このマガジンは王利彰の率いるフードサービスコンサルタント会社
有限会社清晃(せいこう)が提供しています。
その他に2011年4月より2015年3月まで関西国際大学教授に就任し、
新しく発足した人間科学部経営学科のフードビジネスを担当していました。
2004年4月から2009年まで立教大学大学院ビジネスデザイン研究科の教授を務め、
F&Bマーケティング、サービス・マーケティングなどを教えていました。
立教大学観光学部、杏林大学外国語学部応用コミュニケーション学科観光文化コース、
韓国のSejong大学大学院フランチャイズ学科、女子栄養大学・短期大学、会津大学・短期大学等でも非常勤講師の経験があります。
2012年9月に脳梗塞で倒れ、重い嚥下障害を患っており、その顛末と嚥下対策は「月刊厨房」で1年間記事を連載しました。
フードコンサルタント王利彰は長年「メーリングリストfspro」で業界関係者と双方向のコミュニケーションをしてきました。現在は、Facebookのオンラインサロンへ移行。
FSPROメーリングリスト(外食産業情報“無料”オンラインサロン)
(https://www.facebook.com/groups/280530300281763)
外食産業でご活躍の皆さまはもちろん、卒業された方々の経験や知識も共有していただける場になるよう、皆様からの投稿をお待ちしています。
● 世界・日本各地の食情報
● 読者からのご意見・要望・質問・情報 コーナー
● 食ビジネスニュースリリース
● 日本外食ニュースと米国外食ニュース
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● 世界・日本各地の食情報
1)食の宝庫九州から上田さんです
【フェイクなチキン南蛮】
先週は台風10号が九州を鹿児島~天草~島原~玉名~黒川~別府と温泉巡りするかのようなルートで長逗留しました。九州の西側を通ったことで雨風は鹿児島東部、宮崎県、大分県に大量に降り被害を拡大しました。
おかげで出かけることも叶わず、自宅でネットサーフィンしていました。その最中に気が付いたのが、宮崎市でチキン南蛮の元祖と呼ばれる「おぐら」の公式X(旧ツイッター)です。
《公式》ファミリーレストランおぐら
水を差すようで大変恐縮ですが‥
当社のチキン南蛮の画像が掲載されておりますが、当社のレシピではございません‥
他社様のレシピだと思われます‥
生みの親より味を直接受け継いだ当社の調理長が取材を受け、ご家庭で作る場合のレシピを掲載していただきましたので、ぜひ参考にしてください
としてパウチした雑誌の切り抜きをアップしていました。
これは、他のアカウントへの返信ポストなのですが、そもそものポストが他のアカウントがクックパッドの「つくれぽ」に投稿したものをコピーしたものでした。さらにコミュニティノートが付いている問題投稿でした。
おぐらさんには悪いのですが、投稿に問題があればネットの運営者にクレームを付けるのが正解だったと思います。
公式ではない写真を紐づけされている点はクックパッドに、インプレ稼ぎの投稿はXにクレームを入れて削除申請するのが良かったのではないでしょうか。
もう一点、公開されたレシピへの回答。自社のレシピが掲載された雑誌記事をアップしている点は良いのですが、少々もったいない話でした。
また、公式ではないとしているレシピは、農林水産省のサイトのものです。
「チキン南蛮」は既に一般名詞化しているので、公式レシピを名乗っても大人げない話なのですけどね。
本家争いをすると、タルタルソースの有無まで議論をはらみますからね、ほどほどで良いのかと思います。
とはいえ、鶏の唐揚げに甘酢を掛けて、タルタルソースを添えたものを「チキン南蛮」と名乗っては欲しくない。というのは考えを同じくします。
『鶏むね肉に小麦粉をまぶし卵をくぐらせて油で揚げます。玉ねぎショウガを入れた醤油、酢、みりん、砂糖、塩を入れて煮たてた南蛮酢に熱いまま2、3分漬け込み味がしみたら盛付け、マヨネーズにキュウリ、玉ねぎ、にんじん、ゆで卵を刻んで入れたタルタルソースを掛けたもの』が正統派のタルタルソースのついたチキン南蛮です。
台風10号の竜巻が、おぐら瀬頭店の大淀川を挟んだ地域に甚大な被害を与えていますが、宮崎空港も「おぐら瀬頭店」も無事に営業しています。
台風復興を支えるのは、皆さんの応援です。本物を食べに宮崎へいらしてください。
農林水産省 うちの郷土料理 宮崎県【チキン南蛮】
【プロフィール】
上田和久
kazz@studiowork.jp
スタジオワーク合同会社 代表
1959年熊本県生まれ、京都、福岡で暮らし、都城の単身生活を終え福岡に戻っています。
国際HACCP同盟認定リードインストラクター、JHTC認定リードインストラクター
上田和久 facebookは
経歴と仕事分野
厨房設備施工会社、電機メーカーで冷蔵設備の設計施工営業を担当後、食品メーカーへ転職し、品質保証の仕事を経て、2016年コンサルタントとして独立。
主に、HACCPの認証取得が目的ではない、あるいは安全安心な食品を提供することを目的にした企業に対して、HACCPに基づいた衛生管理の取り組みを支援している。
具体的には、食品工場に対し、これまでの計画施工から現場運営まで経験を生かした新築・増改築についての助言を行う他、製造現場に対して、クレーム対応、異物混入の原因の究明と対策、再発防止の仕組み作りの提案を行っている。
食品工場の抱える問題やこれからますます厳しくなる要求への対応、それらを一緒に解決していくことを使命とし、精力的に活動している。
2)南イタリアプーリア便り イトリアの谷の食卓から 第385回
3ヶ月ぶりに佐伯に戻ってきました。すでに夕方から涼しくなり、隣のお寺のイチョウの下を通るとほのかに独特なあの香りが。まだ緑の葉が茂っているのですが、いくつかすでに黄色くなった葉と共に銀杏が落ちて潰れていました。昼間はまだ30℃越えの暑さですが、すでに秋の気配を感じます。
佐伯ではこの3ヶ月間に大きめの地震があったり、観測史上最大級の降雨量となった台風が通過したり大きな自然災害の影響がありました。
プーリアにいてもマスメディア、ネットのニュースや個人があげた動画などでその様子を見てきましたので、心配しておりましたが、市中心部の市街地では、災害の傷跡のような様子は全く目にしておりません。しかし佐伯市は広いので、山間部や沿岸部、河川岸では被害も出ているようで、市役所には被災者支援窓口が設置されています。
海外からの観光客誘致に関しても災害時の対応はとても気になる点です。観光庁がおすすめのSafety Tipsというアプリとおおいた防災アプリを入れています。今回の地震や台風時また熱中症注意の警報の通知音が鳴りました。両方とも情報量は多いのですが、実際の災害時にどれだけ実用面で活用できるのかはちょっと不明です。
今回のプーリア滞在中に、近々日本に行く予定があるという人から数件連絡をもらいました。
高齢の両親を連れての道中、空港では移動に関してスペシャルアシスタンスをお願いして誘導してもらいましたが、イタリア人のアシスタントは行きも帰りも「日本に行ったことある」または「日本に行きたいんだ!」と言っていました。訪日旅行者が増えるのは良いことですが、都心部でも地方でも災害時のケアはどうなっているのかと気になります。民泊などを利用する個人旅行客が増えている傾向がありますが、万が一の際にはアシストが必要になることは間違いありません。
ちなみに、空港内での移動のアシスタンスに関して、イタリアではポロシャツにスニーカーのスポーツジムのインストラクターのような元気な男性が多かったのですが、日本では航空会社のスカートにヒール姿制服の若い女性でした。車椅子を押してもらい、スーツケースを回収するまでお手伝いしていただけるのですが、足元のおぼつかない高齢者にとって、安心感や頼りがいがあるのはどちらかと言えば服装も含めてイタリアに軍配が上がります。スペシャルアシスタンスに関して空港運営会社と航空会社の委託関係やセキュリティ問題など両国の組織や文化的な考えの違いもあるのだと思いますが、サービスを受ける側の目線で見ると適材適所の人材配属が大事だなと感じました。
大橋美奈子 Facebook
メール・アドレス
minako@da-puglia.com
大橋美奈子さん経歴
演劇の勉強で欧米に留学し、欧米の料理に馴染みました。主人のジョバンニ・パンフィーノはスイスの有名ホテル学校を卒業後、レストランビジネスに入り、 高級ホテルやイタリア高級レストランのビーチェのヨーロッパの店舗で働いた後、 東京椿山荘に開業した超高級ホテルのフォーシーズンの高級イタリアンとして開業したビーチェの指導責任者としての勤務経験がある外食のプロです。
そのジョバンニ・パンフィーノと、日本で知り合い結婚し長女を授かり育てていたのですが、数年前に子供の教育と生活環境を考え、主人の故郷であるイタリア・プーリアに本格的に移住したのです。母が料理学校を主催している関係で食に興味を持ち、自ら自家農園で野菜を育て、自家製のオリーブオイルで体に優しい料理を楽しんでいます。現在はプーリアで生活をしながら、イタリアの情報発信をし、コンサルティング、輸出入ビジネスを行っております。
また、時々イタリアの食ツアーを開催しています。これから私が惚れ込んだイタリア・プーリア地方の自然を堪能する食情報をお届けします。
ブーツの形をしたイタリア半島のちょうどとがったヒールの辺りがプーリア州です。私たちが日本とプーリアの架け橋になろうとダプーリアという会社を起したのは15年前です。その頃と比べ、日本でも随分認知度が高まったプーリアですが、この数年主に欧米人のヴァカンス先として大変注目を浴びています。
プーリア州の中心部にあるイトリアの谷(谷というより盆地という方がふさわしい)にあるこの地に東京から移り住んで6年、兼業農家的生活も板に着いて来ました。プーリアといえばイタリアの食料庫といわれる程の一大農産地でオリーヴオイル、ワイン用のブドウをはじめ多くの野菜や果物がイタリア1番の生産量を誇ります。
また、この地特有の地元でしか食べられない産物も沢山あります。プーリア料理の身上は新鮮な食材をシンプルに食す事。この地で生産されるチーズやワインもその料理と切っても切れない関係にあります。そんなプーリアの我が家の毎日の食卓に上る食べ物、飲み物たちをご紹介させていただきます。
我が家では7対3の割合ぐらいで一般的に言うところのイタリア料理(プーリアの郷土料理)と日本食、その他(私が個人的に好きなアメリカン及びアジアンテイストな創作料理)を食べています。
有限会社ダプーリア
http://www.da-puglia.com/
大橋美奈子プロフィール
http://www.da-puglia.com/archives/000047.html
プーリア州の説明
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%83%E3%83%AA%E3%83%A3%E5%B7%9E
ダプーリア
大橋美奈子
3)FBプロデューサー日記 326回目
食育教室 9/14(土)
美瑛野菜とオージー・ラムを美味しく食べよう!
東京麻布のジンギスカン店「羊SUNRISE」のオーナーでラムバサダー(オージー・ラムPR大使)でもある関澤波留人さんと、同じくラムバサダーで、びえい農泊 DX推進協議会の石川史子が「美瑛&オーストラリアの食・農・観光」について紹介します。
関澤波留人さんが、オーストラリアタスマニア産羊肉で「SHEEP CROWN」を作ってくれるかも?!
さらに、美瑛町の株式会社AgReturnの原直子さんが作る、トマトの葉や茎などの残渣を使用して作ったサスティナブルな食器で提供します。
美瑛町「地域おこし協力隊インターンシップ」として、今回のイベントについて企画・運営を担当している立教大学の学生もお手伝いをしてくれます。
オーストラリアのタスマニアは、北海道のような場所にある島で、美しい自然があり、オーストラリアの中でも特に美味しい農産物が育つ地域です。
JAびえいでは、2017年から研修生を農業派遣するなど、交流を行なっていました。
今回、コロナで中断したタスマニアとのご縁を、ラムバサダーが復活させよう!という企画の第一弾です。
10月13日(日)美瑛町の同じ会場で、美瑛ジンギスカンフェスティバル2024を開催予定です。
ぜひ、多くの方に集まってほしいと思っています!お待ちしています。
日時:9月14日(土)13:00-14:30
会場:ラヴニール前広場・ふれあい館ラヴニール(住所 北海道上川郡美瑛町本町1丁目9-21)
参加費:無料
募集人数:20-30名程度
参加ご希望の方は、下記にお名前、メールアドレスなどを記入してください。
申し込みフォーム
【プロフィール】
石川史子 Ishikawa Fumiko (旧姓 戸田)
株式会社FOOD FIELD CREATIVE
facebook https://www.facebook.com/ffcnippon/
HPとblog http://ffcnippon.com/
東京都生まれ。立教女学院中学・高校を経て立教大学理学部化学科を卒業後、東京ガスに入社。2010年、業務用厨房ショールーム「厨BO!SHIODOME」開業を担当、王先生と最適厨房研究会などでご一緒させていただきました。
お客様へのプレゼンや、HCJなどの展示会では、有名なシェフの方にご出演いただき、厨房設計を支援できる私はフランス料理界のシェフにかわいがられるようになりました。
フードビジネスプロデューサーとして独立して8年、おかげさまで活動の幅を広げています。リケジョとしての能力を活かし、厨房機器メーカー、フランス料理界、東京都や北海道、福島県などの生産者支援や、オーガニック農業の推進、観光、料理、厨房業界のPRに幅広く取り組んでいます。
さらに、農林水産省 令和5年度農山漁村振興交付金(農山漁村発イ令和ノベーション対策)受託事業、北海道びえい農泊 DX推進協議会の事務局長になりました。丘のまちびえいから、美味しいものの情報をお届けします。
王先生のFSPROでニュースクリップを担当するインターン生、募集中です!
びえい農泊 DX推進協議会 事務局長
東京都農林水産振興財団 チャレンジ農業支援センター販路開拓ナビゲータ
福島県楢葉町6次産業化アドバイザー
MLA豪州食肉家畜生産者事業団 ラム肉PR大使「ラムバサダー」
全日本司厨士協会 埼玉県本部 広報企画部長
全日本司厨士協会 東京地方本部 協賛会員
フランス料理文化センター アミティエグルマンド 会員
ホテル&ホスピタリテイビジネス衛生管理実践研究会 監事
立教学院諸生徒礼拝堂ハンドベルクワイア OBOG会会長
立教大学観光クラブ理事、校友会企画委員
調理技術教育学会 会員
一般社団法人 日本商環境デザイン協会 正会員
深沢アート研究所 マネージャー
東京お米サロン
4)飯田真弓さんより47回目の記事です
【韓国のグルメ体験】
「参鶏湯」
韓国に初めて降り立ったのは、1988年、ソウルオリンピックの年です。オリンピックの始まる少し前、冬の寒い時期にソウルの「金浦」空港に到着し、初めてのソウルステイを経験しました。ソウルは北海道と同じような緯度であることに加え、大陸からのダイレクトな寒気により、真冬は唇がガタガタと震える寒さです。ソウルの街は坂が多いのですが、坂から吹いてくる風は凍てつくようで、身体を温める食べ物が欲しくなります。あまりの寒さに鼻水を垂らしていると、自称ソウル通の先輩が「参鶏湯=サムゲタン」のお店に行こうと言います。「サムゲタン」なるものは何だかよくわからないのですが、大人しく付いて行くことにしました。
江南エリアからタクシーで5分ほど走ったあと、メインストリートから雑居ビルの並ぶ横道に入り、古い5階建てのビルの階段を二階にあがると、小さな扉がありました。看板は韓国語なのでよくわかりません。オリンピック開催に合わせ、韓国便が増便していましたので、韓国語のアナウンスと接客のトレーニングが行われ、ハングル文字は読めるようになっていましたが、読めても意味がわからないのです。先輩に続き、店に入ると、小さな店内はぎっしりと満席です。小さなテーブルや小上がりなど、店の造りはまるで日本の小さな居酒屋のようですが、なんだか様子が違います。お客様全員が、ひとりひとつ、黒い色の鍋を一心不乱に食べているのです。店内に貼ってあるメニューらしきものを見ると、提供されているのはたったひとつ、「サムゲタン」だけ、大と小のサイズが選べるようです。
待つこと20分、小上がりの四人テーブルに案内され、先輩二人は小を一つずつ、同期と私はふたりとも大を注文。あまりの寒さに「ソジュ=焼酎」も注文。鍋を待つ間、緑色の二合瓶から小さなガラスのショットグラスにソジュを注ぎ、ストレートをいただきます。付け合わせなのか、野菜をたくさん盛ったかごと辛味噌、キムチが運ばれてきました。野菜は、えごま、細い長ネギ、にんにく、青唐辛子などで、お客さんは鍋の合間の口直しに、野菜を辛味噌につけて食べています。野菜もキムチも食べ放題のようで、働いているオモニ(お母さんの年齢の女性)がせっせと補充をしてくれます。注文をしてから待つこと15分、黒い鍋が運ばれて来ました。ぐつぐつと白いスープが煮えています。ステンレスの長いスプーンでひとくちすすると、口の中から熱さが伝わり、身体中をかけめぐり、一気に体温が上がります。寒さで縮こまっていた気持ちが覚醒します。
韓国と言えば、赤くて辛い料理のイメージですが、このサムゲタンは違います。丸鶏をゆっくり煮込んだ、白い、半透明の、あっさりとしたスープです。若鶏の腹に高麗人参、ナツメ、ギバナオギの根、にんにく、もち米や栗などを詰めて水からゆっくりと炊き上げています。提供する直前に強火で一気に仕上げ、黒い土鍋で提供されます。鶏の身はほろほろとやわらかく、優しいスープの味は滋味深く身体にしみわたります。あっさりかつ滋養食であることから、ソウルでは日本の鰻のように、暑い時期に食べる習慣があります。しかし、冬のサムゲタンも格別です。この日、大を注文した鍋には、立派な若鶏が丸一羽炊きこまれていました。ステンレスの箸とスプーンでほぐし、柔らかい肉を食べ、骨を山のように積んで行きます。時々唐辛子をかじりながら、白いご飯とともに、あっという間に平らげてしましました。
厨房を見ると、オモニがひとりで調理をしています。開店して半世紀ほどとのことですが、開店以来何も変わらず、外で給仕をするオモニと2人で切り盛りしている小さなお店です。毎日鶏を仕入れ、綺麗な白いスープのサムゲタンを煮込み、キムチを漬け込み、生野菜を準備する、ただそれだけです。シンプルですが丁寧な仕事ぶりがこの店の味となり、長年の人気店となっています。サービス業の原点を思い出させてくれる体験となりました。
韓国には多くのスープ料理があります。カルビタン、ソーロンタン、ミョクック、語尾に「タン」や「クック」が付きます。共にスープを意味しますが、「タン」は肉や魚などが主体、「クック」はご飯が入ることが多いです。この「サムゲタン」は高麗人参を使い、鶏を煮込んだスープとして、250年以上前の李氏朝鮮時代に発祥を持つと言われる韓国(朝鮮)の代表料理です。日本でもポピュラーな料理ですが、現地で本場の味がどのようなものなのかの体験を、ぜひおすすめいたします。
【飯田真弓プロフィール】
東京で生まれ、10歳より千葉で育ちました。
35年にわたり、国内外の大手外食チェーンをはじめとするグローバルな食産業と、ホスピタリティサービスの代名詞である航空会社に勤務してまいりました。この経験を活かし、現在、成長を目指す企業様にさまざまなアドバイスをさせていただいております。専門分野は、お客様および従業員様を主役にしたブランディングを起点とする企業戦略の策定と結果につなげる実践です。さらに、マーケティングとイノベーションを掛け合わせた商品開発と、何より欠かせないグローバルレベルの品質管理と食の安全は得意分野です。これらを一気通貫させ、企業様の規模に合わせたバリューチェーンのデザインと創出、そしてチェーンのグローバル化やフランチャイズ化の手法など多岐にわたり、お役立ちの引き出しを多く備えております。これらの分野はどちらかというと企業様の成長過程においてなかなか手の届かない、後回しになりやすい領域です。どのように企業運営に組み込んで行くのかについても企業様の状態に応じてアドバイスができます。少し固いお話になりましたが、次の経歴をご覧いただくと、王先生がおっしゃるところの「面白い」を感じていただけるかと思います。
【経歴】
「世界中の美味しいものを食べ歩きたい!」
幼い頃から、よく言えば食への探求心が強く、本当のところただの喰意地のはった究極の食いしん坊で、さまざまな専門料理を「食べる、作る」経験を積んでまいりました。10歳の頃には近所のお母さんたちに公民館で料理を教えるほどの特異な子供でした。そしてそんな喰意地の夢を叶えるために最初に選んだ職業はなんと航空会社の客室乗務員、CA。JALに入社し、目的の食はもちろん、最高峰のホスピタリティとチームワーク、徹底したマニュアルオペレーションと教育システム、ブランドエンゲージメントを習得することができました。国内および国際線パーサーまでを経験できたのはありがたいことです。
思いのほか真面目にフライトする一方で、ついたあだ名は「空飛ぶ胃袋」。お給料のほとんどとフライト以外の余暇はすべて食べることに費やしていました。当時はバブルのさ中でしたので、高価な食事をご馳走になる機会もありましたが、とにかく自腹でピンからキリまで胃袋と時間の許すかぎり食べ歩きました。国内のみならず、CAの特権を活かし、「飛んで行ける全ての地」においてさまざまなジャンル、規模のレストラン、ストリートフード、市場や小売店などを訪れることに多くの時間を費やし、食体験を深めていきました。帰国するスーツケースの中はいつもスーパーで買った食材でいっぱい、検疫で時間がかかるので先輩たちにはとても気を遣いました。同期が蝶よ花よと扱われ、いわゆる玉の輿に乗っていく中、「エンゲル係子」のあだ名もつき、とても対照的な20代を過ごしました。
その後、当時経験する機会の少なかったインド料理と文化をどうしても学びたいと、一念発起、なんとインドの財閥系商社に転職し、2年間を30年前のニューデリーで過ごしました。30年前のインドは想像を絶する世界、生活の近代化のレベルで言えば、若い女性が住むにはかなり厳しい環境でした。そのような中、インドだけでなく、周辺国チベットなどまで足を運び、食を経験しました。追ってこのお話もお伝えしたいと思います。
帰国後、創業者との縁あって日本発祥、海外にもモスバーガーを展開するモスフードサービスに入社しました。「世の中にないものを作る」をモットーに、当時圧倒的なプロダクトアウト力を備えると有名でしたこの会社の商品開発部門の黄金期に加わることができたのです。世界中での食体験を発揮するに最高の環境をいただきました。また、多様な新規事業のメニュー開発、商品企画、海外事業など幅広い経験を積むことができました。このお話も興味深いかと思います。
一方でプロダクトアウトとは真逆の世界、ブランディングとマーケティング戦略を軸に経営戦略を策定、実践を学ぶ環境に身を置き、スキルを身に着けました。その結果、一度は自身のブランドを立ち上げ、経営を行うことが必要と考えて独立。オーナーシェフとして東京都中央区に、無名のところから飲食店を開業しました。2年近くほとんど休みも取らず毎日オープンキッチンに立ち、生のお客様と対峙することで多くの事を学びました。努力が実り、短期間で複数店に展開しました。何より嬉しかったのが、後輩シェフ達を育てることができたことです。同時に専門誌への執筆や企業様へのブランド立ち上げ、業態、メニュー開発などコンサルタントとしての事業も開始いたしました。
このコンサルティング事業をきっかけに、米国大手ハンバーガーチェーンのWendy‘s、世界最大店舗数のサンドイッチチェーンSubwayの国内展開のみならず、アジア地域においてのR&Dイノベーション、調達物流サプライチェーン、品質管理と食の安全を統括する機会をいただきました。世界に展開する米国2大チェーンの本社と働くことで世界の最先端を知ることができました。また、食材だけでなく、包装資材や衣類、消耗備品などのべ2000以上の工場を視察、監査した実績がありますので世界中のあらゆる工場や生産現場、圃場を熟知しています。
さらに、Subwayにおいては店舗、現場を主役とするための営業、オペレーションの統括も任され、約10年にわたる負のスパイラルからの脱出、V字回復を2年間で成し遂げました。グローバルレベルのチェーンビジネス、FCビジネス、その手法とさまざまなパターンを横断的に熟知するに至りました。
現在は飯田真弓事務所を開設し、バリューチェーンの専門家として、サプライチェーンの上位概念であるバリューチェーンおよび各機能の評価、課題解決、戦略策定や実行など、外食のみならず、さまざまな企業様の成長を目指して寄り添い、お役立ちをさせていただいております。
趣味は筋トレとゴルフ。どちらも変態レベルでストイックに攻め、体脂肪率10%未満を常にキープ。ゴルフは2年で90切り。「健やかにしなやかに歳を重ねるコツ」や、「食べても太らない身体作りのヒント」もお伝えできると思います。どうぞよろしくお願いいたします。
飯田真弓
飯田真弓事務所 代表/ フードサイエンティスト/バリューチェーン構築プロフェッショナル
(一般社団法人)全日本食学会会員
(公益社団法人)日本ヘルスケア協会会員
ライザップBODY MAKEアンバサダー
【特記】
・品質管理、食の安全分野における専門性/GFSIの主要認証、BRCG(旧BRC)ASIAアドバイザリーボード(HACCP,ISOなど食の安全、管理領域含む)
・フードサイエンスおよび官能評価技術/英国グローバルリソースであるLEATHERHEAD FRにて取得
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● 読者からのご意見・要望・質問・情報 コーナー
読者の皆様のご意見・要望・質問・情報・欄を作成しました。皆様のご意見・要望をぜひお送りください。匿名で掲載させていただきますので忌憚のないご意見をお聞かせください。また皆様が見聞き体験した外食・食材情報もお知らせください。
このFOOD104を支えてくださっている組織にFSPROと言う食の世界の専門家の方が500名ほどいらっしゃいます。皆様のご質問・疑問に答えられるようになっておりますので、ご遠慮なくご質問などをお寄せください。ちょっと時間はかかりますが回答させていただきます。
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● 食ビジネスニュースリリース ————————————■□
8月29日-9月4日
■日本フードサービス協会/7月の外食売上4.3%増、雨宿り需要や五輪効果も
流通ニュース
■ラーメン・カレー・定食/7月既存店丸亀製麺9.2%増、王将フード4.4%増
流通ニュース
■かっぱ寿司/7月の既存店売上高1.4%増
流通ニュース
■吉野家HD/ダチョウを活用したスキンケア・食肉事業を開始
流通ニュース
■「この食感が耳っぽくて…」小泉八雲”怪談・ 耳なし芳一”にちなんだ「耳料理」も登場…朝からタマゴを5つ食す小泉八雲が残したレシピを再現
山陰放送
■セブン、揚げたてドーナツ カナダ社も注目の「食」強化
日本経済新聞
■韓国でヨーグルトアイス専門店「YOAJUNG」が急増しています。
店名は韓国語で“ヨーグルトアイスクリームの宝石”を短くして名付けられており、2021年にオープンして以来、わずか4年で店舗数は350以上に拡大しています。
同店の魅力は、トッピングをカスタマイズすることで“自分だけの味”を楽しめる点です。フルーツやグラノーラ等、約50種類ものトッピングから自由にカスタマイズでき、芸能人もそのカスタマイズをSNS上で公開しています。トッピングを追加するごとに追加料金がかかり、価格は1つ10000から20000ウォンと、アイスとしては比較的高めです。しかしながら、選べる楽しさや芸能人と一緒のものを食べられるという部分で、高価格帯でありながら多くの人を惹きつけているようです。実際、人気アイドルグループのメンバーがSNS上に同店に関する投稿をしたところ、一気に検索数が増加したといいます。
また、ヨーグルトアイスという点で、ダイエット中にもヘルシーに楽しめる点も魅力の1つとなっているようです。
他にも、GS25(韓国のコンビニ)が同店とコラボして販売したアイスは週に20万個売れるほどの人気で、売上は不動の1位だったワールドコーン(日本のジャイアントコーンのようなアイス)よりも多かったといいます。
韓国で流行していたものが日本で次に流行するという、最近の10-20代での食のトレンドを鑑みると、日本でもYOAJUNGのようなヨーグルトアイスが流行る日も近いのかもしれません。また、世界のフローズンヨーグルト市場規模は拡大しており、Yogurtlandやpink berryのような専門チェーン店も多く存在しています。日本では「サーティワンアイスクリーム」が一強となっていますが、それに台頭するようにヨーグルトアイスのチェーン店が増えてもおかしくはないのかなと思います。
今夏はかき氷の代わりに!ヨアジョンを知っていますか?
朝鮮日報
【参考】
【公式サイト】
● 日本外食ニュースと米国外食ニュース
<日本外食ニュース>
柏原光太郎(カッシー)さん発行の飲食業界ニュースまとめのリンクです。
柏原さんは、文芸春秋の編集者として活躍され、2023年3月末で定年退職。1967年から続くグルメガイド『東京いい店うまい店』(私が愛用していた信頼のおけるグルメ本です)の編集長を務め、自身もグルメとして知られる有名な方です。
2018年1月に「日本ガストロノミー協会」を設立し会長に就任しています。
食べログフォロワー数5万人。
飲食業界ニュースまとめ #1617 2024/8/29
飲食業界ニュースまとめ #1618 2024/8/30
飲食業界ニュースまとめ #1619 2024/8/31
飲食業界ニュースまとめ #1620 2024/9/1
飲食業界ニュースまとめ #1621 2024/9/2
飲食業界ニュースまとめ #1622 2024/9/3
飲食業界ニュースまとめ #1623 2024/9/4
みんなの経済新聞
日本食糧新聞社
プロの視点(日本食糧新聞社)
東洋経済オンライン 外食
http://toyokeizai.net/category/restaurant
フードスタジアム
フードリンク
http://www.foodrink.co.jp/news/
フーズチャンネル
日本経済新聞
流通ニュース
M&A NEWS 食品・外食
日本能率協会展示会(FOODEX、HCJ他)
リテールテック
<米国外食ニュース>
QSR マガジン
NRN紙
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Food104マガジンスタッフ
発行人:有限会社清晃 代表取締役 王利彰
編集:石川史子、金子佐和美
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このマガジンを発行する王利彰の率いるフードサービスコンサルタント会社有限会社清晃(せいこう)は、海外から日本に進出する外食企業、日本から海外に進出する外食企業のサポート、及び、チェーンレストラン、フランチャイズチェーン展開をする企業へのサポートを行っています。
日本の外食企業では、大手ファスト・フードの殆ど、大手居酒屋、大手ファミリーレストラン、大手ホテル旅館、大手食品メーカー、大手食品卸売業、サービス業等へのコンサルティングを行っています。
有限会社清晃(せいこう)業務内容
王利彰 経歴
ご質問、ご相談はeditor@food104.comにお寄せ下さい。
実務的な仕事だけでなく、外食産業を基礎から学びたい、家業の飲食業を企業にしたい、家業の飲食業を継承したい、外食産業に将来就職したい、
将来独立して飲食業を経営したい、将来外食企業の経営者になりたい、
と思っている方にお勧めするのは、
関西国際大学人間科学部経営学科
http://www.kuins.ac.jp/old_faculty/management.html
立教大学大学院ビジネスデザイン研究科
立教大学ホスピタリティ・マネジメント講座(毎年9月~12月、30回、受講料5万円)
http://www.rikkyo.ne.jp/grp/kanken/
大学で外食を含む観光分野をきちんと学びたいという方は
立教大学観光学部
杏林大学外国語学部観光交流文化学科
等で学ぶことをお勧めします。
http://www.kyorin-u.ac.jp/univ/faculty/foreign/
王利彰の長年蓄積した調理機器開発のノウハウは最適厨房研究会
http://saitekiken.jp/saitekichubo/
————————————————– 週刊Food104 —–