このマガジンは王利彰の率いるフードサービスコンサルタント会社
有限会社清晃(せいこう)が提供しています。
その他に2011年4月より2015年3月まで関西国際大学教授に就任し、
新しく発足した人間科学部経営学科のフードビジネスを担当していました。
2004年4月から2009年まで立教大学大学院ビジネスデザイン研究科の教授を務め、
F&Bマーケティング、サービス・マーケティングなどを教えていました。
立教大学観光学部、杏林大学外国語学部応用コミュニケーション学科観光文化コース、
韓国のSejong大学大学院フランチャイズ学科、女子栄養大学・短期大学、会津大学・短期大学等でも非常勤講師の経験があります。
2012年9月に脳梗塞で倒れ、重い嚥下障害を患っており、その顛末と嚥下対策は「月刊厨房」で1年間記事を連載しました。
フードコンサルタント王利彰は長年「メーリングリストfspro」で業界関係者と双方向のコミュニケーションをしてきました。現在は、Facebookのオンラインサロンへ移行。
FSPROメーリングリスト(外食産業情報“無料”オンラインサロン)
(https://www.facebook.com/groups/280530300281763)
外食産業でご活躍の皆さまはもちろん、卒業された方々の経験や知識も共有していただける場になるよう、皆様からの投稿をお待ちしています。
● 世界・日本各地の食情報
● 読者からのご意見・要望・質問・情報 コーナー
● 食ビジネスニュースリリース
● 日本外食ニュースと米国外食ニュース
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● 世界・日本各地の食情報
1)食の宝庫九州から上田さんです
【テツヤズ閉店】
このメールマガジンFood104は、王先生のメーリングリストからスタートしたと記憶しています。私は2000年頃からの読者です。その頃は都内のレストランでオフ会をやっていました。その勢いだったか、ひょんなことからシドニーに「テツヤズ」という南半球No.1のレストランがあるという話が出て、オフ会に行こうとなりました。2004年の5月のことです。
アテンドはマクドナルド時代に王先生の部下で、シドニー在住で当時豪州YAM社にレタスを納入するサプライヤーでQA職をされていたジーン・中園さんでした。
真面目なジーンさんは王先生にちゃんとした研修にしなさいと言われたので、レストランを回るだけでなく、市場や農業試験場などを回るツアーを組んでくれました。
本当に楽しいツアーでした。豪州は多民族国家なので、フレンチだけでなく、中華、ベトナム、ギリシャなどのレストランなども訪問しました。
最終日に「テツヤズ」でディナーを楽しみました。シドニー市内の一等地にあるレストランは120席がほぼ満席になります、そこで3時間のコースを楽しみました。しかも、そのあとVIPルームで2時間ほど哲也さんにインタビューすることもできました。
浜松出身の哲也さん、18歳で渡豪してからの成功譚を聴けたのですが、「Hard & Sweet」な「レストランはShowBIZだ」「自分のサーバントはいない」「ライバルは自分」など心に響く言葉の数々でした。
さて、そのテツヤズが37年の営業を閉じるというニュースがジーンさんから届きました。今から予約も難しいでしょうねえ、あのとき行けたのはラッキーだったなあと思います。
現在はシンガポールに「WakuGhin」をやっていますから、そちらでもtetsuyaさんの料理は楽しめます。
でもシグネチャーの『オーシャントラウトのコンフィ』はどうなるのかな?
テツヤズ閉店の記事
tetuya’s
ジーン・中園さんの紹介はこちら
【プロフィール】
上田和久
kazz@studiowork.jp
スタジオワーク合同会社 代表
1959年熊本県生まれ、京都、福岡で暮らし、都城の単身生活を終え福岡に戻っています。
国際HACCP同盟認定リードインストラクター、JHTC認定リードインストラクター
上田和久 facebookは
経歴と仕事分野
厨房設備施工会社、電機メーカーで冷蔵設備の設計施工営業を担当後、食品メーカーへ転職し、品質保証の仕事を経て、2016年コンサルタントとして独立。
主に、HACCPの認証取得が目的ではない、あるいは安全安心な食品を提供することを目的にした企業に対して、HACCPに基づいた衛生管理の取り組みを支援している。
具体的には、食品工場に対し、これまでの計画施工から現場運営まで経験を生かした新築・増改築についての助言を行う他、製造現場に対して、クレーム対応、異物混入の原因の究明と対策、再発防止の仕組み作りの提案を行っている。
食品工場の抱える問題やこれからますます厳しくなる要求への対応、それらを一緒に解決していくことを使命とし、精力的に活動している。
2)南イタリアプーリア便り イトリアの谷の食卓から 第376回
大分県佐伯市の地域おこし協力隊に着任してまる8ヶ月を迎えようとしています。そのうち半分はプーリアから仕事をしています。地域おこし協力隊という制度自体は総務省が制定し2009年に始まりました。都市部からの移住者を対象としている点以外、委託される職務の内容も諸々の規定も自治体によって違いますが、報償費や活動費は総務省から出ています。佐伯市では昨年度から雇用形態が市の準用職員ではなく、個人事業主となり、所属する市の部署への業務報告義務などはありますが、仕事の仕方の自由度が増したと言えます。
私の任務は、海外、主に欧米豪からの誘客とそのための準備活動です。そのためにはまず自分が佐伯について学ばなければなりません。九州で一番面積の広い佐伯市は海、川、山と自然に恵まれています。歴史的、文化的素養もあり穏やかでおっとりした人々が多いという第一印象でした。海外生活が長く、都会育ちの「外者」である私からすると佐伯には日本の原風景的な要素が溢れていて、それでもそれを全面に押し出して強くアピールするといったでしゃばり感がないところが、また日本的で良いところだと思えるのです。都会や有名観光地では失われてしまった”古き良き”ところが、食文化や祭りなどを始め生活習慣の中にまだ辛うじて残っている感じがするのです。この感じは、私がプーリアに出会った時の印象と実は重なるところが多いのです。
私がプーリアへ移住した当初、地元の人は口を揃えて「なんでこんな何にもないところへわざわざ来たの?」と言いました。佐伯でも同じことを言われます。私はなんと返答したら良いのかわからないというのが本音ですが、同時に「こんなに何でもあることに本当に気づいていないのかしら?」とも思いました。それが徐々に”気づいていないわけではなく、心の底では多くの人に知られたくないとさえ思っているに違いない”と思うようになりました。それは穿った見方をすれば、”外の人に大切な地元を荒らされたくない”という潜在意識かも知れないと感じたのです。
先週行われたG7サミットの会場となったプーリアは、いまだに決して誰でも知る場所とは言えません。今回の抜擢は対外的には知名度アップになったことは確かですが、地元では会場となったホテルに対して動いた政治的な働きや周辺の観光事業者からの不平不満などなどが声高に噴出しています。観光地としての知名度や評価が上がることによって、それまで相続人の不在で荒れ果てていた土地や家屋が地元以外の人や外国人に買い上げられて宿泊施設になったりするといった事がプーリアの、特に我が家周辺ではこのところ盛んに行われています。過疎化が進む農村部の人から見れば羨ましい限りと思われるかも知れませんが、ブームに乗じたそういった動きには、歴史や文化の礎やそれに対する敬意が欠如している事が多く、地元の人々の雇用は増えたとしても、それに伴う生活の変化に対して、一抹の不安感があることも否めないように思われるのです。
今後私が佐伯の観光面での発展になんらかの形で寄与することができるとしたら、プーリアの発展を見てきた経験が役に立つことがあれば良いと思っています。
大橋美奈子 Facebook
メール・アドレス
minako@da-puglia.com
大橋美奈子さん経歴
演劇の勉強で欧米に留学し、欧米の料理に馴染みました。主人のジョバンニ・パンフィーノはスイスの有名ホテル学校を卒業後、レストランビジネスに入り、 高級ホテルやイタリア高級レストランのビーチェのヨーロッパの店舗で働いた後、 東京椿山荘に開業した超高級ホテルのフォーシーズンの高級イタリアンとして開業したビーチェの指導責任者としての勤務経験がある外食のプロです。
そのジョバンニ・パンフィーノと、日本で知り合い結婚し長女を授かり育てていたのですが、数年前に子供の教育と生活環境を考え、主人の故郷であるイタリア・プーリアに本格的に移住したのです。母が料理学校を主催している関係で食に興味を持ち、自ら自家農園で野菜を育て、自家製のオリーブオイルで体に優しい料理を楽しんでいます。現在はプーリアで生活をしながら、イタリアの情報発信をし、コンサルティング、輸出入ビジネスを行っております。
また、時々イタリアの食ツアーを開催しています。これから私が惚れ込んだイタリア・プーリア地方の自然を堪能する食情報をお届けします。
ブーツの形をしたイタリア半島のちょうどとがったヒールの辺りがプーリア州です。私たちが日本とプーリアの架け橋になろうとダプーリアという会社を起したのは15年前です。その頃と比べ、日本でも随分認知度が高まったプーリアですが、この数年主に欧米人のヴァカンス先として大変注目を浴びています。
プーリア州の中心部にあるイトリアの谷(谷というより盆地という方がふさわしい)にあるこの地に東京から移り住んで6年、兼業農家的生活も板に着いて来ました。プーリアといえばイタリアの食料庫といわれる程の一大農産地でオリーヴオイル、ワイン用のブドウをはじめ多くの野菜や果物がイタリア1番の生産量を誇ります。
また、この地特有の地元でしか食べられない産物も沢山あります。プーリア料理の身上は新鮮な食材をシンプルに食す事。この地で生産されるチーズやワインもその料理と切っても切れない関係にあります。そんなプーリアの我が家の毎日の食卓に上る食べ物、飲み物たちをご紹介させていただきます。
我が家では7対3の割合ぐらいで一般的に言うところのイタリア料理(プーリアの郷土料理)と日本食、その他(私が個人的に好きなアメリカン及びアジアンテイストな創作料理)を食べています。
有限会社ダプーリア
http://www.da-puglia.com/
大橋美奈子プロフィール
http://www.da-puglia.com/archives/000047.html
プーリア州の説明
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%83%E3%83%AA%E3%83%A3%E5%B7%9E
ダプーリア
大橋美奈子
3)FBプロデューサー日記 316回目
京王プラザホテル SKY PLAZA IBASHO
先日、京王プラザホテルでランチをした後、本館47階 に3月オープンしたばかりのSKY PLAZA IBASHOを施設見学をさせていただきました。レストランは満席、ホテル内ロビーにもお客さまが大勢いて、すっかりコロナ前に戻った印象です。
都庁、東京タワー、スカイツリーが見える約1,100平米の広々とした空間は元々は宴会場です。リニューアルでデイタイム平日(8:00-16:30)は2,000円で誰でも利用することができる場所になりました。
「ラウンジ」ゾーンではフリーのソフトドリンクと、スターバックスのコーヒー豆を使用していれたカフェ ラテやカプチーノが無料です。スタバも良いですが、長時間過ごすなら、京王プラザホテルへ行った方が、断然居心地は良いです!
「ライブラリー」ゾーンは、電源やUSBポートを備えた席が多くあるので、今まで新宿のホテルで打ち合わせした後、居場所がなくて公園で仕事をすることもあったのですが、ようやく私のIBASHOを見つけました。
ベビーカーのママと、Tシャツ短パン姿のラフな格好をした若いノマドワーカーなど、今までターゲットとしていなかったお客さまが大勢来ていて、いい意味でホテルスタッフさんが、ちょっと困惑している様子が微笑ましかったです。
ナイトタイムは利用料金が5,000円になりますが、バーカウンターでスタイリッシュなパッケージが特徴の「NIO COCKTAILS」でお酒が飲めます。NIOはイタリアで誕生したカクテルで、“Needs Ice Only”の頭文字から名付けられ、氷を入れたグラスに注ぐだけで飲むことができる商品。世界中で人気のネグローニなど全10種類のカクテルがあり、CDケースサイズでおしゃれなパッケージデザインの中からお気に入りを選ぶワクワク感が素敵でした!
東京のホテルは進化が早いので、アップデートが大事ですね。
京王プラザホテル 本館47階
■施設概要/ライブラリー、ラウンジ、ガーデン、パーク、マルチパーパス、ホール
席数/231席 総面積/約1,100平米
※全面禁煙 ※キャッシュレス対応 ※飲食持ち込み不可
■営業時間
デイタイム 8:00-16:30
ナイトタイム 17:00-22:00 (ラストオーダー 21:30)
■ご宿泊利用対象 専用プランや会員料金プランでのご宿泊者様 等
■ビジター利用 ※税金込
デイタイム(平日) 2,000円
デイタイム(土日祝) 2,500円
ナイトタイム(全日) 5,000円
※ビジターはデイタイムとナイトタイムの間は完全入れ替え制となります。
【プロフィール】
石川史子 Ishikawa Fumiko (旧姓 戸田)
株式会社FOOD FIELD CREATIVE
facebook https://www.facebook.com/ffcnippon/
HPとblog http://ffcnippon.com/
東京都生まれ。立教女学院中学・高校を経て立教大学理学部化学科を卒業後、東京ガスに入社。2010年、業務用厨房ショールーム「厨BO!SHIODOME」開業を担当、王先生と最適厨房研究会などでご一緒させていただきました。
お客様へのプレゼンや、HCJなどの展示会では、有名なシェフの方にご出演いただき、厨房設計を支援できる私はフランス料理界のシェフにかわいがられるようになりました。
フードビジネスプロデューサーとして独立して8年、おかげさまで活動の幅を広げています。リケジョとしての能力を活かし、厨房機器メーカー、フランス料理界、東京都や北海道、福島県などの生産者支援や、オーガニック農業の推進、観光、料理、厨房業界のPRに幅広く取り組んでいます。
さらに、農林水産省 令和5年度農山漁村振興交付金(農山漁村発イ令和ノベーション対策)受託事業、北海道びえい農泊 DX推進協議会の事務局長になりました。丘のまちびえいから、美味しいものの情報をお届けします。
王先生のFSPROでニュースクリップを担当するインターン生、募集中です!
びえい農泊 DX推進協議会 事務局長
東京都農林水産振興財団 チャレンジ農業支援センター販路開拓ナビゲータ
福島県楢葉町6次産業化アドバイザー
MLA豪州食肉家畜生産者事業団 ラム肉PR大使「ラムバサダー」
全日本司厨士協会 埼玉県本部 広報企画部長
全日本司厨士協会 東京地方本部 協賛会員
フランス料理文化センター アミティエグルマンド 会員
ホテル&ホスピタリテイビジネス衛生管理実践研究会 監事
立教学院諸生徒礼拝堂ハンドベルクワイア OBOG会会長
立教大学観光クラブ理事、校友会企画委員
調理技術教育学会 会員
一般社団法人 日本商環境デザイン協会 正会員
深沢アート研究所 マネージャー
東京お米サロン
4)飯田真弓さんより37回目の記事です
【バンコクのグルメ体験2】
トムヤンクンの次にびっくりしたのがソムタムでした。青パパイヤの甘酸っぱいサラダですが、前菜としてだけではなく、メインディッシュとして山盛りのソムタムを食べるくらい、タイの国民的料理です。「ソム」は「酸っぱい」という意味で、千切りにした青パパイヤに生のインゲンやトマトを加え、味付けに、搾りたてのタイライム、ナンプラー、パームシュガー、にんにく、とても辛い青唐辛子と干しエビなどを加え、甘酸っぱく、ピリリと辛味の利いた、暑い気候にぴったりの味わいに仕上げた一品です。「タム」は「つく、叩く」という意味で、ソムタムを作る際に、小さな木臼の中に、材料をどんどん入れ、木の棒でついて混ぜ、調理することから来ています。元はラオスやイサーン地方など、タイの北部で食べられていた郷土料理ですが、南下して全土に広がりました。いまやその種類も豊富で、タイ国民は、さまざまな食材を「ソム」「タム」して食べています。
バンコクで初めてソムタムを食べたのはローカルのレストランでした。店頭にソムタムを作る専用のワゴンがあって、材料が山盛りに積まれ、材料や味付けの好みを伝えて、オリジナルのソムタムを作ってもらうことができるのです。まずは王道のパパイヤのスライスをメインにしたソムタムを注文すると、色々な質問をされました。タイ語はわかりませんので、身振り手振りですが、どうやら味付けを聞いているようです。さらには加える具材についても選択肢があるようです。ワゴンをよく見ると、サラダに合わせるものとは思えない具材があります。ホイドーンという小粒で真っ赤な赤貝の漬物や、生の渡り蟹、牡蠣もあり、これがどんなソムタムになるか想像もつきませんし、初心者としては躊躇すべきでしょうが、喰意地には勝てず、生の渡り蟹入りを注文しました。これが絶品で、パパイヤにしみ込んだ蟹の旨味とナンプラーのコクがクセになる味わいでした。生の蟹も甘酸っぱいソースとライムの酸味と香りで少しも生臭くなく、添えられたもち米とともに山盛りの一皿をあっという間に平らげてしまいました。
すっかりソムタムの虜になったということで、その後、滞在の度にソムタムの有名店を食べ歩くことになるのですが、そのバリエーションの多さには驚くばかりでした。王道のパパイヤの替わりに人参をスライスしたもの、トウモロコシを使ったもの、フルーツを入れたもの、さらにはさっと揚げた麺を使ったものなど、新しい発見が多過ぎて、未だに廻りきれていないな、と感じています。味付けのメインとなるナンプラーは、魚介を塩漬けにして発酵させ、上澄みをとった、日本でいえばしょっつるのようなものですが、原料の魚介には規定がなく、魚介の種類により、さまざまな種類があります。一般的にはかたくちイワシですが、カニを使ったもの、牡蠣を使ったもの、ブレンドしたものなどがあり、どのナンプラーを使うかによって、ソムタムのバリエーションがさらに無数となっていくのです。
バンコクにはソムタムの専門店も多く、20種以上のソムタムを揃えているお店もあります。店名に「ソムタム」が付くことが多いですので、探すのは容易です。南国の暑さにバテた時にはソムタムでリフレッシュされることをお勧めします。日本でも新コンセプトとして、業態展開のチャンスあるのでは、とも思っています。
【飯田真弓プロフィール】
東京で生まれ、10歳より千葉で育ちました。
35年にわたり、国内外の大手外食チェーンをはじめとするグローバルな食産業と、ホスピタリティサービスの代名詞である航空会社に勤務してまいりました。この経験を活かし、現在、成長を目指す企業様にさまざまなアドバイスをさせていただいております。専門分野は、お客様および従業員様を主役にしたブランディングを起点とする企業戦略の策定と結果につなげる実践です。さらに、マーケティングとイノベーションを掛け合わせた商品開発と、何より欠かせないグローバルレベルの品質管理と食の安全は得意分野です。これらを一気通貫させ、企業様の規模に合わせたバリューチェーンのデザインと創出、そしてチェーンのグローバル化やフランチャイズ化の手法など多岐にわたり、お役立ちの引き出しを多く備えております。これらの分野はどちらかというと企業様の成長過程においてなかなか手の届かない、後回しになりやすい領域です。どのように企業運営に組み込んで行くのかについても企業様の状態に応じてアドバイスができます。少し固いお話になりましたが、次の経歴をご覧いただくと、王先生がおっしゃるところの「面白い」を感じていただけるかと思います。
【経歴】
「世界中の美味しいものを食べ歩きたい!」
幼い頃から、よく言えば食への探求心が強く、本当のところただの喰意地のはった究極の食いしん坊で、さまざまな専門料理を「食べる、作る」経験を積んでまいりました。10歳の頃には近所のお母さんたちに公民館で料理を教えるほどの特異な子供でした。そしてそんな喰意地の夢を叶えるために最初に選んだ職業はなんと航空会社の客室乗務員、CA。JALに入社し、目的の食はもちろん、最高峰のホスピタリティとチームワーク、徹底したマニュアルオペレーションと教育システム、ブランドエンゲージメントを習得することができました。国内および国際線パーサーまでを経験できたのはありがたいことです。
思いのほか真面目にフライトする一方で、ついたあだ名は「空飛ぶ胃袋」。お給料のほとんどとフライト以外の余暇はすべて食べることに費やしていました。当時はバブルのさ中でしたので、高価な食事をご馳走になる機会もありましたが、とにかく自腹でピンからキリまで胃袋と時間の許すかぎり食べ歩きました。国内のみならず、CAの特権を活かし、「飛んで行ける全ての地」においてさまざまなジャンル、規模のレストラン、ストリートフード、市場や小売店などを訪れることに多くの時間を費やし、食体験を深めていきました。帰国するスーツケースの中はいつもスーパーで買った食材でいっぱい、検疫で時間がかかるので先輩たちにはとても気を遣いました。同期が蝶よ花よと扱われ、いわゆる玉の輿に乗っていく中、「エンゲル係子」のあだ名もつき、とても対照的な20代を過ごしました。
その後、当時経験する機会の少なかったインド料理と文化をどうしても学びたいと、一念発起、なんとインドの財閥系商社に転職し、2年間を30年前のニューデリーで過ごしました。30年前のインドは想像を絶する世界、生活の近代化のレベルで言えば、若い女性が住むにはかなり厳しい環境でした。そのような中、インドだけでなく、周辺国チベットなどまで足を運び、食を経験しました。追ってこのお話もお伝えしたいと思います。
帰国後、創業者との縁あって日本発祥、海外にもモスバーガーを展開するモスフードサービスに入社しました。「世の中にないものを作る」をモットーに、当時圧倒的なプロダクトアウト力を備えると有名でしたこの会社の商品開発部門の黄金期に加わることができたのです。世界中での食体験を発揮するに最高の環境をいただきました。また、多様な新規事業のメニュー開発、商品企画、海外事業など幅広い経験を積むことができました。このお話も興味深いかと思います。
一方でプロダクトアウトとは真逆の世界、ブランディングとマーケティング戦略を軸に経営戦略を策定、実践を学ぶ環境に身を置き、スキルを身に着けました。その結果、一度は自身のブランドを立ち上げ、経営を行うことが必要と考えて独立。オーナーシェフとして東京都中央区に、無名のところから飲食店を開業しました。2年近くほとんど休みも取らず毎日オープンキッチンに立ち、生のお客様と対峙することで多くの事を学びました。努力が実り、短期間で複数店に展開しました。何より嬉しかったのが、後輩シェフ達を育てることができたことです。同時に専門誌への執筆や企業様へのブランド立ち上げ、業態、メニュー開発などコンサルタントとしての事業も開始いたしました。
このコンサルティング事業をきっかけに、米国大手ハンバーガーチェーンのWendy‘s、世界最大店舗数のサンドイッチチェーンSubwayの国内展開のみならず、アジア地域においてのR&Dイノベーション、調達物流サプライチェーン、品質管理と食の安全を統括する機会をいただきました。世界に展開する米国2大チェーンの本社と働くことで世界の最先端を知ることができました。また、食材だけでなく、包装資材や衣類、消耗備品などのべ2000以上の工場を視察、監査した実績がありますので世界中のあらゆる工場や生産現場、圃場を熟知しています。
さらに、Subwayにおいては店舗、現場を主役とするための営業、オペレーションの統括も任され、約10年にわたる負のスパイラルからの脱出、V字回復を2年間で成し遂げました。グローバルレベルのチェーンビジネス、FCビジネス、その手法とさまざまなパターンを横断的に熟知するに至りました。
現在は飯田真弓事務所を開設し、バリューチェーンの専門家として、サプライチェーンの上位概念であるバリューチェーンおよび各機能の評価、課題解決、戦略策定や実行など、外食のみならず、さまざまな企業様の成長を目指して寄り添い、お役立ちをさせていただいております。
趣味は筋トレとゴルフ。どちらも変態レベルでストイックに攻め、体脂肪率10%未満を常にキープ。ゴルフは2年で90切り。「健やかにしなやかに歳を重ねるコツ」や、「食べても太らない身体作りのヒント」もお伝えできると思います。どうぞよろしくお願いいたします。
飯田真弓
飯田真弓事務所 代表/ フードサイエンティスト/バリューチェーン構築プロフェッショナル
(一般社団法人)全日本食学会会員
(公益社団法人)日本ヘルスケア協会会員
ライザップBODY MAKEアンバサダー
【特記】
・品質管理、食の安全分野における専門性/GFSIの主要認証、BRCG(旧BRC)ASIAアドバイザリーボード(HACCP,ISOなど食の安全、管理領域含む)
・フードサイエンスおよび官能評価技術/英国グローバルリソースであるLEATHERHEAD FRにて取得
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● 読者からのご意見・要望・質問・情報 コーナー
読者の皆様のご意見・要望・質問・情報・欄を作成しました。皆様のご意見・要望をぜひお送りください。匿名で掲載させていただきますので忌憚のないご意見をお聞かせください。また皆様が見聞き体験した外食・食材情報もお知らせください。
このFOOD104を支えてくださっている組織にFSPROと言う食の世界の専門家の方が500名ほどいらっしゃいます。皆様のご質問・疑問に答えられるようになっておりますので、ご遠慮なくご質問などをお寄せください。ちょっと時間はかかりますが回答させていただきます。
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● 食ビジネスニュースリリース ————————————■□
6月13日-6月19日
■くら寿司 決算/11-4月、国内事業好調で増収増益
流通ニュース
■銚子丸/完全予約制の高級すし店「鮨元」千葉県市川市にオープン
流通ニュース
■【M&Aで復活なるか?】 わずか日本国内では4店舗の世界的ハンバーガーチェーン「カールスジュニア」が今までダメだったこれだけの理由
FOODRINK NEWS
■スシロー/5月の既存店売上高7.0%増
流通ニュース
■くら寿司/5月の既存店売上高0.6%増
流通ニュース
■東急/駅そば「しぶそば」フランチャイズ加盟店を募集開始
流通ニュース
■ロイヤルグループ/海老名SAに「JB’s TOKYO」オープン
流通ニュース
■ファミレス/5月既存店すかいらーく11.1%増、サイゼリヤ22.1%増
流通ニュース
■今回紹介するのは飲食店の雨の日対策についてのアンケート調査に関する記事です。
飲食店ドットコムを運営する株式会社シンクロ・フードが首都圏を中心とした飲食店に行ったアンケートによると、86%の飲食店が天気予報を意識しており、予報のチェックについては、2-3日先まで(39.3%)、1週間先まで(36.3%)、明日まで(14.1%)の順で確認していて、予報の結果次第で仕込みの量(46.7%)や仕入れの量(37.2%)、人材配置(7%)の調整を行っているという結果が出たそうです。また、雨の日の来店数への影響については72.5%が「来店数が少ないと感じる」と回答しながらも、その結果には立地・業態別によっても差が大きい事が分かりました。雨の日でも「来店数が多い」「特に影響はない」と回答した割合は立地別では商業施設内で高く、業態別では予約客が多いフランス料理や懐石・会席料理で高かったそうです。
雨の日の対策に関する所では、売上UPの対策を実施している、またはしたことがある割合は全体の4分の1で、その効果があったと回答した割合も3分の1と対策をしている店の割合も、効果があった割合も低いことがわかります。
これから梅雨に入る時期ですが、イベントごとも少ない時期なので飲食店側としては売上が伸び悩む時期なのかなと思います。雨の日の対策はアンケート調査ではその効果が低かったようですが、私としては対策としてキャンペーン自体よりもそれを行っている事をどうお客さんに伝えていくのかが効果を得るためのカギになると思います。【A】
株式会社シンクロ・フード
■個人店の廃業が相次ぐ中、人気ラーメンチェーン2社が勢いを示しています。マーケティング調査(富士経済外食マーケティング便覧2023)によると外食産業は上位3社の売上高シェアが70%を超える寡占化市場である中、ラーメン市場では上位3社(餃子の王将、日高屋、幸楽苑)のシェアが20%の混戦状態で、深刻な物価高でありながら競争も激しいため値上げが難しい状態にあります。
このような状況下で、「京都北白川 ラーメン魁力屋」を中心に全国展開をしている株式会社魁力屋の売り上げは好調です。同社は[1]地域の嗜好性に左右されにくく、カスタマイズも可能な幅広い客層に対応できる商品力、[2]郊外ロードサイド、商業施設内フードコート、駅前ビルインの多様な店舗タイプ、[3]直営店とFC加盟店による多面的な運営形態の3つの強みがあります。最新の市場規模及び需要と競争の実態を把握し、自社の出店可能店舗数の概算を600店舗、理論上の未開拓市場を3240億円と算出し、強みを生かし直営店とFC加盟店の適度なバランスを維持しながら出店可能店舗数を上回る730店舗をタイプ別に仕掛けていく計画を立てているそうです。
また、大阪を中心に店舗を展開する「ラーメンまこと屋」は、牛コツを粉々になるまで煮込んだスープなど他店の模倣困難性の高い独自工法にこだわった商品力、店内の快適な雰囲気、投資回収速度の速さなどを強みとしています。今後はセントラルキッチンでの効率化や人材投資と労働環境の改善に力を注ぐことで現在の88の店舗数を、2028年には200店舗に拡大し、150億円のグループ売上を目標としていると言います。
日本の国民食ともいえるラーメンは、異業態・異業種(食品スーパー・コンビニなど)との戦いも激化する中、2社がどのように強みを投入して、いかに事業拡大に繋げていくか期待したいところです。私が住む東北には現在ラーメンまこと屋の出店はなかったので、出店拡大により近所で食べられるようになればいいなと思います。【A】
個人店の廃業が相次ぐ“6000億円”ラーメン市場の中で急成長する「人気ラーメンチェーン」2社の勢い
日刊SPA!
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● 日本外食ニュースと米国外食ニュース
最新の情報は私のfacebookに掲載していますのでご覧ください。
<日本外食ニュース>
柏原光太郎(カッシー)さん発行の飲食業界ニュースまとめのリンクです。
柏原さんは、文芸春秋の編集者として活躍され、2023年3月末で定年退職。1967年から続くグルメガイド『東京いい店うまい店』(私が愛用していた信頼のおけるグルメ本です)の編集長を務め、自身もグルメとして知られる有名な方です。
2018年1月に「日本ガストロノミー協会」を設立し会長に就任しています。
食べログフォロワー数5万人。
飲食業界ニュースまとめ #1540 2024/6/13
飲食業界ニュースまとめ #1541 2024/6/14
飲食業界ニュースまとめ #1542 2024/6/15
飲食業界ニュースまとめ #1543 2024/6/16
飲食業界ニュースまとめ #1544 2024/6/17
飲食業界ニュースまとめ #1545 2024/6/18
飲食業界ニュースまとめ #1546 2024/6/19
みんなの経済新聞
日本食糧新聞社
プロの視点(日本食糧新聞社)
東洋経済オンライン 外食
http://toyokeizai.net/category/restaurant
フードスタジアム
フードリンク
http://www.foodrink.co.jp/news/
フーズチャンネル
日本経済新聞
流通ニュース
M&A NEWS 食品・外食
日本能率協会展示会(FOODEX、HCJ他)
リテールテック
<米国外食ニュース>
QSR マガジン
NRN紙
http://www.nrn.com/
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Food104マガジンスタッフ
発行人:有限会社清晃 代表取締役 王利彰
編集:石川史子、金子佐和美
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このマガジンを発行する王利彰の率いるフードサービスコンサルタント会社有限会社清晃(せいこう)は、海外から日本に進出する外食企業、日本から海外に進出する外食企業のサポート、及び、チェーンレストラン、フランチャイズチェーン展開をする企業へのサポートを行っています。
日本の外食企業では、大手ファスト・フードの殆ど、大手居酒屋、大手ファミリーレストラン、大手ホテル旅館、大手食品メーカー、大手食品卸売業、サービス業等へのコンサルティングを行っています。
有限会社清晃(せいこう)業務内容
王利彰 経歴
ご質問、ご相談はeditor@food104.comにお寄せ下さい。
実務的な仕事だけでなく、外食産業を基礎から学びたい、家業の飲食業を企業にしたい、家業の飲食業を継承したい、外食産業に将来就職したい、
将来独立して飲食業を経営したい、将来外食企業の経営者になりたい、
と思っている方にお勧めするのは、
関西国際大学人間科学部経営学科
http://www.kuins.ac.jp/old_faculty/management.html
立教大学大学院ビジネスデザイン研究科
立教大学ホスピタリティ・マネジメント講座(毎年9月~12月、30回、受講料5万円)
http://www.rikkyo.ne.jp/grp/kanken/
大学で外食を含む観光分野をきちんと学びたいという方は
立教大学観光学部
杏林大学外国語学部観光交流文化学科
等で学ぶことをお勧めします。
http://www.kyorin-u.ac.jp/univ/faculty/foreign/
王利彰の長年蓄積した調理機器開発のノウハウは最適厨房研究会
http://saitekiken.jp/saitekichubo/
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