weekly Food104 Magazine 2007年8月15日号

メルマガバックナンバー

● 本家・旬の味を食らう会・特別編
● 新店オープン情報
● 海外レストランNEWS 米国レストラン情報
● 海外レストランNEWS 韓国レストラン情報
● 食ビジネスニュースリリース
● 王利彰のレストランチェック
● 王利彰の米国外食情報

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■ 「本家・旬の味を喰らう会・特別編」のご案内です

さて、季節は夏になりました。皆様におかれては、暑さに悩まされておられる
ことでしょう。そこでFood 104は「晩夏を惜しみ」、小粋に夏を過ごそうとい
うことで、特別バージョンの本家・旬の味を喰らう会に江戸落語を組み合わせ
ることにしました。

Food 104編集長の王が主宰している立教大学インキュベーションデザイン研究
会と有限会社フードシステムクリエーターの共催で、江戸の文化の一つ、落語
(第1部)と食(第2部)のコラボレーションを実現することにしたのです。

第1部は三遊亭鳳楽師匠に、「落語に見る江戸の食文化」をテーマに、立教大
学で落語をお聞かせいただくこととなりました。具体的な題名は、当日のお楽
しみとさせていただきます。

三遊亭鳳楽師匠は五代目三遊亭円楽の総領弟子で、大師匠三遊亭円生より’楽松’
と命名されました。昭和47年二ツ目に、昭和54年には真打に昇進し、これを機
会に楽松改め初代三遊亭鳳楽を襲名されました。鳳楽師匠は、定席やメディア
には登場しませんが、押しも押されもせぬ本格派として評価も高く、持ちネタ
の多さ(約300題)もさることながら、演じるネタすべてに完成度が高いのが
鳳楽師匠の芸の真髄と言われています。現在、大師匠の「円生百席」に挑戦さ
れているとのことです。昭和52年には第6回NHK新人落語コンクール最優秀賞、
昭和53年には日刊飛切り落語会若手落語家奨励賞、平成5年には文化庁芸術祭
賞を受賞されるなど、数々の賞を受賞されています。

第2部ですが、こちらの方は現代の日本の食文化をご堪能いただこうと考えて
います。まずは、旬の魚と野菜を集め、池袋の莫莫居鶯の浅見料理長に調理を
していただき、しゃぶ禅の藤井さんにお酒をチョイスしていただきました。も
ちろん、この第2部にも鳳楽師匠はご参加いただけるとのことで、一人でも多
くの方々に落語のファンに、そして鳳楽師匠のファンになっていただければと
願っています。

第2部の方は、テーマは「長いものと冷たいもので残暑をやっつけるぞ」をテ
ーマにします。さて、その食材ですが、この時期はどうしても夏バテ気味の方
々も多いかと思い、二つのテーマで選ぶことにしました。

一つは、精のつくものといえば「長いもの」となりますので、日本の4大長い
ものにこだわります。まず、筆頭は「ウナギ」です。ウナギと言っても、産地
にこだわることとし、今回は清流で有名な四万十川の天然ウナギにしたいと思
っています。ただ、天然故の問題もあり、最悪のパターンは、知る人ぞ知る湯
布院のウナギ(養殖もの)にしたいと思います。

続いて、二つ目の長いものはアナゴですが、最近、産地として有名になってき
ている長崎は対馬のものと江戸前のアナゴをご用意させていただきます。内海
産と外海産になりますので、その食感と味の違いをご賞味下さい。

三つ目の長いものですが、それはハモです。ハモの旬は京都の祇園祭りや大阪
の天神祭までと言われていますが、実は脂の乗り始めるのは8月の下旬からで
す。四万十ハモとしてブランド化している土佐清水のハモをご用意いたします。

最後の長いものですが、それはタチウオです。今回は、大分は国東でとれるタ
チウオを用意します。最近は、「銀タチ」というブランドで有名で、これを刺
身で味わっていただきます。

さて、もう一つのテーマは、貝です。夏も旬となります貝を4品選びます。ま
ず一つ目は、今回のメインテーマは江戸前ですので、バカガイ、通称は青柳で
す。木更津沖のものを使おうと思っています。青柳のなめろうは絶品でしょう。

二つ目の貝は、ミルガイです。これは、横浜沖のものを使います。あの甘い味
は、きっと夏の涼しさを生むこと疑いなしです。

三つ目の貝は、シジミです。土用の丑の日というのは、ウナギも有名ですが、
土用シジミも知られています。寒シジミに比べると身が肥えていますので、一
番おいしい盛りかと思います。疲れた肝臓にとっても、癒しになること請け合
いです。

そして、オオトリは、礼文島では定番の水貝(みずがい)をと考えています。
この水貝は、アワビを使います。残念ながら礼文島ではアワビはこの時期には
獲れませんので、房総半島は千倉の海女さんが採ったアワビを使うことにしま
した。さて、水貝というのはどういう料理かというと、利尻昆布を入れてとっ
た出汁に、塩を入れ、調味します。そして、涼しげな器に、冷やした汁を入れ
ダイス状に切ったアワビと氷を浮かべます。そして、アワビの冷えたころ合い
を見計らって食べます。まさに、夏に最適の料理かと思います。

これだけでは寂しいという方に、枕崎のエビもご用意することにしています。
また、もちろん、今回も日吉さんチョイスの、演題に合わせた野菜も届けられ
ます。さて、どんな野菜とのコラボになるでしょうか。楽しみです。さらには
藤井さんチョイスである福岡県の杜の蔵のお酒をお届けすることになっていま
す。

なお、時化などによって産地や魚などが変わる場合もありますので、ご容赦下
さい。

最後に、今回は特別バージョンであり、鳳楽師匠も旬の味を喰らう会にご出席
いただけるということで、会場の都合もあり50名様限定、先着順とさせていた
だくこととしました。ご出席希望の方におかれましては、別添の参加申し込み
書に必要事項をご記入の上、王宛( oh@sayko.co.jp )にメールにてお申込み
いただきますようお願い申し上げます。


○第1部
日 時:平成19年8月25日(土)15時~16時
場 所:立教大学8号館8201号室
東京都豊島区西池袋3-34-1
http://www.rikkyo.ne.jp/grp/kohoka/campusnavi/ikebukuro/index.html

テーマ:「落語に見る江戸の食文化」
三遊亭鳳楽 師匠

第1部終了後、莫莫居鶯に移動していただきます。(約5分程度)

○第2部
日 時:平成19年8月25日(土)16時30分~
場 所:莫莫居鶯
東京都豊島区西池袋1-18-1 TEL:03-3987-0085
http://www.bakubakukyo.com/

テーマ:長いものと冷たいもので残暑をやり過ごすぞ

○会 費:10,000円
(前日までにご連絡がなく、当日ご欠席された方は大変恐縮ですが会費は
全額頂きますのでご了承下さい。)

○出席連絡用紙
ご多忙中大変恐れ入りますが、会場準備の都合上、ご出席をご希望される方は
下記ご記入の上、8月20日(月)までに王宛( oh@sayko.co.jp )にご返信願い
ます。

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「本家・旬の味を喰らう会特別編」に出席いたします。
(food104マガジン読者用)

ご芳名
所 属
参加人数と同伴者のお名前

TEL FAX
E-mail

**********************************************************************

○本件に関する問い合わせ先:有限会社フーズシステムクリエイター
千代田区内神田1-18-11-812
TEL 03-5283-6283
FAX 03-5283-6284

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● 新店オープン情報 ———————————————-■□

■ 銀座地魚専門 魚ばか オープン

銀座に新しいスタイルの時価の店・おまかせ天然地魚コースのみの地魚専門店
「銀座魚ばか」が7/9にオープンしました。

イカの味わいが詰まった小さな“メトウ烏賊”、小骨を丁寧にどけてでも食べ
たい、脂がしたたる“がらんちょ”、グロテスクな顔からは想像もつかない繊
細な味わいの“三島おこぜ”、さっきまで生きていたからこその食感“赤海鼠”
などなど。これら、通も唸る食材ながら、覗突(みづき)漁や刺網漁などで獲
れる一匹ものの地魚は殆ど通常の流通ルートには乗りません。まとまった水揚
げがあったときも、築地などの中央市場を介して、実際口に運ばれるまでは48
時間以上はどうしてもかかります。三浦の地元で味わっているものの、めった
にお目にかかれない「知られざる美味」を、専門店ならでは工夫で、お召し上
がりいただきます。

○ある日のおまかせ料理コース内容
【前菜】旬野菜三種と石鯛の皮ポン酢
【刺盛】赤鯖 かつお銀皮造り ほうぼうの焼き霜造り あわび水貝
松輪の鯖刺し 活ふっこ洗い刺 メトウイカのしゃぶしゃぶ
【焼物】ガランチョ(黒しびかます)塩焼き
【煮物】叉木の金目鯛煮つけ
【揚物】てんすの松笠揚げ
【食事】松輪の鯖 究極の棒寿司
【お碗】平目の肝のお吸い物

究極の珍味盛合せ 2,000円
時価の魚達 松輪鯖、活ヤリイカ、活伊勢海老、活鮑など 4,000円~

○店舗データ
住所:東京都中央区銀座2-2-19-藤間ビル地下1F
アクセス:JR山手線有楽町駅京橋口から徒歩1分
地下鉄銀座1丁目駅から徒歩0分
TEL:03-3563-4100
営業日:月-土 17:30-23:30
定休日:日祝

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● 海外レストランNEWS 米国レストラン情報————————-■□

■ シカゴ郊外食の風景 子どもたちの将来の夢はシェフになること?

夏休みということもあり、今シカゴ郊外の映画館は子ども向けの映画で賑わっ
ています。午後5時前の時間帯だとチケットが$6.50で手軽に映画が見れます。
夜になると値段が変わって$10になります。また郊外の各スーパー・マーケッ
トや深夜まで開いている、ウォールグリーンという薬と食品や雑貨を売ってい
るドラッグストアーには最近「レッド・ボックス」という自動的にDVDが借り
ることが出来る機械が設置され始めています。結構新しい映画を借りることが
出来、カード支払いで一泊たった$1と手軽さから人気が出始めています。つい
つい私も映画を見るのが癖になってしまい連夜、ウォールグリーンにDVDを借
りに行き、そのついでにアイスクリームやチョコレートなどを買い込んでしま
うので、店としても繁盛するようです。

映画もすぐDVDとして販売されてしまうので、映画館で$10払って見るよりは少
し待ってターゲットやウォールマートで$15でDVDを買って、自宅の居間でのん
びり映画鑑賞しようという人も多くなってきています。テレビの画面も大きな
サイズが随分と安くなっていますから、家で見ても結構迫力があります。一家
族平均子どもが3~4人はいるこちらの家族にとって映画館に全員で行くのは結
構出費です。ついついスナック菓子や飲み物も買ってしまって予算オーバーと
いうことになってしまいがちです。映画館のチケットが安い割りに、コーラと
ポップコーンで1人分$10もかかってしまうなんてこともあります。

この週末は久しぶりに映画館に足を運びました。子ども向けディズニーの映画
“Rattatouille”が映画評論家、一般の観客の評価でもAでしたので、これは映
画館に行く価値があるかなと思って出向きましたが、思った以上に面白くて、
大人が見ても十二分に楽しめる内容でした。子どもたちに「料理って面白いん
だよ。やってごたんよ。誰でもシェフになれるんだよ。」というメッセージ性
も強くて、見ていた私も久しぶりに胸が熱くなる思いでした。主人公はシェフ
を夢見る、パリ郊外に住むネズミ君です。実際NYのファスト・フード店に夜な
夜なネズミが出て問題になっている現在、シェフになりたいネズミを主人公に
するとは流石ディズニーですね。そう言えばミッキーマウスもネズミでしたね。

このネズミ君とパリの一流レストランで働く、落ちこぼれのシェフ見習いの男
の子がめぐり会い、話が展開していきます。ある日、意地悪なフード評論家を
出迎えなければならなくなったこの店はてんやわんやの大騒動です。しかし、
ネズミ君のひらめきで難を乗り切ります。実はこの評論家ミスター・エゴは農
家の出身で、彼にとってのお袋の味は、この映画のタイトルにもなっている
“Rattatouille”だったのです。ラッタテゥイといえば、野菜を煮込んだフラン
スの田舎料理ですよね。これはもじってネズミ、Ratが作った”Rattatouille”
なんですね。ミスター・エゴからは素晴らしい評価を得ましたが、ネズミがシ
ェフをしていたことが保健所にバレてしまい、老舗のこの店は閉店を余儀なく
されてしまいます。でもネズミ君と落ちこぼれ君で皆が気軽に食べにこれるビ
ストロを開店し大盛況。ミスター・エゴも自分のエゴを捨て切って毎日楽しげ
にビストロに通ってきます。素敵なキッチンを飾りものにしてしまっているア
メリカ人の多い中、ちょっとした啓蒙映画のようですよ。

先日もポパイズというスパイシーな味のチェーン店に食事に行ったところ、小
学4年生くらいの坊やが飲み放題のディスペンサーの前で「お母さん、どの飲
み物が健康的なの。」と尋ねていたり、ちょっと太目の坊やが「ちゃんと運動
すればいくら食べてもいいんだよね。」と不安気に友達に確かめていたり、と
子どもたちも親の影響で随分肥満等に敏感になっているようで、少々可愛そう
になってしまいました。好きなだけ食べさせてあげたいなぁと思ってしまいま
した。このままではおかしなダイエットで食事そのものが嫌になってしまう子
も増えてしまうのではと懸念します。

アメリカのママ、パパたちもネズミに負けずお料理に励んで欲しい物です。
もう1つこれも今上映されているレストラン関係の映画ですがタイトルは
“No Reservations” ちょっとこちらはシリアスな内容ですが、家族で楽しめる
映画です。次回はその映画の紹介と、私が最近通っているスーパーのお話を致
します。
https://www.redbox.com/

(イリノイ州シカゴ在住 カズコ・デイビス)

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● 海外レストランNEWS 韓国レストラン情報————————-■□

■ 韓国最高級キムチ「ボッサム・キムチ」
立教大学経営学研究科博士課程後期専攻 李美花(イミハ)

キムチの本場の韓国では、ペチュ・キムチ(白菜)、カクテギ・キムチ(大根)、
オイ・キムチ(キュウリ)以外にも、中に入れる薬味によって何百種類のキム
チがあります。無数のバリエーションが存在するキムチは、けっして辛いだけ
のものではなく、醗酵した栄養食品としても高く評価されているのです。

キムチの中でも最も高級なキムチがボッサム・キムチです。ボッサム・キムチ
は、昔の朝鮮の首都であった現在の北朝鮮の開城(ケション)地方のキムチで
す。ボッサムという語源は、風呂敷のような広い白菜の葉にヤンニョム(海鮮
物や野菜などの具を混ぜ合わせ味付けをしたもの)を包んで食べたのが由来だ
といわれています。ボッサム・キムチの中に入れる栗、生アワビ、イワタケ、
などの高級材料を具として使い、塩漬けした白菜の葉で一枚一枚ずつ丁寧に包
んで作り上げることで、極上の最高級キムチと評価されているのです。

最近では、この高級ボッサム・キムチの簡易版「ボッサム」というメニューが
ポピューラになってきています。蒸した柔らかい豚バラ肉と、牡蠣、梨などを
加えたヤンニョムを具に、サンチュウ(レタス)の代わりに塩漬けの白菜で豚
肉やヤンニョムの具を少しずつ載せ包んで食べるシンプルなスタイルです。味
付けにヤンニョムと塩漬けの食材を使用するので、ボッサム・キムチと言うよ
うになったのです。ボッサムのメニューには必ずキムチか従来のボッサム・キ
ムチを付け合せます。

韓国最大ボッサム・キムチ・フランチャイズ「ワン・ハルモニ・ボッサム」
この新しいボッサム・キムチの人気を見て、韓国大手外食企業の株式会社「ワ
ン・アンド・ワン」がボッサム・キムチを売り物にした「ワン・ハルモニ・ボ
ッサム」のフランチャイズ・チェーン展開を開始しました。1991年にフランチ
ャイズ・チェーン展開を開始してから2006年2月現在で「ワン・ハルモニ・ボ
ッサム」等、229店舗を展開しています。まだフランチャイズ・チェーン経営の
黎明期である韓国で、株式会社ワン・アンド・ワンは外食フランチャイズ業界
のリーディング企業として、国務総理賞など各種の賞を受賞するなど会社の知
名度が高くなってきています。

「ワン・ハルモニ・ボッサム」のキムチには、栗、牡蠣、セリ、人参、梨を始
めとする数十類の薬味を入れます。また、キムチのみならず、蒸した豚肉の味
付けとして独自製法の自家製ソースを使用し、豚肉の臭みを解決し柔らかい肉
質が味わえる工夫を凝らました。キムチなどの発酵食品のマニュアル化は大変
難しいのですが、セントラルキッチンを設け、全国の加盟店に食材料を冷蔵流
通で供給し味の均一を実現しました。日本では正確な温度管理の冷蔵流通は当
たり前ですが、韓国はまだ食品流通のシステム化が遅れており、同社独自の冷
蔵流通は差別化に大きな貢献をしたのです。

「ワン・ハルモニ・ボッサム」のなかでも、直営の「ワン・ハルモニ本家」で
提供しているボッサムは、従来のボッサムでは味わえなかった素晴らしい味を
実現したと評判です。健康志向の顧客のニーズに応えて開発された「極めて大
切で貴重な味」と言う意味の「ボベ・ボッサム」(39,000ウォン)は、陶器の蒸
し容器にニラとサラダを敷き詰め、その上に蒸した柔らかい5枚の豚肉(バー
ベキュー・ソースで味付けをしたカルビ)を載せます。陶器の下には加熱ラン
プを装着し、食べ終わるまで一定の温度を保つようにしてボッサムの味を維持
する工夫を凝らしています。しかも、梨、柿、りんご、人参、牡蠣などの、ヤ
ンニョムを入れて丁寧に一つ一つ包んで巻いたキムチと、ボッサム・キムチ、
串(ニンニク、ギンナン、ネギ)も一緒に提供されます。その他にも、食べ方
が若干違う「ハン・バタン・ボッサム」「ソムシ・ボッサム」など、バリエー
ションが豊富です。

2005年には同社の第2の業態としてリブ、サムギョプサル、ブデチゲ、等の料
理を提供する若年層をターゲットした「ワン・ハルモニ・ポン・リブ」が人気
を集めています。

ワン・アンド・ワン(株)
直営の高級ボサム専門店「ワンハルモニ本家」
住所/1685,hwanghak-dong,chung-gu,Seoul,Korea
電話/82-2-2232-3232
店舗面積/218坪
客席数/336席
営業時間/11:30~22:30
客単価/1万7,000ウォン/「ワンハルモニ・ボッサム」支店は、1万2,000ウォン
1,000ウオン=130円(現在の為替換算値)

筆者略歴
韓国出身。
長安大学日本語科卒業
ソウル首都料理専門学院で和食と韓国料理の調理師資格取得。
草堂大学調理科学科にて外食経営を学び、卒業。
2004年4月に日本に留学し、立教大学ビジネスデザイン研究科(MBAコース)
入学。
2006年3月同校卒業。経営学修士。
2006年4月立教大学経営学研究科博士課程後期入学、米日韓におけるフランチ
ャイズ・システムをテーマに博士号取得を目指している。
その他、日本では「飲食店経営」執筆中、韓国では「外食経営」等に執筆し、
現在は韓国フランチャイズ雑誌Business & Franchiseに日本のフランチャイズ
企業動向を執筆中。
○筆者連絡先 jane0423@hanmail.net

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● 食ビジネスニュースリリース —————————-■□

■ 「しずおか夢逸品市場(いちば)」を開設

ふじのくにしずおかフードフェア実行委員会と株式会社CFSコーポレーション
が連携して静岡県の農林水産物の魅力を首都圏で継続的に情報発信していくた
めに6月30日より「しずおか夢逸品市場」をキミサワ自由が丘奥沢店に開設し
ました。

○「しずおか夢逸品市場」概要
主催:ふじのくにしずおかフードフェア実行委員会(会長 和田正美)と
株式会社CFSコーポレーション(代表取締役会長兼社長 石田健二)
が共同で設置運営
設置場所:キミサワ自由が丘奥沢店(株式会社CFSコーポレーションが運営)
東京都目黒区緑が丘2-25-7  03-5729-6689  自由が丘駅から徒歩3分
開設時期:平成19年6月30日より
内容:野菜、鮮魚、水産加工品などの静岡県産専用コーナーの設置
静岡県産食材のマーケティング活動
静岡県の観光やイベント情報の発信と食文化の啓発活動
運営:管理業務はキミサワ店舗が担当、販売促進イベントと情報発信は
フードフェア実行委員会が担当

平成19年6月より、「しずおか夢逸品市場」と銘打って、静岡産品のコーナー
を設置し、定期的な販促イベントを展開することになりました。キミサワ側も
野菜、鮮魚、水産加工品、酒類、調味料、乳加工品、畜産品それぞれの販売コ
ーナーで静岡県産の逸品の取り扱いを従来以上に強化し、地元でも逸品と評判
の食材を仕入れて食品スーパーの日常価格帯で提供しています。

地元スーパーと生産者・行政がコラボレーションして首都圏でアンテナショッ
プの展開を図るのは、全国で初めての試みで、毎月末の週末には静岡県内の生
産者等が来店して特産品販売イベント、調理実演、試食など静岡食文化の情報
発信を行っています。

8月以降では「焼津鰹節」「静岡おでん」「みかん」「紅ほっぺ」などを紹介
の予定。

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● 王利彰のレストランチェック———————————–■□

■ コンラン卿デザインのボタニカ

皆さん、お盆休みは如何お過ごしですか?お盆の最中連日猛暑ですね。田舎が
ない私はお盆には人のいない東京でのんびり過ごしています。と言っても120
名の大学生の採点と、他大学の夏季集中授業、大学院の論文指導で日中は机に
しがみついております。でも夜には美味しいものを食べたいなと思うのですが
お盆期間は休みのレストランが多いし、魚も美味しいのがないので和食店もお
休みです。

こんな時には最近出来た大型ビルを訪問しましょう。と言うことで、六本木の
ミッドタウンに行くことにしました。創作和食のハル・ヤマシタにしようと思
ったのですが、何と月曜日は定休日です。こんな大型ビルで定休日とは、よく
ビルオーナーがOKしましたね。と言うことで、コンラン卿とひらまつのコラボ
レーションのボタニカにすることにしました。コンラン卿のコンテンポラリー
なデザインとフレンチのひらまつの組合わせに期待をしました。

コンラン卿のデザインと言うと凝った内装を連想したのですが、ベージュや茶
を使ったシックな落ち着いたつくりです。場所は高級レストランが集まった、
ガレリア内ガーデンテラス4階にあります。このビルのレストランの窓際の眺
望が素晴らしく、隣接した公園の緑が広がります。特にボタニカは最上階にあ
り、店外には眺望の素晴らしいテラス席が設置されています。植栽に囲まれた
テラス席にはバーがしつらえてありますが、風や雨などのために予約は出来ま
せん。今回は無理を言って食後、デザートをテラス席で食べました。デートに
は最適の客席でしょう。

さて、肝心の食事ですが、ひらまつが経営しているのですから、てっきりフレ
ンチかと思ったら違うのです。モダン・ヨーロピアン料理と銘打っています。

早速メニューを見てみましょう。
ディナーのコースメニューは2つ

○シェフおすすめディナー
5種のオードブルプレート
オマール海老のリゾット、クリュスタッセクリームソース
仔羊背肉のロースト ペルシャード
葡萄のスープとヨーグルトのシャーベット
オレンジ風味のアーモンドチュイルと共に
コーヒー
8,400円

○ボタニカ ディナー
5種のオードブルプレート
季節の野菜とスペイン産チョリソー入り、ミネストローネスープ
フォアグラのリゾット トリュフソース
ローストビーフ
ピスタチオアイスクリームとヌガーグラッセ、ダークチェリーのコンポート添え
コーヒー
12,600円

どうもそそられなかったので、アラカルトを頼みました。

アペタイザーに
オマール海老のサラダ仕立て、オーロラソース 4,500円
グリルチキンとシーザーサラダ        2,800円
リゾット
フォアグラのリゾット トリュフソース    4,900円
メインに
スズキのグリル               3,700円
ボタニカ特製のローストビーフ        7,500円
デザート
ムースマンゴーカシスとマンゴーシャーベット 1,500円

それにグラスワインをいただきました。
美味しかったのは
グリルチキンとシーザーサラダ
フォアグラのリゾット
ローストビーフでした

ローストビーフには期待をしていなかったのですが、肉の焼き加減も、
ボリュームもソースも良かったですね。

このお店のボタニカ・ディナー・コースがどうもお勧めのようです。
料理の味は良いのですが、チョイスが少ないが残念です。
しかし、この雰囲気と眺望の素晴らしさ、若いカップルにお勧めのお店ですね。

一つだけ残念だったのは男子トイレの温水付のトイレ便座への給水、給電のケ
ーブルの処理がまったくしていなかったことでしょう。コンラン卿が見たら何
とおっしゃるでしょうか?

店名:ボタニカ
住所:東京ミッドタウン、ガレリア内ガーデンテラス4階
電話:03-5413-3282
HP :http://www.conran-restaurants.jp/

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● 王利彰の米国外食情報

NRN誌の8月14日号のニュースからピックアップしました。
最近の米国のサブプライム問題による経済状況の悪化と、ガソリンなどの高騰
により、価格の高いカジュアルレストラン業態が不調です。その中でも大人気
だったイタリアン業態も不振に陥っています。また、その結果、ファミリーレ
ストランやカジュアルレストランは、従来は直営店舗中心の営業でしたが、投
資効率を上げるためにフランチャイズ化を検討するようになっています。

■ ランドリーズ(LANDRY’S)2006年度の赤字決算をやっと提出

シーフードを得意としたカジュアルレストラン、ランドリーズが一ヶ月遅れて
いた2006年の決算報告書をやっと提出しましたが、21.8ミリオンもの赤字決算
となりました。遅れていた理由はストックオプションの交付に問題があると、
内部調査をしていたためです。ランドリーズはカジュアルレストランを179店
舗、カジノと娯楽場などを経営し、1年前は44.8ミリオンドルの利益を出して
いました。2005年12月末には一株当り1.95ドルの利益を出していましたが、
2006年12月末には一株当り99セントの赤字となったのです。

その大きな原因は既存店の閉店や売却による50ミリオンドルほどの損失です。
2006年11月にはには136店舗のジョーズ・クラブシャックのリストラを実施し、
その内の120店舗を192ミリオンドルでJ.H. Whitney Capital Partners LLC.に
売却しました。その結果、ランドリーズは現在はレインフォレストカフェ、ソ
ルトグラス・ステーキハウス、ランドリーズ、等を経営しています。

2006年の売上は26.4%増加し1.13ビリオンドルを記録しました。この多くは2005
年9月に買収したゴールデンナゲット・カジノによるものです。レストラン部
門の売上は8.5%増加の902.9ミリオンドルでした。この不振により資金繰りに
支障をきたした同社は現在対策を講じているところです。

■ イタリアンのブッカ社(BUCA)も3.2ミリオンドルの赤字

現在91店舗を直営で展開している、イタリアンの超繁盛チェーンのブッカ社の
第2四半期の売上は1.8%増加で62.1ミリオンドルでしたが、第2四半期に3.2ミ
リオンドルの赤字、一株当り1セントの赤字だったと発表しました。

1年前の同期には71万8,000ドルの赤字、一株当り3セントの赤字だったのです
が、今期は人件費の高騰と、閉店の費用のために赤字が拡大したのです。その
結果、株価は水曜日には21%、木曜日にはさらに15%も下落して2.32ドルになり
ました。

この大きな原因は既存店の撤退に伴う70万ドルもの損失によるものです。ブッ
カ社はここ2年ほど不振店を撤退し続けており、今年度の半年間で2店を閉店し
ました。また、ブッカ社は店舗の運営コスト(人件費、家賃、修理代等)が
4.4%も増加したことに赤字を増加させたと発表しています。。

■ ブリンカー社BRINKERはロマノ・マカロニ・グリルを売却検討

ダラスに本社のあるカジュアルレストラン大手のブリンカー・インターナショ
ナル社は1,220店舗のチリーズ(Chili’s Grill & Bar)等4つのブランドを
展開しています。その内の一つが、あの有名な天才レストラン・コンセプト・
メーカーのフィル・ロマーノ氏が開発した、超人気のイタリアンレストランの
ロマーノ・マカロニグリル(現在230店舗)です。

ブリンカー社は第4四半期には昨年同期に比べ、14.6%の利益が増加し83.6ミリ
オンドルになりましたが、店舗の既存店対前年比比較売上はマイナスです。6
月末にはチリーズはマイナス1.6%、マカロニグリルはマイナス2.1%、オンザボ
ーダーはマイナス4.7%、マジアーノはマイナス1.3%でした。

この不振下においてブリンカー社はマカロニグリルの売却を検討し、投資ファ
ンドなどと交渉をしているようです。

現在のマカロニグリルは217店舗の直営店と13のフランチャイズ店を運営して
いますが、過去3年間既存店の対前年売上はマイナスです。また、既存店の客
数は過去5年間マイナス傾向が続いています。

ブリンカー社はマカロニグリルの売却だけでなく、新店舗の開店を少なくした
り、直営店のフランチャイズ化を検討しています。

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