業種・業態別動向 「ハンバーガーチェーンの動向」(日本食糧新聞社 外食レストラン新聞1997年5月19日)
マクドナルドの躍進
1996年の日本マクドナルドの売上はほぼ3000千億円という日本の外食産業未踏の売上と200億円強という利益を確立した。それを追う、モスバーガー、ロッテリア、ドムドム、明治サンテオレ、ファーストキッチンとの差はますます広がるばかりだ。マクドナルドの低価格路線のあおりを受けて、国産ハンバーガーチェーンの森永ラブはバーガーキング社への身売りという状況だ。では何故マクドナルドが好調なのか、これからの日本のハンバーガーチェーンの動向はどうなるのかをハンバーガーの本家米国の動向を見ながら考えてみよう。
米国マクドナルドの苦戦
米国では全く状況が異なっている。バーガーキング社の売上は3年続けて前年比をクリアーするほど好調なのに(既存店売上高平均前年比2-3%の伸び)、マクドナルド社の96年度の既存店売上は前年比をかなり割っているようだ。特に96年の第3四半期は前年対比-3%と深刻なようだ。そのため本年初頭に大規模な人事異動と新たな低価格戦略キャンペーン55(ビッグマック、朝食などの主要商品を55セントと言う驚異的な低価格で販売する戦略)を発表した。日本で好調なマクドナルド社が米国本土で不調な理由を分析すると日本における他社の参考になるのではないかと思われるので、ここ数年の米国における低価格戦略と競合の動きを見てみよう。
米国ハンバーガーチェーンの状況
米国のハンガーガーマーケットはR&I(レストランインスティチュート紙)の97年の予測のデーターによると全飲食店売上の16.1%を占めている。それだけのマーケットシェアーを持っていながら、97年の伸び率の予測は3.8%を予測されている。ちなみにピザのマーケットシェアーは5.5%、伸びの予測は2.0%、チキンはマーケットシェアー4.0%、伸びは3.6%と予測されている。ハンバーガーマーケットは依然好調なのがわかるだろう。
NRN(Nation’s Restaurants News)社の昨年発表のチェーン店舗の上位から売り上げ順位100社までの売上の伸びを見てみると、バーガーキング社の伸率順位は16位(昨年41位)、タコベル32位(昨年18位)ウエンディーズ33位(昨年43位)マクドナルド48位(昨年52位)となっている。トップ100社の内ハンガーガーのシェーアー(サンドイッチを含む)は42.28%と前年の42.22%より拡大しているのがわかる。
ハンバーガーチェーンの違い
日本ではマクドナルド以外のチェーンは皆マクドナルド社と同じ様なメニュー、製造、販売形式を取っており、顧客から見たらみんな同じに見え差別化がしにくい状況であるが、米国のハンバーガーチェーンは皆大変個性的だ。ではどこが違うのかを見てみよう。
マクドナルドのハンバーガーはグリドルという鉄板で焼いている。マクドナルドを大チェーンにさせたのは、従来の注文生産のシステムをやめ、売上予測の元に事前にハンバーガーを作り、紙で包装後、保温庫で保管するシステムだ。このサービスは客が注文後に1分間以内に商品が取りそろえられるということで大人気を呼び、世界最大のレストランチェーンになった。しかしながらマクドナルドのシステムにはいくつかの問題点があった。まず、米国のハンバーガーの本格的な調理方法はチャーブロイラーやバーベキューグリルで炙り焼きにすると言うことだ。直火で炙り焼きにすることで無駄な油が落ち、落ちた油が燃えるときに発生する煙でおいしい香りになるわけだ。その香りが本格的なハンバーガーの特徴だが、グリドルなどの鉄板焼きではその香りが出ないのだ。
また、事前にハンガーガーを調理し、ケチャップ、ピクルス、オニオン等のコンディメントを乗せて包装しておくと、顧客の好みに合わせた味にしにくい。顧客が自分の好みをいうとそれから作り始めなくてはならなくなり、時間がかかってしまうと言う欠点がある。米国人にとってハンバーガーは主食であるからそれぞれの好みがあり、たかがハンバーガーでも自分の好みに合わせるという事は大変重要なのだ。
そのマクドナルドの欠点をついて開発したのがバーガーキングのシステムだ。バーベキュウのように直火で炙り焼きをするように、特殊なコンベアーのグリドルを開発した。コンベアーを使うことにより上下から焼くことができるので、ひっくり返す手間がないという生産性の向上まで可能になった。また、バンズも同じグリドルで同時に焼き、焼き上げたハンガーガーパティと肉をスチーマーという加湿保温庫に入れておく。そして、顧客が注文したときに、ケチャップやマスタード、オニオンなどの量を聞き、カウンターからその注文をマイクで調理場に伝える。その注文を元にハンガーガーを短時間で組み立てるから、短時間で顧客の好みにあったハンバーガーを作ることが可能になった。また、バーガーキングは最近新しい衛生管理システムで有名になったHACCPを作り上げた食品会社のピルズベリー社に所有されていたことがあり(現在は兄弟会社)商品開発が強いので有名で、数年前に開発したBKブロイラーという網焼きチキンのハンバーガーが米国の消費者から高い評価を受けたほどだ。そのためマクドナルド社はバーガーキングの生産方式を参考にしてクラムシェルグリドルや、ステージングシステムという生産方式を開発せざるを得なかった。
ウエンディーズはマクドナルドと同じグリドルを使用するがひと味変えている。それはマクドナルドやバーガーキングは冷凍のハンバーガーパティを使用するが、セントラルキッチンで挽肉にして整形した生のハンガーガーパティを使用するということだ。また、顧客が自分の好みの個性的なハンガーガーを注文できるように、焼いたハンガーガーパティをグリドルの上で保温しておき、注文後、コンディメントを組み合わせるというシステムを開発した。そのためウエンディーズではバンズを焼いていないシステムをつかっている。後で述べるが最近マクドナルドで開発したデラックスラインというハンガーガーが焼かないのもこの影響だと言われている。
ハーディーズというハンガーガーチェーンは大手のハンバーガーチェーンに対抗するために朝食を強化しようと、南部の家庭料理であるホットビスケットを開発しそれに卵料理やハム、ベーコンを挟んだ商品を開発し急成長した。従来、朝食メニューとしてイングリッシュマフィンしか持っていなかったマクドナルドもホットビスケットを開発せざるを得なくなった。
その結果、R&I紙の評価ではここ6年ほどの味の評価ではウエンディーズ社がトップであったが、本年は西海岸で急成長中のイン-N―アウト社にその座を奪われた。同社はハンガーガーの種類は3種類と限定だが、生のオニオンスライスなどを入れ、注文生産でハンバーガーを作ることで大人気を読んで急成長中のチェーンだ。マクドナルドの評価はウエンディーズ、バーガーキング、社より下であり、便利性で一番の評価を得ているにすぎない状態だ。
このように米国のハンガーガーチェーンは決してマクドナルドの真似をするのではなく、かえってマクドナルドのできないサービスや、商品を開発して独自性を出してマクドナルド社に対して差別化を目指している事がわかる。
低価格戦争を仕掛けたのはタコベル
米国で低価格戦略を開始したのはマクドナルドではなくペプシコグループのタコベルの開始したリエンジニアリングであった。(日本経済新聞社刊、リエンジニアリング革命、M.ハマー、J.チャンピー共著の文中ケーススタディーの一つとして、米国のタコベルが取り上げられているので参考にしていただきたい)従来、中規模のメキシカンファーストフードのチェーンであったタコベルを、1983年以来リエンジニアリングの手法を使い、米国有数のファーストフードチェーンに仕立て上げたのである。
タコベルでは、まず、お客様が何を欲しがっているかを調べた。その結果お客様は、大きな店舗や、装飾などではなく、おいしい食事を早く、温かいうちに、きれいな店内で、安く食べたいということであった。そこで、お客様の食べる食材以外の全ての経費を見直し削減した。店舗での食材加工を極力無くし、店舗での必要な最終調理も自動化し、店舗面積に占める厨房の面積を縮小し、同じ建物で客席数を2倍にした。
さらに、経費を0から見直そうと言うことで、本社経費の見直し、特にスーパーバイザー制度の見直しなど、従来の原則にとらわれず、積極的に実施した。特に中間管理職を大幅に削減しかえってコミュニケーションを良くしたのである。設備投資だけでなくランニングコストが低いのも特徴である。現在展開しているタコベルのそばに店舗を開き、タコベルのアシスタントマネージャーが店舗を運営するわけだ。つまり、店長が1人で2店以上の複数の店舗を管理できるので、社員の人件費を削ることが可能なのである。
それらの結果、商品の販売価格を大幅に下げることに成功し、ファーストフードチェーンで最初にバリューミール(低価格で価値のある食事)戦略を打ち出し、大成功したのである。バリューミールは1980年代の終わりに開始したもので、セットメニューを59セントや69セントと言う低価格で打ち出し、メシキカンフードの健康イメージもあり、大成功を納めるのである。そのため、競合のマクドナルドもバリューミール戦争に突入せざるをえなくなったのである。
また、タコベルは商品戦略だけではなく、従来の出店戦略にとらわれず、スーパーマーケット、学校、小売り店など、従来ファーストフードのマーケットでない場所に出店を拡張し、売上を大幅に上げたのである。
<タコベルのリエンジニアリングがマクドナルドに与えた影響>
タコベルの成功を見たマクドナルドはハーバードビジネススクールに社員を派遣するなどして、徹底したタコベルの研究を行った。
その結果、メニューの絞り込みによる低価格戦略である、バリューミール路線つまりディスカウント戦略を開始し大躍進を開始した。また、タコベルの調理システムと小型化店舗の開発を研究し、新しい調理システムであるステージングシステムを活用した小型化の店舗の開発とタコベルのユニットマネージャー制度を取り入れ店舗の損益分岐点を大幅に下げて大量に出店することに成功した。それがサテライト店舗だ。
その影響を受けたバーガーキング社も思い切ったリエンジニアリングを実施せざるを得なくなった。前前任社長のジム・アダムソン氏は異例の新聞発表を行った。
<バーガーキング社のリエンジニアリングの内容>
ワッパーを99セントという値段のバリューミールを販売し、ディスカウント戦争に参入する。
コストの高い直営店をフランチャイズ店に売却する。 カリフォルニアでは人件費などのコストが高く直営店では利益がでにくいので全部売却する。
スーパーバイザー制度を廃止し、地区マネージャーが30店舗位を直接管理する。
店舗での調理を合理化し、キオスク店舗を開発した。そして出展可能場所を増加する。
1200人いる本社の社員のうち600人をカットする。
カットした人員の一部を地区の店舗のサポートに回す。
本社集中の権限を、地区本部に大幅に委譲する。
本社の重役の個室をなくし、日本のような大部屋制にして、コミュニケーションを増す。
会社のビジョン(目標)を明確にする。
原点に戻り、フランチャイズ店舗を拡張し、ハンバーガーを売ることに専念する。具体的には、世界的なオペレーション、世界的な店舗展開、世界的なブランドイメージの売り込みを行い、安定した財務内容を目指す。そして世界トップのチェーンになる。
本社の部長職を削減し、現場のサポート人員を倍増する。
地区本部制を廃止する。
従来地区本部長は副社長職であり、100店舗以上を担当していたが、タイトルをジェネラルマネージャーとし、7~8人の専門職のチームを管理する。チームは、地区の販売促進、店舗運営、店舗開発、フランチャイズ担当、トレーニングなどの機能をになう。チームは、本社に対する出先機関としての地区本部と異なり、あたかも独立した会社の様に機能する。ジェネラルマネージャーはその会 社の社長としての働きをするのである。事務所を閉鎖し、店舗第一主義をモットーとし、チームは自宅をベースとして仕事をする。
<ウエンディーズ>
ウエンディーズは作りたてで、野菜がたっぷりはいったと言う品質のキャンペーンを貼りながら同時に低価格戦争に参入した。ウエンディーズの商品の評価は高く、R&I紙の顧客調査によると昨年まで6年連続でハンバーガー部門での評価第一位であった。
バーガーキングとウエンディーズ社が高品質という武器を元にマクドナルドと同じ低価格戦略を採ることによるマクドナルドの売上は徐々に低下し出してきた。
そこでマクドナルド社もリエンジニアリングを行わざるを得なくなった。
<マクドナルド社のリエンジニアリング>
TQM(トータル・クオリティ・マネージメント)を導入し、お客様が何を望んでいるか、ということを調べ、QSCや会社の組織を徹底的に洗い出しをする。
バリューミール戦略を継続し、プライスリーダーであることを維持する。
POD(ポイント・オブ・ディストリビューション。キオスク型小型店舗)を開発し、ウオールマートやガソリンスタンドと提携し店舗展開する。また、そのほかの出店可能場所を増加し、店舗展開の数を倍増する。PODを世界的なレベルで展開する。
小型店舗を展開しやすくするために、店舗の投資コストを大幅に削減する。調理機器や、建物の売上に対する能力を再検討し、特別注文の機械をなくし、コストダウンする。ダブルドライブスルーオンリー店舗や、プレハブ型簡易店舗を開発し、計画から出店までの時間を短縮する。
スーパーバイザー制度を検討中。従来の地区マネージャーが直接30店舗を管理する。地区マネージャーは、社員としてではなくフランチャイジーのオーナーとしての役割を担う。 または、ジョイントベンチャーシステムを開発する。これは会社の部長職など運営のベテランになった人が退職後フランチャージーになるシステムをさらに発展した物で、マクドナルド社とその個人の共同出資会として、複数の店舗を管理するシステムである。
本社の機能を簡素化し、無駄な部を新設しない。必要なときにはプロジェクトチームをつくり、作業が終了後は解散する。
しかしながら以上のリエンジニアリング対策はあまり効果が無くじりじりと売上が減少し、収益の低下という問題を引き起こしだした。そこで、昨年に低価格戦略から脱却するためと、他社に対する品質の差別化を図るためにデラックスラインというグルメハンガーを販売開始をした。グロウンアップテイストと言うキャッチフレーズで大人のハンバーガーを打ち出した。これはバーガーキングのワッパーやウエンディーズのハンガーガーに対抗するトマトと野菜の豊富なハンバーガーだ。同時に大人向けのキャンペーンを中心に打つようになった。
デラックスバーガーを追加することによるオペレーションの混乱を押さえることを目的として、従来ハンバーガーパティへの塩胡椒をかけていたのを、ケチャップに混ぜ、省力化をしたり、デラックスバーガーのバンズをポテトバンズというトーストを必要としない物とした。同時にレギュラーのハンバーガーも(ビッグマックを除いて)トーストしないようにした。
しかし、その高品質な商品開発の反面、品質を低下させるという矛盾はやはり顧客の評価を受けることができず、その結果、味がバーガーキングのワッパーを上回るという評価をもらうことができなかった。
また、マーケティング上の失敗も引き起こした。子供マーケットを確保するためのディズニー映画とのタイアップをバーガーキングに取られ、特にポカホンタスを取られたなど子供マーケット軽視により売上がバーガーキングに負けるような状況になってきた。
小型のキオスク店舗やガソリンスタンドなどとのタイアップ店舗の競合が参入しており思ったほど収益性が良くないという問題も出てきた。
タコベルも全ファーストフードが低価格戦線に参入することによりその優位的な立場がなくなってきた。
その結果本年初頭にマクドナルド社の社長の事実的な更迭と味の見直し、キャンペーン55の発表があったわけだ。同時にタコベルを急躍進させたCEOのジョン・マーティンの更迭も発表され米国のファースト業界は新たな競争の時代を迎えつつあるようだ。
日本の状況
日本でマクドナルドが独走状態にあるのは、競合がないからだ。勿論、モスバーガー、ロッテリアの競合があるが、マクドナルドに対抗できるだけの独創的な発想と積極的な対応ができないということだ。これは他社が、日本のマクドナルドしか見ていないから対応が遅くなり、マクドナルドへの対応が遅かったとのではないかと思われる。
問題点は2つほどある。一つは他社が低価格路線に追随できなかったと言うことだ。まずマクドナルド社は商品の規格を全世界統一しているから、あらゆる原材料を世界中から購入することが可能だ。特に円高を背景に海外に購入基地を移動した結果他社より大幅に安い原材料の購入が可能になったわけだ。
また、他社がフランチャイズ店へのロイヤリティーが低い分、商品の売上からマージンを取っているという点が大きな足かせとなっている。そのために供給する商品の価格を下げるより、単価の高い商品の開発が中心になり、低価格の商品の販売が遅れることになったようだ。マクドナルド社は米国の独禁法の元に商品から利益を取らず、高額のロイヤリティから収益を得ているから、供給する商品の単価を下げても売上が伸びればロイヤリティ収入は向上するという構造になっているわけだ。
また、低価格を実施する場合その事実を顧客に正しく伝え、今まで来店していない他社の顧客も取り込むという大がかりな広告宣伝活動が必要になる。しかしながら競合他社は広告宣伝費の投入量が少ないか、全くやっていないと言う状況では低価格路線をとっても効果は少ないし、できないということになる。
2番目の問題点は技術的な遅れだ。マクドナルドが急成長を遂げたのは低価格戦略と同時に損益の低い小型店舗であるサテライト店を多量に出店したことにある。小型店舗を可能にしたのは、厨房機器の標準化により原材料と同じく世界中から性能の良い安い機械を購入できるということだ。世界中から購入できるということが1年間で500店舗以上も開店できる理由の一つでもある。日本の厨房機器メーカーだけに頼っていては価格が高いし、製造能力が不足するからだ。また、サテライト店舗の損益分岐点を下げることが可能になったのはその優れたトレーニングシステムによりアルバイトでも店舗を管理できるというスイングマネージャー制度のおかげだ。サテライトの管理を社員でまかなっていてはその人件費を負担できないがアルバイトで管理できれば人件費は大幅に下がり、損益分岐点はモスバーガーよりも低くなるわけだ。
米国で元気の良いバーガーキングや、ウエンディーズは日本では勝手が違うようだ。2社の一番の課題は日本側のジョイントベンチャーパートナーだろう。バーガーキングは進出してまだ数年だというのにもうパートナーが変わっており、ウエンディーズも日本側のパートナーであるダイエーグループの業績不振という問題を抱えており、米国のように順調ではないようだ。しかしながら、両社の都心の大型店舗の売上はかなり順調であり店舗展開の手法によっては今後台風の目になる可能性は捨てられないようだ。
今後のハンガーガーチェーン業界
マクドナルドは絶好調のように見えるが問題点もいくつかある。マクドナルドは実は日本で一番のレストランチェーンではないと言うことだ。では一番のレストランチェーンはどこかというとコンビニのセブンイレブンだ。セブンイレブンの売上は1兆6千億を越え、その販売している調理済みの弁当などのファーストフード部門の売上は22―30%であると言われており、優に3000億円を超えているわけだ。総売上でもセブンイレブンに負けているのはどうも日本だけのようである。その理由は日本のセブンイレブンのフランチャイズシステムにあるようだ。米国マクドナルドのフランチャイジー比率は70%以上と言われており、日本の30%くらいと比べて大幅に高い。このフランチャイズ比率の低さが店舗数がまだセブンイレブンに負けている理由の一つではないかと思われる。
つまり、上記の技術的な問題の解決による低価格の実現と、味の向上、それとフランチャイズシステムの向上がマクドナルドに対する対策になるのではないかと思われる。いずれにせよ他社は米国のハンバーガー業界を見てその対策を具体的に学び積極的にチャレンジする時期にきているといえるだろう。
参考文献
日本経済新聞社刊、リエンジニアリング革命、M.ハマー、J.チャンピー共著
Lebhar-Friedman発行、Nation’s Restaurant News
R&I紙
[インターネット情報]
なお、米国の情報をインターネット経由で殆どの省庁、NRA、NRN(レストランニュース)などのホームページから入手することが可能だ。筆者のホームページからそれらのホームページにリンクしているのでご利用いただきたい。
そのほか関連のホームページは以下の通り
NRA http://www.restaurant.org/
Nation’s Restaurants News http://www.nrn.com/low/
R&I紙 http://www.rimag.com/
米国マクドナルド http://www.mcdonalds.com/
日本マクドナルド http://www.mcdonalds.co.jp/
Burger King Corporation Home Page http://www.whopper.com/
米国ウエンディーズ http://www.wendys.com/
KFC http://www.kentuckyfriedchicken.com/
ジャックインザボックス http://www.foodmaker.com/
モスバーガー http://www.mos.co.jp/united/