外食ニュースクリップ「セブン&アイ・ホールディングスの蕎麦屋」(商業界 月刊コンビニ2011年1月号)

セブン&アイ・ホールディングスは小売業態の他に外食産業のセブン&アイ・フードサービスを傘下におさめている。GSMのイトーヨーカ堂や百貨店も不振であるが、グループ企業で最も苦しいのはセブン&アイ・フードサービスの運営するデニーズだ。平成20年4月10日の発表で680店舗ほど展開するデニーズの140店舗を閉鎖すると発表し、各地の不採算店のデニーズを閉店するという荒療治をしている。
そのリストラの中で、密かに展開している蕎麦業態がある。「そばうどん處 七福 弁天庵」という駅前立地の蕎麦屋だ。メニューは蕎麦と注文後揚げるてんぷらが売り物だ。夜は軽くお酒を飲めるようにつまみもそろえている。
過去、セブン&アイ・ホールディングスと言う持ち株会社を作った際に知名度を上げようと、デニーズの特徴的な六角形の看板をありふれた四角形の看板に変更、大きくセブン&アイ・ホールディングスと書いて、通行客にセブンイレブンになってしまったと思わせたことがあった。しかし、この弁天庵には店頭の看板はおろか、店内のメニューにいたるまで、セブン&アイ・ホールディングスの経営だと言うことは一切書いていない。まるで、駅前で経営する個人経営の美味しい蕎麦屋のように見せているのだ。それが成功し、あっという間に20店舗を展開するまでになっている。
現在のコンビニの蕎麦は冷たい蕎麦が中心だが、温かい蕎麦をセブンイレブンで食べることが出来るようにするかも知れない。要注目の業態だ。

王利彰(おう・としあき)

昭和22年東京都生まれ。立教大学法学部卒業後、(株)レストラン西武(現・西洋フードシステム)を経て、日本マクドナルド入社。SV、米国駐在、機器開発、海外運営、事業開発の各統括責任者を経て独立。外食チェーン企業の指導のかたわら立教大学、女子栄養大学の非常勤講師も務めた。 有限会社 清晃(せいこう) 代表取締役

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