体高は90センチ、重量は6,700グラムという巨大な地鶏がいます。名を「天草大王」。立派な名前ですね。
飼育期間も100日を超えるので、しっかりとした歯ごたえと滋味を感じます。
古くから熊本県で飼われていた地鶏で、明治から大正にかけて博多の水炊き用として出荷されていたそうです。その後、一度絶滅したのですが、再度復元を試み明治期に行われた資料を元にフランスのランシャン種と国内で最大の軍鶏や熊本コーチンと交配を重ね、7世代目に完了させたそうです。
復元された原種天草大王は堂々とした体躯に長い飼育期間など商業的には厳しいこともあり、産卵率の高い肉用の雌を作り、雄の原種天草大王と交配し肉用鶏の「天草大王」が完成したのです。
天草大王は人気を呼び、各地で生産が始まりました。
その中で、天草上島に専用の農場を持ち、天草市本渡に専門の居酒屋を営んでいる「ヤキトリマン」に出かけてみました。
懐かしいレトロな看板が目を引く外観の一角に、今どきですね「ど冷えもん」にテイクアウト用の冷凍品の自販機が立っています。
内部は和風の居酒屋、入って右手にはガラス越しに炭火の焼き台、宮崎で良くみた備長炭火でモクモクと焼き上げるモモ焼きに風景が目に入ります。
さっそく頂いたのは、鶏のタタキ、焼き鳥各種、モモ焼き、合わせる焼酎は「池の露」と天草三昧でした。
大きな手羽先は、歯ごたえも良く、味も深味があって良かったです。
取り寄せて冷凍で食べることもできますが、新鮮な肉を炭火で焼いたばかりのところをハフハフ食べてもらいたいなと思いました。
ヤキトリマン
天草大王「肥後五鶏の復元並びに保存に関する研究より」