓きました。実際、この商品をお手本にQPはじめドレッシングメーカーがこぞって新しいタイプの和風醤油を開発した事で、市場が変わり、和風醤油は大きな柱に育って行きました。そう言った意味においても、ピエトロのドレッシングは革命的な存在でした。

そのピエトロのドレッシングを目敏く見つけ、拡散して行ったCAの実態がこちらです。

私の初めての福岡ステイで、ランチに連れて行かれたのはピエトロでした。先輩の指示に従い、「サラダスパゲッティ」なるメニューを注文します。「博多と言ったら明太子だし、なぜそちらでないんだろう?」悶々と残念がっているうちにスパゲッティが運ばれて来ます。

「何だこりゃ!」パスタの脇に山盛りのサラダと輪切りのゆで卵が添えられています。しかも昭和レトロでクラッシックな盛り付け、そんなにおしゃれではありません。しかし食べ始めると一口目から印象が変わります。しっかりと歯応えを残し、キリッと冷やしたスパゲティにコクのある醤油ドレッシングが絡みついています。生野菜にもこのドレッシングがたっぷりかかっています。このドレッシング1本で、パスタとサラダを一緒に美味しく食べさせる魔法は、CA達を夢中にさせました。

そしてこの魔法にかかったCAは、このドレッシングをせっせと持ち帰り、お土産として家族や友人に披露をして情報を拡散させていったのです。

https://www.pietro.co.jp/recipe/detail/209

もう一つ、事例をお話しします。当時国内線ではお飲み物だけではなく、茶菓のサービスがありました。出発地の銘菓をお配りするのですが、千歳でしたらモリモトのハスカップジュエリーや雪鶴、福岡でしたらロイヤルのスイートポテトなどがありました。

こういったお菓子は、機内で配られる事で知名度を増し、あっと言う間に全国区のヒット商品となって行きました。その選択にはCAが情報源として関わる事が多く、空港だけでなく、宿泊地の街中まで日々美味しいものを追い求める目利きの力が発揮されました。

皆様の職場でも、職務とは違った視点で仲間の皆さんの特性や行動を観察すると、新しい発見やビジネスのヒントがあるかもしれませんね。

最後にひとつご注意ですが、CAを美味しい食べ物で釣るのは難しくありませんが、高い確率で大食い早食い大酒呑みですので、覚悟して挑んでくださいませ。

次回は『究極のマニュアル』  どうぞお楽しみに。

【飯田真弓プロフィール】

東京で生まれ、10歳より千葉で育ちました。

35年にわたり、国内外の大手外食チェーンをはじめとするグローバルな食産業と、ホスピタリティサービスの代名詞である航空会社に勤務してまいりました。この経験を活かし、現在、成長を目指す企業様にさまざまなアドバイスをさせていただいております。

専門分野は、お客様および従業員様を主役にしたブランディングを起点とする企業戦略の策定と結果につなげる実践です。さらに、マーケティングとイノベーションを掛け合わせた商品開発と、何より欠かせないグローバルレベルの品質管理と食の安全は得意分野です。

これらを一気通貫させ、企業様の規模に合わせたサプライチェーンのデザインと創出、そしてチェーンのグローバル化やフランチャイズ化の手法など多岐にわたり、お役立ちの引き出しを多く備えております。これらの分野はどちらかというと企業様の成長過程においてなかなか手の届かない、後回しになりやすい領域です。

どのように企業運営に組み込んで行くのかについても企業様の状態に応じてアドバイスができます。どうぞお気軽にご相談ください。

【経歴】

「世界中の美味しいものを食べ歩きたい!」

幼い頃から、よく言えば食への探求心が強く、本当のところただの喰意地のはった究極の食いしん坊で、さまざまな専門料理を「食べる、作る」経験を積んでまいりました。10歳の頃には近所のお母さんたちに公民館で料理を教えるほどの特異な子供でした。

そしてそんな喰意地の夢を叶えるために最初に選んだ職業はなんと航空会社の客室乗務員、CA。目的の食はもちろん、最高峰のホスピタリティとチームワーク、徹底したマニュアルオペレーションと教育システム、ブランドエンゲージメントを習得することができました。国内および国際線パーサーまでを経験できたのはありがたいことです。

思いのほか真面目にフライトする一方で、ついたあだ名は「空飛ぶ胃袋」。お給料のほとんどとフライト以外の余暇はすべて食べることに費やしていました。当時はバブルのさ中でしたので、高価な食事をご馳走になる機会もありましたが、とにかく自腹でピンからキリまで胃袋と時間の許すかぎり食べ歩きました。

国内のみならず、CAの特権を活かし、「飛んで行ける全ての地」においてさまざまなジャンル、規模のレストラン、ストリートフード、市場や小売店などを訪れることに多くの時間を費やし、食体験を深めていきました。帰国するスーツケースの中はいつもスーパーで買った食材でいっぱい、検疫で時間がかかるので先輩たちにはとても気を遣いました。

同期が蝶よ花よと扱われ、いわゆる玉の輿に乗っていく中、「エンゲル係子」のあだ名もつき、とても対照的な20代を過ごしました。

その後、当時経験する機会の少なかったインド料理と文化をどうしても学びたいと、一念発起、なんとインドの財閥系商社に転職し、2年間を30年前のニューデリーで過ごしました。

30年前のインドは想像を絶する世界、生活の近代化のレベルで言えば、若い女性が住むにはかなり厳しい環境でした。そのような中、インドだけでなく、周辺国チベットなどまで足を運び、食を経験しました。追ってこのお話もお伝えしたいと思います。

帰国後、創業者との縁あって国内大手ハンバーガーチェーンに入社しました。「世の中にないものを作る」をモットーに、当時圧倒的なプロダクトアウト力を備えると有名でしたこの会社の商品開発部門の黄金期に加わることができたのです。世界中での食体験を発揮するに最高の環境をいただきました。また、多様な新規事業のメニュー開発、商品企画、海外事業など幅広い経験を積むことができました。このお話も興味深いかと思います。

一方でプロダクトアウトとは真逆の世界、ブランディングとマーケティング戦略を軸に経営戦略を策定、実践を学ぶ環境に身を置き、スキルを身に着けました。その結果、一度は自身のブランドを立ち上げ、経営を行うことが必要と考えて独立。オーナーシェフとして東京都中央区に、無名のところから飲食店を開業しました。

2年近くほとんど休みも取らず毎日オープンキッチンに立ち、生のお客様と対峙することで多くの事を学びました。努力が実り、短期間で複数店に展開しました。何より嬉しかったのが、後輩シェフ達を育てることができたことです。同時に専門誌への執筆や企業様へのブランド立ち上げ、業態、メニュー開発などコンサルタントとしての事業も開始いたしました。

このコンサルティング事業をきっかけに、米国大手ハンバーガーチェーン、世界最大店舗数のサンドイッチチェーンの国内展開のみならず、アジア地域においてのR&Dイノベーション、調達サプライチェーン、品質管理と食の安全を統括する機会をいただきました。

世界に展開する米国2大チェーンの本社と働くことで世界の最先端を知ることができました。また、のべ2000以上の工場を視察、監査した実績がありますので世界中のあらゆる工場や生産現場を熟知しています。

さらに、店舗、現場を主役とするための営業、オペレーションの統括も任され、約10年にわたる負のスパイラルからの脱出、V字回復を2年間で成し遂げました。グローバルレベルのチェーンビジネス、FCビジネス、その手法とさまざまなパターンを横断的に熟知するに至りました。

現在は飯田真弓事務所を開設し、外食のみならず、さまざまな企業様の成長や課題解決に対し、お役立ちをさせていただいております。

趣味は筋トレとゴルフ。どちらも変態レベルでストイックに攻め、体脂肪率10%未満を常にキープ。ゴルフは2年で90切り。「健やかにしなやかに歳を重ねるコツ」や、「食べても太らない身体作りのヒント」もお伝えできると思います。どうぞよろしくお願いいたします。

飯田真弓

飯田真弓事務所 代表

miida@craft-wine.com

https://www.facebook.com/iida.mayumi

(一般社団法人)全日本食学会会員

http://aj-fa.com/

(公益社団法人)日本ヘルスケア協会会員

https://jahi.jp/

ライザップBODY MAKEアンバサダー

【特記】

・品質管理、食の安全分野における専門性/GFSIの主要認証、BRCG(旧BRC)ASIAアドバイザリーボード(HACCP,ISOなど食の安全、管理領域含む)

・フードサイエンスおよび官能評価技術/英国グローバルリソースであるLEATHERHEAD FRにて取得

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● 読者からのご意見・要望・質問・情報 コーナー

 読者の皆様のご意見・要望・質問・情報・欄を作成しました。皆様のご意見・要望をぜひお送りください。匿名で掲載させていただきますので忌憚のないご意見をお聞かせください。また皆様が見聞き体験した外食・食材情報もお知らせください。

 このFOOD104を支えてくださっている組織にFSPROと言う食の世界の専門家の方が500名ほどいらっしゃいます。皆様のご質問・疑問に答えられるようになっておりますので、ご遠慮なくご質問などをお寄せください。ちょっと時間はかかりますが回答させていただきます。

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● 食ビジネスニュースリリース ————————————■□

11月30日-12月6日

■「上はロイヤル、下はガストの間に板挟みの中途半端なポジショニングで未来はあるのか?」 かつてはFR御三家のひとつ『デニーズ』の苦悩。

フードリンクニュース

https://www.foodrink.co.jp/foodrinkreport/2023/11/2992018.html

■ロイヤルHD×双日/福岡空港に「コスタコーヒー」オープン

流通ニュース

■日本百貨店協会/10月の売上高は20カ月連続プラス6.1%

流通ニュース

■日本チェーンストア協会/10月既存店3.3%増、食品値上げが影響

流通ニュース

■ダスキン/「ナポリの食卓」など運営の外食チェーン買収

流通ニュース

■王将フードサービス/冬期賞与一人当たり平均加算額9万2,755円と過去最高

流通ニュース

■大手百貨店/11月売上高5社そろって増、高額品の好調継続

流通ニュース

■やよい軒/初の医療施設内店舗「東大病院店」オープン

流通ニュース

■トリドールHD/ハワイのローカルフード「Pokeworks」カナダにオープン

流通ニュース

■体にも環境にもお財布にも優しいレタス、「INDOOR LEAF」を紹介します。

このレタスは従来の農業とは違い植物工場で育てられたレタスです。「INDOOR」は持続可能性と健康的な暮らしをテーマとして”未来の食づくり”に取り組んでいます。環境面では、食品ロスやフードマイルの削減、水資源の利活用などが挙げられます。

さらに、栽培環境を適切に管理することで安全で栄養価の高いレタスを安価に提供することができます。ラインナップは今のところレタスだけですが、今後様々な野菜がこのような形で作られていくとしたら食料自給率や環境問題などの課題解決に寄与していけるのではないでしょうか。【M.M】

【新発売】植物工場野菜の新時代到来!人と地球にやさしい、新ブランド『INDOOR』2024年3月発売

株式会社スプレッド

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000016.000104300.html

■小・中・高校生対象のオリジナル雑煮レシピのコンテストが開催されます。

公益社団法人 全国調理師養成施設協会は、全国の小・中学生、高校生からオリジナル雑煮レシピは募集する「第2回 Z1グランプリ」を開催します。

「いつでも食べたい、地元食材で私のオリジナル雑煮!」をテーマに、郷土食豊かで、調理法や食材に地域的な特色のある「雑煮」を若い世代が親しむ機会となることを目指し開催されるそうです。

オリジナルレシピを考える機会があることで、雑煮に対してだけでなく、「食」自体への関心も高まるきっかけになりますね。【K】

オリジナル雑煮レシピコンテスト「第2回Z-1グランプリ」小・中学生、高校生からレシピを募集

地元食材を使いSDGsに配慮したアイディアを全国の調理師学校で受け付け

公益社団法人全国調理師養成施設協会

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000033.000043735.html

■ホットドリンクとフィナンシェ片手にイルミネーションが楽しめます。

記念日プロデュース事業を展開するアニヴェルセル株式会社は、「アニヴェルセル 表参道」にてホットドリンクとフィナンシェをテイクアウトしてイルミネーションを楽しめる『Anniversaire Holiday Season 2023』を12月25日までの期間開催します。

香りや季節感にもこだわった5種のフィナンシェや、小川珈琲とのオリジナルブレンドのコーヒー、ジンジャーシロップやシナモンが香るスパイスホットチョコレートなどをテイクアウトすることができるそうです。

カフェやレストランが併設されてはいますが、結婚式場に入る機会は多くないため、このようなテイクアウトメニューがあると足を運ぶきっかけとなり、より認知してもらうことに繋がりそうですね。【K】

ホットドリンクとフィナンシェをテイクアウトして 表参道イルミネーションを楽しむ新定番!

― 『Anniversaire Holiday Season 2023』―

アニヴェルセル株式会社

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000303.000007963.html

■日本で初めてゼロ・ウェイストを宣言した徳島県上勝町のブルワリー「RISE & WIN Brewing Co.」とベトナムでゴミ問題や環境問題に取り組む「Pizza 4P’s」のコラボ商品を紹介します。

コラボ商品は発酵しすぎてしまったものや余ったピザ生地、チーズ作りの工程で出たホエイを活用したビールです。乳糖でしっかりとした味わいがある黒ビールの「AZABU WHEY STOUT」、ホップで爽やかな「PIZZA DOUGH IPA」どちらも料理とのペアリングの幅が広がりそうでいいですね。【M.M】

ゼロ・ウェイストを共通項に、徳島県上勝町のブルワリー「RISE & WIN Brewing Co.」と日本初上陸のベトナム発ピザレストラン「Pizza 4P’s」がコラボビールを発売

株式会社スペック

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000084251.html

■一緒に過ごす「特別な時間」を贈るホリデーギフトが登場します。

日常に新しい価値をもたらすアイテムを提供する京都のブランド ANONYMは、「スペシャルティコーヒー+カードゲーム」という新感覚の組み合わせのホリデーギフトを販売します。

オリジナルブレンドシリーズ「DRIP DROP DIARY」と、大切な人との関係をさらに特別にする「問い」が書かれたオリジナルカードゲーム「LOVE IN 10 CARDS – 心をつなぐカードゲーム」がセットになったこのホリデーギフト。スペシャリティコーヒーを飲みながら、ゲームの中での対話を通じて大切な人との絆をより深められる商品になっているそうです。

「コーヒー」と「カードゲーム」を組み合わせたギフトを通じて、「特別な時間」を提供しているという点が面白いなと感じました。心も体も温まるホリデーシーズンにぴったりのギフトですね。【K】

京都ブランドANONYMから「特別な時間」を贈るホリデーギフトが新登場

「スペシャルティコーヒー+カードゲーム」の新感覚ギフトで大切な人と心温まる冬を

合同会社展葉社

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000128735.html

■どの世代にも愛される「あんバター」をお酒にした「あんバターの世界」がKURANDを紹介します。

バターの塩っ気、あんこの甘さとコクが三位一体となった新感覚のリキュールになっています。牛乳で割ったり、アイスにかけたりいろいろな楽しみ方があるのでぜひ自分の好きな飲み方を探してみてはいかがでしょうか。

他にも日本酒を長年作っている酒蔵が造った本格リキュールシリーズ「KURA CAFE」もおすすめです。どのお酒もラベルがおしゃれなので集めたくなってしまいますね。【M.M】

魅惑のスイーツ「あんバター」のお酒「あんバターの世界」が新登場

オンライン酒屋「クランド」

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000317.000006894.html

■ゴディパン初のクリスマスメニューが登場します。

ゴディバジャパン株式会社が運営する「GODIVA Bakery ゴディパン 本店」は、クリスマス限定メニュー「シュトーレン(ショコラ)」、「シュトーレン(マロン)」を12月5日から、「ゴディパン クリスマス 限定トートセット」を12月15日から数量限定で販売します。

日本でもクリスマスシーズンのパンとして定着しつつある「シュトーレン」を、ゴディバジャパンエグゼクティブシェフ・ショコラティエ・ゴディパン本店シェフが、チョコレートを使ったゴディパン流のメニューになるよう試行錯誤を重ね、開発されたそうです。

今年オープンし話題となった「ゴディパン」。チョコレートを使用した「ゴディバ」らしいシュトーレン、注目ですね!【K】

ゴディパン初の季節限定商品「GODIVA Bakery ゴディパン 本店」クリスマスメニュー発売!オリジナルバッグ付き「クリスマストートセット」も

2023年12月5日(火)より数量・期間限定販売

ゴディバ ジャパン株式会社

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000565.000015355.html

■ヘルシーな冷凍お弁当を提供する「nosh」から期間限定の「ホワイトビーフストロガノフ」を紹介します。

noshは「社会全体を健康に。」の理念のもと管理栄養士と専属のシェフが考案した料理を数多く提供しており、毎週新メニューが3品登場するそうです。今回紹介している「ホワイトビーフストロガノフ」はその中でも食数限定メニューとなっており、濃厚なクリームソースと牛バラ肉との相性が抜群です。

また、noshはSDGsにも力を入れておりお弁当の容器は自然に還ることができる可燃性の「パルプモールド」素材を使用しています。

毎週健康で新たな料理を提供しているnosh、疲れた時など強い味方になりそうですね。【M.M】

濃厚なクリームソースで味わう「ホワイトビーフストロガノフ」がナッシュから新発売

ナッシュ株式会社

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000374.000054946.html

■広島産の「牡蠣」が堪能できる「ひろしま かき祭り in TAU」が開催されます。

ひろしまブランドの発信拠点「ひろしまブランドショップTAU」にて、広島県産牡蠣を使ったメニューをTAU内の各飲食店で楽しめるイベント「ひろしま かき祭り in TAU」が12月8日から期間限定で開催されます。

大崎上島のファームスズキの牡蠣が楽しめる「オイスターバー」や、肉玉そばに牡蠣を山盛り乗せた「牡蠣の増し増し焼き」、副原料にオイスタージュースと牡蠣殻を使用した「スモークド 広島 オイスター コモン」など、広島産の牡蠣を存分に楽しめるイベントになっているそうです。

牡蠣を使った料理だけでなく、牡蠣に合うお酒や牡蠣を使ったビールなども楽しめるこのイベント。牡蠣のポテンシャルの高さを体感できそうですね。【K】

12月8日(金)から ひろしまブランドショップTAUにて「ひろしま かき祭り in TAU」開催!

生産量日本一の広島県産牡蠣を都内で堪能!様々なジャンルの特別メニューの提供や牡蠣に合う日本酒、牡蠣を使ったクラフトビール等!

広島県

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000513.000013653.html

              △▼△▼△▼△▼△▼△

● 王利彰のレストランチェック———————————–■□

有能な外食マンになるための「5つの鉄則」(柴田書店 月刊食堂1998年)

外食業に入ってきた新人諸君にまず言っておきたいのは、これからは極めて厳しい時代になるということです。外食業界でも昨年、大型倒産が出ましたが、大会社でもつぶれる時代になった。終身雇用が大前提だった従来とは違います。つまり、会社人間になるのではなく、一人ひとりがその仕事のプロ、専門家をめざさなければならない時代になったということです。

新人諸君も、このことを前提に、早いうちから自己の能力を高める努力をしなければなりません。そのために何をすべきか、5つのポイントに分けて述べてみましょう。

鉄則その1

コンピュータと英語は必須の一般教養だ

まず、ビジネス社会で生きていくための一般教養の部分ですが、言葉遣いやエチケットといったことに加え、これから必須とされることが2つあります。

ひとつはコンピュータを使いこなすことです。あらゆる産業において情報のスピードということが重視されていますが、これは外食業でも変わりありません。すでに電子メールなどで社内情報のやりとりをしている企業があるように、コンピュータが使えないと、あらゆる業務に支障をきたすようになっています。

競争が激化するなかでは、意思決定の速さこそが、企業戦略を左右することになります。コンピュータは、そのための必須のツールです。店舗段階の売上、予算管理をパソコンで行う外食企業が多くなっている現状からも、この流れに乗り遅れないことが大事です。

もうひとつ必要な教養は英語です。日本の外食業は、すでにアメリカに学ぶことはない、などという声もありましたが、そんなことはありません。むしろ今は日本はアメリカと比べて10年遅れている状態です。チェーンビジネスにおいては特にそうです。その中でも注目すべきなのはアメリカにおけるサービス産業のレベルの高さです。

皆さんもこれから、仕事あるいはレジャーでアメリカに行く機会があるでしょうし、また絶対なければなりませんが、そこできちんとコミュニケーションをとれることが勉強のための必要条件になります。なぜこのビジネスが成功しているのか、それはハードだけ見ていてもわかりません。実体験としてダイレクトにその要因を感じ取ることが必要なのです。これは職位が上がっていくにつれて、ますます重要になってきます。英語は必須教養であると認識して下さい。

これは先ほどのコンピュータのこととも関連しますが、インターネットで海外の外食産業の動向が容易に入手できる時代になっています。しかしこれも英語ができなければ理解することもできません。

今こそ日本の外食業は、アメリカの動向に学ばなければならないと言われています。アメリカの企業で成功しているところに共通しているのは、コンピュータを活用した意志決定の速さです。この点からも、コンピュータと英語という2つの基礎教養は、新人のうちから身につける努力をしなければなりません。

鉄則その2

人、モノ、金に分けて外食理論を身につけよ

次に必要なのが、外食ビジネスの理論をしっかりと学ぶことです。

外食ビジネスでは、営業活動の中で管理すべきものの対象として重要なものが3つあります。それは「人」「モノ」「金」です。

外食業のレベルを計る物差しとして「QSC」(クオリティー、サービス、クレンリネス)という言い方をよくしますが、それを実現する要素が人、モノ、金であるということです。この3要素で形づくられるトライアングルがうまく機能しているかどうかが、そのビジネスの成否を左右することになるのです。

まず人の管理については、店舗現場では募集、採用、集合教育、モチベーションアップなど範囲は多岐にわたりますが、それぞれの段階で求められる基準を理解しておかなければなりません。その上で、人を管理するとはどういうことなのか、現場作業の中で実地で学び、実践していくことです。

モノというのは具体的には店舗や設備機会、什器備品です。あるべきQSCを実現するために、モノはどういう状態になっていなければならないのか。それはなぜかを理論だてて理解する必要があります。外食の人はおしなべて機械に弱いことが多いのですが、機械の基本的な知識やメンテナンスのやり方なども知っておかなければなりません。

金はすなわち、売上であり経費です。少なくとも、自分の店の収支構造は理解しておかなければなりませんし、そのためには損益計算書も読める必要があります。また、店舗現場には必ず予算というものがありますから、この予算管理がきっちりとできること。

要はビジネスを形づくっているこの3つの要素が、どう機能すればあるべきQSCが実現できるのかを理論として身につけるということです。そうすれば、この業態にはどうしてこういうサービスが必要なのか、クレンリネスはどういう手順で進めるべきなのか、ということがはっきりとわかってきます。

これから新人諸君は初期教育を施されることになりますが、そこでは詰め込みでさまざまなことを教え込まれ、混乱してしまうこともあるでしょう。そんなときは、教えられたことを人、モノ、金の3つの要素に分けて考えてみることです。そうすれば、今教えられていることの大切さと、自分の到達度、めざすべき方向が見えてくるはずです。

鉄則その3

実務は完璧にこなせマニュアルは丸暗記を

当然、身につけなければならないのが実務です。店舗段階におけるあらゆる作業を、完全に修得しなければなりません。これは外食産業に携わる上でのスタートラインに立つことでもあります。

よく、外食業に入って企画の仕事がしたい、宣伝の仕事がしたいという若い人たちがいますが、それは現場作業をすべて知っていてできることです。現場を知らない人が立てた企画など、実行に移せるはずもありません。とにかく、サービス、調理といった現場作業のプロになる。これが最初にめざすことです。

そのためにはまず、店舗に置いてあるマニュアルは完全に暗記することです。実際に店舗に配属されてみると、マニュアルが店の片隅でホコリをかぶっている光景を目にすることも多いと思いますが、これを率先して、何度も繰り返し読むことが大切です。

マニュアルというのは、その1行が何百ページにも及ぶノウハウが蓄積された結果、できあがっているものです。試行錯誤をくり返し、改善に改善を重ねた結果が、現在のマニュアルの1行に集約されているのです。これを繰り返し読んでいけば、「なぜそうなるのか」ということが自ずと理解できるはずです。それはそのビジネスをはじめた創業者の理念を理解することにもなります。

もちろんマニュアルというのは改訂されていくものですが、現在のマニュアルをしっかり理解していなければどうして改訂されたのか、それによって何がよくなるのかもわかりません。逆に、今のマニュアルが頭に入っていれば、改訂の意味も理解できるし、作業習熟のスピードも格段と速くなります。

こうして、すべての現場作業が完全にできるようになれば、そのなかで自分が専門的に取り組んでいきたい部分というのが見えてきます。その上で専門的な知識を身につけるための努力をすべきです。

店舗の実務に習熟すれば、外食ビジネスにはさまざまな専門分野や技術があることがわかってきます。いいものを安価に入手するバイヤーの技術もあれば、売れる商品を作る技術、売れる立地を探してくる技術もあります。こうした具体的な目標を持つことも必要でしょう。

しかし、まずは現場作業のプロになること。そして次のステップとして、自らのキャリアプランを明確に持つこと。この順序を忘れないようにしてください。

鉄則その4

幅広い情報収集とストアコンパリゾンに取り組め

こうした実務レベルでの努力と並行して見逃してはならないのが、業界全体の知識を深めることです。ここでいう業界というのは、外食業界のみならず、コンビニエンスストアやスーパーマーケットなどの小売業、その周辺産業も含まれます。外食業にとっての、お客の胃袋争奪戦の相手は、同じ外食業だけではありません。およそ食を扱うすべてのビジネスが競争相手になるのですから、それらの動向は常にマークしておく必要があります。

そのためには、幅広い情報源を持っておく必要があります。今あなたが読んでいる「月刊食堂」をはじめとする外食の専門紙はまず必読です。ただ読むだけではなく、自分でコピーをとるなりしてスクラップを作るとか、目にとまったページに付箋をつけるといった、情報を整理しておく作業も必要です。

そして新聞。最近若い人たちは新聞をあまり読まなくなっているようですが、少なくともビジネス社会に身を置いている以上は、日本経済新聞、日経流通新聞、日経産業新聞の3紙は常に目を通しておく必要があります。

また、専門の図書も読むこと。これは今はやりのハウツーものではなく、店舗マネジメントなどの理論書です。現在はこの種の新刊はあまり出ていませんが、名著といわれる古い本で、現在でも十分役立つものがたくさんあります。これは書店だけでなく、図書館などにも足を運んで探すことです。

また、先ほど一般教養の部分でも触れましたが、インターネットを使った情報収集も積極的に行うべきです。ホームページを持つ外食業も増えてきて、そこでは財務諸表なども見ることができますから、ビジネス理論を勉強する場合でも非常に役に立ちます。

そして、雑誌などで得た情報をもとにして、ストアコンパリゾンをしっかりやることです。情報というのは、単に知っているだけというのでは役に立ちません。自分の目で見て確認する作業が重要なのです。

ストアコンパリゾンは、イタリア料理や和食などジャンルを決めて、かつ同じ価格帯の店を集中して見るなど、テーマをあらかじめ明確にしておくことが不可欠です。そして、欠点を探すのではなく、これはいいと思われるところを抽出してみることが重要です。さらに、自分で評価したポイントを文章にしてまとめておくこと。このレポートがたまってくれば、それを読み返してみることで、自分のものの見方が変わっていくこともわかるはずです。

またストアコンパリゾンにいった際には、その店の店長なりに挨拶をして、交友関係を広げることも必要でしょう。そうして作った人脈は、あなたにとってきわめて重要な情報源にもなります。

鉄則その5

定期的な知識の棚卸しで進捗状況を確認する

そして最後に重要なのが、自分の中で定期的な「知識の棚卸し」をすることです。自分はどれだけの知識を身につけたか、使える人材になったか、ということを自分なりに確認する作業が必要です。

そのためにも、自分がやってきた仕事の内容を常に1冊のノートにまとめておくことをおすすめします。「ある日は、この作業をマスターしようとしたができなかった。その理由は何か」といったことを文章にして残しておくのです。 自己育成のためには「Plan Do See(PDS))が不可欠です。自分なりに計画を立て、それを実行し、その結果を率直に見て、反省すべきことは反省する、ということです。

このPDSをやり続けるためにも、仕事の成果を常にまとめておくことが不可欠なのです。そうすれば定期的にそれを振り返ってみることで、自分の進捗状況を確認することができます。

定期的に知識の棚卸しをしようとすれば、必然的に努力して勉強の時間を確保することになります。そこで時間管理という意識が生まれてきます。実際に現場に投入されれば、日々の業務に忙殺されて勉強の時間もとれないことがしばしばでしょう。しかし、意識して自己の能力を高める努力をしなければ、仕事に流されて、単なる便利屋に終わってしまいます。それでは、これからのビジネス社会に通用する、強い人材となることはできません。

そういう点でも、自分の仕事をまとめたノートがどれだけたまったかが、あなたの努力のほどを計る重要なバロメータになります。そして同時に、それはあなたにとってかけがえのない財産になるはずです。

これまで述べてきた5つのことは、そのすべてを1年以内に完璧にやりとげることは難しいでしょう。しかし重要なのは、これを常に自分自身のテーマとしておくことで、自己育成のための道筋をつけることです。そうしてこそ、会社以外でも通用する能力を身につけることができるのです。

とはいっても、会社の仕事をないがしろにしろとか、会社がいやなら転職しろといっているのではありません。「石の上にも3年」という言葉がありますが、少なくとも3年以上は経験しないと、その仕事をしっかりと習得することができません。若い人たちの間でも転職ばやりのようですが、単に好き嫌いで職場を選んでいては、すべてが中途半端に終わってしまいます。

強調したいのは、長期的な展望を持って日々の仕事に取り組めということです。自分がこういう人材になると目標を定めることこそ、あなたのビジネス人生を有意義なものにする唯一の道なのです。

              △▼△▼△▼△▼△▼△

● 日本外食ニュースと米国外食ニュース

最新の情報は私のfacebookに掲載していますのでご覧ください。

https://www.facebook.com/toshiaki.oh

<日本外食ニュース>

柏原光太郎(カッシー)さん発行の飲食業界ニュースまとめのリンクです。

 柏原さんは、文芸春秋の編集者として活躍され、2023年3月末で定年退職。1967年から続くグルメガイド『東京いい店うまい店』(私が愛用していた信頼のおけるグルメ本です)の編集長を務め、自身もグルメとして知られる有名な方です。

「文春マルシェ」は柏原さんと食通販サイト「セコムの食」伝説のバイヤー猪口由美さんがタッグを組んでいます。「セコムの食」は残念ながら閉業。そこで「文春マルシェ」では、これまでが猪口さんが築き上げたおいしいものの人脈に、柏原さんの有名シェフの人脈がプラスされていて、魅力たっぷりに紹介されています。

おいしいは、ニュースだ

「文春マルシェ」

https://shop.bunshun.jp/store/top.aspx

2018年1月に「日本ガストロノミー協会」を設立し会長に就任しています。

食べログフォロワー数5万人。

https://tabelog.com/rvwr/kotarokashiwabara/

飲食業界ニュースまとめ #1344 2023/11/30

https://note.com/kassie/n/n5b8ee4c3e3bd

飲食業界ニュースまとめ #1345 2023/12/1

https://note.com/kassie/n/nda7e09a5468d

飲食業界ニュースまとめ #1346 2023/12/2

https://note.com/kassie/n/na9bb3be34550

飲食業界ニュースまとめ #1347 2023/12/3

https://note.com/kassie/n/nee24b3fa820d

飲食業界ニュースまとめ #1348 2023/12/4

https://note.com/kassie/n/n7b9fb7b8615f

飲食業界ニュースまとめ #1349 2023/12/5

https://note.com/kassie/n/nccab1d58d1f4

飲食業界ニュースまとめ #1350 2023/12/6

https://note.com/kassie/n/n3e4760bf389f

みんなの経済新聞

https://minkei.net/

日本食糧新聞社

https://info.nissyoku.co.jp/

プロの視点(日本食糧新聞社)

https://news.nissyoku.co.jp/column

東洋経済オンライン 外食

http://toyokeizai.net/category/restaurant

フードスタジアム

http://food-stadium.com/

フードリンク

http://www.foodrink.co.jp/news/

フーズチャンネル

https://www.foods-ch.com/gaishoku/

日本経済新聞

https://www.nikkei.com/

流通ニュース

https://www.ryutsuu.biz/

M&A NEWS 食品・外食

https://ma-times.jp/category/manews/food

日本能率協会展示会(FOODEX、HCJ他)

https://www.jma.or.jp/website/exhibition.html

リテールテック

https://messe.nikkei.co.jp/rt/

<米国外食ニュース>

QSR マガジン

NRN紙

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編集:石川史子、金子佐和美

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関西国際大学人間科学部経営学科

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立教大学大学院ビジネスデザイン研究科

https://business-school.rikkyo.ac.jp/

立教大学ホスピタリティ・マネジメント講座(毎年9月~12月、30回、受講料5万円)

http://www.rikkyo.ne.jp/grp/kanken/

大学で外食を含む観光分野をきちんと学びたいという方は

立教大学観光学部

杏林大学外国語学部観光交流文化学科

等で学ぶことをお勧めします。

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王利彰の長年蓄積した調理機器開発のノウハウは最適厨房研究会

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