weekly Food104 Magazine 2023年10月11日号

メルマガバックナンバー

このマガジンは王利彰の率いるフードサービスコンサルタント会社

有限会社清晃(せいこう)が提供しています。

https://www.food104.com/発行人の王利彰は、

その他に2011年4月より2015年3月まで関西国際大学教授に就任し、

新しく発足した人間科学部経営学科のフードビジネスを担当していました。

2004年4月から2009年まで立教大学大学院ビジネスデザイン研究科の教授を務め、

F&Bマーケティング、サービス・マーケティングなどを教えていました。

立教大学観光学部、杏林大学外国語学部応用コミュニケーション学科観光文化コース、

韓国のSejong大学大学院フランチャイズ学科、女子栄養大学・短期大学、会津大学・短期大学等でも非常勤講師の経験があります。

2012年9月に脳梗塞で倒れ、重い嚥下障害を患っており、その顛末と嚥下対策は「月刊厨房」で1年間記事を連載しました。

フードコンサルタント王利彰は長年「メーリングリストfspro」で業界関係者と双方向のコミュニケーションをしてきました。現在は、Facebookのオンラインサロンへ移行。

FSPROメーリングリスト(外食産業情報“無料”オンラインサロン)

(https://www.facebook.com/groups/280530300281763)

外食産業でご活躍の皆さまはもちろん、卒業された方々の経験や知識も共有していただける場になるよう、皆様からの投稿をお待ちしています。

● 世界・日本各地の食情報

● 読者からのご意見・要望・質問・情報 コーナー

● 食ビジネスニュースリリース

● 王利彰のレストランチェック

● 日本外食ニュースと米国外食ニュース

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● 世界・日本各地の食情報

1)食の宝庫九州から上田さんです

【松坂メモリアル】

松坂健さんを偲ぶ会が、10月7日に帝国ホテルで開かれたので出かけてきました。

まる2年になりますね。コロナ禍で直ぐに開催が出来なかったので、3回忌に合わせてとなりました。

会場には、大学関係、ホテル関係、旅行関係、ミステリ関係に合わせて飲食関係と健さんの生前の多彩な活動、交友関係が判る多数の参加者がありました。

飲食関係は、意外にもマイナーな存在でしたが、王先生のメッセージも読まれ、メンバーの集うテーブルで盛り上がりました。個人的には、先生が長崎国際大に教授としてお勤めだったころに、度々開いた九州オフ会のメンバーが4人も集まったのが懐かしく嬉しく思いました。

亡くなった方を偲びながら、折々に交わした会話や、会場になったレストランや共にした食事の事を思いだすのは、飲食業が人が生きていく中でいかに重要な要素であるかを示しているなと感じます。

松坂健さんの追い求めていた「ホスピタリティ」が、大きな人の輪を残しているなと改めて感じました。

会場には先生に教えを請うた学生さんや、先生の勧めでホテルに勤務しているOB、OGが参加されており、受けた薫陶が引き継がれていくと実感しました。

素晴らしい会でした、開催に尽力された皆さんに感謝いたします。

これからも松坂健さんのことを忘れずにいたいと思います。

【プロフィール】

上田和久

kazz@studiowork.jp

スタジオワーク合同会社 代表

1959年熊本県生まれ、京都、福岡で暮らし、都城の単身生活を終え福岡に戻っています。

国際HACCP同盟認定リードインストラクター、JHTC認定リードインストラクター

上田和久 facebookは

https://www.facebook.com/kazz.ueda

経歴と仕事分野     

 厨房設備施工会社、電機メーカーで冷蔵設備の設計施工営業を担当後、食品メーカーへ転職し、品質保証の仕事を経て、2016年コンサルタントとして独立。

 主に、HACCPの認証取得が目的ではない、あるいは安全安心な食品を提供することを目的にした企業に対して、HACCPに基づいた衛生管理の取り組みを支援している。

 具体的には、食品工場に対し、これまでの計画施工から現場運営まで経験を生かした新築・増改築についての助言を行う他、製造現場に対して、クレーム対応、異物混入の原因の究明と対策、再発防止の仕組み作りの提案を行っている。

 食品工場の抱える問題やこれからますます厳しくなる要求への対応、それらを一緒に解決していくことを使命とし、精力的に活動している。

2)南イタリアプーリア便り イトリアの谷の食卓から 第346回

プーリアではオリーヴの収穫の時期を迎えていますが、私は佐伯市で地域おこし協力隊に着任し、秋のイベントが目白押しの慌ただしい1週間が過ぎました。

日本さかな検定(通称ととけん)をご存知ですか?魚食普及活動として開催され今年で14回目を向かえる検定試験。累計3万人の受験者のうち79%が水産、飲食業以外の一般の方々です。最年少5才、最年長85才。幅広い年齢層が平均的に分散しています。

今年の開催は11月5日。コロナ禍以降オンライン受験が採用されるようになりましたが、ここ数年佐伯でライブ受験が行われています。市の観光課、観光協会の営業努力もさることながら、日本全国のさかな好きが、オンラインでも受験できるにもかかわらず、わざわざ佐伯の魚を食べに足を運ぶ、そしてその期待に応えられるだけの実力があればこそ。知る人ぞ知る佐伯の魚の品質に対するプライドを感じます。

漁獲量の減少や魚介類の消費減少などをはじめ漁業をめぐる現状には複雑な問題も山積みですが、海外での寿司、和食人気は上昇しています。観光の見地からはインバウンドのフィッシングツーリズムにも期待がかかるところです。

資格好きでペーパーテストに慣れた日本ならではの現象かとも思われますが、世界中にオタクとも言えるマニアックな人々はいるので世界共通の検定試験になる可能性も秘めているのではと思ったりします。

佐伯市観光協会と由布市湯布院温泉観光協会は提携協定を結んでいて、そのご縁で今年49回を向かえる「由布院牛食い絶叫大会」にも佐伯が展開している「東九州伊勢エビ海道」キャンペーンの宣伝も兼ねて参加してきました。

600名を超す参加者が盆地になった牧草地の真ん中に集まり炭火焼BBQで湯布院牛を堪能し、その後周囲の山々に向かって各々のメッセージを絶叫するというもの。メッセージの内容はユーモアありペーソスあり。騒音観測機で出た高数値だけではなくメッセージのユニークさも審査対象とのこと。

元々は1970年代、畜産農家の経営難のため放牧地が売られそうになった際に立ち上がった盆地の町づくりグループが、全国に呼び掛けて牛のオーナーを募集する「牛一頭牧場運動」をスタート。そのオーナーを招いてのBBQパーティが発祥とのこと。美味しいものを皆んなで食べて、大声出してストレス発散というシンプルで最高なイベントでした。

主催運営には湯布院温泉旅館組合や地元の高校の観光科の生徒のボランティアの熱いおもてなしの心が感じられ、50年をむかえる歴史にもこのイベントの根底にある郷土愛を強く感じました。

たまたまドイツから家族で訪れていた男性が最遠方からの参加者賞を貰いましたが、北海道からテレビの取材が兼ねて参加した人を含め日本各地からの参加者がありました。現状ではインバウンド客を意識していないかも知れませんが、わかりやすく楽しいイベントなので今後変わってゆく可能性は大アリだと思います。

大橋美奈子 Facebook

https://www.facebook.com/minako.ohashi

メール・アドレス

minako@da-puglia.com

大橋美奈子さん経歴

 演劇の勉強で欧米に留学し、欧米の料理に馴染みました。主人のジョバンニ・パンフィーノはスイスの有名ホテル学校を卒業後、レストランビジネスに入り、 高級ホテルやイタリア高級レストランのビーチェのヨーロッパの店舗で働いた後、 東京椿山荘に開業した超高級ホテルのフォーシーズンの高級イタリアンとして開業したビーチェの指導責任者としての勤務経験がある外食のプロです。

 そのジョバンニ・パンフィーノと、日本で知り合い結婚し長女を授かり育てていたのですが、数年前に子供の教育と生活環境を考え、主人の故郷であるイタリア・プーリアに本格的に移住したのです。母が料理学校を主催している関係で食に興味を持ち、自ら自家農園で野菜を育て、自家製のオリーブオイルで体に優しい料理を楽しんでいます。現在はプーリアで生活をしながら、イタリアの情報発信をし、コンサルティング、輸出入ビジネスを行っております。

 また、時々イタリアの食ツアーを開催しています。これから私が惚れ込んだイタリア・プーリア地方の自然を堪能する食情報をお届けします。

 ブーツの形をしたイタリア半島のちょうどとがったヒールの辺りがプーリア州です。私たちが日本とプーリアの架け橋になろうとダプーリアという会社を起したのは15年前です。その頃と比べ、日本でも随分認知度が高まったプーリアですが、この数年主に欧米人のヴァカンス先として大変注目を浴びています。

https://www.facebook.com/1438029856464276/photos/a.1438031556464106.1073741828.1438029856464276/1523683344565593/?type=1&theater

 プーリア州の中心部にあるイトリアの谷(谷というより盆地という方がふさわしい)にあるこの地に東京から移り住んで6年、兼業農家的生活も板に着いて来ました。プーリアといえばイタリアの食料庫といわれる程の一大農産地でオリーヴオイル、ワイン用のブドウをはじめ多くの野菜や果物がイタリア1番の生産量を誇ります。

 また、この地特有の地元でしか食べられない産物も沢山あります。プーリア料理の身上は新鮮な食材をシンプルに食す事。この地で生産されるチーズやワインもその料理と切っても切れない関係にあります。そんなプーリアの我が家の毎日の食卓に上る食べ物、飲み物たちをご紹介させていただきます。

 我が家では7対3の割合ぐらいで一般的に言うところのイタリア料理(プーリアの郷土料理)と日本食、その他(私が個人的に好きなアメリカン及びアジアンテイストな創作料理)を食べています。

有限会社ダプーリア

http://www.da-puglia.com/

大橋美奈子プロフィール

http://www.da-puglia.com/archives/000047.html

プーリア州の説明

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%83%E3%83%AA%E3%83%A3%E5%B7%9E

ダプーリア

大橋美奈子

3)FBプロデューサー日記 283回目

東京お米サロン 稲刈り

今回は立教大学のインターン生2名のレポートをご紹介します。

まずは心理学部2年生、千田さんです。

10月7日、稲刈りの体験の日は朝から秋晴れで、まさに「稲刈り日和」でした!黄金色の稲穂が風にゆれていて秋らしさを感じ、外で作業するのはとても気持ちが良かったです。

 稲刈りというと、機械の力(コンバイン)を借りて進めることが多いと思いますが、今回はなんと1束1束、手作業で稲を刈るという貴重な体験をさせていただきました。稲を持って、反対の手でカマを使ってノコギリのように刃先を動かすとスパッと稲を刈ることができます。

これがなかなか楽しくて、無心で黙々と稲を刈っていきました。しかし、稲を刈る時に1回1回かがんで中腰にならなければいけないので、途中でだんだんと疲れてきてしまい、手作業の大変さ・過酷さも味わいました。

稲の3束から4束ほどでお茶碗1杯分のご飯になるそうで、今までなんの苦労もなく何も考えずに食べていたお茶碗のご飯でしたが、これからは同じお米を食べたとしても、お茶碗1杯のお米を作るのにどれだけの労力と時間がかかるのかを知ることが出来たので、よりお米に感謝して、おいしく食べることができそうです。

 稲刈り中の田んぼには多様な生き物たちがひそんでいて、稲を刈るときにも沢山の生き物に出会いました。バッタをはじめ、カメムシ、カマキリ、イモムシ、コオロギ、トカゲ、ザリガニなども見つけました!秋らしく、鈴虫が鳴いている声も聞こえました。

稲刈り体験に参加していた子どもたちは小さな生き物を見つけると、触れ合ったり、観察したりしていてとても楽しそうでした。私自身もここまで多くの種類の生き物を見るのは久しぶりだったので、楽しかったです。

自宅などに出る虫とは敵対していますが、こうして自然で虫たちと触れ合っていると、虫や自然に少し優しくなれる気がします。

 このように、今回は虫や自然と触れ合い、癒されながら、自分の手で稲刈りをしました。今まではお米は「食べるもの」としてしか意識してきませんでしたが、今回の稲刈りを通して、お米には「食べるもの」になる前に、農家さんをはじめとする人たちが時間と労力をかけて大切に育てた過程が存在することを強く意識させられました。

今まであたりまえのように食べていたお米ですが、きちんと感謝してから味わって、大切に食べるようにしたいと思うようになりました。本当に貴重な体験をすることができました。今回も参加してとても良かったと心から思います!

続いて手塚さんです。

はじめまして!立教大学観光学部3年の手塚と申します。

石川さんから「東京お米サロン」のお話を伺い、私自身が高校時代通っていたなじみ深い国立・谷保でお米が生産されているということに興味を持ち、今回はじめてお手伝いに参加させていただきました。

迎えた当日。

見事な秋晴れで気持ちがよく、雲一つない空の青色と稲穂の黄金色が織りなす景観がとても綺麗で、「ここは本当に国立なのか…!」と田んぼに到着した時からずっと感動していました。

 都心からおよそ1時間以内で簡単に来ることができる場所に田んぼが広がっているというのが驚きです。

 今回の稲刈り体験では、9:30から午前の部、13:30から午後の部といった流れで、たくさんのご家族に参加していただきました。

 稲刈りは繰り返しの作業ですし、子どもたちは飽きっぽいので、せいぜい20分くらいで終わるだろうとスタッフのみなさんも思っていましたし、私もそう思っていました。

 しかし、実際は午前の部も午後の部も20分で終わらず、特に午後の部では、1時間くらい稲刈りをしていたご家族もいらっしゃって、本当に驚きました。

 参加者の方が長い時間稲刈りを楽しんでいた理由として、刈り取った後の達成感、昆虫・ザリガニ探し、そしてご家族内やご家族同士の会話など、一見、単純に見える稲刈りの中にもたくさんの楽しみや面白さがあることが挙げられると思います。

 また、私は今回がはじめての参加でしたが、体験をされたご家族の皆さんは春の田植えから定期的に田んぼを訪れており、思いがまた違ったというのもあるのかなと思いました。

 体験が終わったあと、池田さんから、田植えなどの農作業は、企業のチームビルディングとしても使われるというお話を伺いました。

 そのお話や今回の経験を通して、農業体験には、農業や農作物に対しての関心を高めるという効果はもちろん、参加者同士や参加者と農家の方との間のコミュニケーションを円滑にしたり距離を縮めたりする効果もあるのだと実感しました。

改めて、体験されたご家族のみなさん東京お米サロンのみなさんそして西野さん今回の貴重な経験をありがとうございました!

 11月のBBQが、今からとても楽しみです!

【プロフィール】

石川史子 Ishikawa Fumiko (旧姓 戸田)

株式会社FOOD FIELD CREATIVE

facebook  https://www.facebook.com/ffcnippon/

HPとblog  http://ffcnippon.com/

 東京都生まれ。立教女学院中学・高校を経て立教大学理学部化学科を卒業後、東京ガスに入社。2010年、業務用厨房ショールーム「厨BO!SHIODOME」開業を担当、王先生と最適厨房研究会などでご一緒させていただきました。

お客様へのプレゼンや、HCJなどの展示会では、有名なシェフの方にご出演いただき、厨房設計を支援できる私はフランス料理界のシェフにかわいがられるようになりました。

 フードビジネスプロデューサーとして独立して8年、おかげさまで活動の幅を広げています。リケジョとしての能力を活かし、厨房機器メーカー、フランス料理界、東京都や北海道、福島県などの生産者支援や、オーガニック農業の推進、観光、料理、厨房業界のPRに幅広く取り組んでいます。

さらに、農林水産省 令和5年度農山漁村振興交付金(農山漁村発イ令和ノベーション対策)受託事業、北海道びえい農泊 DX推進協議会の事務局長になりました。丘のまちびえいから、美味しいものの情報をお届けします。

王先生のFSPROでニュースクリップを担当するインターン生、募集中です!

びえい農泊 DX推進協議会 事務局長

東京都農林水産振興財団 チャレンジ農業支援センター販路開拓ナビゲータ

福島県楢葉町6次産業化アドバイザー

MLA豪州食肉家畜生産者事業団 ラム肉PR大使「ラムバサダー」

全日本司厨士協会 埼玉県本部 広報企画部長

全日本司厨士協会 東京地方本部 協賛会員

フランス料理文化センター アミティエグルマンド 会員

ホテル&ホスピタリテイビジネス衛生管理実践研究会 監事

立教学院諸生徒礼拝堂ハンドベルクワイア OBOG会会長

立教大学観光クラブ理事、校友会企画委員

調理技術教育学会 会員

一般社団法人 日本商環境デザイン協会 正会員

深沢アート研究所 マネージャー

東京お米サロン

4)飯田真弓より4回目の記事です。

今回も航空会社時代のお話をお楽しみください。

【航空会社の飲食サービス】

諸説ありますが、商業的なフライトでの飲食サービスの始まりは、ドイツの飛行船会社が1911年にシャンパンと食事サービスを行ったとされています。

この飛行船は日本にも飛来し、なんと1929年に帝国ホテルがこの飛行船に機内食のケータリングを行っています。ジェットエンジンではない飛行船の中、優雅にシャンパンを飲むシーンは、まるで船旅のようで、時間に追われる現代社会からすると羨ましい情景です。ただ、当時の飛行船は気流に左右され、あまり乗り心地は良くなかったようです。

現在のような民間航空業は、第一次大戦後に余っていた戦闘機を郵便運送などの事業に転用する目的で誕生しました。1928年にはルフトハンザ航空が就航し、列車に対抗し、すでに『空飛ぶ食堂車』と呼ばれ、機内に調理場が完備されていました。

さらに客席を倒してベッドにできる『空飛ぶ寝台車』と呼ばれる機種も現れ、航空機での移動は現在と同じく、まるで高級ホテルのような機能と寛ぎを差別化のコンセプトとする時代に入っていきます。

ところが、この時代の飛行高度はまだまだ低く、対流圏と呼ばれる層での飛行、エンジン馬力も小さなことから飲食のサービスをするにはとても揺れがひどく、乗客や乗員の苦労は並大抵のことではなかったようです。

今のようなジェット燃料を使って高速飛行ができ、与圧をしっかりした頑丈な機体を持つ航空機が民間で使用されるようになったのは第二次世界大戦後のことです。この恩恵により上空1万メートル、成層圏での水平飛行中に優雅な飲食サービスを提供できる時代に入ります。そして各社が自社の差別化をこの飲食サービスの質に求め、凌ぎを削っていくことになります。

特に法律の定めはないと言われていますが、航空会社ごとに飛行時間や出発時間に応じて、機内食を提供します。現在は飛行時間も12時間以上に延びましたのでフルで2食以上の提供もあります。

このお食事ですが、どのように準備されるのでしょうか?航空機では直火を使うことは厳禁です。過去には煙草の吸える座席もありましたが、飛行機での火災はもっとも恐ろしい事故の原因ですので、現在は全席禁煙となりました。直火を使えないので、機内では基本的に地上で調理された食事を『温め直して』提供します。

ギャレーと呼ばれるサービスステーションが前方、中央、後方に配置され、地上のケータリング会社で調製された食事が右のドアから(注:前回の記事のトリビア)フライト前に搭載されます。

CAがワゴンのような台車を通路で移動させて食事サービスを行いますが、あのワゴンにお客様のお食事一式がトレーにセットされています。メインディッュを温める必要がある場合、その皿だけを別にギャレーの電気オーブンで加熱してトレーにセットします。これは大変な作業です。

例えば、大型機の場合、エコノミークラスでひとつのギャレーあたり最大100名近くのトレーにオーブンから温めたお皿をひとつずつセットします。スクワット100回です。客室では優雅な振る舞いのCAがギャレーで腰痛と戦いながらひたすらスクワットをしているとは誰も思わないだろうな、だから入社試験には体力測定があったのだな、などとギャレー担当になるたびに独り言を言って奮闘していました。

現在は温めるべき皿のみをワゴンのトレー上で一度に自動加熱する機能が付いていますのでクラスによってはずいぶん楽になったようです。

一方で、ビジネスクラス、ファーストクラスとなるとお客様の数は少なくなりますが、前菜、主菜、デザート、チーズ、フルーツ、と提供するステップが増え、主にお皿での提供となり、専門レストランにより近くなって行きます。

ファーストクラスの場合、主菜の大きなトレーをワゴンに奇麗に並べ、そこから切り分けてお客様の皿に盛り付けるプレゼンテーションや、デザートやチーズ、フルーツを美しくディスプレイして客席を回って食前酒とともにサーブする演出も求められました。サービングカトラリーの扱いはとても難しく、緊張のあまり手を滑らせ、付け合わせのマッシュルームをお客様の胸ポケットに入れてしまったことがあります。

訓練は十分に積んだはずですが上空は別世界。上質なお客様と対峙する重圧と経験豊かな先輩のプレッシャー。加えて長時間のフライト。フライト時間が12時間だとしても、出社してからの拘束時間は15時間あまりになりますから強靭な体力と精神力を求められる職業です。それでもこの職業を天職だと思わせる、そこには常に新しい学びがあり、自身の知らない食の世界がありました。

お話することが多すぎてなかなか機内食の詳細に行きつきませんが、次回以降も引き続きお読みいただければ嬉しいです。

【飯田真弓プロフィール】

東京で生まれ、10歳より千葉で育ちました。

35年にわたり、国内外の大手外食チェーンをはじめとするグローバルな食産業と、ホスピタリティサービスの代名詞である航空会社に勤務してまいりました。この経験を活かし、現在、成長を目指す企業様にさまざまなアドバイスをさせていただいております。

専門分野は、お客様および従業員様を主役にしたブランディングを起点とする企業戦略の策定と結果につなげる実践です。さらに、マーケティングとイノベーションを掛け合わせた商品開発と、何より欠かせないグローバルレベルの品質管理と食の安全は得意分野です。

これらを一気通貫させ、企業様の規模に合わせたサプライチェーンのデザインと創出、そしてチェーンのグローバル化やフランチャイズ化の手法など多岐にわたり、お役立ちの引き出しを多く備えております。

これらの分野はどちらかというと企業様の成長過程においてなかなか手の届かない、後回しになりやすい領域です。どのように企業運営に組み込んで行くのかについても企業様の状態に応じてアドバイスができます。どうぞお気軽にご相談ください。

【経歴】

「世界中の美味しいものを食べ歩きたい!」

幼い頃から、よく言えば食への探求心が強く、本当のところただの喰意地のはった究極の食いしん坊で、さまざまな専門料理を「食べる、作る」経験を積んでまいりました。10歳の頃には近所のお母さんたちに公民館で料理を教えるほどの特異な子供でした。

そしてそんな喰意地の夢を叶えるために最初に選んだ職業はなんと航空会社の客室乗務員、CA。目的の食はもちろん、最高峰のホスピタリティとチームワーク、徹底したマニュアルオペレーションと教育システム、ブランドエンゲージメントを習得することができました。国内および国際線パーサーまでを経験できたのはありがたいことです。

思いのほか真面目にフライトする一方で、ついたあだ名は「空飛ぶ胃袋」。お給料のほとんどとフライト以外の余暇はすべて食べることに費やしていました。当時はバブルのさ中でしたので、高価な食事をご馳走になる機会もありましたが、とにかく自腹でピンからキリまで胃袋と時間の許すかぎり食べ歩きました。

国内のみならず、CAの特権を活かし、「飛んで行ける全ての地」においてさまざまなジャンル、規模のレストラン、ストリートフード、市場や小売店などを訪れることに多くの時間を費やし、食体験を深めていきました。帰国するスーツケースの中はいつもスーパーで買った食材でいっぱい、検疫で時間がかかるので先輩たちにはとても気を遣いました。

同期が蝶よ花よと扱われ、いわゆる玉の輿に乗っていく中、「エンゲル係子」のあだ名もつき、とても対照的な20代を過ごしました。

その後、当時経験する機会の少なかったインド料理と文化をどうしても学びたいと、一念発起、なんとインドの財閥系商社に転職し、2年間を30年前のニューデリーで過ごしました。

30年前のインドは想像を絶する世界、生活の近代化のレベルで言えば、若い女性が住むにはかなり厳しい環境でした。そのような中、インドだけでなく、周辺国チベットなどまで足を運び、食を経験しました。追ってこのお話もお伝えしたいと思います。

帰国後、創業者との縁あって国内大手ハンバーガーチェーンに入社しました。「世の中にないものを作る」をモットーに、当時圧倒的なプロダクトアウト力を備えると有名でしたこの会社の商品開発部門の黄金期に加わることができたのです。

世界中での食体験を発揮するに最高の環境をいただきました。また、多様な新規事業のメニュー開発、商品企画、海外事業など幅広い経験を積むことができました。このお話も興味深いかと思います。

一方でプロダクトアウトとは真逆の世界、ブランディングとマーケティング戦略を軸に経営戦略を策定、実践を学ぶ環境に身を置き、スキルを身に着けました。その結果、一度は自身のブランドを立ち上げ、経営を行うことが必要と考えて独立。オーナーシェフとして東京都中央区に、無名のところから飲食店を開業しました。

2年近くほとんど休みも取らず毎日オープンキッチンに立ち、生のお客様と対峙することで多くの事を学びました。努力が実り、短期間で複数店に展開しました。何より嬉しかったのが、後輩シェフ達を育てることができたことです。同時に専門誌への執筆や企業様へのブランド立ち上げ、業態、メニュー開発などコンサルタントとしての事業も開始いたしました。

このコンサルティング事業をきっかけに、米国大手ハンバーガーチェーン、世界最大店舗数のサンドイッチチェーンの国内展開のみならず、アジア地域においてのR&Dイノベーション、調達サプライチェーン、品質管理と食の安全を統括する機会をいただきました。

世界に展開する米国2大チェーンの本社と働くことで世界の最先端を知ることができました。また、のべ2000以上の工場を視察、監査した実績がありますので世界中のあらゆる工場や生産現場を熟知しています。

さらに、店舗、現場を主役とするための営業、オペレーションの統括も任され、約10年にわたる負のスパイラルからの脱出、V字回復を2年間で成し遂げました。グローバルレベルのチェーンビジネス、FCビジネス、その手法とさまざまなパターンを横断的に熟知するに至りました。

現在は飯田真弓事務所を開設し、外食のみならず、さまざまな企業様の成長や課題解決に対し、お役立ちをさせていただいております。

趣味は筋トレとゴルフ。どちらも変態レベルでストイックに攻め、体脂肪率10%未満を常にキープ。ゴルフは2年で90切り。「健やかにしなやかに歳を重ねるコツ」や、「食べても太らない身体作りのヒント」もお伝えできると思います。どうぞよろしくお願いいたします。

飯田真弓

飯田真弓事務所 代表

miida@craft-wine.com

https://www.facebook.com/iida.mayumi

(一般社団法人)全日本食学会会員

http://aj-fa.com/

(公益社団法人)日本ヘルスケア協会会員

https://jahi.jp/

ライザップBODY MAKEアンバサダー

【特記】

・品質管理、食の安全分野における専門性/GFSIの主要認証、BRCG(旧BRC)ASIAアドバイザリーボード(HACCP,ISOなど食の安全、管理領域含む)

・フードサイエンスおよび官能評価技術/英国グローバルリソースであるLEATHERHEAD FRにて取得

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● 読者からのご意見・要望・質問・情報 コーナー

 読者の皆様のご意見・要望・質問・情報・欄を作成しました。皆様のご意見・要望をぜひお送りください。匿名で掲載させていただきますので忌憚のないご意見をお聞かせください。また皆様が見聞き体験した外食・食材情報もお知らせください。

 このFOOD104を支えてくださっている組織にFSPROと言う食の世界の専門家の方が500名ほどいらっしゃいます。皆様のご質問・疑問に答えられるようになっておりますので、ご遠慮なくご質問などをお寄せください。ちょっと時間はかかりますが回答させていただきます。

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● 食ビジネスニュースリリース ————————————■□

10月5日-10月11日

■金子半之助創業者 金子真也 | 行列が絶えない「粋で豪快」な天丼!海外進出・M&Aのその先とは

創業手帳

■焼肉/寿司/中華など7つの業態が集結した「和民のこだわりのれん街」グランドオープン

グルメWatch

https://gourmet.watch.impress.co.jp/docs/news/1537006.html

■鳥貴族HD「やきとり大吉」傘下でグループ1100店超に、今後のM&Aは?

M&A Online

https://maonline.jp/articles/archive_torikizoku20231005

■星野佳路氏「ミシュランは日本では出版禁止にすべきだ」 町の飲食店利用促進方法を提案

東スポWEB

https://www.tokyo-sports.co.jp/articles/-/278681

■50年間で3兆円から24兆円に成長した外食産業の中で「デニーズ」は2度の大量閉店の危機をどう乗り越えたのか?〈デニーズ社長インタビュー〉

集英社オンライン

https://shueisha.online/business/164867

■ワタミ/新業態「和民のこだわりのれん街」月間売上高2,400万円目指す

流通ニュース

■鳥貴族/初の総菜ポップアップストア、阪急うめだ本店にオープン

流通ニュース

■虎ノ門ヒルズ/飲食・食物販の「T-MARKET」交流を生む27店舗そろう

流通ニュース

■ガストとサイゼリヤを“九州に寄せ付けない”ジョイフル。「新規の出店を行わない」納得の理由

日刊SPA!

■吉野家「かるびのとりこ」、辛くないスンドゥブを発売。お客の好みに合わせて、まずは30店舗めざす。

フードリンクニュース

https://www.foodrink.co.jp/news/2023/10/0664200.html

■餃子の王将/7品値上げ、20円から50円アップ

流通ニュース

■ぐるなび/東京都江戸川区に「テンポスバスターズ」出店

流通ニュース

■イオン/いなげやを1株1,610円で公開買い付け

流通ニュース

■ココイチ「高級志向は考えていない」発言に「味は庶民的だが値段は高級」と皮肉の声

Asagei Biz

■千葉大学内のカフェに地域産の食材を使用したグルメバーガーが登場します。

千葉大学亥鼻キャンパス内のカフェ・レストラン「MOKU- Grill & Laboratoy-」にて、ハンバーガーメニューを充実させた新ブランド「THE CHIBURGER」が10月10日からスタートします。

八千代ビーフを使用したビーフパティ、旭市産のふわふわ柔らかなレタス、印西市産の甘くてジューシーなトマト 桃太郎を使った「八千代ビーフバーガー」や、旭市産のとよんちの卵を使用した「旭市とよんちの卵のエッグバーガー」などがラインナップされており、千葉県の農産業を盛り上げる役割を担っていきたいそうです。

地域産の食材を使用しているからこそ、学生にとっては高めの値段設定ではありますが、キャンパス内のカフェ・レストランでこだわりのグルメバーガーが楽しめるのは素敵だなと感じます。ブランドのロゴデザインもかわいらしいですね!【K】

千葉大学亥鼻キャンパス内カフェ 千葉食材を贅沢に使用したグルメバーガーの新ブランド「THE CHIBURGER(ザ・チバーガー)」始動!

千葉食材を新鮮なまま贅沢にサンドした個性的なグルメバーガーを豊富なラインアップでご用意。千葉県食材の美味しさを楽しみながら再発見できるバーガーブランドを展開します。

株式会社 Root

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000016.000015091.html

■サントリーから「ほろよい〈クリームソーダサワーメロン〉」、「ほろよい〈クリームソーダサワーいちご〉」が12月5日から全国で発売される予定です。

2009年に発売されたほろよいシリーズはほのかな甘みや優しい飲み心地から発売当初から若い世代やお酒があまり得意でない層などを中心に支持を集めたヒット商品です。

今回の「ほろよい〈クリームソーダサワーメロン〉」は甘く爽やかなメロンソーダに濃厚なクリームを彷彿とさせる懐かしい味わいを再現したものと「ほろよい〈クリームソーダサワーいちご〉」は甘酸っぱいイチゴとそれに合うほんのり甘いクリームを思わせる仕上がりになっています。緑と赤のクリスマスを彷彿とさせるパッケージで少し早いクリスマスを感じてみてはいかがでしょうか。【M.M】

「ほろよい〈クリームソーダサワーメロン〉」「同〈クリームソーダサワーいちご〉」期間限定新発売

サントリーホールディングス株式会社

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000954.000042435.html

■片岡シェフと「新江戸洋食」がコラボした1日限りの特別コースが登場します。

ホテルニューオータニ大阪の最上階にあるグランメゾンSAKURAにて、ニューオータニが提案する新しい洋食「新江戸洋食」と、イタリアンの巨匠 アルポルトの片岡護シェフとのコラボレーション特別コースが10月20日限定で提供されます。

洋食で人気のカツレツは和牛フィレ肉を使用し、ルッコラセルバチコのサラダと組み合わせた「ケッカ風 和牛フィレ肉のカツレツ アメーラトマトとセルバチコのサラダ」、花びら茸、雪ふり平茸など4種の茸を使用した「茸とブラウンマッシュルームのラグーソース」などが楽しめるそうです。

特別コースが提供される当日は、片岡シェフご本人も来店されるそうです。地産地消の食材を使用しながら、ハレの日にふさわしいメニューに進化させた「新江戸洋食」も気になりますね。【K】

巨匠・片岡 護シェフ来店!“新しい洋食”「新江戸洋食」とのコラボで1日限りのコースを愉しむグルメフェアを開催

こぼれんばかりのキャビアや和牛フィレ肉のカツレツを、最上階絶景グランメゾンで味わう特別な1日

株式会社ニュー・オータニ

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002412.000014571.html

■旬真っ盛りの「さんま」をのせて炊いた土鍋ご飯が登場します。

株式会社Globridgeが運営する「こめの家」目黒店にて、秋の味覚の代表格である「秋刀魚」とこめの家の名物料理「土鍋ご飯」とを掛け合わせた「秋刀魚の土鍋ご飯」を、10月8日から秋季限定で提供されます。

北海道、岩手、宮城、千葉銚子と、その時期一番おいしい産地から仕入れた脂ののった秋刀魚を香ばしく焼き、すだちなどの薬味と楽しむことができる土鍋ご飯になっているそうです。

有名な落語「目黒のさんま」にちなみ、秋のメニューとして提供される「秋刀魚の土鍋ご飯」。土鍋にいっぱいに秋刀魚が並ぶと、とてもインパクトがあり目を惹かれますね!【K】

「さんまは目黒に限る!」お米にこだわる居酒屋の名物「土鍋ご飯」に旬真っ盛りのさんまを乗せた秋季限定商品が登場!【こめの家 目黒店】

秋の味覚“秋刀魚”を感じる絶品土鍋ご飯が登場

株式会社Globridge

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000735.000014510.html

■海洋ゴミ問題の解決に注力する「一般社団法人海ごみゼロ大作戦 in 石川」と石川でコシヒカリを環境に優しい方法で栽培している「ぶった農産」の海陸がコラボレーションした商品、「ぶった農産特別栽培米コシヒカリ」を紹介します。

ぶった農産は昭和63年創業の環境に優しい農業モデルの促進と金沢の食文化の発展をビジョンに掲げている、石川に根付いた企業です。米以外にもかぶら寿しやこんか漬けなど石川ならではの食材を販売しています。

産官学が連携して環境問題解決を行う大きな組織が地方の環境問題に配慮している企業とコラボレーションすることは地方活性化などにも大きく寄与すると感じた。【M.M】

新米の季節到来!環境負荷に配慮した石川県産コシヒカリ 精米販売パッケージ コラボ米袋で海の環境保全の大切さを発信!

海と日本プロジェクト広報事務局

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002008.000077920.html

■オンライン上で展開する架空のパティスリー「しろいし洋菓子店」がオープンします。

株式会社BAKEは公式オンライン「BAKE the ONLINE」にて、新ブランド『架空のパティスリー「しろいし洋菓子店」』を10月12日にオープンします。

「しろいし洋菓子店」が店を構える架空の舞台”マンション・インディゴ”の住人をモチーフにしたクッキー缶の1,2段目には「501号室 夜更かしのための4種のクッキー」、3段目には「302号室 絵描きとリスの窓辺でかじるフロランタン」、4段目には「201号室 雪の降らない日のブールドネージュ」が詰められており、開けた時の驚きやワクワク感を感じてもらえるような商品設計になっているそうです。

登場人物のビジュアルなど、詳細なキャラクター像が設定されているのに驚きました。「ストーリー性」や「イマ―シブ体験」というワード、注目ですね!【K】

オンライン上で展開する独自の世界観と“アートなお菓子”が織りなす“イマーシブ(没入)体験”を提供!新ブランド 架空のパティスリー『しろいし洋菓子店』がグランドオープン

『しろいし洋菓子店』を1階に構える架空の舞台“マンション・インディゴ”で住人とお菓子の物語を展開!メインプロダクトとして4段構造の「クッキー缶」と「パウンドケーキ」が登場

株式会社BAKE

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000108.000014043.html

■東京産食材を使った料理を味わい、体験することで「農」や「食」の多彩な魅力を発見するイベント「東京味わいフェスタ 2023(TASTE of TOKYO)」が10/27(金)-29(日)に開催されます。

株式会社ひらまつは丸の内エリアに出展し

「HIRAMATSU POP SLIDER(ひらまつポップスライダー)」を販売。

東京都の生産者を訪問し、食材を厳選してメニュー開発しました。

▼三鷹産グリーンレモンとミントジュレの手づくりスカッシュ/¥600(消費税込)

▼太秋柿とオリーブリーフパウダーのシュークリーム/¥650(消費税込)

*太秋柿/高橋果樹園

*オリーブリーフパウダー/天神山須藤園

▼ミケランジェロ・プリン ¥650

*卵/伊藤養鶏場の“たまごころ”

「東京味わいフェスタ 2023(TASTE of TOKYO)」

開催日時:2023 年10 月 27 日(金)、28 日(土)、29 日(日)

↓ひらまつの参加エリア、時間は下記の通りです。

会場:丸の内/丸の内仲通り

時間:11:00-17:00

レストランの味を凝縮した究極のグルメバーガー「HIRAMATSU POP SLIDER」が3日間限定で登場!  10月27日から29日まで「東京味わいフェスタ 2023」に出店

株式会社ひらまつ

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000112.000097330.html

              △▼△▼△▼△▼△▼△

● 王利彰のレストランチェック———————————–■□

外食産業基礎コース 第5回目 人材教育その4

人材管理:管理者及び店長の役割と時間管理

 前回は店舗組織から社員マネージャーのキャリアプラン(会社での昇進の段階)とトレーニングコースをご紹介した。社員は店舗の運営をしながらトレーニングコースを受けるという目の回るような忙しさだ。そのため効率的な時間管理が求められる。

 マクドナルドでは膨大なマニュアルと、トレーニングカリキュラムやQSCチェックによって目の回る忙しさで効率的な時間の使い方が求められる。それで時間を以下のように使うように教えるようにした。

1)タイムプランニング(時間管理)と改善の手段。

 店舗現場では時間がいくらあっても足りないと言う悩みが多い、その対策として、タイムプランニングをきちんと立て、具体的な改善を行うことが必要になる。自ら工夫して効率的な時間管理を編み出さなくてはいけない。

 仕事が多岐にわたるようになると必ず、ミーティングを忘れたり、約束の期限を忘れたりと、仕事がたまる一方だ。時間は限られているから、効率よく仕事を進めなければいけない。

 目標を効率よく達成するには業務別に優先順位を決め、時間配分の計画をたてる必用がある。これを行動計画と呼ぶ。どんなに優れた計画でも、時間を加味しないと役にも立たない。管理者は仕事のための一連の行動計画を立て、自分の時間をうまく管理しなければならないのだ。

 管理者として成功するポイントは無駄な時間を無くすことだ。時間を有効活用するには仕事内容をわかりやすく簡単に整理し、優先順位を決めることだ。計画は往々にして変更されたり、新たな目標や仕事が与えられる場合が多い。その場合には直ちに仕事を整理し、何が優先順位か再検討をする。

あまり机に座ることなく(机に座っても販売量が増加するわけでなかいからだ)必要な書類を整理整頓するこつを考えなくてはならない。仕事を効率よく片づけるには、各仕事の重要性、時間量、を測定し無駄な労力と時間を消耗しないようにする。

(1)以下の時間の浪費を引き起こす物を認識しよう。

  時間の浪費は誰でもしがちだ。時間の浪費を習慣づけない為には,常に「今のこの時間はどう使うのが一番良いのか?」と考える。必ず目的を持って行動し、それが成果が出せるようにしないと、時間の浪費となる。

  自分の時間浪費をしている箇所に思い当たればそれを修正すればよい。時間を浪費すればどこかでしわ寄せが来て、休みが取れなくなったり、仕事の達成度が低くなる。仕事に優先順位をつけ時間を浪費しなければもっと生産性の高い仕事が出来るだろう。

時間浪費の主な原因

  <1>電話による中断。

  <2>約束の無い訪問者

  <3>会議(予定あるなしにかかわらず)

  <4>不測の緊急事態

  <5>目標、優先順位、期限の欠如

  <6>乱雑な机とだらしない性格

  <7>他人に委譲できる細かな決まりきった仕事まで自分でやってしまうこと。

  <8>一度に何もかもやろうとする。しかもそれに取られる時間を少なく見積もること

  <9>責任と権限委譲が明確になされていないこと。

 <10>他からの不適当、不正確、遅い情報

 <11>優柔不断と遅延

 <12>不充分もしくは不明確な伝達と指示

 <13>「N0,いや、だめ」といえないこと。

 <14>上司が部下の進歩と成長を把握する上で必要な情報の不備

 <15>疲労

  以上のリストの内容に心当たりのない人間はいないはずだ。ではどうやってこれらの時間浪費を防ぐことが出来るのだろうか? その秘訣を見てみよう。「<1>電話による中断。」は携帯電話の普及により深刻な問題だ。

すぐ出ることは相手に時間を取られ、大事な仕事や、思考の妨げになる。直接出ずに常に留守電にし、内容を確認し、必要な電話だけ後で折り返し電話すると効率が上がる。その他は以下の通りだ。

<1>良い記憶力と良いファイリングシステム

<2>柔軟な対応力を持つ。障害があってもそれを乗り越え、やり抜くことができる。

<3>自信。いくつかの仕事が同時に重なっても、あわてず優先順位を貫くことができる。

<4>他人と良い人間関係を築き、維持できる人。人との摩擦や喧嘩などで余計な時間を使わない。

<5>素直な態度で人と接する。遠回しな言い方したり、人から誤解を受けるようなことをしない。

 以上が時間浪費を防ぐ秘訣だが、以下に時間浪費をしがちな人の現象を見てみよう。

<1>優柔不断な人。

    仕事の優先順位を頻繁に変え、あれこれといろいろな仕事に手をつける。

<2>完全主義者

    時間の使い方が下手な人は細かい所に注意を払いすぎる。

<3>情緒不安定名人

    怒りや欲求不満、悩み等があるとそれに邪魔されて、他のことの考えがまとまらず、正しい判断ができない。

<4>過度の緊張をしやすい人

    緊張しすぎる為に、肉体的、精神的疲労が蓄積され、仕事の生産性があがらない。

<5>不安感を何時も抱いている人

  自信がなかったり、失敗を恐れて、仕事に着手できない。

 もしもあなたの時間の使い方がまずいと自覚したら、真剣に努力して改善するべきだ。時間の使い方の達人の特徴を見習うと良いだろう。目標を効果的に達成するには、1秒でも大事にして、行動計画をどう実行するかにかかっているからだ。

(2)仕事のリストアップとカレンダーの利用による時間管理

 効率よく時間管理をするには以下の2点を考慮し計画を立てる。

・目標に優先順位をつけてリストアップする。

・目標達成のための行動計画を開発し、実施可能なように上手に組み立てる。

  仕事を効率よく実施するには、時間管理は極めて重要だ。毎晩寝る前に翌日片付けたい事を全部リストアップし日々の計画表に記入すると良い。

 リストアップした仕事を発生順に処理していくのでは時間が幾らあっても足りない。翌日片づけなければならない仕事の重要度、緊急性が異なるはずだ。重要度や緊急性の高い物から順番に処理すれば効率は上がるのだが、そのような仕事は難しかったり、何となく気が進まないので後回しにしようとし勝ちだ。

そこで、片づけなければいけない仕事一件につき、一枚の紙に記入する。その際に紙の色を変え、優先順位や緊急性の最も高い物を赤い紙に記入し、次は黄色、緑、記録に残す物は白紙の紙、と区分けをする。「何をすることが、自分にとって最もよい時間の使い方か?」を絶えず自問自答し、それから時間のスケジュールを立て、それに従って行動する。

  仕事を達成するために長時間働いたと言って自己満足してはいけない。時間を浪費したために,無駄な時間をかけて仕事を終わらせたのかも知れない。かけた時間の長さと仕事の完成度は違うのだ。

時間管理で大事なのは、どれだけ時間をかけたかではなく、どれだけ効率よく仕事を片づけたかだ。効率の良い時間管理は素早い、的確な行動を生み、間違っても仕事量を増やすことはない。

  年度途中で会社の方針変更や、目標が追加されるといったことがあるかも知れない。こうした場合は、上司と新しい方針や目標の内容を検討して優先順位を決める。そして、新しい目標をどうやってスケジュール化するかを検討する。

場合によっては優先順位を変更したり、スケジュールからはずすことも検討する。自分の仕事の成果にどう影響がでるか、担当の上司と話し合い、同意しておくべきだ。仕事を達成しても、内容を評価してくれなくては意味がない。柔軟な姿勢で目標の変更に取り組み、スケジュールを効率よく管理し、正しい評価を受けるべきだろう。

  時間と労力は最も高い優先事項に費やすようにする。優先事項が複数発生したら、一つずつ手際よく処理する。デスクワークでは優先順位を守って机の上に溜まった書類を効率よく整理し、至急の用事を全部処理してから現場に戻るようにする。

  時間管理に関して、管理者が無視しがちな点は、朝、昼、夜、の時間のバランスを上手に保つという点である。現場では、昼夜を問わず営業活動が続けられている。現場の営業状態をしっかりと把握するには、昼間同様、夜間も現場を回ることが必要である。

バランスの取れたスケジュールを立て、部下の人たちとよい人間関係を築き、運営レベルの向上を図ると共に、現場の持つ問題や強みを把握するよう努める。

(3)書類整理

  書類整理は放って置くと膨大な量となる。書類はきりがなく溜まっていくものであり、効率よく処理しないと身動きが取れなくなる。  会社の書類は次の3種類に分類される。

 ・現場保管の書類

 ・個人保管の書類

 ・会社保管の書類

 どの書類が上記のどの分野にあてはまるか、いったん決まってしまえば、あとは自動的に分類できる。情報をコピーすると書類が膨大に増加する。どこにどの書類が保管されているのかを知っておくようにすればよい。

  定期的に保管している書類が本当に必要かどうかを考える。破棄しても問題ないか、どこかに保管できないか、ファイリングするべきか考えてみる。書類は絶えず整理をすれば書類の山に埋もれることはない。自分の時間をより効率よく使うことができるようになる。

 管理者になると、いろいろなことに時間を取られてしまう。会議への出席は必用なものだけに出来るように,上司や同僚と打ち合わせをして作業を分担し、会社には何日位出向く必要があるかを決める。必要な会議には出席できるよう優先的にスケジュールを立てる。

  会社に到着すると、郵便物や伝言、依頼事項、報告書等、が山のように積み上げられているはずだ。これらの処理のポイントは、重要なものから順に3つに分類することだ。Aは直ちに処理が必要な最優先事項。Cはそれ程緊急でない用件である。Bはどちらか迷うときに分類し、後でAまたはCに分類し直して処理する。

続く

              △▼△▼△▼△▼△▼△

● 日本外食ニュースと米国外食ニュース

最新の情報は私のfacebookに掲載していますのでご覧ください。

https://www.facebook.com/toshiaki.oh

<日本外食ニュース>

柏原光太郎(カッシー)さん発行の飲食業界ニュースまとめのリンクです。

 柏原さんは、文芸春秋の編集者として活躍され、2023年3月末で定年退職。1967年から続くグルメガイド『東京いい店うまい店』(私が愛用していた信頼のおけるグルメ本です)の編集長を務め、自身もグルメとして知られる有名な方です。

「文春マルシェ」は柏原さんと食通販サイト「セコムの食」伝説のバイヤー猪口由美さんがタッグを組んでいます。「セコムの食」は残念ながら閉業。そこで「文春マルシェ」では、これまでが猪口さんが築き上げたおいしいものの人脈に、柏原さんの有名シェフの人脈がプラスされていて、魅力たっぷりに紹介されています。

おいしいは、ニュースだ

「文春マルシェ」

https://shop.bunshun.jp/store/top.aspx

2018年1月に「日本ガストロノミー協会」を設立し会長に就任しています。

食べログフォロワー数5万人。

https://tabelog.com/rvwr/kotarokashiwabara/

飲食業界ニュースまとめ #1289 2023/10/6

https://note.com/kassie/n/n6fc4e0c07fb4

飲食業界ニュースまとめ #1290 2023/10/7

https://note.com/kassie/n/n532f556f54de

飲食業界ニュースまとめ #1291 2023/10/8

https://note.com/kassie/n/n98fac3318bb2

富山県は本当に「『寿司』と言えば富山」になれるか? vol.3

https://note.com/kassie/n/nc389462f1b73

飲食業界ニュースまとめ #1292 2023/10/9

https://note.com/kassie/n/nd7326741b5ae

飲食業界ニュースまとめ #1293 2023/10/10

https://note.com/kassie/n/n192cb98382df

飲食業界ニュースまとめ #1294 2023/10/11

https://note.com/kassie/n/nb7a261b50d3c

みんなの経済新聞

https://minkei.net/

日本食糧新聞社

https://info.nissyoku.co.jp/

プロの視点(日本食糧新聞社)

https://news.nissyoku.co.jp/column

東洋経済オンライン 外食

http://toyokeizai.net/category/restaurant

フードスタジアム

http://food-stadium.com/

フードリンク

http://www.foodrink.co.jp/news/

フーズチャンネル

https://www.foods-ch.com/gaishoku/

日本経済新聞

https://www.nikkei.com/

流通ニュース

https://www.ryutsuu.biz/

M&A NEWS 食品・外食

https://ma-times.jp/category/manews/food

日本能率協会展示会(FOODEX、HCJ他)

https://www.jma.or.jp/website/exhibition.html

リテールテック

https://messe.nikkei.co.jp/rt/

<米国外食ニュース>

QSR マガジン

NRN紙

http://www.nrn.com/

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発行人:有限会社清晃 代表取締役 王利彰

編集:石川史子、金子佐和美

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このマガジンを発行する王利彰の率いるフードサービスコンサルタント会社有限会社清晃(せいこう)は、海外から日本に進出する外食企業、日本から海外に進出する外食企業のサポート、及び、チェーンレストラン、フランチャイズチェーン展開をする企業へのサポートを行っています。

日本の外食企業では、大手ファスト・フードの殆ど、大手居酒屋、大手ファミリーレストラン、大手ホテル旅館、大手食品メーカー、大手食品卸売業、サービス業等へのコンサルティングを行っています。

有限会社清晃(せいこう)業務内容

王利彰 経歴

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実務的な仕事だけでなく、外食産業を基礎から学びたい、家業の飲食業を

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と思っている方にお勧めするのは、

関西国際大学人間科学部経営学科

http://www.kuins.ac.jp/old_faculty/management.html

立教大学大学院ビジネスデザイン研究科

https://business-school.rikkyo.ac.jp/

立教大学ホスピタリティ・マネジメント講座(毎年9月~12月、30回、受講料5万円)

http://www.rikkyo.ne.jp/grp/kanken/

大学で外食を含む観光分野をきちんと学びたいという方は

立教大学観光学部

杏林大学外国語学部観光交流文化学科

等で学ぶことをお勧めします。

https://www.rikkyo.ac.jp/undergraduate/tourism/

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王利彰の長年蓄積した調理機器開発のノウハウは最適厨房研究会

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