外食ニュースクリップ「すかいらーくグループの逆襲」(商業界 月刊コンビニ2012年6月号)

ファミリーレストランの撤退跡地に居抜きで出店して200店舗以上のチェーン展開に成功した「ステーキのけん(エム・グランド・フードサービス経営)はファミリーレストラン・チェーンに衝撃を与えた。すかいらーくは慌てて閉店数を縮小し、既存店を改造してハンバーグやステーキを注文すると、サラダバーやカレーが食べ放題になる形態、ステーキ・ガストを開店した。そして、米国投資ファンドのベインキャピタル傘下に入って積極的な経営姿勢になったすかいらーくはステーキ・ガストの新店舗を開店して意気軒昂だ。新店舗はお洒落なガラス張りの外装で1時間待ちの大盛況だった。300gの肩ロースステーキ1550円を注文したが、肉の質も柔らかく大変価値があった。この価格で出せるとはさすがすかいらーくのグループ力だと感心させられた。以前はすかいらーくグループではクレジットカードが使えず不便だったのだが、昨年末から使えるように利便性にも気を使い出している。
もう一つの新業態がテーブルバイキング焼肉の「旨っカルビ」だ。価格は税別で60品2450円、120品2950円、140品3450円だ。食べ放題の時間は100分間(70分でラストオーダー)と若干短め。ウエイティング客はレジ前のタッチスクリーンの端末に客が入力をする。タッチスクリーン上には「待ち時間目安、街組数が出て、プリントした紙には「こちらのQRコードを読み込んで空メールを送信すると順番が近づいた際にお呼び出しメールが届きます。」と印刷してある。
客席での注文はテーブル上に乗ったタブレット型のタッチスクリーン端末で客が気兼ねなく入力する。一皿のサイズが小さいのだが、そのぶん、色々試せるので良い。大食らいを連れて行っても安心だ。この2つの業態はすかいらーくの復活に向けた本気度を感じさせる。

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