weekly Food104 Magazine 2008年6月11日号

メルマガバックナンバー

● FSPRO旬の味を喰らう会のご案内
● 新店オープン情報
● 日本外食ニュース
● 海外レストランNEWS 韓国レストラン情報
● 食ビジネスニュースリリース
● 王利彰のレストランチェック
● 王利彰の米国外食情報

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● FSPRO旬の味を喰らう会のご案内——————————–■□

今月の旬の味を喰らう会のテーマはまだ決定しておりませんが、日程だけお知
らせしましょう。

6月25日水曜日
7月23日水曜日
8月26日火曜日
9月24日水曜日
10月29日水曜日
11月26日水曜日
12月と1月はお休みです。
皆さんカレンダーに入れておいてくださいね。

先月の石川県漁協輪島支所三昧の写真は矢部さんに撮っていただきました。
http://briefcase.yahoo.co.jp/bc/fortnight/vwp2?.tok=bcQSgCbBmVKAsMC5
&.dir=/702f&.dnm=20080528Syun.pdf&.src=bc

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● 新店オープン情報 ———————————————-■□

■ ダイニングバー Lous Bar オープン

本格的なBARでありながら、雰囲気はカジュアルでアットホームなダイニング
バー、Lous Barが5/9にオープンしました。

○メニュー例
カクテル各種 700円
(マティーニ、ジントニック、キューバリブレなど多数)
グロールシュ 700円(オランダ産。ビール好きにはおすすめ)
ドス・エキス・アンバー 700円(メキシコ産。あっさりしたビール)
ASAHI SUPER DRY 600円
その他ワイン、焼酎(麦・芋)、泡盛

ツナソーメン 700円
レンコンチーズせんべい 650円
エビピラフ 700円

○店舗データ
住所:東京都目黒区中根1-6-10 都立大学名店会館2F
アクセス:東急東横線「都立大学」駅徒歩2分
TEL :03-3718-0428
営業日・営業時間:日~木、21:00~翌2:00
金~土、21:00~翌5:00
定休日:不定休

○URL: http://plaza.rakuten.co.jp/els2008/

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● 日本外食ニュース ———————————————-■□

■ 柿安本店和菓子店を倍増、今期44店出店 駅ビルなど対象、調理工場を拡張
2008/06/04 日経MJ(流通新聞)

http://news.r-jinzai.net/article/99454955.html
http://www.kakiyasuhonten.co.jp/investor/topics.html

柿安本店は持ち帰り和菓子店「柿安 口福堂(こうふくどう)」の出店を加速
する。

■ 外食、食材を自社生産、マルシェ、コメ4割増産、大戸屋はタイで葉物
2008/06/04 日経MJ(流通新聞)
http://www.marche.co.jp/contents/ir/index.html
http://www.ootoya.com/

外食企業で食材の自社生産を拡大する動きが広がっている。居酒屋「八剣伝」
などを運営するマルシェは2008年に自社生産するコメの生産量を昨年より約4
割増やす。定食屋チェーンの大戸屋は国内に続いて進出先のタイで一部野菜を
自社生産することを決めた。

■ メルシャン―肉を軟らかくする調味料を発売(食を支える)
2008/06/04 日経MJ(流通新聞)
http://www.mercian.co.jp/proc/products/hakko.html
http://www.yamai.co.jp/mercian4.htm

メルシャンは短時間で肉を軟化する発酵調味料を開発した。調理の労力を減ら
せるとして、外食チェーンや弁当工場などに普及しつつある。3月に発売した
調味料「味アップ やわらか肉自慢」。

■ すかいらーく、地域限定正社員を採用、来年度150人目指す
2008/06/04 日経MJ(流通新聞)
http://sr-masayama.cocolog-nifty.com/blog/2008/06/62_af57.html
http://www.skylark.co.jp/news/index.html

すかいらーくは7月から、転勤がない地域限定の正社員の採用を始める。当面
はパート従業員からの登用だが、来春の新卒採用時は学生が地域限定か転勤の
ある正社員かを選べるようにする。

■ グリーンハウス管理栄養士道江美貴子氏 サイトから食生活指導(フーズWho)
2008/06/04 日経MJ(流通新聞)
http://www.greenhouse.co.jp/
http://www.e-expo.net/news/2007/10/20071029_01.html

給食大手のグリーンハウス(東京・新宿)が企業や健康保険組合向けに発売し
た生活改善支援サイト「あすけん」が注目を集めている。

■ 吉野家、今年も「鰻丼」販売
2008/06/04 日経MJ(流通新聞)
http://www.yoshinoya.com/news/index.html
http://gigazine.net/index.php?/news/comments/20070705_yoshinoya_unadon/
吉野家は全国の約9割の960店で、「鰻丼(うなどん)」の期間限定販売を始め
た。鰻丼の全国規模での同販売は昨年に続いて2度目。今年は価格を昨年より
40円高い530円。

■ モス、今年度100店、看板見やすく“味付け”目立つ白文字、サイズ大きく
2008/06/06 日経MJ(流通新聞)
http://www.mos.co.jp/shop/midori/
http://www.mos.co.jp/company/press/

モスフードサービスは、主力の「モスバーガー」で、見えやすい看板に刷新す
る。既存の看板では目立たず、マイカー利用者などから店舗を見過ごしやすい
との声が多いためで、2008年度中に100店超を対象に色やサイズを変更する。
一部の実験店では看板効果で売り上げが伸びている。

■ ピエトロ、直売拡充、通販など、野菜使い新ブランド
2008/06/06 日経MJ(流通新聞)
http://www.pietro.co.jp/company/index.asp

ピエトロは食品の直売事業を強化する。季節の野菜を使ったスープなど大量生
産に向かない専用商品を開発、通信販売とレストランの店頭のみで販売する。

■ すかいらーく、割りばし、原則不使用―年650トンゴミ削減、樹脂製に変更
2008/06/06 日経MJ(流通新聞)
http://www.lohasclub.jp/lda/shownoms.cgi?cid=781

すかいらーくは7月末をめどにグループの主要レストランの大半で割りばしの
利用をやめ、繰り返し使える樹脂製のはしに切り替える。グループの外食店全
体で利用する割りばしは年間2億500万膳で、日本で使われる割りばしの1%に当
たる。割りばしの価格は現在1円強で、グループ全体の費用は年間3億円程度。

■ デュカス氏の仏料理店、老舗料亭とコース共演、「瓢亭」「美山荘」など
2008/06/06 日経MJ(流通新聞)
http://nr.nikkeibp.co.jp/topics/20080609_1/

高級フレンチ「ベージュ アラン・デュカス 東京」(東京・中央)は京都の
老舗料亭「瓢亭」や「美山荘」「京都吉兆」から料理人を迎え、一つのコース
の中で日仏双方の料理を出す「レ・ランデブー・キュリネール・ジャポネス
(日本文化との出合い)」を期間限定で実施する。日仏交流150周年を記念し
た。

■ ジョイフル、ハンバーグ、新たに4商品
2008/06/06 日経MJ(流通新聞)
http://www.joyfull.co.jp/menu/index.html

ファミリーレストランのジョイフルは、16日から主力商品のハンバーグメニ
ューを拡充する。

■ ポポラーレ社長安家美津志氏―原料高でも生パスタ使う(味かげん)
2008/06/06 日経MJ(流通新聞)
http://www.popolare.com/

「原材料高が続いても生パスタの使用をやめる考えはない」と話すのはポポラ
ーレ(東京・江戸川)の安家美津志社長。

■ 魚市場?、入ってみれば居酒屋だ、女性や若者も雰囲気に酔う
2008/06/07 日本経済新聞 夕刊
http://www.neosupport.jp/o_nakanouroko_index.html
http://www.neosupport.jp/o_akabane.html
http://www.eat-and.jp/store/brand.html
http://r.tabelog.com/tokyo/rstdtl/13041447/
http://www.1bangai.org/mise/insyoku/torobako.html

JR中野駅近くに昨年8月開業した「中野ウロコ本店」(東京・中野)。店内に
所狭しと置かれたテーブルはトロ箱を再利用、イスもお酒のケースに木の板を
乗せただけの簡素なもの。運営するのはジェイオフィス夢小路普及商会(東京
・台東)が運営する「赤羽トロ函」(東京・北)も人気。

イートアンド(大阪市)の「魚箱(とろばこ)」昨年11月に開業した大井町店。

■ 開発物語 長野県「信州黄金シャモ」、飼育管理でブランドに磨き
(食材最前鮮) 2008/06/08 日経MJ(流通新聞)
http://www.pref.nagano.jp/nousei/tikusan/syamo/syamo-1.htm

長野県が力を入れているのが地鶏の新品種として開発した「信州黄金シャモ」
だ。

■ 養豚業のポークランド、飼料米を試験栽培、輸入原料の代替狙う
2008/06/08 日経MJ(流通新聞)
http://www.momobuta.com/gaiyou.html

養豚業のポークランドグループ(秋田県小坂町、豊下勝彦代表)は飼料用米の
試験栽培を始めた。今春、地元の農協の飼料用米を給餌した豚肉を首都圏の生
協などに供給した。

■ 野菜出荷で国際衛生規格、JA帯広かわにし取得
2008/06/08 日経MJ(流通新聞)
http://www.jaobihirokawanisi.jp/

北海道の帯広市川西農業協同組合(JA帯広かわにし)は主産品であるナガイモ
の出荷工場で、食品衛生管理の国際規格、HACCP(危険度分析による衛生管理)
の認証を取得した。認証機関によると、野菜の出荷工場での取得は世界で初め
てという。

■ 大阪・新世界の「くしカツ」、広島・尾道で“勝負”コンサル、開業支援
2008/06/08 日経MJ(流通新聞)
http://www.columbus-egg.co.jp/

大阪・新世界のくしカツ店の味を再現した店舗が広島・尾道市に登場した。
飲食店向けコンサルティングのコロンブスのたまごが支援した案件。店名は
「新四代目だるま 田中家」。

■ グリーンハウス、新宿の伊勢丹に持ち帰り総菜店
2008/06/08 日経MJ(流通新聞)
http://www.greenhouse.co.jp/service/restaurant/
http://www.kiyos.jp/zen.html

給食大手のグリーンハウス(東京・新宿)は1日、伊勢丹新宿本店(同)の地
下に、健康感を打ち出した持ち帰り総菜・弁当の「キヨズ ゼン」を開業した。

■ てんや、雨の日限定天丼、50円割安の450円
2008/06/08 日経MJ(流通新聞)
http://www.tenya.co.jp/index.htm
http://www.tenya.co.jp/company/index.html

天丼チェーン「てんや」を運営するテンコーポレーションは、雨の日限定の
「雨の日天丼」を発売した。通常の天丼よりも50円安。

■ 昭和産業グループ、たい焼き店250店体制、「たい夢」、今期130店出店
2008/06/08 日経MJ(流通新聞)
http://www.obn.co.jp/
http://news.r-jinzai.net/archives/20070723-1.html

昭和産業のグループ会社で外食チェーンを運営するオーバン(東京・板橋)は
たい焼き店の出店を加速する。2008年12月期は前期末の倍にあたる130店を出
店。計250店とする。

■ U・G宇都宮社長宇都宮俊晴氏―おいしく安い定食の時代(味かげん)
2008/06/08 日経MJ(流通新聞)
http://www.ug-gu.co.jp/index/index_top.html
http://www.ug-munashi.jp/index_top.html

U・G宇都宮(大阪市)は1990年代末には大型のテーマレストランの展開で若者
を中心に人気を集めたが、数年前から売却・撤退を進め、定食店「宮本むなし」
を約90店展開する。

■ プロントコーポレーション、メタボ対策メニュー5種
2008/06/08 日経MJ(流通新聞)
http://www.pronto.co.jp/pronto/index.shtml

プロントコーポレーション(東京・港)はメタボリック(内臓脂肪)症候群対
策メニューとして、低カロリーのマヨネーズ風調味料を使ったサンドイッチや
サラダなどの販売を始めた。

■ ル・ショコラ・デュ・ディアマン―低温殺菌の味力発信
(フード新潮流競争力を磨く) 2008/06/08 日経MJ(流通新聞)
http://www.foodrink.co.jp/backnumber/200709/070928.php

駅構内や商業施設内で瓶牛乳を販売する「ミルクスタンド」。昭和の時代に見
慣れたこの光景を東京の六本木ヒルズによみがえらせたのが「モトヤマミルク
・バー」だ。チョコレート専門店などを展開するル・ショコラ・デュ・ディア
マン(東京・中央、石田茂之社長)が運営し、北海道から直送している牛乳の
新鮮さなどが受けて人気を集めている。

■ てんや 中国進出
2008/06/10 日経本紙夕刊
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080610AT2F1000310062008.html

天丼チェーン「てんや」を運営するテンコーポレーションは中国に進出する。
現地資本の企業とフランチャイズチェーン(FC)契約を結び、7月に上海市に
1号店を出店し、同市で5年以内に10店以上の出店を目指す。国内市場の伸びが
見込めない中、成長市場である中国を開拓する。

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● 海外レストランNEWS 韓国レストラン情報 ————————■□

■ 韓国外食マーケット その12
立教大学経営学研究科博士課程後期専攻 李美花(イミハ)

立教大学ビジネスデザイン研究科で執筆した修士論文(調査研究)。執筆は3年
前から取り組み、発表したのは2年ほど前ですので、古いデーターになること
を御了承ください。また、本文はテキスト表示ですので、表関係も掲載できな
かったり、表示がうまくいかない場合がありますし、出典や引用の明記も欠け
てしまうことをご了承ください。

○韓国における多国籍外食企業のマーケティングCASE STUDIES

○ファストフード業態の事例→LOTTERIA、PEPPER LUNCH

LOTTERIA
会社概要&沿革
ロッテリア(Lotteria)は、ロッテ(Lotte) とカフェテリア(Cafeteria)の2語を
繋ぎあわせた造語である。1979年日本のロッテリアと49:51の合弁で1号店を出
店した。現在は韓国企業として日本ロッテリアとは完全に経営が分離され独立
経営になっており、日本のロッテリアには一切ロイヤリティを支払っていない。
両社の株主が同じでブランドを共有しているが、実際は完全に経営を分離した
体制であり、運営システムも異なる。実際に、フレンチフライの原材料である
冷凍ポテトの共同購買や売れ筋の良い商品のメニュー開発の共有もあまり行わ
れていない。2005年上半期には840店舗あり、売上げは1千800億ウォンで、対
前年比売上は10%マイナスであった。

社名:Lotteria Co., Ltd.
所在地:98-6,galweoul-dong,yongsan-gu,Seoul,Korea/
Tel.82-2-709-1114/ www.lotteria.com
設立:1979年10月25日
代表:キム・サンフ
店舗数:840店(2005年8月現在)
売上: 281,302,128,954ウォン(2004年第26期決算)

(単位:ウォン)
2004年        2003年
売上          281,302,128,954    508,730,831,705
経常利益      (-)869,629,388    14,719,939,389
当期純利益・損失      (-)4,339,162,811     4,810,220,659

出所:韓国金融監督院HPを参考に筆者作成
4P’s分析-Interviewee: Nam,Igwoo/Marketing Manager
(2005年5月・10月14日1:00pm、本社)

1)Product
ロッテリアの商品開発のポイントは、欧米の味であるハンバーガーを「韓国人
の味覚に合わせた商品開発」の手法でハンバーガーを韓国の風土に合わせてき
たことである。ブルゴキバーガー、ブルカルビバーガー、エビバーガーなどこ
つこつと韓国の味、韓国ならではのハンバーガー味を開発してきた。ロッテリ
アの製品のポジショニングをみてみると、コア製品(Cash cow product)として
は、ブルゴキバーガー、エビバーガー、ブルカルビバーガーが6割を占めてい
る。デリバーガー、チキンバーガーが戦略製品であり、取り揃え製品はチーズ
バーガーデイリパウチバーガーである。健康志向メニュー(Well-being商品)も
売り出したが全体の5%以下に留まっている。

ロッテリアは他の競合より消費者のニーズに合わせた商品開発のスピードが早
いのが強みである。商品開発が早い秘訣は商品開発の仕組みにある。例えばマ
グドナルドの場合、1つの新しいメニュー開発のためにはアメリカの本社によ
る承認が必要であり、相当な時間がかかってしまい商品開発が遅くなり販売の
タイミングを逃してしまう。一方ロッテリアでは、独自の商品開発プロセスで
直ちに顧客のニーズに応じる製品開発を実行し販売を行う仕組みになっている。
その商品開発プロセスを見てみると、アイデア会議→調査→方向設定→研究開
発→試食→嗜好調査→実務会議→具体化という一定のプロセスを通じて商品が
生まれている。その結果、業界リーダーとして韓国人の味に合う製品の素早い
開発を実現している。

2)Price
ファストフードの顧客層は価格に敏感な子供層と若年層が主流になっているた
め、価格設定は売上・シェアに大きな影響を与えるので、ロッテリアの価格は
他競争店より低く設定している。しかも、キャンペーンなどイベントの期間で
は限定メニューを激安の値段で販売する他に、メンバーシップカードなどを発
行し、一定額のマイレージが貯めれば割引してもらえるなどの工夫を凝らして
いる。

3)Promotion
ロッテリアの販売促進戦略をみると、ファミリー層に対しては、テレビコマ
ーシャルで親しみ溢れる店舗の雰囲気を演出し韓国人の郷愁を誘う演出をする。
子供や若年層に対してはコミックなイメージで韓国っぽい雰囲気をする戦略を
取っている。このような広告戦略でロッテリア=ブルゴギバーガー、ライスバ
ーガー=韓国的な食べ物というイメージを作り出した。しかも、純国産ブラン
ドを訴求することで、他競争店(多国籍ブランド)との差別化を図っている。

4)Place
ロッテグループの傘下にあるロッテリアの最大の強みは国内最大の流通業のネ
ットワークを通じた不動産情報の入手である。その不動産情報を元に、市街地
に大型店を中心とした出店戦略をとっている。チェーン経営の要の物流に関し
ては、Kihung、Kwangju、Kimhaeの3ヶ所に物流センターを持っている。物流
センターの運営は原材料の回転率の向上とロス率の削減が可能になり、店舗経
営の効率化にもつながっている。

5)成功の要因
世界最大のハンバーガーチェーンのマグドナルドをものともせず、韓国のファ
ストフード市場シェア1位の席を長く維持しているロッテリアの成功原因は、
韓国ファストフード業界にいち早く参入したこと、業界最多店舗数、韓国的な
メニュー開発と味、等である。日本から受け入れた技術と資本力が本当の経営
ノウハウであるが、消費者に対して純国産ハンバーガーであることを強調し、
愛国心の強い韓国人に韓国ブランドとして高く支持されていることも成功の大
きな要因である。
(続く)

筆者略歴
韓国出身。
長安大学日本語科卒業
ソウル首都料理専門学院で和食と韓国料理の調理師資格取得。
草堂大学調理科学科にて外食経営を学び、卒業。
2004年4月に日本に留学し、立教大学ビジネスデザイン研究科(MBAコース)
入学。
2006年3月同校卒業。経営学修士。
2006年4月立教大学経営学研究科博士課程後期入学、米日韓におけるフランチ
ャイズ・システムをテーマに博士号取得を目指している。
その他、日本では「飲食店経営」執筆中、韓国では「外食経営」等に執筆し、
現在は韓国フランチャイズ雑誌Business & Franchiseに日本のフランチャイズ
企業動向を執筆中。
○筆者連絡先 jane0423@hanmail.net

● 食ビジネスニュースリリース —————————-■□

■ ビーノ モスのテリヤキバーガー風味」新発売

モスバーガーを展開する株式会社モスフードサービスでは、平成20年6月17日
(火)~平成20年8月下旬まで、株式会社東ハトと当社の人気商品をコラボレ
ーションした新商品「ビーノ モスのテリヤキバーガー風味」(100円/税込)
を期間限定(数量限定)で発売します。全国のモスバーガー店舗(一部店舗を
除く)のみでの販売で、物販商品としての発売となります。

“ビーノ”は、えんどう豆を100%使用したスナック菓子として、東ハトから
1991年に発売開始され、お子様のおやつやお酒のおつまみにぴったりのスナッ
クとして人気の商品です。えんどう豆本来のおいしさを生かしたスナック菓子
“ビーノ”と、野菜にこだわる当社の「おいしくて、安全で、健康によい商品」
という商品開発方針が合致することから、コラボレーション商品を企画しまし
た。モスバーガーの定番人気商品であり、1973年に発売した和風バーガーの元
祖“テリヤキバーガー”の風味を、子供から大人まで親しまれているスナック
菓子“ビーノ”と合わせた限定商品です。当社において、スナック菓子の販売
は初の試みとなり、幅広い層の方々にお楽しみいただける商品として発売しま
す。

○「ビーノ モスのテリヤキバーガー風味」(100円/税込)
えんどう豆100%スナック“ビーノ”を、モスバーガーの定番人気商品“テリヤ
キバーガー”風味に仕立てました。しょうゆや味噌といった日本の調味料を生
かし、ほんのりとマヨネーズ風味もきかせたテリヤキバーガー風味が、えんど
う豆そのままの味が楽しめるビーノとよく合います。手軽にお召し上がりいた
だける40g入りです。

○URL: http://www.mos.co.jp

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● 王利彰のレストランチェック———————————–■□

■ 魚料理の 柾(まさき) 新井薬師駅

おいしい料理を食べるのは大好きなのですが、都心の華やかなビル街のお店で
食事をして、時間をかけて帰宅すると疲れ果ててしまいます。都心の綺麗なお
店に行くとなると少しはきちんと身なりを整えないといけませんが、普段は服
装に無頓着な私ですからこれも疲れます。

近所に気楽に食べられるお店があればよいのですが、なかなかよいお店があり
ません。気に入っていた蕎麦の田中屋、カレーの夢民も撤退してしまい、最近
は困っていました。そこで真剣に情報を収集し、東中野の岸由を探し出しまし
た。でも、そんなにしょっちゅう食べに行くと飽きてしまいますからもう一軒
必要だと思っていましたら、Hanakoの特集で発見しました。すぐ近所の西武新
宿線新井薬師駅前の魚料理の 柾(まさき)です。ちなみにHanakoはMSNと組
んで雑誌発行から時間が経過した物をネットで全文読めるようになりました。
MSN マガジンサーチと検索してください。

さて、小さなお店で探すのに時間がかかりましたが、哲学堂方面から新井薬師
駅の線路を越え、次の交差点を左に曲がり右側にあるコインパーキング場の路
地を入った処にひっそりと佇んでいました。カウンター5席と個室テーブル席
1つの小さなお店で、若いご主人が一人で切り回しています。店舗もぴかぴか
とまでは行き届いていません。電話で予約したときに8,500円のコースを頼ん
でおきましたが、店内に入ってちょっと不安になりました。

最初に 鯵のなめろう が出てきました。私は生の鯵は苦手ですが鮮度がよい
のでするすると胃袋に収まりました。次は、アサリの吸い物です。普通は出
汁を聞かせた透明な汁ですが、貝汁が沢山入っているためか白濁しています
が、貝のエキスが一杯でした。まこがれいのお刺身 は活きがよくこりこり
としていました。そして、キャベツの煮びたしです。

一人で料理を造りサービスをするのですから時間がかかります。次に何が出る
のかと思っていたら、おもむろに鉄容器から炭をだし、ガスコンロで火を丁寧
におこしだしました。そして、焼き物器に真っ赤な炭を入れると魚の切り身を
乗せて焼きだしたのです。焼き方が丁寧なのには感心しました。ただ焼き上げ
るだけでなく、切り身の上にステンレスの容器を蓋のようにかぶせてじっくり
と焼き上げるのです。厚い切り身の魚で鯛かと思っていたら、なんとイサキで
す。2.5kgほどはあるでしょう。普通のイサキと言うと鯵程度の大きさですが
こんなに丸々と肥えたイサキははじめてみました。

じっくりと焼き上げたイサキの切り身を食べ始めるとびっくり、身はジューシ
ーで柔らかいのに、皮はパリッとしているのです。しかも、付け合せの大根お
ろしは鍋で出汁と一緒に暖めて出してくれます。その味もまた格別です。色々
な和食のお店に行きましたがこれだけ丁寧に魚を焼き上げるのは初めてで感激
しました。

次が焼きソラマメ。最後はお魚の天ぷら(お魚は忘れました、不覚)。この天ぷ
らも外はカリット香ばしく、中はジューシーなのです。見事なお魚料理です。
締めはご飯です。ご飯も予め冷蔵庫内で水に浸漬したお米を瀬戸物のお釜で炊
き上げます。通常はそのお釜から直接ご飯をよそうのですが、炊き上げたご飯
を木のお櫃に移して、湿気を丁寧に取ってからお茶碗によそいます。お釜に残
ったご飯は余熱でおこげになります。お茶碗によそったご飯の上にそのおこげ
を乗せてくれるのです。これが美味しいのです。普段はお米を食べない私です
が、思わず食べ切ってしまいました。汁はじゅんさいの味噌汁です。

デザートはありませんが、お魚料理の火加減と、ご飯の炊き方、見事でした。
他のお客様との会話を聞いていたらご主人の真崎庸(よう)さんの魚に対する
知識に驚かされます。接待に向くお店ではありませんが、個人で気楽にお魚を
楽しむには絶好のお店です。料理が丁寧ですから以上の料理で2時間半かかり
ます。おかげで何時もよりお酒を飲みすぎてしまいましたが、近所ですから問
題もありません。久しぶりにお魚を堪能しました。

不定休で夜は5,000円、8,500円、12,000円のコースとなっているようです。

店名 柾 まさき
住所 東京都中野区上高田3-20-10 穴戸ビル101
電話 03-5380-6055
HP
ブログ
http://ameblo.jp/tkr-works-umameshi/
http://r.tabelog.com/tokyo/rstdtl/13035766/
http://gourmet.gyao.jp/contents/tokyo-calendar/0000000482/top/
http://www.tokyo-calendar.tv/dining/11935.html

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● 王利彰の米国外食情報

■ トマトの生食でサルモネラ食中毒発生           6月10日NRN

FDAの勧告によりレストランチェーンはトマトの使用を中止している。米国の
一部の地域で取れたトマトなどの生食が原因で145人が発病し、23人が入院し
た。FDAが使用中止の勧告を出したのは、Raw red plumとRoma、large round
tomatoes等だ。

この事故は最初にTexas州とNew Mexico州で発生したが、FDAは未だに正確な
発生地域を把握できていない。

FDAはcherry tomatoes, grape tomatoes、tomatoes sold with the vine
still attached,tomatoes grown at home、などは食べてもよいとしている。

■ Metromedia社は同社が民事再生法申請の準備を否定

Bennigan, Ponderosa、Bonanza、チェーンを経営しているMetromedia Restau
rant Group社は同社が民事再生法申請の準備をしているとの報道を否定し、
現在、借入先と同社のリストラを協議していると発表した。

ウオールストリートジャーナルが先週の水曜日にMRG社の資金借入先のGE Capi
tal Solutions社が借入金の返済遅れによる民事再生法申請の可能性を報道し
ていた。

米国の経済状況の悪化は他のレストランチェーンにも大きな影響を与えており
Ruby Tuesday社, Perkins & Marie Callender社, Krispy Kreme社、Sagittarius
Brands社(owner of Del Taco and Captain D’s)が苦境に陥っている。

MRG社はその他に、The Tavern concept、the Steak and Ale steakhouse、な
ど合計700店舗を運営している。

■ Pizza Hut社は1日限定の割引を実施

米国のガソリン価格は1ガロン(3.785リットル)当たり4ドル台となって、消
費者の家計に大きな負担をかけている。ピザハット社はその状況を見て、Pizza
Mia pieを1日限定で4ドルで販売する。これは通常価格の2割引に相当する。

■ クリスピークリーム社Krispy Kremeは久しぶりに利益をだす

クリスピークリーム社の第一四半期は4ミリオンドルの利益を計上。昨年同期
は7.4ミリオンドルの赤字であった。売り上げは対前年でマイナス6.6%の103.6
ミリオンドル。

現在同社は470店舗を運営。海外店舗は27店増加で、国内は6店舗の減少。
利益確保の理由は積極的な海外展開と直営店舗のフランチャイジーへの売却と
リース契約の見直しによる。

同社の75%の店舗はフランチャイジーであり、同社は今後更に多くのフランチ
ャイジーが店舗閉鎖をするとしている。

■ マクドナルドの対前年比売り上げ好調

米国景気の悪化に伴い、外食企業は不振状態に陥っているが、その中で予想に
反して好調なのはマクドナルドだ。マクドナルド社5月の米国既存店の対前年
比売り上げは4.3%の伸びを示した。好調の理由は継続した低価格戦略と、メニ
ューの種類の多さ、便利さ等である。

全世界のマクドナルドの既存店対前年比売り上げは7.7%増となった。

■ Zagat社は売却を中止

レストラン評価雑誌のZagat社は出版部門の売却を検討していたが、売却を中
止すると発表した。

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