料理人が自然農法にチャレンジ

FBプロデューサー日記

人気レストランへ行くと、生産者から直接、野菜や畜産物、魚介類を仕入れているシェフがいます。食材を厳選して、素材の味にこだわることが、完成品の精度を上げ、感動を生み出すことができるからです。
しかし今回、私がプロデュースしている案件は、それ以上にハードルの高いオーダーで料理人「味坊」梁さん、自然農法にチャレンジして、自ら野菜を作るという夢を叶えること。
先日、「食べログ百名店(中国料理)」に2店舗ランキングした味坊の梁さん。3年前から、味坊農園で自ら畑を耕し、野菜を作るところから頑張っています。
しかし、近隣の生産者は化学肥料、堆肥を使った農業をしているので、梁さんとしては、憧れの自然農法にチャレンジしたいと相談がありました。
食材にこだわりたい料理人の気持ちを理解して、その夢を叶えることは、究極の美味しさ作ることにつながるので、ワクワクです♪
単純に野菜を育てるだけではなく、自然農法にチャレンジするという目標は梁さんらしいと思いました。
野菜を自分で育てるようになると、料理人によって同じ料理でも随分と味が変わるように、同じタネを、隣の畑に撒いただけなのに、全然違う味の野菜ができたりします。
だから、野菜をタネから育てて、肥料も厳選することで、自分のお皿に自信を持たせたいという梁さんの気持ちはよくわかります。
料理でも、農業でも、ほんの少し塩を足したり、丁寧にタネを撒いたりすることで、野菜の出来がぐんと良くなるのは、同じです。
早速、農業素人の料理人に対して、丁寧に指導してくださる方はいないか?
熱意を理解して、手を差し伸べてくださる先生はいないか?
心当たりのある数人へご連絡をさせていただき、相談をした結果、信頼できる方のご紹介で、茨城県でとても有名な自然農法でさつまいもを育てている照沼勝浩さんにお会いすることができました。
照沼さんは、科学分析をしながら、改良を重ねていて、経験と勘の世界だと思っていた自然農業に、サイエンスを感じることができました。
作られている「さつまいも」は硝酸塩が低く、抗酸化力の高いので、色は黄金色、焼き芋にすると、そのままフルーツを食べているみたいなトロリとした食感と、雑味が少なく、ペロリと完食してしまう抜群の美味しさがありました。
先日、梁さんと茨城県の照沼さん宅を訪問し、直接お話しする機会を設けて、梁さんの畑も見ていただきました。

嬉しいことに、梁さんのこだわりを理解して、手を差し伸べてくださったのです。さぁ、新しいプロジェクトが始まります。
さらにご縁と偶然の出会いは重なるもので、梁さんの畑から10分のところにはシモタファームの霜多さんへご挨拶に行こう!と誘っていただき、突然ご挨拶に伺ったのですが、ホテルオークラで提供されているハーブティをご馳走になるという最高のおもてなしを受けました。
使っているシモタファームのハーブで、ブレンドレシピはシェフと一緒に研究したそうです。びっくりする美味しさで、身体の中からスーッと邪気が払われるようなスッキリ感がありました。
シモタファームは、茨城県取手市にある農場です。
霜多さんは、「消費者の健康」を根本に考え、肥料は野菜残渣や腐葉土等を利用して完熟堆肥を作り、土壌や作物等に有害物質が残留しないかを分析し、安全な野菜作りを実践しています。
こちらの野菜を使っているレストランは、セララバアドNARISAWA,AN DIなど、都内人気店が名前を連ねており、料理人さんの気持ちを理解して、野菜を育てている方でした。
新しいプロジェクトは茨城県つくばみらい市で始まっています。
料理人さんで、梁さんの野菜にご興味のある方はお声がけくださいね。

株式会社照沼 照沼勝浩さん
https://hoshiimo.co.jp/corporateinformation/
〒319-1113 茨城県那珂郡東海村照沼600

干しいもの産地である茨城県にて、さつまいも栽培・干しいも加工を県内最大規模で行っています。土づくりから十数年、試行錯誤の末に農薬・化学肥料に頼らない栽培方法に辿り着きました。厳選した最高品質の干しいもである「謹製」はじめ、照沼勝一商店の商品を通じて、お客様の健康と幸せに貢献することを社員一同心より願っております。

株式会社 M&Yシモタファーム 霜多増雄さん
茨城県取手市貝塚192
Tel.0297-78-8239

ご紹介頂いたのはマーケティングとデザイン性を融合させたWEBサイトを制作されている高貫修さん。茨城県、東京都の食と農のポータルサイトを作られています。こちらも応援、よろしくお願いします!

いばらき食と農のポータルサイト「茨城をたべよう」
https://www.ibaraki-shokusai.net/

とうきょうの恵み「TOKYO GROWN」
https://tokyogrown.jp/

石川 史子

石川 史子

東京都生まれ。立教女学院中学・高校を経て立教大学理学部化学科を卒業後、東京ガスに入社。炊飯器やピピッとコンロの技術評価や最適厨房研究会の運営等に携わり、2015年秋に東京ガスを退職。現在はフリーランスのコンサルタントとして活動をしています。リケジョとしての能力と、仕事を通じた調理機器メーカー、フランス料理界、居住地の埼玉県の農業と触れ合い、現在の厨房業界や農業、料理業界のPRに幅広く取り組んでいます。

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