西九州新幹線が開通して一番、沸いているのが嬉野温泉駅でしょうか。明治期に鉄道を敷設することに大反対した結果(よくある話ですが)、有明海沿いを長崎本線が通り、大村湾沿いを大村線が通りと、メインの交通路から外れ、鄙びた温泉郷として生き延びて来た嬉野温泉です。もちろん長崎自動車道が開通した際にはインターチェンジを誘致し観光バスを呼び込むことには成功していたのですが、大量の集客といえば列車に適うものはありません。もちろんフル規格で博多から来ているのではありませんが、武雄温泉駅乗り換えで1時間ちょっとで来れる様になったことは大きな変化です。
駅前には「フェアフィールド・バイ・マリオット佐賀嬉野温泉駅ホテル」も開業し、「和多屋別荘」、「大正屋」といった老舗旅館も活気を取り戻してきました。
コロナ禍では団体客の受入れを止めていたり、新幹線が通ってもう2年になるのにGoogleMapは駅周辺は工事中だし、そもそもフル規格の新幹線がいつ出来るのか定かではないし、というネガティブな要素も多いのですが。
長崎駅周辺に、スタジアムシティというサッカーやバスケットボールのスタジアムと商業施設、ホテルの複合施設が開業していますし、潜在的にホテルの足りない長崎市観光の宿泊先として、温泉もある嬉野に宿を取る人たちも多くいます。ネットで情報を発信していけば、まだまだポテンシャルのある観光地になると思います。
さて、その嬉野では温泉水を使った湯豆腐が有名です。日本三大美肌の湯(他の二ケ所を知りませんが)と呼ばれる温泉水で絹ごしの豆腐をクツクツと炊くとトロトロになって、ゴマダレで食べるとハフハフ温まるというものです。
佐賀にはフクユタカという豆腐に適した大豆が作られていることもあり、豆腐の名店が揃っています。さらに嬉野には温泉湯豆腐用の豆腐を作っている豆腐屋さんが6店舗もあります。
今回は加えて、水車で米を精米している店に出かけました。水車でゆっくり搗くので熱が加わらず米の味が良いのだとか。
ということで、湯どうふ御膳をいただきました。御飯も美味しい、豆腐も美味しいと満足できました。
帰りには立ち寄り湯で美人の湯のぬるぬるを堪能し、自分も豆腐になった気分でしたが、やはり旅館に泊まってゆるゆるするのが良いなあ。
一粒茶屋すいしゃ
温泉湯豆腐発祥の店 宗庵よこ長
佐賀嬉野温泉大正屋湯どうふ本舗
佐嘉平川屋
嬉野温泉湯豆腐の豆腐メーカー6社を食べ比べしたら、全然違って興奮した話