生のライチを食べたことがありますか?
楊貴妃が好んで食べたと言われている果物です。
硬い殻を剥くと、半透明の果肉はみずみずしく、噛むと果汁がほとばしります。
「ライチは枝を離れるや、1日で色が変わり、2日にして香りが失せ、3日後には色も香りも味わいもことごとく尽きてしまう」と言われ、楊貴妃は早馬で運ばせたのだとか。
暖かい地方で栽培されており、中国の南部からベトナムが産地とされています。
冷凍のライチは、以前から輸入されていて、中華料理のデザートなどで供されていた記憶があります。初めて食べた時は不思議で面白い果物だと思いました。業務スーパーなどで扱いがあり、サイズは親指と人差し指を丸めたくらい、500g(30個くらい)で1,000円ほどです。
ネットで検索すると、生のライチが販売されています。
台湾産のもので500g、28粒くらいで2,000円ほど。
一方、国産の大玉だと、ゴルフボール大になり、9粒で550gあります。これで12,000円。
台湾産のものは、小粒でさらに色があまり赤くありません。ライチは追熟しないので、完熟したものを摘み取り、すぐに送らないと品質が保てないそうです。ここに価格差が見えてきますね。
日本国内でも、沖縄、鹿児島、宮崎、高知、千葉と暖かい土地で栽培が始まっています。
その一つが、福岡県に接した佐賀県基山町にありました。佐賀県の東端ですから、ほぼ福岡です。鳥栖プレミアムアウトレットのすぐ北側の、里山にミキファームがあります。加温設備のついた50メーターほどのハウスには、地植えされたライチが100本ほど植えられており、7月上旬で各枝にたわわにライチが下がっています。ここは摘み取り体験ができるハウスなので、自分でハサミとカゴを持って、完熟のライチを探して回ります。
化粧箱に並ぶほどの粒を探すのは大変ですが、ほどよく熟した粒を探して摘み取ります。
あまり欲張って摘んでしまうと大変です。摘み放題で、なんと100g700円。冷凍のものより大きく、台湾産のものより熟していて、箱入りのものの半額以下で手に入るのです。もちろん福岡市内から車で1時間ちょっとかかる場所ではありますが、のんびりしたところで珍しい果物を収穫できるのは楽しいことだといえそうです。
しかも美味しい。摘み取りが出来るのは7月、8月だけです。
「ミキファーム」
どうやら宮崎県高鍋町にもあり、きやま町は2か所目みたいです。