店舗外観がお客様を惹きつける「なかよくコンセルボ・岡野食品広報誌」売上げ促進 第一回原稿

これからシリーズで売上げを上げる販売促進の手法を考えてみましょう。皆さんは売上げを上げるためには広告宣伝が必要なことはご存じですね。広告宣伝とは広告と販売促進を意味します。広告は会社の商品やイメージを訴求するために、テレビコマーシャルや新聞雑誌を使います。広告でイメージを浸透させたら、次に割引券やチラシを配布してお客様を店舗までに引き寄せます。効果が高いのですが、大規模な広告宣伝活動には多額の費用がかかります。単独の店舗ではそんな大規模なことができないのが現状ですね。

 広告とはお客様にお店の業種、業態、特徴、お店の場所を教えることです。実はお金をかけないでも効果満点の広告の手段があります。広告の中には駅内の看板とか、道路沿いに置く野立看板、も含まれますが、その中で一番効果があるのが店舗の存在その物なのです。新店舗開店の際にお客様に「店舗の開店をどうやって知ったのですか?」と尋ねると、平均して50%以上の方が「建設途中の店舗を見て知った」と答えます。つまり店舗その物が大きな広告宣伝の媒体となるのです。

 皆さんはお店を同じ場所で何年も経営しているから町中の人が知っているのだと思われるでしょう。でも、一生の間一回も引っ越しをしない人は殆どいません。皆さんも就学、就職、転勤、転職、結婚、等で引っ越しをしているでしょう。現在では引っ越しは当たり前ですから、皆さんの町にも常に新しい方が引っ越しをしており、その方達は皆さんのお店を知りません。また、古くからいる町の人も全員が皆さんの店を知っているとは限らないのです。

 ある夜、車で帰宅途中、道路沿いに新しいラーメン屋が開店し行列ができているのに気づき、一月ほどして入ってみました。経営者に「何時開店したのですか?」と聞いたら何と「2年ほど前です」と言うではありませんか。実は、この店舗は12チャンネル(東京で)の「愛の貧乏救出大作戦」と言う番組で取り上げられたのです。「みのもんた」さんが司会をする番組で、つぶれそうなお店の経営者を専門店で修行し直しをさせ、店舗の内外装を変えて目立つようにして、立て直すという番組です。味については博多の専門店で修行をさせ直しました。店舗の外観については、大きな黄色いのぼり旗をお店の角に、正面には大きな黄色いテント、そして、明るい照明をつけて夜でも赤々と道路まで明るく照らすようにしました。

 そのため、今まで通り過ぎていた人もお店に気がつくようになったのです。皆さんも普段車で通行している道を、歩いてみてください。そうすると、「ここにもこんなお店があるのか」と新発見をするはずです。最近はやっている飲食店、ベーカリーショップを見ていると外観に思わず見とれ、つい入ってしまいます。外観が目立って思わず入りたくなる店をビジュアル系店舗と言います。外観が第一と言うわけです。

ではこんどは皆さんのお店、看板の位置、照明、明るさ、汚れ、等、を客観的にじっくり見てみましょう。案外皆さんの店舗は目立たない事に気がつくでしょう。道路に面している場合は、数百メートル先からも目立つかどうか、四方から目立つかどうかを冷静な目で判断しましょう。開店当時は目立った看板も隣にお店ができて目立たないかもしれません。そんな場合は看板を移動するなどの対策や、のぼりを立てて目立たせるようにするなどの工夫が必要になります。これらの工夫は売上げを30%も左右するほど重要なのです。

 当たり前の事ですが、お店の周囲にゴミが落ちていないように掃き清める、看板、ガラス窓もピカピカに磨き上げる。店内の床、壁なども新規開店の状態を保ち、お客様への新鮮なイメージを保つ努力が必要です。店舗がきれいだと販売している商品をより美味しく感じさせるのです。店舗の外観、店舗の清潔さが繁盛店への最初のポイントなのです。

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