weekly Food104 Magazine 2009年1月7日号

メルマガバックナンバー

● 新店オープン情報
● 日本外食ニュース
● 海外レストランNEWS 米国レストラン情報
● 海外レストランNEWS 韓国レストラン情報
● 米穀情報
● 食ビジネスニュースリリース
● 王利彰のレストランチェック

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2009年もよろしくお願いいたします。

Food104マガジン編集長
有限会社清晃代表取締役
立教大学大学院教授
莫莫居鶯店主
Fsproメーリングリスト主宰
王利彰

何時もご愛読ありがとうございます。今年の抱負をちょっと紹介させていただ
きます。

1)Food 104マガジン
執筆者のカズコさんがシカゴからラスベガスに引越しをし、地元に溶け込んで
きました。ラスベガスは全世界の超有名レストランやお金持ちが集まり、新し
い食習慣や生活習慣が生まれます。その最新の情報をお届けします。

韓国外食情報を執筆いただいていた立教大学大学院で博士課程後期に在籍中の
李美花さんに、今度は韓国のフランチャイズ情報を執筆していただきます。
また、大学院の私の教え子で中国外食を研究していた、美人ぞろいの中国人留
学生や社会人学生は7名になりました。彼女たちの2名は日本の外食・観光分野
のシンクタンクに入り、研究を継続しています。その彼女たちの執筆した修士
論文をベースに最新の中国情報を発信するべく準備をしておりますので、ご期
待ください。

王のレストランチェックでは高級店だけではなく、地方の名店などの珍しい情
報、特に今年は中国各地を訪問し急成長する中国食文化情報を収集しお伝えし
ていこうとおもっております。

また、世界的な景気低迷のなかで、海外の企業の日本進出、日本企業の海外へ
の進出が積極的に行われるようになります。その実態をなるべくすばやくお伝
えするようにする予定です。皆様からの情報もぜひよろしくお願い致します。

トップページ

2)コンサルティング会社 有限会社清晃(せいこう)
Food104では海外の外食企業の紹介をしておりますが、コンサルティング分野
の活動としては、日本から米国、韓国、中国、に進出する企業、米国などの海
外から日本に進出する企業のお手伝いをしております。当社は殆どのファスト
フードの日本展開における活動を何らかの形でお手伝いをしております。

2008年から米国大手企業が進出を準備中で、今年は皆さんにお知らせすること
が可能になるかもしれません。その他、続々と進出計画中ですので、ご興味の
ある方はお知らせください。

昨年来、大学院に留学中の中国からの学生(海外で外食などの経験ある社会人)
数名が私の指導の元に研究をいたしますので、具体的なビジネスに繋がるので
はないかと思っております。

米国ではLAの桑田さん、ニューヨークの下城さん、LAの須賀田先生、など現地
を熟知している方がコンサルタントとして活躍しており、当社は提携して色々
な業務のお手伝いをしております。
海外進出の際にはお手伝いが出来ますので、ご相談いただければ幸いです。

3)fsproメーリングリスト
fsproメーリングリストは外食に関係のある方が、全世界から参加しての双方
向情報交換です。日本各地はもとより世界から参加をしている方との情報交換
は貴重なデーターベースです。メールだけの付き合いではなく毎月1回は莫莫
居鶯で「fspro版旬の味を喰らう会」と言うoff会を開き、美味しいお酒と料理
に舌鼓を打ちながらリアルの情報交換もしております。ROMの方も今年は是非
off会にご参加ください。
Fsproメーリングリストへのご参加は
https://www.food104.com/fspro/
でお申し込み下さい。

4)「fspro版旬の味を喰らう会」
「fspro版旬の味を喰らう会」は食の好きな方たちに、東京では食べることの
出来ない地方の隠れた美味しいお魚を食べていただこうと言う趣旨で、編集長
の王が経営する莫莫居鶯で2006年5月より毎月1回開催し、28回目を終了しまし
た。この開催に当たっては、メンバーの石川さん(元、商業界飲食店経営編集
長、現在大学教授)、(有)フーズ・システム・クリエイターの佃さん(財団法
人魚価安定基金)、井上さん(女子栄養大学OB)、達のご協力をいただき、全
国各地の漁港から隠れた、とっておきの食材を直送して試食会を開いておりま
す。その成果は、莫莫居鶯の「富士山の湧き水で育てた体長1mの虹鱒の刺身」
などに出ています。また、この旬の味を食らう会に参加する皆さんのお蔭で食
材とお酒の種類はだいぶ増えたし、新しい料理も誕生しています。

食の世界では地産地消をいわれていますが、食だけでなく、お酒も地産地消が
大事ですね。美味しい生酒の場合、保管期間が長くなったり、遠距離を運ぶに
は本来向いていません。それが全国各地に地酒醸造家がある理由ですが、近年
それが忘れられています。私は、大学院の活動の一環で埼玉県飯能市の飯能信
用金庫の飯能市の振興活動にめぐり合い、そこで、埼玉の酒を知りました。旬
の味を喰らう会で美味しい食材を開発するだけでなく、美味しい埼玉の酒をご
紹介していきたいと思います。

この会は外食企業に勤務していなくても、食べることが好き(飲むのが好きな
方も)な方なら参加いただける資格があります。気楽な会ですので皆様もぜひ
ご参加ください。2009年は2月から開催の予定です。

5)最適厨房研究会
調理機器開発のノウハウを現場にフィードバックする活動としては厨房分野の
最適厨房研究会と言う研究会を立ち上げ、会長として活動して4年ほど経過し
ました。厨房の空調環境改善のために基礎的なデーターを収集しております。
それらのデーターを空調衛生学会で発表する実績を残しました。現場に即した
形としてユーザーの店舗の改善に関しては2社の店舗のデーター収集を行い、
昨年は具体的な改善店舗を開店し更なるデーター収集を行います。また、その
都度役に立てる情報を提供しようと、外食経営者の方々によるセミナーを開催
したり、外食トップ企業経営者の方々との懇談会を開催させていただいており
ます。今年はさらに厨房空調環境改善のために、ゼネコンや建築設計の方をお
招きしたセミナーを開催し、将来はビルなどの設計の際に役立つ厨房指針を作
成したいと思っております。

研究会と言っても店舗現場を熟知しなくてはいけません。年に数回は最新の外
食店舗、病院給食、エアーケータリング厨房、ホテル旅館厨房、等の見学会や
米国の海外調理機器展示会への参加、ドイツの料理オリンピックなどへの参加
を実施し、その成果をHPで発表しております。

ホテルではコンラッドヒルトン、長島温泉花水木、話題のペニンシュラホテル、
作並一の坊を見学しました。大型厨房では有明癌センター、名古屋の南部厨房
センター、海南病院、などを見学し、今年も大型の給食センターの見学を予定
しています。一昨年はニューヨークの食品スーパーの最新動向を見学後、米国
NAFEMに参加し、ニューヨークは米国一のステーキ屋、ピータールーガー、料
理の鉄人森本さんの新店舗などしっかりと食べ歩きました。
http://www.saitekichubo.com/report/seminar/nafem01.html

そして、昨年はヨーロッパの厨房見学の傍ら、ドイツの料理オリンピックのジ
ュニアチームの応援をし、ドイツのビアホールでたらふくビールを飲みながら
ドイツの病院向けセントラルキッチン、老人ホーム、フランスの学校給食、フ
ランスの料理学校の見学をし、その成果をFood104紙で発表しています。
今年は皆さんにさらなる、共同研究のお願いをする機会もあるかと思いますが
是非ご協力をお願いいたします。
http://www.saitekichubo.com/

6)立教大学大学院
立教大学大学院ビジネスデザイン研究科教授としては2009年3月に5年間の任期
終了となります。5年前に「王さん、貴方は立教大学時代運動部で授業に出てい
なかったらから、5年間はしっかり勉強しないと駄目ですよ。人間、学校に行
く時間は同じなのですよ」と説得され、慣れない教鞭をとることになったのです。
お蔭で無事に卒業することになり、3月には過去のゼミ生が盛大に卒業式を営
んでくれることになりました。ゼミで指導したのは26名(1名脱落するかも知れ
ませんが)に上ります。現在、最後のゼミ生6名の卒業修士論文を懸命にチェッ
クしております。

今年のゼミ生のテーマは、
<1>中国のチェーン小売業とフランチャイズシステム
<2>中国外食産業に必要不可欠な物流、卸売業の実態
<3>外食産業のアルバイトの労働実態と問題点
<4>イラン観光振興のあり方
<5>日本小売業の外国人労働者への取り組みのあり方
<6>ゲーム産業の実態と方向性

このように多岐に渡る内容を研究している社会人学生ばかりですし、幅の広い
テーマをディスカッションしているとあっという間に時間が経過します。また
一昨年から継続して韓国Sejong大学院でフランチャイズの授業を行いました。
韓国は日本の大学のようにアカデミックではなく、実務も教えるのです。学生
には韓国フランチャイズチェーン協会の副会長をはじめ、現役の経営者が綺羅
星のごとくいました。授業の後のコミュニケーション(勿論アルコール入り)も
早朝までと体力の必要な授業でした。
http://www.sejong.ac.kr/

読者の皆さん、もう一度、外食やサービスの勉強をじっくりとしてみたいと言
う方、是非チャレンジをお待ちしております。
http://www.rikkyo.ne.jp/%7Ez3000142/bizsite/index.html

外食、小売、サービス業に入った方の中には仕事が面白くて、つい学業を放棄
して、高卒、大学中退の方も多いと思います。そんな方も大学院は不可能な扉
ではありません。学歴の悩みがあるが大学院に入って勉強をしなおしたいとい
う方は王までご相談くださいね。人生が変わりますよ。

私は立教大学大学院ビジネスデザイン科卒業後も、立教大学観光学部で引き続
き教鞭をとりますし、他の大学でも外食関係を教える予定です。また、昨年か
ら、関西では5つの大学が連携し外食大学院を設立しようと言う動きもありま
すし、東京では亜細亜大学にホスピタリティ・マネージメント学科が新設され
信州大学の茂木信太郎教授が外食ビジネス関係の指導をするようになりました。
また、私にも業界団体から外食関係の仕事についている社会人向けの外食関係
講座の開設依頼が来ております。
大学院の経験を生かし、これからの外食を担う人材の育成に努めていく予定で
すので、皆さんの応援をよろしくお願いいたします。

7)和食居酒屋莫莫居鶯(ばくばくきょうぐいす)
おかげさまで開店4年半を経過し安定した売上を示すようになりました。一昨
年のHanakoの池袋特集で高い評価を受けることが出来ました。また、コース料
理のバリューを出すようにしました。大学院生と毎週飲んでいて、バリューの
あるコース料理を食べ続けた成果です。私が作った、3,500円と4,500円のコー
ス料理と飲み放題1,500円はその自信作です。

宴会でコース料理をご希望の場合は数日前にお申し込みを頂くのですが、2人
以上で鍋のコースをリーズナブルに食べたいと言う方にも当日鍋コースを同じ
お値段で用意しました。勿論、当日ですので、食材の準備により若干内容が変
わりますが、基本的な鍋のボリューム感は同じです。2人以上で訪問された方
に絶対お勧めです。実はこのメニュー、大学院の同僚教授にヒントを頂きまし
た。その教授は飲兵衛なのですが「莫莫居鶯は美味しいけど高い」と言われた
のです。腹いっぱいになってたらふく飲むと確かに結構なお値段になる時があ
りますね。でも、それは心外です。そこで、安心して飲んで食べていただける
当日鍋コースを作ったのです。一度お試しください。

それから、裏メニューも作りました。大学院で教えていると授業後、飲みたい
腹いっぱい食べたい、でも予算がない、と言う我侭な教え子がおります。そこ
で、夜の授業やゼミの後に使えるように午後9時過ぎの飲み放題をつけて4,000
円の鍋コースメニューを作りました。通常の5,000円の飲み放題コースと比べ
てもバリューは抜群です。9時過ぎに訪問したときにはこっそりとご注文くだ
さい。

人気の秘密の一つは落ち着いたお店の雰囲気と美男・美人・揃いのスタッフで
す。私が莫莫居鶯を開業するに至った経緯は、実は優秀なスタッフが集まりや
すいと言うことでした。外食業界では求人難と言われていますが、当店は人集
めで苦労したことがないし、優秀なアルバイトも多く集まります。定着性が良
いのは店長の柔らかい雰囲気と、調理場を預かる調理長の凛とした姿勢の貢献
が大きいのです。また、居心地のよさと美味しい賄いも貢献しています。私は
外食企業で長年働いてきましたが、お客様には美味しい料理を出すのに、従業
員の賄いは酷いなと言うのが現実的な印象でした。そこで、当店では賄いも美
味しい料理をだして、私の昔のつらい経験をさせないようにしています。これ
らの理由で定着性が高いのです。

二番目の成功の理由は、調理メニュー開発です。調理開発に関しましては
「fspro版旬の味を食らう会」の成果が大きいのです。食材や料理だけでなく
お酒も各地から色々ご紹介をいただいております。

当店一押しのメニューは鍋料理で
「葉野菜と三元豚バラ肉の常夜鍋」
「金華豚のもつ鍋」
一品料理では
「旬の味を喰らう会」で発掘した、富士山の湧き水で養殖した1mもの体長の
虹鱒。刺身で食べるのですが、サーモンと違ってコリコリとした食感は最高で
す。

ランチも定着してきました。三元豚の手づくりハンバーグ、三元豚のしょうが
焼き、三元豚のとんかつ、お魚の煮物、お魚の焼き物、野菜の煮物、大分名物
団子汁、等、ちょっと提供時間はかかるのですが、すべてスクラッチです。

自社のサイトも立ち上げております
http://www.bakubakukyo.com/

2009年もよろしくお願いいたします。

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ほっこり和食 莫莫居 鶯 (ばくばくきょ うぐいす)

東京都豊島区西池袋1-18-1 五光ビルB1
地図http://www.bakubakukyo.com/shop.html
TEL 03-3987-0085 FAX 03-3987-8377
ホームページ  http://www.bakubakukyo.com/
メールアドレス info@bakubakukyo.com
営業時間 年中無休(年末年始以外)
ランチ 月~日 11:30~15:00
ディナー 月~土 17:30~24:00
日・祝 17:30~23:30
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● 新店オープン情報 ———————————————-■□

■ 博多のうまいもん、ずらり 博多屋台市場オープン

博多の名物屋台料理を集めた「博多屋台市場」が蒲田駅西口徒歩1分の場所に
あるFDI蒲田西口駅前ビルにオープンしました。

活気溢れる色とりどりの博多屋台が2フロアの中にひしめきあいます。
久留米ラーメン・鉄鍋餃子「麺屋 吉蔵」、漁師料理「長浜鮮魚店」、水炊き
「徳長本家」、和牛もつ鍋「鷹丸」、炭火焼鳥「博多地どり」酒屋さん「焼酎
蔵」。

○メニュー例
<鷹丸>
和牛もつ鍋  黒(醤油だし)  1,280円
和牛もつ鍋  白(白味噌味)  1,280円
和牛もつ鍋  赤(辛味噌味)  1,280円
三枚肉のレタス鍋(魚貝だし)  1,080円

<徳長本家>
博多水炊き 1人前  1,950円

<博多地どり>
備長炭 直火焼き 地鶏   1,280円
チキン南蛮串 180円

<長浜鮮魚店>
磯串焼 180円~

<麺屋 吉蔵>
元祖 とんこつラーメン  480円
とんこくデラックス    880円
国産100% 鉄鍋餃子    480円
名物 博多炊き餃子    680円

○店舗データ
住所:東京都大田区西蒲田7-5-6 -FDI蒲田西口ビル3階4階
アクセス:蒲田駅徒歩2分
TEL:03-5480-7470
営業日・営業時間:16:30~23:30(LO.22:30)
定休日:なし

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● 日本外食ニュース ———————————————-■□

■ うかい、中計を下方修正、11年3月期、営業利益9億円に
2008/12/26 日経MJ(流通新聞)
http://company.nikkei.co.jp/news/news.aspx?scode=7621&NewsItemID=
20081226NRS0103&type=2

高級料理店を運営するうかいは、2011年3月期を最終年度とする3カ年の中期経
営計画を下方修正した。

■ 洋菓子製造シャトレーゼ、内定取り消し学生、最大50人正社員に
2008/12/26 日経MJ(流通新聞)
http://www.sannichi.co.jp/local/news/2008/12/23/2.html

洋菓子製造のシャトレーゼは来春、就職内定を取り消された来年3月卒の学生
を正社員として最大50人採用する。

■ 難局に成長の好機あり――外食、価格に下げ圧力(回顧と展望2008)
2008/12/26 日経MJ(流通新聞)
http://company.nikkei.co.jp/news/news.aspx?scode=4665&NewsItemID=
20081226NRS0100&type=2
http://www.business-i.jp/news/ind-page/news/200812290002a.nwc
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20080324/151007/

2009年は再び、消費者の低価格志向が鮮明になる。

■ 難局に成長の好機あり――外食、投資は厳選姿勢(回顧と展望2008)
2008/12/26 日経MJ(流通新聞)
http://company.nikkei.co.jp/news/news.aspx?scode=9861&NewsItemID=
20081226NRS0120&type=2

外食業界では出店やM&A(合併・買収)など投資に慎重姿勢をとる企業が増え
ている。ただ、余力のある一部企業には投資コストの低下を好機とみる判断も
ある。

■ 難局に成長の好機あり――食品、投資は厳選姿勢(回顧と展望2008)
2008/12/26 日経MJ(流通新聞)
http://company.nikkei.co.jp/news/news.aspx?scode=2503&NewsItemID=
20081226NRS0102&type=2

M&A(合併・買収)が加速する食品業界では、09年も消費不振に伴う販売減が
生き残りをかけた再編を促す圧力となりそうだ。

■ 難局に成長の好機あり、食品、価格に下げ圧力、パンは据え置き
(回顧と展望2008) 2008/12/26 日経MJ(流通新聞)
http://job.nikkei.co.jp/2010/contents/news/inews/nt21auto003/NIRKDB
20081226NRS0101.html

食品メーカー各社は09年、08年の値上げ攻勢を一転、価格据え置きや、値下げ
に動かざるをえない状況になりそうだ。値上げの理由となった原料相場の下落
や、消費不振で大手小売りが値引き合戦に突入したことが背景にある。

■ ヒット商品番付、フードビジネス編 低価格・内食が奮闘、節約志向が鮮明
2008/12/24 日経MJ(流通新聞)
http://company.nikkei.co.jp/news/news.aspx?scode=2810&NewsItemID=
20081224NRS0090&type=2

08年の前半は前年から続く原材料価格の高騰と相次ぐ値上げ、後半は景気が悪
化に向かい消費意欲は一段と冷え込んだ。久々にデフレ型企業が脚光を浴び、
節約志向を強めて低価格を追求する消費者心理をつかんだ商品が売り上げを伸
ばした。

■ ヒット商品番付、フードビジネス編――揺らいだ「食の安全」
2008/12/24 日経MJ(流通新聞)
http://company.nikkei.co.jp/news/news.aspx?scode=7581&NewsItemID=
20081224NRS0091&type=2

ギョーザ事件・メラミン問題・産地偽装等、今年も食の安全・安心を揺るがす
問題が多かった。

■ ヒット商品番付、フードビジネス編――外食低迷、厳しさ増す
2008/12/24 日経MJ(流通新聞)
http://company.nikkei.co.jp/news/news.aspx?scode=7581&NewsItemID=
20081224NRS0092&type=2

大手ファミリーレストランのリストラが相次いでいる。

■ モス子会社、FC展開、個人運営可能なつけ麺店
2008/12/24 日経MJ(流通新聞)
http://www.shopbiz.jp/fc/news/24012.html

モスフードサービス子会社で、ラーメンのちりめん亭を運営するトモス(東京
・品川)は25日、つけ麺(めん)業態の直営一号店を東京・板橋に開く。少な
い投資で運営できる、個人オーナー向けFC(フランチャイズチェーン)店のモ
デル店と位置付けている。順調にいけば来春をメドにオーナーを募る。

■ 坂の上の雲、平成の志士たち―ドリーム・ダイニング江村哲也氏
2009/01/05 日経MJ(流通新聞)
http://www.jmca.jp/column/usafood/food23.html
http://ustrendreport.blog99.fc2.com/blog-entry-6.html

江村哲也。渡辺美樹率いるワタミフードサービス(現ワタミ)の専務として、
新業態開発や海外進出などで陣頭指揮を執った、日本の外食業界では知られた
存在だ。しかし6年前、同社を離れた彼は今、米国で日本食レストランの展開
に汗を流している。

■ 特集 流通再編、業種超え加速、コンビニ、ローソン・ミニストップ、連携
視野、他 2009/01/05 日本経済新聞 朝刊
http://pipi.cocolog-nifty.com/pi/2009/01/post-3abd.html

2009年は百貨店、スーパー、コンビニエンスストア、専門店など業種の枠を超
え、業界再編が加速しそうだ。

■ B級グルメ天下を取れ、不景気の折、地域興しの武器に、厚木シロコロ
(神奈川)他 2009/01/05 日本経済新聞 朝刊
http://blogs.yahoo.co.jp/onope2

「厚木シロコロ・ホルモン」B級グルメ“B-1グランプリ”優勝!


http://gourmet.oricon.co.jp/59658/full/
http://blogs.yahoo.co.jp/food_in_atsugi

地域独自の食文化、B級グルメのまちづくり戦国絵巻が風雲急を告げている。
青森県では「つゆ・みそ・じる三食同盟」
黒石つゆやきそば(黒石市)
青森生姜味噌(しょうがみそ)
おでん(青森市)
八戸せんべい汁(八戸市)

厚木シロコロ・ホルモン
富士宮やきそば
富士宮にじます学会のマスバーガー
姫路おでん

「B級グルメが地方を救う」(集英社新書)の著者、田村秀・新潟大教授。

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● 海外レストランNEWS 米国レストラン情報 ————————■□
ラスベガス発― カズコ・デイビスの米国サウスウエスト食事情

■ 一見さんに優しいラスベガスのレストラン

日本の皆さん明けましておめでとうございます。2009年もラスベガスから面白
い話題をお届けしますのでどうぞ宜しくお願いいたします。

今日は七草粥を食べる日ですね。年末年始の暴飲暴食で疲れてしまった胃をち
ょっと休ませないといけないなぁと思いながらも、今日は朝から中華三昧のイ
ンスタント麺を食べてしまいました。麺類には目がないんですよ。クリスマス
は、ターキーだの骨付きハムのステーキ、ローストビーフとお肉続きだったの
で、年末は和風な「RAKU」という2008年の春に開店した洒落た居酒屋に行って
きました。「炙り屋」と銘打ってオープンした店だけあって、神戸ビーフのレ
バーを串焼きにしたものとか、焼き鳥各種、手作りの豆腐サラダ、フォアグラ
丼やフォアグラ入りそばなど珍しいものがあり、ラスベガスのアメリカ人有名
シェフ達の常連さんも多いようで、賑わっていました。

30席しかないので、予約しないで行った私はちょっと待たされてしまいました。
場所はチャイナタウンのちょっとおんぼろな一角にあって、大丈夫かなぁと入
って行ったんですが、中は黒が基調でカウンターと木製テーブルが5、6卓ある
だけの小奇麗な感じのスナックといった印象でした。焼き物の他はおでんがい
ろいろありました。今日のスペシャルも各種あって、高菜のおいなりさんやタ
コのカルパッチョ、神戸牛のカルパッチョやイカの刺身や炙ったイカなどあり
ました。女性2人で行って3杯飲んでチップ込み130ドルとちょっとお高いです
が、アメリカ人に人気なのも分かります。夜逃げしてしまうレストラン経営者
も多い中がんばって欲しいものです。

日本人にしてみれば、焼き鳥なんてもっと美味しい所が東京にはいっぱいあり
ますが、NYでも炉辺焼きが流行っているように、彼らにとっては珍しくてカッ
コイイちょっとした隠れ家といった所でしょうか。朝3時まで開いているので
ホテルで働いているシェフが帰りがけ一杯やって行きたくなるのも頷けます。
この店を通して日本的飲み文化(小皿料理を各種取って、それを皆でつつきな
がら飲み喰い喋る)が浸透して行くのかもしれません。アメリカに来てびっく
りしたのは、バーで何も食べないでビールだけ沢山飲んで帰るビジネスマンの
姿でした。そんな風景も変わりつつあるかも知れませんね。

RAKUでは手作り豆腐のサラダとトマトの串焼きが一番美味しかったです。神戸
ビーフのレバーはちょっと胃にこたえました。食べなきゃ良かったと後悔先に
立たず、やっぱりレバーは鶏レバの方が串焼きに向いているようです。最近ち
ょっと洒落たバーに行くとどこでも神戸牛のスライダー(ミニバーガー)がお
つまみメニューの一番最初に載っています。最近は安くなって、ミニバーガー
3つ程で10ドル前後となっています。でも実際は結構パサパサしていて美味し
くないので、マッシュルームと玉ねぎのソテーを添えた普通のチーズバーガー
の方がお勧めです。生ビールでチーズバーガーがやっぱりいいでしょう。神戸
牛にこだわらなくても結構テキサスやウイスコンシンの牛肉も美味しいんです
よ。それよりも調理の仕方次第だと思われます。

ラスベガスのフォーシーズンズ・ホテルに行くとラウンジ5時から7時はハッピ
ーアワーでワインやカクテルが半額の上、この神戸ビーフのミニバーガー3つ
がなんと9ドルです。安いホテルに泊まっても、ちょっとお洒落して、高級ホ
テルのラウンジで一杯飲めば気分はVIPですね。100ドル前後でパリスやモンテ
カルロ、マンダレーベイなど中堅どころに泊まれるし、フォーシーズンズでも
1泊270ドル位なので、シカゴ、NYに比べるとホテルはほんと格安です。空港か
らホテルまでもタクシーで20ドル前後、時間は15分程で到着、というのも便利
です。

シカゴの街など遊びに行っても、駐車場が無くてほんと困ってしまい、1時間
に一本の不便な電車で行くことを余儀なくされていましたが、ここはカジノだ
けあってお客さん集客の為、駐車は無料で沢山あるし、ホテルに食事に行くの
にも車で行き易い点が大助かりです。

観光客の一見さんが多いので、高級レストランでも案外気軽な格好で入れるし
サーバーの人も肩に力が入っていない感じです。それに今大不況なので、どこ
も空いているし、有名シェフも暇でしょうから案外キッチンから気軽に声を掛
けてくれるかも知れませんよ。袖振り合うも多生の縁、一見さんでも良いサー
ビスを受けたら最低15%のチップ、20%置けばあなたも明日から常連客です。皆
さんも今年は是非借金してでもラスベガスに遊びにいらして下さいね。不景気
ならではの100年に一度の面白い体験が待ち受けているはずですよ。
では今年もどうぞヨロシク!

(ネバダ州ラスベガス在住 カズコ・デイビス)

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● 海外レストランNEWS 韓国レストラン情報 ————————■□

2009年1月7日Food104連載記事No1.
今回から、李美花(イミハ)さんが韓国のフランチャイズの状況をレポートし
ていただきます。李さんは現在、立教大学経営学部の博士課程でフランチャイ
ズをテーマに博士論文に取り組んでいます。韓国、日本、のフランチャイズ企
業へのインタビューと同時に学術的な研究をしています。その研究を通じて明
らかになった韓国フランチャイズ業界の実情をレポートしていただきます。皆
さんも質問があれば気軽に李さんにお問い合わせてください。

■ 日本と韓国フランチャイズ市場の発展過程

日本と韓国は、経済規模をはじめ、歴史的背景、文化、経済発展状況、法制度
消費者の行動パターン、業種業態等も異なる。また、韓国の高度成長期(1962
年~1985年)と日本の高度成長期(1953年~1972年)にも時差がある。にもかか
わらず、米国で生まれたフランチャイズ・システムは、日本と韓国に参入して
素晴らしい発展を続けている。

以下では、歴史的な観点から、市場環境の変化をフランチャイズ・システムの
発展過程「導入期、成長期、成熟期」に立ち返って、検討する。

(1)日本
1.導入期(1960年代):1960年代前半にダスキンと不二家が先駆者として、チェ
ーン展開を開始した。経済成長期であった1964年には東京オリンピック開催が
開催。

2.成長期(1970~90年代):1969年第2次資本自由化の後、米国を中心に企業と
の提携や、外国企業独自でのチェーン展開が増え始まった。フランチャイズ・
システム関連の主なる法律(注1)は、中小小売商業振興法と独占禁止法である。
他に、米国と同じく情報公開制度(1973年)と情報登録制度(1983年)を活用して
いる。1972年社団法人日本フランチャイズ・チェーン協会設立された。1973年
には中小小売商業振興法(小振法)の成立。1970年にケンタッキー・フライド・
チキン、ミスタードーナツ、マクドナルドが進出し、各翌年に1号店を開店し
た。1965年には7社のフランチャイズ企業が1970年代には61社に増加し続けた。

日本の失業率は、1990年代前半までは、2%台という極めて低い水準を維持した
が、1990年代以降からは5%台まで上昇した。2002年の5.4%をピークに失業率の
低下傾向で、主要国の中で最低のレベルまで改善している。この経済の低迷期
には成長が際立つ。

3.成熟期(2000年~現在):一人当たりのGDPは、2006年34,955ドルで、フラン
チャイズ・システムの導入以来、1998年までには毎年10%以上の高い成長率を
見せてきた。成熟期にも7~8%の成長率で成長し続けている。

(2)韓国
1.導入期(1970年代):1975年「リムスチキン」と1979年7月コーヒー専門店
「ナンダラン」が嚆矢といわれるが、1979年10月の日本ロッテと韓国ロッテが
49:51の合弁でハンバーガー・チェーンのロッテリア1号店を開店し本格的にチ
ェーン化したのが始まりである。

2.成長期(1980~90年代):フランチャイズ・システム関連の主なる法律は、加
盟事業取引の公正化に関する法律と、流通産業発展法、独占規制及び公正取引
に関する法律、物件賃貸借保護法などがある。韓国の経済成長にともない、韓
国の零細チェーン本部が続出する一方、1980年バーガーキング、KFC(`84.4)、
ウエンディース(`84.5)、ピザ ハット(`85.1)、マクドナルド(`86.3) など、
米国を中心としたフランチャイズ企業が続々と参入を開始した。1981年の資本
市場国際化長期計画から制限的に開放されだし、1996年の流通開放(2)以来、
海外からのフランチャイズ企業の参入が増加した。

韓国の流通開放は、日本(1975年完全開放)に比べ21年、台湾(1986年開放)に比
べ10年遅れて実施された。経済発展とともない1986年のアジアンゲームと1988
年ソウルオリンピックを開催による食の外部化が加速した。1989年5月には、
初めてコンビニエンス・ストアのセブン・イレブン1号店が開店した。1999年
社団法人韓国フランチャイズ協会発足後、倫理綱領が制定された。1997年のア
ジア通貨危機の影響で、1999年の失業率は8.5%に急上昇した。一方、リストラ
され仕事を失った中高年サラリーマンが独立開業を志向する中でフランチャイ
ズ・システムが脚光を浴び、更なる成長期を迎えるきっかけとなった。

3.成長・成熟期(2000年~現在):一人当たりのGDPは、2006年18,015ドルで、
不景気の中での旺盛な独立起業ブームがフランチャイズ・システムの急成長を
促した。

このように歴史的な観点から日本と韓国のフランチャイズ・システムの発展過
程を検討してみると、類似なパターンで発展してきたものの、システム導入の
時差や経営環境の変化は異なっていることが分かる。言い換えると、市場環境
の変化は、企業側の意思決定に多大な影響を及ぼすため、きわめて重要である。
したがって諸条件が異なる両国における企業の経営戦略もそれぞれ相違するだ
ろう。

注1.日本の流通部門の資本自由化は、1969年3月実施された第2次自由化で、輸
入業と一般卸売業と単品単店舗小売業の3つが外資比率50%まで自動認可の第1
類業種に組み入れられ外資に門を開いた。そして1970年秋の第3次、1971年度
末の第4次には、日本流通部門の多くで資本の自由化が実施された。

注2.韓国の流通開放は、1986年GATT閣僚宣言を契機に流通開放を向けて具体化
されて以来、1988年「卸小売業の振興5ヵ年計画」が樹立され、8年間の猶予期
間を置いて段階的に市場開放を推進、1996年に全面的に開放した。流通関連の
法は1960年代に入って段階的に実施された。中央小売市場法(1951)、市場法
(1961)、流通産業近代化促進法(1980、1995年流通産業合理化促進法として改
訂)、市場法の廃止(1986)し、卸・小売業振興法(1986制定、1991年・1991年・
1995年改訂)、流通産業発展法(1997制定、1999年・2003年改訂) 韓国産業資源
部(2005)「韓国流通産業発展史」、教学社pp.173。

筆者略歴
韓国出身。
長安大学日本語科卒業
ソウル首都料理専門学院で和食と韓国料理の調理師資格取得。
草堂大学調理科学科にて外食経営を学び、卒業。
2004年4月に日本に留学し、立教大学ビジネスデザイン研究科(MBAコース)
入学。
2006年3月同校卒業。経営学修士。
2006年4月立教大学経営学研究科博士課程後期入学、
米日韓におけるフランチャイズ・システムをテーマに博士号取得を目指して
いる。その他、日本では「飲食店経営」執筆した。韓国では「外食経営」等
に執筆し、現在は韓国フランチャイズ雑誌Business & Franchiseに日本のフラ
ンチャイズ企業動向を執筆中。
学業の傍ら、韓国外食企業の研究や交流もしている。韓国進出を計画なさる方
は是非ご相談ください。
筆者連絡先 mihwalee@hotmail.com

△▼△▼△▼△▼△▼△

● 米穀情報報 —————————————————■□
※この情報は、米穀データバンクのご協力により、「米穀市況速報」(日報)
から、一部記事を要約したものを掲載させていただいています。(月1掲載)
記事・図表の無断転載・引用を禁止します。

■ 減反廃止?? 波紋呼ぶ大臣発言

石破農水大臣が、タブーなく論議するとの考えを示した生産調整(減反)見直
し発言が波紋を呼んでいる。

1月5日の大臣定例会見では、「廃止を前提に考えているわけではない」とした
上で、生産調整実施者の不公平感が払拭されないことや、WTO対応などと関連
して検討していかなければならないとして、21年産からの水田フル活用という
政策の状況を見ながら水田農業政策のあり方を全ての角度から抜本的に検討す
る考えを改めて示している。

国家貿易など全体のパッケージとして、食料・農業・農村基本計画の見直しや
22年度に向けた組織改革の中で検討を進める方針。国民的な理解と共感も必要
としている。

現状は、水田有効活用の道筋が示されたばかりで、コメ政策の方向が大きく変
わる見通しにはないが、総選挙を控えて何があってもおかしくない情勢。生産
者の所得補償がキーワードになりそうだ。
(2009年1月7日)

■ 条件緩和で再チャレンジ

タスポ効果による来店客数の増加で好調なコンビニの米飯売上だが、その中で
も地域限定アイテムが消費者に強い支持を集めている。

地方行政とコンビニチェーンが協力して、地元食材を豊富に使った商品を開発
する手法で、「行政側には地域の特産品の知名度アップが期待でき、コンビニ
側でも他チェーンとの差別化が打ち出せる」(関係A米卸)と互いにメリット
がある。

その場合には米も地元産米が採用されるケースが多く、「全国的に知名度の低
い銘柄米の採用例も目立ち、次の企画で再び指名される可能性が大きい」
(同)としている。

納入は既存の大手卸が担当するケースが多いものの、「県、地域ブロックなど
限定販売の方式が採られることから、地元業者にも売り込み次第で十分にチャ
ンスがある」(商社筋)との指摘も聞かれる。

ただ、実際にチャレンジしたという地方の某卸によると、「口座を持たないと
いうことから納入条件は、価格、デリバリーともハードルは高い。先日の営業
では価格的に折り合いが付かず、結果的には失敗に終わってしまった。しかし
今後は同様な企画を計画するコンビニチェーンの増加に伴い、ハードルが低く
なるとの流れが聞かれる。機会を見て何度でもチャレンジしていきたい」(B
卸常務)と意欲的。
(2008年12月25日)

■ 神明と共同で低カロリー米商品を開発(木徳神糧)

木徳神糧(株)は、(株)神明などと組み、年明け1月下旬にコラボレーショ
ン商品を発売する予定。商品は「毎日続くマンナンが入ったおいしいおこめ」
で、マンナンヒカリを特栽米岩手ひとめぼれ無洗米に7%配合した。

こんにゃくが原料のマンナンヒカリを使用することで、通常の米に比べ15%程
度カロリーが抑えられたとのこと。価格は700g入り・店頭小売780円程度の見
通しで、中身は140g入り袋に小分される。

発売先は木徳神糧がイトーヨーカドーなどセブン&アイ・ホールディングス、
神明はジャスコなどイオングループ店舗での展開が予定されている。

今回の件は、今年始めに立ち上げた「e顔*食卓プロジェクト」で開発された
もので、大塚食品(株)、アルファー食品(株)と加工食品メーカー2社も参
加しており、「各社が得意とする部分で協力していこうと、コラボレーション
企画の話が進んだ。今後も様々な可能性から話合いを進めていき、第二段第三
段の商品化の可能性も」とのこと。

また11月1日から発売した家庭向けコメ油「こめしぼり」は、国内産100%を売
りに順調な販売経過を示しているとしている。
(2008年12月24日)

■ 来年2月から食品表示偽装業者すべて公表へ

農水省は、JAS法の運用指針を改正し、食品表示偽装の業者名をすべて公表す
る方針を決めた。また、伝票など関係書類を故意に破棄するなど悪質な手法で
偽装を隠蔽した業者名も公表できるようにする。国と地方自治体の解釈が異な
るケースが出ているため、見直しを決めた。

同省では、1月18日までパブリックコメントを募集し、早ければ2月から実施し
たい考え。米穀は、事故米の不正規流通事件の発覚を契機に、米トレサ法の導
入が検討されているが、同時にJAS法の運用も強化されることになる。年明け
は、より慎重な対応が求められそうだ。

現在、JAS法の運用は、広域に営業展開している業者は国、県内など地域内業
者は都道府県がそれぞれ所管しており、表示違反で改善指示した場合、すべて
公表する国に対して、地元企業の保護などを背景に公表しない自治体があり、
不公平感が生じていた。

平成14年以降、自治体の判断で非公表扱いの「指導」としたケースが54件、
「指示」で非公表のケースが18件あったという。このうち、米穀関連も複数含
まれている。
(2008年12月19日)

△▼△▼△▼△▼△▼△

● 食ビジネスニュースリリース —————————-■□

■ 「レジャー・サービス産業 有望ビジネスモデルプラン集」のご紹介

月刊レジャー産業を発行している綜合ユニコム株式会社の新しい出版物
「レジャー・サービス産業 有望ビジネスモデルプラン集」のご紹介です。
http://www.sogo-unicom.co.jp/data/book/0520081101/index.html

50業種に及ぶ有望ビジネスの市場動向と事業収支モデルを収載しています。
A4判/縦型/246頁/定価79,800円(本体76,000円)/2008年11月28日刊行

ひと口にレジャー・サービス事業と言っても、収益性や利回り、集客力等は、
業種・業態により差があります。50業種に及ぶ「有望ビジネス」の市場動向と
事業収支モデルを収載する本書は、金融機関の貸出し判断材料にされるなどレ
ジャー・サービス施設事業者や不動産関連事業者にとって“必携の書”と言え
るでしょう。

編集長の王は長らく月刊レジャー産業に米国レストランピリ辛情報を連載して
おり、その縁で今回、この「レジャー・サービス産業 有望ビジネスモデルプ
ラン集」の外食部門を執筆しました。業態情報につきましてはFood104マガジ
ンの読者の方や、fsproメーリングリストのメンバーの方にご協力いただき、
現実的なトレンドと数字がわかるようにいたしました。
新業態の開発の際に役に立ちますので是非ご購読をお願いいたします。

△▼△▼△▼△▼△▼△

● 王利彰のレストランチェック———————————–■□

■ ドイツその7 フランクフルト郊外の老人ホーム

老人施設 Altkonig-Stift アルトケーニッヒス・シュティフトEG
(Alkonigs-Stift EG)

厨房見学:担当者:クルマン氏(Mr.Kullmann)厨房チーフ
住所:Feldbergstrase 13-15, 61476 Kronberg
ホームページ http://www.altkoenig-stift.de/
[施設] 4棟入居者650人(A、B、C、Dクラス)

1.厨房   9年前改装
・スタッフ 調理士6人、治療食調理士2人、パティシエ2人、
調理補助5人、調理手伝(女性)7人
・生産方式 クック・サーブ方式
650~700食/日
・メニュー
常食  3食
治療食 易消化食2種、ベジタリアン食、減塩食2種、
糖尿病食2種
※メニューによっては常食で代用

フランクフルト郊外の小高い丘に建っている、老人施設です。何棟かのビルが
林に囲まれた、まるで軽井沢のリゾート地にあるような環境です。周囲は比較
的裕福な人たちが住んでいる住宅となっています。各部屋のベランダには綺麗
に花を植えた植木鉢が設置され、見た目にも普通の高級マンションのようです。
メインの入り口はまるでホテルのように綺麗で、入り口広場には花が綺麗に植
えられています。入り口の横はカフェになっており、人々が集ってお茶を楽し
めるようになっています。入り口を入るとホテルのように吹き抜けで太陽光が
差し込むロビーになっており、そこにはソファーが備えられています。

ホテルのようなロビーから調理場に向かい、調理責任者のクルマン氏にご説明
を受けました。4棟に650人の入居者がおり、厨房は9年前に改造しました。
スタッフは調理6名(5年の経験を持つマイスターの資格を持っている)とその他
16名がいます。

1日の調理食数は650~700でクックチルではなくクックサーブで提供していま
す。入居者は650名ですが、300名の職員や外部からの訪問者が食べるため(場
合によっては750食になります)700食になることもあるそうです。クルマン氏
はホテル勤務の経験のあるベテラン調理人で、クックチルを使用していないの
は、ホテルのサービスのような付加価値をつけるためのようです。

朝食は3種類、昼食は、柔らかい食事、ベジタリアン、減塩食、糖尿病食、等
に分かれているそうです。クルマン氏にカロリーや塩分を伺いましたが、カロ
リーを控えめにしたり塩分を少なめにするという、レストランのシェフとして
の味付けだそうで、病院のような厳格なコントロールはしていないそうです。

昼食がメインで700食前後、朝食は25食~35食のみ。夕食は10~50食に過ぎま
せん。居住室には調理施設があるので、それを利用する人も多いようです。昼
食が多い理由は、昼食を一緒に食べないで部屋に閉じこもるのは精神的にも問
題があるので、入居者に昼食は必ず一緒に食べることを義務付けているためで
す。

昼食に重点を置くもう一つの理由は、ドイツでは昼食が一日のメインの食事だ
からです。メインの食事は先回のセントラルキッチンで食べた食事のようにボ
リュームたっぷりの肉や魚料理です。夕食はパンとチーズ、ハム類などの冷た
い食事となります。朝食はフルーツやパンなどとコーヒーというシンプルなも
のです。この日本のように3度暖かい食事を食べるという食生活とはだいぶ異
なる、合理的な食事です。クックチルを使わないでクックサーブでやっていけ
るのはそのドイツの食生活のお蔭でしょう。厨房というのはその国の食生活に
大きな影響を受けるのだなと感じさせられました。

さて、厨房ですが、小型のブレージング・パンが主力調理機器で、スチームコ
ンベクションオーブンは大型1台、小型の機種が3台です。勿論ラショナル社製
です。ブレージング・パンは大型3台、小型のものが6台ほどあります。幾つか
のブレージング・パンは軽く圧力がかけられるようになっていました。その他
電磁調理器のコンロがあります。ヨーロッパも電磁調理機器が普及しているよ
うです。排気は置換換気の天井排気システムを使用していました。この厨房も
広々とした窓ガラスがあり、外の樹木を見れるようになっていました。

食堂はカーペットが敷き詰められ、中庭の植栽を眺めながらゆったりと食事を
楽しめるようになっています。カフェはガラス張りの天井で明るく太陽光が差
し込んでいます。冬の長いドイツの工夫ですね。カフェでは、コーヒーの他に
ケーキなどが楽しめます。厨房見学後の質疑応答の後は、入り口にあるカフェ
でお茶を楽しみました。

こんな素晴らしい老人施設に食いしん坊の私は「将来入ってみたいな」と思わ
された一日でした。
(続く)

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