このマガジンは王利彰の率いるフードサービスコンサルタント会社
有限会社清晃(せいこう)が提供しています。
その他に2011年4月より2015年3月まで関西国際大学教授に就任し、
新しく発足した人間科学部経営学科のフードビジネスを担当していました。
2004年4月から2009年まで立教大学大学院ビジネスデザイン研究科の教授を務め、
F&Bマーケティング、サービス・マーケティングなどを教えていました。
立教大学観光学部、杏林大学外国語学部応用コミュニケーション学科観光文化コース、
韓国のSejong大学大学院フランチャイズ学科、女子栄養大学・短期大学、会津大学・短期大学等でも非常勤講師の経験があります。
2012年9月に脳梗塞で倒れ、重い嚥下障害を患っており、その顛末と嚥下対策は「月刊厨房」で1年間記事を連載しました。
フードコンサルタント王利彰は長年「メーリングリストfspro」で業界関係者と双方向のコミュニケーションをしてきました。現在は、Facebookのオンラインサロンへ移行。
FSPROメーリングリスト(外食産業情報“無料”オンラインサロン)
(https://www.facebook.com/groups/280530300281763)
外食産業でご活躍の皆さまはもちろん、卒業された方々の経験や知識も共有していただける場になるよう、皆様からの投稿をお待ちしています。
● 世界・日本各地の食情報
● 読者からのご意見・要望・質問・情報 コーナー
● 日本外食ニュースと米国外食ニュース
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● 世界・日本各地の食情報
1)食の宝庫九州から上田さんです
【嬉野温泉湯豆腐】
西九州新幹線が開通して一番、沸いているのが嬉野温泉駅でしょうか。明治期に鉄道を敷設することに大反対した結果(よくある話ですが)、有明海沿いを長崎本線が通り、大村湾沿いを大村線が通りと、メインの交通路から外れ、鄙びた温泉郷として生き延びて来た嬉野温泉です。もちろん長崎自動車道が開通した際にはインターチェンジを誘致し観光バスを呼び込むことには成功していたのですが、大量の集客といえば列車に適うものはありません。もちろんフル規格で博多から来ているのではありませんが、武雄温泉駅乗り換えで1時間ちょっとで来れる様になったことは大きな変化です。
駅前には「フェアフィールド・バイ・マリオット佐賀嬉野温泉駅ホテル」も開業し、「和多屋別荘」、「大正屋」といった老舗旅館も活気を取り戻してきました。
コロナ禍では団体客の受入れを止めていたり、新幹線が通ってもう2年になるのにGoogleMapは駅周辺は工事中だし、そもそもフル規格の新幹線がいつ出来るのか定かではないし、というネガティブな要素も多いのですが。
長崎駅周辺に、スタジアムシティというサッカーやバスケットボールのスタジアムと商業施設、ホテルの複合施設が開業していますし、潜在的にホテルの足りない長崎市観光の宿泊先として、温泉もある嬉野に宿を取る人たちも多くいます。ネットで情報を発信していけば、まだまだポテンシャルのある観光地になると思います。
さて、その嬉野では温泉水を使った湯豆腐が有名です。日本三大美肌の湯(他の二ケ所を知りませんが)と呼ばれる温泉水で絹ごしの豆腐をクツクツと炊くとトロトロになって、ゴマダレで食べるとハフハフ温まるというものです。
佐賀にはフクユタカという豆腐に適した大豆が作られていることもあり、豆腐の名店が揃っています。さらに嬉野には温泉湯豆腐用の豆腐を作っている豆腐屋さんが6店舗もあります。
今回は加えて、水車で米を精米している店に出かけました。水車でゆっくり搗くので熱が加わらず米の味が良いのだとか。
ということで、湯どうふ御膳をいただきました。御飯も美味しい、豆腐も美味しいと満足できました。
帰りには立ち寄り湯で美人の湯のぬるぬるを堪能し、自分も豆腐になった気分でしたが、やはり旅館に泊まってゆるゆるするのが良いなあ。
一粒茶屋すいしゃ
温泉湯豆腐発祥の店 宗庵よこ長
佐賀嬉野温泉大正屋湯どうふ本舗
佐嘉平川屋
嬉野温泉湯豆腐の豆腐メーカー6社を食べ比べしたら、全然違って興奮した話
【プロフィール】
上田和久
kazz@studiowork.jp
スタジオワーク合同会社 代表
1959年熊本県生まれ、京都、福岡で暮らし、都城の単身生活を終え福岡に戻っています。
国際HACCP同盟認定リードインストラクター、JHTC認定リードインストラクター
上田和久 facebookは
経歴と仕事分野
厨房設備施工会社、電機メーカーで冷蔵設備の設計施工営業を担当後、食品メーカーへ転職し、品質保証の仕事を経て、2016年コンサルタントとして独立。
主に、HACCPの認証取得が目的ではない、あるいは安全安心な食品を提供することを目的にした企業に対して、HACCPに基づいた衛生管理の取り組みを支援している。
具体的には、食品工場に対し、これまでの計画施工から現場運営まで経験を生かした新築・増改築についての助言を行う他、製造現場に対して、クレーム対応、異物混入の原因の究明と対策、再発防止の仕組み作りの提案を行っている。
食品工場の抱える問題やこれからますます厳しくなる要求への対応、それらを一緒に解決していくことを使命とし、精力的に活動している。
2)南イタリアプーリア便り イトリアの谷の食卓から 第396回
佐伯市の市民団体「地元学の会」が運営する佐伯市民大学「令和四教堂」の活動から発生した「僻南のまほろばを歩く旅」プロジェクトが企画した「龍の背に乗る旅 シシガギをたどる道」と言うウォーキング+お茶会イベントがありました。佐伯市の鶴見半島の尾根古道を歩き、そこに眠っている日本有数のシシ垣を訪ね、先人の暮らしに思いを巡らし、素晴らしい展望の海抜200m程の尾根付近でお茶会をすると言うのです。私は「龍の背に乗る旅」と言うネーミングに惹かれて参加しました。
今回歩いた地域は佐伯市の鶴見地区と米水津地区の境界線になっていて尾根の両側には佐伯湾と米水津湾が見えます。豊後水道に突き出た鶴御岬を龍の頭になぞらえるとちょうど首の部分にあたります。その尾根付近に高いところでは2mほどの石垣が断片的に連なっています。それが龍の背骨にも喩えられるといる訳です。
江戸時代後期に作られた石垣は、平地に耕す場所がないため山に入って畑を切り開き芋を植えた村人が猪や鹿から畑を守るために作られたもの。特に九州、四国地方にはシシ垣として残っていますが、佐伯市鶴見のシシ垣はその長さや保存状態の良さから地域の財産であり歴史や文化を伝えるものとしての活用が期待されます。昭和20年ごろまでは畑として耕されていたと言う土地は今では自生の椎木などの林になっていて、説明を受け、想像力を働かせなければどうして山の中腹に立派な石垣があるのかわかりません。だからこそスロートラベル、ウェルネスツーリズムと言える「歩く旅」のブログラムとしてのポテンシャルは高く、このプロジェクトのメンバーは今後事業としてこのルートを含む佐伯市を歩く3つのルートの開発を進めたいと考えています。
「歩く旅」はアッピア街道、フランチージェナ街道、カミーノ・ディ・サンティアゴ然り、ヨーロッパでも年々注目され盛んになっています。
欧米からの旅行客をターゲットとしたセルフガイドツアーを企画する奥ジャパン社の九州横断のプログラムに今年9月から佐伯市の大入島が加わりました。オーバーツーリズムを避けてまだあまり知られていないルートを選ぶ旅人も増えて来たのだろうと思います。
ギザギザのリアス式海岸が続く佐伯市の海辺はその凹凸の一つ一つが〇〇浦と呼ばれる地名になっています。その浦々にそれぞれ神社仏閣があり独自の歴史があります。平地が少なく海と山の距離が近いところはプーリアよりも隣のバジリカータ州やカラブリア州に似ています。長靴型のイタリアのちょうど「土踏まず」の部分です。バジリカータやカラブリアもまだまだ観光地化していない隠れた魅力のたくさんある地域です。洋の東西を問わず自然の環境が厳しいところにはそこに住む人々の心の支えとなる文化的な伝統や建造物も多くあるように思えます。容易く行けないから残っている自然やそこに残る文化や伝統が観光資源になる流れを感じます。
大橋美奈子 Facebook
メール・アドレス
minako@da-puglia.com
大橋美奈子さん経歴
演劇の勉強で欧米に留学し、欧米の料理に馴染みました。主人のジョバンニ・パンフィーノはスイスの有名ホテル学校を卒業後、レストランビジネスに入り、 高級ホテルやイタリア高級レストランのビーチェのヨーロッパの店舗で働いた後、 東京椿山荘に開業した超高級ホテルのフォーシーズンの高級イタリアンとして開業したビーチェの指導責任者としての勤務経験がある外食のプロです。
そのジョバンニ・パンフィーノと、日本で知り合い結婚し長女を授かり育てていたのですが、数年前に子供の教育と生活環境を考え、主人の故郷であるイタリア・プーリアに本格的に移住したのです。母が料理学校を主催している関係で食に興味を持ち、自ら自家農園で野菜を育て、自家製のオリーブオイルで体に優しい料理を楽しんでいます。現在はプーリアで生活をしながら、イタリアの情報発信をし、コンサルティング、輸出入ビジネスを行っております。
また、時々イタリアの食ツアーを開催しています。これから私が惚れ込んだイタリア・プーリア地方の自然を堪能する食情報をお届けします。
ブーツの形をしたイタリア半島のちょうどとがったヒールの辺りがプーリア州です。私たちが日本とプーリアの架け橋になろうとダプーリアという会社を起したのは15年前です。その頃と比べ、日本でも随分認知度が高まったプーリアですが、この数年主に欧米人のヴァカンス先として大変注目を浴びています。
プーリア州の中心部にあるイトリアの谷(谷というより盆地という方がふさわしい)にあるこの地に東京から移り住んで6年、兼業農家的生活も板に着いて来ました。プーリアといえばイタリアの食料庫といわれる程の一大農産地でオリーヴオイル、ワイン用のブドウをはじめ多くの野菜や果物がイタリア1番の生産量を誇ります。
また、この地特有の地元でしか食べられない産物も沢山あります。プーリア料理の身上は新鮮な食材をシンプルに食す事。この地で生産されるチーズやワインもその料理と切っても切れない関係にあります。そんなプーリアの我が家の毎日の食卓に上る食べ物、飲み物たちをご紹介させていただきます。
我が家では7対3の割合ぐらいで一般的に言うところのイタリア料理(プーリアの郷土料理)と日本食、その他(私が個人的に好きなアメリカン及びアジアンテイストな創作料理)を食べています。
有限会社ダプーリア
http://www.da-puglia.com/
大橋美奈子プロフィール
http://www.da-puglia.com/archives/000047.html
プーリア州の説明
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%83%E3%83%AA%E3%83%A3%E5%B7%9E
ダプーリア
大橋美奈子
3)FBプロデューサー日記 337回目
北海道産ワインを飲み比べ、ファームズ千代田ワイン会
ファームレストラン千代田の料理と共に、北海道産のワイン16種とフランス産のボジョレーヌーボーを楽しむイベントに参加させていただきました。
美瑛のガストロノミーツーリズムにもなりそうなファームズ千代田のワイン会、10年以上継続して開催されているので、毎年楽しみにしてくださっている方も多いそうです。
ディナーの部に参加させていただき、美瑛町の皆さまや農泊事業でご一緒している皆さまと楽しく交流ができました。
私が美味しかったと思ったお料理と、ペアリングワインをご紹介しますね。
ファームズ千代田のびえい和牛、そして美瑛町の生産者、あらいふぁーむのお野菜もたっぷり使われています。
キャンプ場に建設中のコテージは、もうすぐ完成予定です。北の住まい設計社の建物で、内装、家具も素敵です。
Amuse Bouche
びえい和牛コンフィとトマトのブルスケッタ
+生ビール
Hors d’oeuvre
びえい和牛ローストビーフとヨークシャープディング
スモークサーモンとトマト、アボガドムースのヴェリーヌ
リコッタチーズとバジルのクレープオモニエール
+雪川醸造 スノーリバーロザート2023(東川町ロゼ)
Entrees
真アジのカッペリーニ、ガスパッチョ仕えて
+十勝ワイン 新酒 白 2024(池田町)
Soupe
白カブのスープ タイムを添えて
Poissons
北道をほたてのムニエル
檸檬とビネガーの白ワインソース 玉ねぎのチュイル
+ドメーヌレゾンメリメロブラン 白 (中富良野町)
pain
自家製ブリオッシュとクロワッサン
Viandes
びえい和牛とヒレ肉のソティ
香草パン粉焼き赤ワインソース
+奥尻 メルロー21
Desserts
手作りバニラアイスのチョコドーム
熱々のベリータースをかけて
+ドメーヌレゾン ドルチェビアンコ(中富良野町)
【プロフィール】
石川史子 Ishikawa Fumiko (旧姓 戸田)
株式会社FOOD FIELD CREATIVE
facebook https://www.facebook.com/ffcnippon/
HPとblog http://ffcnippon.com/
東京都生まれ。立教女学院中学・高校を経て立教大学理学部化学科を卒業後、東京ガスに入社。2010年、業務用厨房ショールーム「厨BO!SHIODOME」開業を担当、王先生と最適厨房研究会などでご一緒させていただきました。
お客様へのプレゼンや、HCJなどの展示会では、有名なシェフの方にご出演いただき、厨房設計を支援できる私はフランス料理界のシェフにかわいがられるようになりました。
フードビジネスプロデューサーとして独立して8年、おかげさまで活動の幅を広げています。リケジョとしての能力を活かし、厨房機器メーカー、フランス料理界、東京都や北海道、福島県などの生産者支援や、オーガニック農業の推進、観光、料理、厨房業界のPRに幅広く取り組んでいます。
さらに、農林水産省 令和5年度農山漁村振興交付金(農山漁村発イ令和ノベーション対策)受託事業、北海道びえい農泊 DX推進協議会の事務局長になりました。丘のまちびえいから、美味しいものの情報をお届けします。
王先生のFSPROでニュースクリップを担当するインターン生、募集中です!
びえい農泊 DX推進協議会 事務局長
東京都農林水産振興財団 チャレンジ農業支援センター販路開拓ナビゲータ
福島県楢葉町6次産業化アドバイザー
MLA豪州食肉家畜生産者事業団 ラム肉PR大使「ラムバサダー」
全日本司厨士協会 埼玉県本部 広報企画部長
全日本司厨士協会 東京地方本部 協賛会員
フランス料理文化センター アミティエグルマンド 会員
ホテル&ホスピタリテイビジネス衛生管理実践研究会 監事
立教学院諸生徒礼拝堂ハンドベルクワイア OBOG会会長
立教大学観光クラブ理事、校友会企画委員
調理技術教育学会 会員
一般社団法人 日本商環境デザイン協会 正会員
深沢アート研究所 マネージャー
東京お米サロン
4)飯田真弓さんより58回目の記事です
【モスクワのグルメ体験】
「ボルシチ」
ボルシチはウクライナ発祥の料理ですが、東ヨーロッパに限らずロシアや中国まで、ユーラシア大陸で広く食べられています。不思議な事に、訪れた場所ではどの国でも、ほぼ同じ料理名で呼ばれていました。その国、地域ごとのボルシチに出会う度に、食に国境はないな、とつくづく感じたものです。
ボルシチという名前の語源には諸説あるようです。「ボル」はウクライナ語でビーツ、「シチ」はウクライナのキーウ(キエフ)とルーシを意味し、ルーシはキーウ公国を意味します。キーウ公国は、ウクライナ、ロシア、ベラルーシ3国を意味し、何だかややこしいですが、つまり「ウクライナ近辺の国のビーツとキャベツスープ」を意味しています。
ロシアではこの料理を「シチー」と呼び、国民的スープと扱っていますが、現在の政情においては何とも微妙です。
さて、ボルシチの基本的な作り方ですが、骨付きの肉でブイヨンをとったスープに、炒めた野菜類、キャベツの乳酸発酵漬けとその漬け汁を加えたものがシチーです。これにビーツを加えるとボルシチになります。このスープの主役はビーツとキャベツです。ビーツは紫がかった赤色と牛蒡の様な土の香りをスープに与え、乳酸発酵したキャベツの酸味がスープに複雑さと深い味わいを加えます。ビーツは根菜ですので保存出来ますし、キャベツも発酵させて貯蔵、冬が長く、寒い地域の料理として理にかなっています。
モスクワで初めてボルシチを見た時、その独特な赤色に驚きました。トマトの赤とは事なる、紫と茶が混じった深い赤。日本で見かけるミネストローネと一見似ていますが、全く違うそのスープは寒さで悴んだ身体を温め、滋味深いスープが身体の隅々まで染み渡るようでした。
その後、CAの特権を生かし、東ヨーロッパで様々なボルシチに出会う事ができました。赤いボルシチだけでなく、クリームを加えたピンク色鮮やかなもの、ポーランドではビーツを使わない真っ白なものなど。ロシアでは一年中ボルシチを食べますが春にはほうれん草を加えて緑色のボルシチもありました。
前編のロールキャベツに続き、ボルシチ専門店の開業はいかがでしょうか。
【飯田真弓プロフィール】
東京で生まれ、10歳より千葉で育ちました。
35年にわたり、国内外の大手外食チェーンをはじめとするグローバルな食産業と、ホスピタリティサービスの代名詞である航空会社に勤務してまいりました。この経験を活かし、現在、成長を目指す企業様にさまざまなアドバイスをさせていただいております。専門分野は、お客様および従業員様を主役にしたブランディングを起点とする企業戦略の策定と結果につなげる実践です。さらに、マーケティングとイノベーションを掛け合わせた商品開発と、何より欠かせないグローバルレベルの品質管理と食の安全は得意分野です。これらを一気通貫させ、企業様の規模に合わせたバリューチェーンのデザインと創出、そしてチェーンのグローバル化やフランチャイズ化の手法など多岐にわたり、お役立ちの引き出しを多く備えております。これらの分野はどちらかというと企業様の成長過程においてなかなか手の届かない、後回しになりやすい領域です。どのように企業運営に組み込んで行くのかについても企業様の状態に応じてアドバイスができます。少し固いお話になりましたが、次の経歴をご覧いただくと、王先生がおっしゃるところの「面白い」を感じていただけるかと思います。
【経歴】
「世界中の美味しいものを食べ歩きたい!」
幼い頃から、よく言えば食への探求心が強く、本当のところただの喰意地のはった究極の食いしん坊で、さまざまな専門料理を「食べる、作る」経験を積んでまいりました。10歳の頃には近所のお母さんたちに公民館で料理を教えるほどの特異な子供でした。そしてそんな喰意地の夢を叶えるために最初に選んだ職業はなんと航空会社の客室乗務員、CA。JALに入社し、目的の食はもちろん、最高峰のホスピタリティとチームワーク、徹底したマニュアルオペレーションと教育システム、ブランドエンゲージメントを習得することができました。国内および国際線パーサーまでを経験できたのはありがたいことです。
思いのほか真面目にフライトする一方で、ついたあだ名は「空飛ぶ胃袋」。お給料のほとんどとフライト以外の余暇はすべて食べることに費やしていました。当時はバブルのさ中でしたので、高価な食事をご馳走になる機会もありましたが、とにかく自腹でピンからキリまで胃袋と時間の許すかぎり食べ歩きました。国内のみならず、CAの特権を活かし、「飛んで行ける全ての地」においてさまざまなジャンル、規模のレストラン、ストリートフード、市場や小売店などを訪れることに多くの時間を費やし、食体験を深めていきました。帰国するスーツケースの中はいつもスーパーで買った食材でいっぱい、検疫で時間がかかるので先輩たちにはとても気を遣いました。同期が蝶よ花よと扱われ、いわゆる玉の輿に乗っていく中、「エンゲル係子」のあだ名もつき、とても対照的な20代を過ごしました。
その後、当時経験する機会の少なかったインド料理と文化をどうしても学びたいと、一念発起、なんとインドの財閥系商社に転職し、2年間を30年前のニューデリーで過ごしました。30年前のインドは想像を絶する世界、生活の近代化のレベルで言えば、若い女性が住むにはかなり厳しい環境でした。そのような中、インドだけでなく、周辺国チベットなどまで足を運び、食を経験しました。追ってこのお話もお伝えしたいと思います。
帰国後、創業者との縁あって日本発祥、海外にもモスバーガーを展開するモスフードサービスに入社しました。「世の中にないものを作る」をモットーに、当時圧倒的なプロダクトアウト力を備えると有名でしたこの会社の商品開発部門の黄金期に加わることができたのです。世界中での食体験を発揮するに最高の環境をいただきました。また、多様な新規事業のメニュー開発、商品企画、海外事業など幅広い経験を積むことができました。このお話も興味深いかと思います。
一方でプロダクトアウトとは真逆の世界、ブランディングとマーケティング戦略を軸に経営戦略を策定、実践を学ぶ環境に身を置き、スキルを身に着けました。その結果、一度は自身のブランドを立ち上げ、経営を行うことが必要と考えて独立。オーナーシェフとして東京都中央区に、無名のところから飲食店を開業しました。2年近くほとんど休みも取らず毎日オープンキッチンに立ち、生のお客様と対峙することで多くの事を学びました。努力が実り、短期間で複数店に展開しました。何より嬉しかったのが、後輩シェフ達を育てることができたことです。同時に専門誌への執筆や企業様へのブランド立ち上げ、業態、メニュー開発などコンサルタントとしての事業も開始いたしました。
このコンサルティング事業をきっかけに、米国大手ハンバーガーチェーンのWendy‘s、世界最大店舗数のサンドイッチチェーンSubwayの国内展開のみならず、アジア地域においてのR&Dイノベーション、調達物流サプライチェーン、品質管理と食の安全を統括する機会をいただきました。世界に展開する米国2大チェーンの本社と働くことで世界の最先端を知ることができました。また、食材だけでなく、包装資材や衣類、消耗備品などのべ2000以上の工場を視察、監査した実績がありますので世界中のあらゆる工場や生産現場、圃場を熟知しています。
さらに、Subwayにおいては店舗、現場を主役とするための営業、オペレーションの統括も任され、約10年にわたる負のスパイラルからの脱出、V字回復を2年間で成し遂げました。グローバルレベルのチェーンビジネス、FCビジネス、その手法とさまざまなパターンを横断的に熟知するに至りました。
現在は飯田真弓事務所を開設し、バリューチェーンの専門家として、サプライチェーンの上位概念であるバリューチェーンおよび各機能の評価、課題解決、戦略策定や実行など、外食のみならず、さまざまな企業様の成長を目指して寄り添い、お役立ちをさせていただいております。
趣味は筋トレとゴルフ。どちらも変態レベルでストイックに攻め、体脂肪率10%未満を常にキープ。ゴルフは2年で90切り。「健やかにしなやかに歳を重ねるコツ」や、「食べても太らない身体作りのヒント」もお伝えできると思います。どうぞよろしくお願いいたします。
飯田真弓
飯田真弓事務所 代表/ フードサイエンティスト/バリューチェーン構築プロフェッショナル
(一般社団法人)全日本食学会会員
(公益社団法人)日本ヘルスケア協会会員
ライザップBODY MAKEアンバサダー
【特記】
・品質管理、食の安全分野における専門性/GFSIの主要認証、BRCG(旧BRC)ASIAアドバイザリーボード(HACCP,ISOなど食の安全、管理領域含む)
・フードサイエンスおよび官能評価技術/英国グローバルリソースであるLEATHERHEAD FRにて取得
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● 読者からのご意見・要望・質問・情報 コーナー
読者の皆様のご意見・要望・質問・情報・欄を作成しました。皆様のご意見・要望をぜひお送りください。匿名で掲載させていただきますので忌憚のないご意見をお聞かせください。また皆様が見聞き体験した外食・食材情報もお知らせください。
このFOOD104を支えてくださっている組織にFSPROと言う食の世界の専門家の方が500名ほどいらっしゃいます。皆様のご質問・疑問に答えられるようになっておりますので、ご遠慮なくご質問などをお寄せください。ちょっと時間はかかりますが回答させていただきます。
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● 日本外食ニュースと米国外食ニュース
<日本外食ニュース>
柏原光太郎(カッシー)さん発行の飲食業界ニュースまとめのリンクです。
柏原さんは、文芸春秋の編集者として活躍され、2023年3月末で定年退職。1967年から続くグルメガイド『東京いい店うまい店』(私が愛用していた信頼のおけるグルメ本です)の編集長を務め、自身もグルメとして知られる有名な方です。
2018年1月に「日本ガストロノミー協会」を設立し会長に就任しています。
食べログフォロワー数5万人。
飲食業界ニュースまとめ #1701 2024/11/21
飲食業界ニュースまとめ #1702 2024/11/22
飲食業界ニュースまとめ #1703 2024/11/23
飲食業界ニュースまとめ #1704 2024/11/24
飲食業界ニュースまとめ #1705 2024/11/25
飲食業界ニュースまとめ #1706 2024/11/26
飲食業界ニュースまとめ #1707 2024/11/27
みんなの経済新聞
日本食糧新聞社
プロの視点(日本食糧新聞社)
東洋経済オンライン 外食
http://toyokeizai.net/category/restaurant
フードスタジアム
フードリンク
http://www.foodrink.co.jp/news/
フーズチャンネル
日本経済新聞
流通ニュース
M&A NEWS 食品・外食
日本能率協会展示会(FOODEX、HCJ他)
リテールテック
<米国外食ニュース>
QSR マガジン
NRN紙
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発行人:有限会社清晃 代表取締役 王利彰
編集:石川史子、金子佐和美
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このマガジンを発行する王利彰の率いるフードサービスコンサルタント会社有限会社清晃(せいこう)は、海外から日本に進出する外食企業、日本から海外に進出する外食企業のサポート、及び、チェーンレストラン、フランチャイズチェーン展開をする企業へのサポートを行っています。
日本の外食企業では、大手ファスト・フードの殆ど、大手居酒屋、大手ファミリーレストラン、大手ホテル旅館、大手食品メーカー、大手食品卸売業、サービス業等へのコンサルティングを行っています。
有限会社清晃(せいこう)業務内容
王利彰 経歴
ご質問、ご相談はeditor@food104.comにお寄せ下さい。
実務的な仕事だけでなく、外食産業を基礎から学びたい、家業の飲食業を企業にしたい、家業の飲食業を継承したい、外食産業に将来就職したい、
将来独立して飲食業を経営したい、将来外食企業の経営者になりたい、
と思っている方にお勧めするのは、
関西国際大学人間科学部経営学科
http://www.kuins.ac.jp/old_faculty/management.html
立教大学大学院ビジネスデザイン研究科
立教大学ホスピタリティ・マネジメント講座(毎年9月~12月、30回、受講料5万円)
http://www.rikkyo.ne.jp/grp/kanken/
大学で外食を含む観光分野をきちんと学びたいという方は
立教大学観光学部
杏林大学外国語学部観光交流文化学科
等で学ぶことをお勧めします。
http://www.kyorin-u.ac.jp/univ/faculty/foreign/
王利彰の長年蓄積した調理機器開発のノウハウは最適厨房研究会
http://saitekiken.jp/saitekichubo/
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