グルメ回転寿司かな? 銚子丸

レストランチェック

 数年ぶりに回転寿司の銚子丸に行きました。2年ほど治療で三鷹に通っている途中・杉並の銚子丸を見かけていたのですが今年初めの食中毒と、外見が貧弱だったので入ったことはなかったのです。

最近はま寿司から、かっぱ寿司の社長に転職した人が、はま寿司の企業秘密を持ち出したとして逮捕された事件など回転ずし業界がヒートアップしており、勇気をもって試食しました。

でも貧弱な外観と異なり、駐車場には外車がずらり、5時には満席で20人近くが並ぶという繁盛ぶりです。銚子丸にあまり良い体験をしていなかったのですが、立地が良く客層が良いのかネタが新鮮で大きかったですね。

幻の魚くえもあるし、きものせのカワハギも美味しいし、ホタテや真鱈の白子は普通の2倍の大きさです。魚の種類も多く、価格はちょっと高めですが満足感があります。ただ店舗外装外観が貧弱なのは価格と連れ合いが取れません。

先週「飲食店は、美味しい料理だけでなく素晴らしい店舗内装と、従業員のサービスが必要なのです。」と申し上げたのですがその典型でしょう。後半の過去の記事 金沢まいもん寿司 をご覧ください。

公式HP

https://www.choushimaru.co.jp/

食中毒情報HP

https://moneyworld.jp/news/NGD0445_ainew

画像

https://www.facebook.com/photo/?fbid=5728208547255933&set=pcb.5728214033922051

かっぱ寿司社長によるはま寿司企業秘密入手事件情報HP

https://www.sankei.com/article/20220930-2HOWY62HBNJZTMGPN2PJIQX3ZU/

 最近テレビのカンブリア宮殿でグルメ系の回転寿司として金沢まいもん寿司が取り上げられています。もう20数店近くもあります。昨年末くらいに訪問しfacebookやマガジンで紹介しました。

私は以前、金沢の先にある七尾温泉の加賀屋に仕事で1999年に1年ほど通っており、途中で回転寿司を利用しましたが、まいもん寿司の存在に気が付きませんでした。それもそのはず、1995年頃の創業だそうです。

エム&ケイの社長木下孝治さんが創業者です。木下さんはもともとは1級建築士で工務店を営んでいたのが、1995年頃異業種交換会で知り合った回転すし企業の社長に勧められ、岐阜に魚屋を開店し繁盛させた後、隣に回転寿司を開業し大繁盛させて、現在では21店舗ほどを経営しています。

私が2年ほど前にたまプラーザの店舗を訪問し、寿司も良いのですが、店舗外観と店内のすばらしさに感銘しました。接待で使えるレベルの内装とでも言いましょうか。この店舗は銚子丸が参考にし目指すべきグルメ寿司ですね。

金沢 まいもん寿司 2021年1月20日号 過去記事

このコロナ過で飲食店が、倒産したり、先を見限って閉店したりしていますね。私の50年来の友人が繁華街で経営している大繁盛とんかつ屋でも業態変更を検討するほどです。飲食店以外にいろいろな業態が、閉鎖をして私の行動にも大きな影響があります。

私は治療の一環で西新宿の高層ビル内に40年以上経営している、有名な鍼治療院に通っていました。院長は2代目ですが、私と同じ年です。老舗鍼治療院ですが、残念ながら後継者がいません。

漠然として将来を考えていたようですが、このコロナ過で私のような高齢者の多い顧客が減り、家賃が高い西新宿の店の閉店を決めました。閉店し、郊外に移転を決めました。移転と言っても院長は引退し、それまで長く補佐してきた女性副院長に屋号を譲ることにしたのです。

女性副院長は世田谷に住んでいたのですが、土地勘のある横浜郊外のあざみ野の一軒家に移転をしました。1階を治療室、2階を自宅にしたのです。西新宿は車で20分と短時間で行けましたが、あざみ野は高速道路を使っても1時間かかります。

あざみ野は35年ほど前に大ヒットしたテレビメロドラマの金妻のモデルとなった、たまプラーザ駅の隣で、私には懐かしい場所です。たまプラーザはその後もトレンディなドラマの舞台になりました。

私がマクドナルドで働いていた時に新しい中央地区本部を作るために、横浜関内に事務所を構えることになりました。

当時の中央地区本部で私の運営部長としての担当地区は、名古屋以東の中京・静岡、神奈川、そして北海道でした。北海道は飛び地ですが、横浜は羽田空港が近く、時間的な距離が近いということで決まりました。

当時大阪に3年ほど住んでいた私は、関東に戻ることになったのです。子供が小学校入学の4月で、大阪郊外の学校も決まっていたのですが、急遽関東に転居です。住居を決める時に、子供の学校と、通勤の便を考えました。

通勤という意味では、横浜の関内と、東京新宿の本社、北海道に行くための羽田を考慮しました。その3点に等間隔だったのが、川崎市登戸でした。多摩川沿いに下ると羽田です。そして、本部のあった横浜関内は、地道で、鷺沼やたまプラーザを経由し、開発中の港北ニュータウン経由で通いました。

当時たまプラーザやあざみ野はドラマの影響で大人気の街で街角も整理されていました。しかし、今では整然とした街になった港北ニュータウンは、起伏の多い山や林の荒れ地でした。港北ニュータウンというのは、東京から下ると、国道246号線の左から東急東横線にはさまれた広大なエリアです。

 たまプラーザには東急百貨店もあるしショッピングセンターもある、地域の商業施設でした。通勤で通るエリアでもあり、休みの日に買い物をしたり、食事をする場所でした。この辺りは、もう街ができて30年以上たち、街路樹も大きく育って雰囲気が良くなりました。

ただ雰囲気は良いのですが、アップダウンが多く私のように体が不自由な老人には向いていない、若いファミリーの街です。良い街ですが、新しいので美味しいレストランが少ないのが欠点でした。

懐かしさでいろいろ歩いてみました。治療の後は食事をして帰ることになりました。私がいたころよりレストランが増えておりました。リンガーハットや、焼き肉ライクをレポートしましたが、今回は回転寿司の金沢 まいもん寿司にしました、一軒家の立派な造りです。

能登半島や北陸の魚が豊富です。回転寿司と言ってもたちの寿司のような品質とお値段です。松葉ガニの雌の香箱蟹、のどぐろ、カサゴ、メバル、ホウボウ、ウマヅラハギ、ガスエビ、テイガイ、ブリトロ、キンメダイ、等鱈腹いただきました。

美味しかったのですが、かなりのお値段でした。さすがは、人気住宅地たまプラーザの回転寿司です。回転寿司と言っても接待で使えるほど雰囲気の良いお店です。たまプラーザでちょっとおいしいお寿司を家族で食べたい方にお勧めです。

公式HP

評価情報HP

https://tabelog.com/ishikawa/A1701/A170101/17000162/dtlrvwlst/?smp=1
https://tabelog.com/kanagawa/A1401/A140203/14065649/dtlrvwlst/?smp=1
https://www.tripadvisor.jp/Restaurant_Review-g298115-d9670141-Reviews-Kanazawa_Maimon_Sushi_Honten-Kanazawa_Ishikawa_Prefecture_Hokuriku_Chubu.html

その他情報

金妻(金曜日の妻たち)

https://reminder.top/252878631/

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https://www.facebook.com/photo?fbid=3601090399967769&set=pcb.3601092566634219

回転寿し 2014年02月26日号 過去記事

 かっぱ寿司が元気寿司と合併の記事を見て,久し振りに回転寿しです。

■ スシロー

先日日曜日は 久しぶりに スシローで食事です。

大人5名 子供1名 3アルコールドリンク 8,300円

 日曜日なので遅めの20時半にしたのですが,でも30人、30分待ちの大繁盛。

途中のかっぱ寿司のガラガラの大型店と対照的。体を悪くする前は,うどんや,デザートがある意味わかりませんでしたが,今は感謝です。

タッチパネル 4ヶ国語対応でした 日本語英語中国語韓国語と凄いですね。でもこれがあれば従業員もお客様もしゃべる必要ないですね。

■ かっぱ寿司

 翌日平日に訪問

 大人5名 子供1名 2アルコールドリンク 7,600円 スシローよりちょっと安めです。

2階建ての店舗で心配したのですが,身体障害者対応良いです。

一階階段下にインターフォンを設置し,呼べばリフトを案内してくれます。

トイレの手すりもばっちり対応です。

 クレンリネスは完璧,さすが関東出身企業です。価格はスシローと同じ位で, ネタの種類多いのですが,鮮度はいまいちでした。 唐揚げ,春巻きは美味しいのですが,価格を150円程度と高めにしています。アイスクリームは1種類ですがケーキは豊富デス。スシローより子供連れが多いのが印象的です。

■ 業界動向

かっぱ寿司と元気寿司の合併 の経緯

http://biz-journal.jp/2013/12/post_3660.html

一皿100円の低価格寿司が牽引車となって成長してきた回転寿司業界が、曲がり角に来ている。激しい出店競争、水産資源の国際的争奪戦の影響による魚介類調達コスト高騰、客足の伸び悩みなどにより、これまでの成長に陰りが生じてきているのだ。

 そうした中、11月、「かっぱ寿司」を展開する業界2位のカッパ・クリエイトホールディングス(以下、かっぱ)と同5位の元気寿司(以下、元気)が、2014年度中の経営統合を前提にした業務提携契約締結を発表し、話題となった。

 12年度におけるかっぱの売上高は941億円、元気のそれは246億円。単純合算すれば1,187億円となり、業界最大手のあきんどスシロー(スシロー)の1,113億円を抜いて首位に浮上する見通しだ。

 かっぱは「一皿88円」の超低価格路線を打ち出し、いっとき成長したものの、それが品質低下要因となり「安かろう、悪かろう」のイメージが定着、客離れが続いていた。このため、同社が10月7日に発表した14年2月期の中間連結決算発表では、通期の連結純損益は42億円の赤字(前期は22億円の赤字)見通し。大手の中で唯一苦戦している。

このため、メディア報道では「経営統合が実現すれば、本格的な業界再編が始まる」との見方が一般的だ。しかし、業界関係者からは「今回の業務提携は拙速感が拭えない。提携に関する明確な戦略も見えない。だから統合しても業界再編を促すようなインパクトはない」との指摘も聞かれる。

 そこで今回は、再編の可能性も含めた回転寿司業界の今後についてみていきたい。

●かっぱ・元気提携の背景

 まず、今回のかっぱ・元気提携について業界関係者は「業容拡大といった前向きの話ではなく、泥沼のような業績不振から抜け出せない、かっぱの救済が目的」という。

 同関係者によれば、コメ卸最大手で元気の筆頭株主でもあった神明が、かっぱの株式を買い増して筆頭株主になったのは今年10月31日のこと。同社としてはコメの安定的販売先確保が目的だったが、筆頭株主となってかっぱの詳しい経営実態を知ると、愕然とし、かっぱトップ層の経営手腕にも疑問を感じた。

 そこで、当初は業績堅調な元気のメニュー開発ノウハウなどをかっぱに注入、トップ層据え置きでのかっぱ経営建て直しを検討したが、この程度の小手先改革でかっぱの業績回復はとても無理と判断し、一気に両者の経営統合に傾いた。統合に向けて、神明の藤尾益雄社長がかっぱの会長兼社長に就任するトップ人事も断行した。

 10月末に神明がかっぱの筆頭株主になってから、わずかひと月足らずの出来事だった。神明の迅速な経営判断ともいえるが、経営統合に向けての具体的検討はこれからだという。

●御三家、急成長の理由

 回転寿司業界では90年代後半に、現在では一般化した「一皿100円」の低価格業態が登場、過去10年で市場は2倍に急成長した。その中でスシロー、かっぱ、くらコーポレーション(以下、くら)の3社が台頭、現在の「回転寿司御三家」となって業界を主導する構図になった。

地域密着色が強いため全国一律型の大手チェーンによる寡占化が難しいと言われる同業界でも、御三家のシェアは59%(11月30日付日本経済新聞朝刊記事から推計)に上り、大きな影響力を持っている。

また、マグロ、サーモン、エビなど寿司ネタとして人気が高い魚介類の調達量は、企業単位で見ると回転寿司大手は大手スーパーをはるかに上回り、現在は国内最大の需要家といわれる。

それに伴い、近年は仲卸業者を飛び越して魚市場で直接買い付けたり、漁船の漁獲物を丸ごと買い上げる「一艘買い」などで水産物流通に影響を及ぼすなど、水産業界に対するバイイングパワーも強まっている。

 御三家が急成長した要因としては、次の2点が挙げられる。

 1つ目はファミリー層への客層拡大だ。1958年開業の「元禄寿司」を源流とする回転寿司業界は、長い間サラリーマンや学生を主な客層とする都心型のファストフード業態だった。

ところが90年代後半から御三家を中心に郊外型ファストフードの「100円寿司」が台頭。当初はドライバーを中心に客層を広げていき、やがてそのドライバーたちが家族連れで寿司を楽しみにやって来る消費行動が広がり、客層がファミリー層に拡大した。

 特にくらが00年に子供向けキャラクターグッズなどが当たる「ビッくらポン!!」(同社独自の「皿カウンター回収システム」と連動したゲーム機)を導入してからは、子供を取り込んで親を呼び込むファミリー戦略が主流化し、椅子席が子供連れ客で賑わう現在の「100円寿司業態」が定着した。

 2つ目はIT化だ。

 外食産業では売上高に占める食材費の割合を原価率としているが、原価率は約30%が常識とされている。ところが御三家をはじめとする100円寿司の原価率は40-50%にも上っている。食材の強力な価格交渉力をもってしても、売上単価が100円とあまりにも低いため、30%台まで下げられないのだ。そんな中で営業利益を捻り出すために不可欠となったのがIT化だった。

 くらの「皿カウンター回収システム」やスシローの「回転すし総合管理システム」はその代表例だ。

 90年代後半から導入が始まり、時の流れと共に進化させてきたIT化により、100円寿司は来客の消費行動を把握し、やがて予測することで原価率以外の経費を圧縮、営業利益を捻出してきた。

 例えば、7月2日付日本経済新聞記事によれば、ファミリーレストランの場合、原価率30%、人件費30%、販管費35%、営業利益5%となっている。

これに対して、100円寿司の比率はそれぞれ45%、25%、20%、5%となっており、IT化によるオペレーションの効率化により、人件費や販管費を削減している様子がうかがえる。また、IT化により他業態の回転寿司との価格競争力を高め、同業界の成長を引っ張ってきたともいえる。

●都心回帰で出店競争激化

 このようにして急成長してきた回転寿司業界だが、御三家だけの出店数でも12年度末には1,000店を超え、成長を支えてきた郊外の出店余地は急速に狭まり、従来の成長モデルが通用しにくくなってきている。

 そこで御三家を含む大手の間で高まっているのが「都心回帰気運」だ。集客密度・効率が郊外より桁違いに高いからだが、その象徴的な業態が、最近増えている「回らない回転寿司」だ。

 例えば、かっぱが今年6月に埼玉県越谷市の店を改装して新開店した「かっぱ亭 蒲生店」には、回転寿司店なのに寿司を運ぶ回転レーンがない。客はまずカウンターに並んで寿司を注文し、その寿司を自分でレジに運んで寿司代を払い、その後、テーブル席にまた運んでそこで食べる仕組みだ。

従来の「かっぱ寿司」店と異なり回転レーンに常時寿司を流す必要がないため、厨房の人員も半数程度に減らし、握った後の時間経過による寿司廃棄も削減することができる。かっぱは同店舗を、都内駅前など都心に進出するためのノウハウを蓄積する実験店と位置付けているという。

昨年7月、元気が都内・渋谷に出店した「魚べい 渋谷道玄坂店」も回転レーンのない回転寿司店だ。店内にあるのは、注文を受けた寿司を客席に届ける三段重ねの高速レーンだけ。客がタッチパネルで食べたい寿司を注文すると、高速レーンで客席に寿司が届く仕組みだ。

厨房には、注文を受けた寿司を原則1分以内で客席に届けるため、シャリ玉を皿に自動的に盛り付ける最新鋭の寿司ロボットも2台設備している。基本的にセルフサービスなので、ピーク時の店員数は約15人。従来店と比べ、店員数を5人削減できたという。同社は、この店をモデルに都心店の拡大を図る。

 業界最大手のスシローも、駅ビルやショッピングモールへの小型店出店計画を明らかにしている。

 一方、ゼンショーホールディングスが運営する業界4位のはま寿司は、都心回帰に一番積極的といわれる。今期(14年3月期)に新規出店する約80店のうち、半数が都心への出店計画になっている。

 はま寿司の都心型店は回転レーンを設置しているが、郊外型店が200席程度あるのに対し、都心型店は120席程度と小型化しているのが特徴。前出とは別の業界関係者は「ゼンショー傘下の牛丼店(すき家)のノウハウを生かし、狭いスペースの厨房を小人数で切り盛りし、営業利益を捻り出しているのが、いかにも同社らしい」と評している。

 回転寿司業界の最新動向を追うと、都心で生まれ、郊外で育った業界が、再び都心へ回帰、新たな競争を開始しようとしている流れが見えてくる。

 同関係者は「業界再編はあくまで内輪の話だが、都心での競争激化は業界内外に与えるインパクトが強いし、何よりも消費者に対するサービス向上効果も高い」と語るが、まだまだ激しい競争が続きそうな回転寿司業界から、今後も目が離せない。

(文=福井 晋/フリーライター)

回転寿し業界規模

http://gyokai-search.com/3-susi.html

寿司業界 基本情報(平成24-25年版)

業界規模:3,301億円

経常利益計:101億円

売上高純利益率:+0.5%

過去5年の伸び率:+5.7%

総資産額:1,750億円

労働者数:4,307人

平均年齢:37.2歳

平均勤続年数:8.5年

平均年収:444万円

(平成24年7月-平成25年6月 決算)

業界規模売上高利益率労働人口勤続年数平均年収伸び率(直近5年)

回転寿し業界1位

http://www.fb-soken.com/page805-11-02.htm

経営統合

http://www.fb-soken.com/article_archives01.html

カッパHD会長兼社長、藤尾氏の略歴

2013/11/29 14:00[有料会員限定]

藤尾 益雄氏(ふじお・みつお)89年(平元年)芦屋大教育卒、神明入社。03年専務。07年社長。兵庫県出身

カッパHD、今期最終赤字74億円に拡大 不採算店を減損処理 (2014/2/24 13:08)

カッパ・クリエイトホールディングス社長に藤尾氏 (2013/11/29 21:18)

元気寿司とカッパHD、統合視野に提携 14時56分から売買再開 (2013/11/29 14:57)

<東証>カッパHDと元気寿司が急伸 経営統合報道で (2013/11/29 14:18)

カッパHD、回転ずしの韓国出店を加速 16年までに30店舗 (2013/6/13 23:30)

苦戦中の回転寿司業界。今後の行方は?

エコノミックニュース 2013年12月12日(木)17時29分配信

 休日の夕方、郊外の回転寿司店には駐車場待ちのクルマで溢れかえっている。

 お店の繁盛ぶりとは裏腹に、回転寿司各社は苦境を迎えているようだ。「円安」「不漁」などの影響を受け、売上げ増へとはつながっていないのが現状だ。かっぱ寿司に至っては二期連続赤字となっている。

 そんな業界背景もあり、10月29日、「かっぱ寿司」を運営するカッパ・クリエイトホールディングス <7421> と「元気寿司」 <9828> の二社が統合を前提に業務提携すると発表した。

当面は店舗運営や仕入れ、物流などで提携を深めていくようだが、準備が整えば近い将来、経営統合を目指していくようだ。市場シェアは、かっぱ寿司が業界第2位、元気寿司は業界第5位。今後、統合が進めば業界第1位に躍り出る。

 肝心の消費者は最近の回転寿司に対してどう思っているのか――。マルハニチロホールディングスが行った「回転寿司に関する消費者実態調査2013」は消費者の回転寿司に対する考えをまとめている。多数あるアンケート結果だが、幾つかピックアップしてみる。

 「回転寿司店に行くと何皿食べますか?」という質問には、男性平均「11.2皿」、女性平均「8.7皿」。1人あたりの金額は約3,000円という結果に。

 回転寿司での注文の仕方は、「注文派」6割強、「流れているネタ派」は2割強。注文して握ってもらい食べるという人が圧倒的に多い。そして、「躊躇したり、勇気がいる一皿の価格帯は?」という質問には、平均416円、男性平均431円、女性平均402円。高額な皿は400円がボーダーラインということが分かった。

 最後に、絶対に値上がりしてほしくない寿司ネタは?という質問の第1位は「サーモン」。また、回転寿司での最初のネタは断トツでサーモン。近年はマグロよりもサーモンの方が人気が高いようだ。

 全国に4000店舗ある回転寿司だが、今後、経営のバランスと消費者のニーズを満足させる二つの天秤をどのように図っていくのか売上げ向上のポイントのようだ。「かっぱ寿司」と「元気寿司」の化学反応は、業界に新たな風穴を開けることができるのか――。今後、その部分にも注目して回転寿司業界を見てみるのも面白いだろう。(編集担当:久保友宏)

回転寿司業界、なぜ岐路に?相次ぐ都心回帰、IT化、経営統合で競争激化の舞台裏と今後

ビジネスジャーナル 2013年12月20日 00時07分 (2013年12月24日 20時08分 更新)

 一皿100円の低価格寿司が牽引車となって成長してきた回転寿司業界が、曲がり角に来ている。激しい出店競争、水産資源の国際的争奪戦の影響による魚介類調達コスト高騰、客足の伸び悩みなどにより、これまでの成長に陰りが生じてきているのだ。

 そうした中、11月、「かっぱ寿司」を展開する業界2位のカッパ・クリエイトホールディングス(以下、かっぱ)と同5位の元気寿司(以下、元気)が、2014年度中の経営統合を前提にした業務提携契約締結を発表し、話題となった。

 12年度におけるかっぱの売上高は941億円、元気のそれは246億円。単純合算すれば1,187億円となり、業界最大手のあきんどスシロー(スシロー)の1,113億円を抜いて首位に浮上する見通しだ。

 かっぱは「一皿88円」の超低価格路線を打ち出し、いっとき成長したものの、それが品質低下要因となり「安かろう、悪かろう」のイメージが定着、客離れが続いていた。

このため、同社が10月7日に発表した14年2月期の中間連結決算発表では、通期の連結純損益は42億円の赤字(前期は22億円の赤字)見通し。大手の中で唯一苦戦している。

このため、メディア報道では「経営統合が実現すれば、本格的な業界再編が始まる」との見方が一般的だ。しかし、業界関係者からは「今回の業務提携は拙速感が拭えない。提携に関する明確な戦略も見えない。だから統合しても業界再編を促すようなインパクトはない」との指摘も聞かれる。

 そこで今回は、再編の可能性も含めた回転寿司業界の今後についてみていきたい。

●かっぱ・元気提携の背景

 まず、今回のかっぱ・元気提携について業界関係者は「業容拡大といった前向きの話ではなく、泥沼のような業績不振から抜け出せない、かっぱの救済が目的」という。

 同関係者によれば、コメ卸最大手で元気の筆頭株主でもあった神明が、かっぱの株式を買い増して筆頭株主になったのは今年10月31日のこと。同社としてはコメの安定的販売先確保が目的だったが、筆頭株主となってかっぱの詳しい経営実態を知ると、愕然とし、かっぱトップ層の経営手腕にも疑問を感じた。

 そこで、当初は業績堅調な元気のメニュー開発ノウハウなどをかっぱに注入、トップ層据え置きでのかっぱ経営建て直しを検討したが、この程度の小手先改革でかっぱの業績回復はとても無理と判断し、一気に両者の経営統合に傾いた。統合に向けて、神明の藤尾益雄社長がかっぱの会長兼社長に就任するトップ人事も断行した。

10月末に神明がかっぱの筆頭株主になってから、わずかひと月足らずの出来事だった。神明の迅速な経営判断ともいえるが、経営統合に向けての具体的検討はこれからだという。

●御三家、急成長の理由

 回転寿司業界では90年代後半に、現在では一般化した「一皿100円」の低価格業態が登場、過去10年で市場は2倍に急成長した。その中でスシロー、かっぱ、くらコーポレーション(以下、くら)の3社が台頭、現在の「回転寿司御三家」となって業界を主導する構図になった。

地域密着色が強いため全国一律型の大手チェーンによる寡占化が難しいと言われる同業界でも、御三家のシェアは59%(11月30日付日本経済新聞朝刊記事から推計)に上り、大きな影響力を持っている。

 また、マグロ、サーモン、エビなど寿司ネタとして人気が高い魚介類の調達量は、企業単位で見ると回転寿司大手は大手スーパーをはるかに上回り、現在は国内最大の需要家といわれる。

それに伴い、近年は仲卸業者を飛び越して魚市場で直接買い付けたり、漁船の漁獲物を丸ごと買い上げる「一艘買い」などで水産物流通に影響を及ぼすなど、水産業界に対するバイイングパワーも強まっている。

 御三家が急成長した要因としては、次の2点が挙げられる。

 1つ目はファミリー層への客層拡大だ。1958年開業の「元禄寿司」を源流とする回転寿司業界は、長い間サラリーマンや学生を主な客層とする都心型のファストフード業態だった。

ところが90年代後半から御三家を中心に郊外型ファストフードの「100円寿司」が台頭。当初はドライバーを中心に客層を広げていき、やがてそのドライバーたちが家族連れで寿司を楽しみにやって来る消費行動が広がり、客層がファミリー層に拡大した。

 特にくらが00年に子供向けキャラクターグッズなどが当たる「ビッくらポン!!」(同社独自の「皿カウンター回収システム」と連動したゲーム機)を導入してからは、子供を取り込んで親を呼び込むファミリー戦略が主流化し、椅子席が子供連れ客で賑わう現在の「100円寿司業態」が定着した。

 2つ目はIT化だ。

 外食産業では売上高に占める食材費の割合を原価率としているが、原価率は約30%が常識とされている。ところが御三家をはじめとする100円寿司の原価率は40-50%にも上っている。食材の強力な価格交渉力をもってしても、売上単価が100円とあまりにも低いため、30%台まで下げられないのだ。

そんな中で営業利益を捻り出すために不可欠となったのがIT化だった。

 くらの「皿カウンター回収システム」やスシローの「回転すし総合管理システム」はその代表例だ。

 90年代後半から導入が始まり、時の流れと共に進化させてきたIT化により、100円寿司は来客の消費行動を把握し、やがて予測することで原価率以外の経費を圧縮、営業利益を捻出してきた。

 例えば、7月2日付日本経済新聞記事によれば、ファミリーレストランの場合、原価率30%、人件費30%、販管費35%、営業利益5%となっている。これに対して、100円寿司の比率はそれぞれ45%、25%、20%、5%となっており、IT化によるオペレーションの効率化により、人件費や販管費を削減している様子がうかがえる。

また、IT化により他業態の回転寿司との価格競争力を高め、同業界の成長を引っ張ってきたともいえる。

●都心回帰で出店競争激化

 このようにして急成長してきた回転寿司業界だが、御三家だけの出店数でも12年度末には1,000店を超え、成長を支えてきた郊外の出店余地は急速に狭まり、従来の成長モデルが通用しにくくなってきている。

 そこで御三家を含む大手の間で高まっているのが「都心回帰気運」だ。集客密度・効率が郊外より桁違いに高いからだが、その象徴的な業態が、最近増えている「回らない回転寿司」だ。

 例えば、かっぱが今年6月に埼玉県越谷市の店を改装して新開店した「かっぱ亭 蒲生店」には、回転寿司店なのに寿司を運ぶ回転レーンがない。客はまずカウンターに並んで寿司を注文し、その寿司を自分でレジに運んで寿司代を払い、その後、テーブル席にまた運んでそこで食べる仕組みだ。

従来の「かっぱ寿司」店と異なり回転レーンに常時寿司を流す必要がないため、厨房の人員も半数程度に減らし、握った後の時間経過による寿司廃棄も削減することができる。かっぱは同店舗を、都内駅前など都心に進出するためのノウハウを蓄積する実験店と位置付けているという。

 昨年7月、元気が都内・渋谷に出店した「魚べい 渋谷道玄坂店」も回転レーンのない回転寿司店だ。店内にあるのは、注文を受けた寿司を客席に届ける三段重ねの高速レーンだけ。客がタッチパネルで食べたい寿司を注文すると、高速レーンで客席に寿司が届く仕組みだ。

厨房には、注文を受けた寿司を原則1分以内で客席に届けるため、シャリ玉を皿に自動的に盛り付ける最新鋭の寿司ロボットも2台設備している。

基本的にセルフサービスなので、ピーク時の店員数は約15人。従来店と比べ、店員数を5人削減できたという。同社は、この店をモデルに都心店の拡大を図る。

 業界最大手のスシローも、駅ビルやショッピングモールへの小型店出店計画を明らかにしている。

 一方、ゼンショーホールディングスが運営する業界4位のはま寿司は、都心回帰に一番積極的といわれる。今期(14年3月期)に新規出店する約80店のうち、半数が都心への出店計画になっている。

 はま寿司の都心型店は回転レーンを設置しているが、郊外型店が200席程度あるのに対し、都心型店は120席程度と小型化しているのが特徴。前出とは別の業界関係者は「ゼンショー傘下の牛丼店(すき家)のノウハウを生かし、狭いスペースの厨房を小人数で切り盛りし、営業利益を捻り出しているのが、いかにも同社らしい」と評している。

 回転寿司業界の最新動向を追うと、都心で生まれ、郊外で育った業界が、再び都心へ回帰、新たな競争を開始しようとしている流れが見えてくる。

 同関係者は「業界再編はあくまで内輪の話だが、都心での競争激化は業界内外に与えるインパクトが強いし、何よりも消費者に対するサービス向上効果も高い」と語るが、まだまだ激しい競争が続きそうな回転寿司業界から、今後も目が離せない。

(文=福井 晋/フリーライター)

株式会社あきんどスシロー

回転寿司「スシロー」 3年連続業界売上高No.1

過去最高の売上高を達成

創業以来29期連続増収

 回転寿司「スシロー」を経営する株式会社あきんどスシロー(本社:大阪府吹田市、代表取締役社長:豊崎 賢一)は、29期(2012年10月-2013年9月)において、連結売上高が1,193億円と過去最高を達成し、創業以来29期連続増収とともに2011年、2012年に引き続き3年連続業界売上高No.1を達成しました。

 「うまいすしを、腹一杯。」をコンセプトに掲げるスシローは、ネタにとことんこだわり、回転寿司業界の中でも業界一の原価率を誇り、常に新鮮なお寿司をお客様にご提供しています。また、お客様に長くご愛顧いただけるよう、定番商品以外に創作すしなどの進化にも力を入れて取り組んで参りました。

 29期より、“スシローの吟味ネタ”として、「2皿以下の価格で、2皿以上の価値」をコンセプトに180円寿司(税抜き)の販売を開始し(2013年4月本格展開開始)、皆さまに大変ご好評いただいております。

 スシローは回転寿司業界売上世界一の企業として、「売上高2,000億円」を目標に、今後もたゆまぬ努力を続け、外食産業に革命を起こすべくさまざまな試みに果敢にチャレンジしてまいります。

<連結売上高>

2013年9月期 119,298百万円

2012年9月期 111,461百万円

対前期増減率 +7.0%

<あきんどスシロー会社概要>

■会社名: 株式会社あきんどスシロー

■所在地: 大阪府吹田市江坂町1-22-2

■代表者: 代表取締役社長 豊崎 賢一

■事業内容: 回転寿司 「スシロー」の経営

■店舗数: 北海道圏、東北圏、首都圏、中部圏、近畿圏、中国・四国圏、九州圏、及び海外:計362店舗(2013年9月末時点)

■設立: 1984年6月

■資本金: 206億40万円

■連結売上高: 1,193億(2012年10月-2013年9月)

■URL: http://www.akindo-sushiro.co.jp/

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http://ameblo.jp/ken052/entry-11714988264.html

「かっぱ」「元気」回転ずし2社、14年度にも統合

回転すしチェーン売上高上位ランキング

1位 あきんどスシロー  1,113億円 360店

2位 カッパクリエイトHD  941億円 350店

3位 くらコーポレーション  789億円 328店

4位 はま寿司        446億円 274店

5位 元気寿司        246億円 242店

回転ずし2位のカッパ・クリエイトホールディングス(HD)と5位の元気寿司は29日、経営統合を前提に業務提携すると発表した。早ければ2014年度にも統合する。統合後の売上高は単純合算で約1187億円となり、首位のあきんどスシロー(1,113億円)を抜き最大手となる。

回転ずし業界は原材料価格の上昇や出店競争で市場環境が厳しくなっている

統合に先立つ業務提携の内容は

(1)店舗運営ノウハウの相互活用

(2)商品購入業務の効率化

(3)物流業務の効率化

(4)店舗開発業務の効率化

(5)国内及び海外での事業に関する共同展開。

統合形態や統合後の店舗配置、名称など詳細は今後詰める。

両社の筆頭株主であるコメ卸最大手、神明(神戸市)の藤尾益雄社長(48)が29日付でカッパHDの社長に就任し、統合作業を主導する。

徳山桂一氏(51)は会長を退任して取締役相談役に。社長の池端伸穂氏(51)は退任する。

また元気寿司の法師人尚史社長(45)が社長執行役員に就く。

カッパHDは「かっぱ寿司」の店名で業界最多の約390店を展開する。

1皿88円など過度な低価格戦略で業績が悪化。14年2月期は2期連続で連結最終赤字となる見通し。

元気寿司は「魚べい」や「元気寿司」などを東日本を中心に約140店を運営し、不採算店の閉鎖を一巡させた。魚やコメなど原材料価格の高騰が両社の経営を圧迫している。

両社は店舗やメニューの共同開発や物流・仕入れの共通化を進め、コストを削減する必要に迫られている。

 神明はコメの販売拡大などを狙い、相次いで両社の株式を取得。

現在、カッパHDの発行済み株式の約26%、元気寿司の約28%を持つ筆頭株主となった。

経営環境が厳しくなる中、経営統合が最適と判断。購買力を高めることでより良質な材料を使った商品を手ごろな価格で提供する。

 調査会社の富士経済によると、12年度の回転ずし市場は4,760億円で牛丼の3,660億円を上回るが、全国の店舗数は4,000店弱で飽和に近づいている。

そうした中で外食最大手のゼンショーホールディングスが「はま寿司」の出店を急拡大しており、競争は激化している。

PS 好きな回転寿司ランキング

【1位】かっぱ寿司(23.6%)

■近所に多いし、定番だから。[女性/10代/その他]

■最近子供向けや色々な商品増えて来たから意外にいいかな? と。[女性/10代/会社員]

■あのメロディーが頭から離れないので(笑)。[女性/30代/主婦]

【2位】スシロー(23.5%)

■最近近所にできた。新鮮、味良し、安い、速い、種類が多いと良い事づくめです。月に1,2回行きます。[女性/50代/主婦]

■自分が行った中ではスシローが一番美味しいと思う。ただ、茶碗蒸し&ウドンの出汁はくら寿司。[女性/40代/主婦]

■スシローが1番旨い! が、子供達はかっぱ寿司が好きなんだよな…。[男性/30代/会社員]

【3位】無添くら寿司(20.4%)

■皿5枚で一回ガラポンルーレットのスタート。5の倍数でしめないと子供達に頼まれてつい食べてしまう。[男性/40代/会社員]

■うまい。清潔。欠点は子供がゲームに夢中になって、お寿司を味わってないこと…。[男性/40代/会社員]

■サービス良いし、従業員がよく教育されている。[男性/10代/会社員]

【4位】はま寿司(4.8%)

■しゃりが、美味しい。食べた後でも喉が乾いたりしないので。[女性/30代/主婦]

■近所に出来て行ってみたら美味しかった。それまではくら寿司でした。[女性/30代/主婦]

■平日一皿90円はお得。

【5位】銚子丸(3.7%)

■全部100円ではないが、寿司ネタが新鮮で、おなかいっぱい食べても、安くてびっくり。しかも、かなりおいしいよ。 [女性/40代/専門職]

■少し高いけど、ネタも新鮮で美味しい。昼はあら汁が無料だしね。[男性/10代/自営業]

■光物が好きなのでやっぱ一番は銚子丸! アジやイワシが抜群。[男性/10代/その他]

そして6位以下は【元気寿司(2.6%)】【平禄寿司(2.2%)】【がってん寿司(1.9%)】【マリンポリス(0.9%)】という結果に。

原価

http://president.jp/articles/-/6428

回転寿司の人件費は、一皿25円  山口 俊一

成長を続けてきた回転寿司業界が今、岐路に立っている。

回転寿司業界は今、スシロー、カッパ寿司、無添くら寿司の3強時代。この3強が得意とする「低価格(100円)」「郊外の大型店」という成功パターンに陰りが出ている。

円安の影響もあり、輸入に頼る魚の仕入価格が高騰している。一方で、出店のための優良候補地も少なくなってきたからだ。

そこで、カッパ寿司が平日88円セール、逆にスシローが189円の高級メニューを導入するなど、価格政策見直しにトライしている。また、郊外大型店路線から、都心に中型・小型店への展開も展開しはじめている。

もともと回転寿司は、コスト管理・品質管理が生命線を握っている。「時価」「おまかせ」に代表される、職人の技と勘に頼ってきた寿司屋に、「管理」のしくみを徹底させたことが成功要因といえる。職人からパート・アルバイトに主役を交代させることで、100円(税込105円)という低価格を実現してきた。中でも、重要なコストは二つ。仕入原価と人件費だ。

売上高に対して、概ね

・仕入原価率50%(売上の1/2)

・人件費比率25%(売上の1/4)

通常、飲食業の原価率は25-30%なので、約2倍。単純に逆算すると、1皿180円から200円に売価設定すべき素材を100円で販売しているのだから、多くの人が感じる「お得感」は正しいと言える。

仕入原価率を維持するため、世界の果てまで魚の仕入先を探し、時間帯別に売れ筋を予測するシステムを導入することなどでロス率を極限まで落とす。人件費のカギは、パート・アルバイトだ。

郊外大型店の場合、スタッフ数は50名程度から多い店舗だと100名にもなる。このうち正社員の人数は、どれくらいだと思われるだろうか。もちろん店舗にもよるが、

答えは、2名である。

店長1名と次期店長候補1名という2名の正社員が、50-100名のパート・アルバイトスタッフを束ねている。次期店長候補者が新人であるケースも多く、店長とベテランアルバイトが店舗運営の中心的役割を担う。これを支えるため、寿司握り機などの機械化、職人技を必要とないネタの加工・下準備、業務のマニュアル化なども徹底している。

このように、並の製造業以上のコスト管理力が、人件費比率25%を実現している。

一皿あたり人件費25円に抑えられなければ、100円は維持できないということだ。

それを高いレベルで実現したのが、3強企業ということになる。

しかし、円高に加え、パート・アルバイト時給の上昇傾向、来年以降に予定される消費税アップ、など経営環境は厳しさが増す。回転寿司業界が、敷居の高かった寿司屋を、家族で気軽に食べられる「庶民の味」に戻した貢献は大きい。強烈な逆風の中、なんとか「庶民の味」を守ってほしい。

長年の100円から110円、今では120円に定着した缶コーヒーのように、消費者の価格許容度が少しでも緩んでくれば。それが、自分たちの食べる回転寿司の料理品質を維持することにもつながる。

山口 俊一

株式会社新経営サービス

人事戦略研究所 所長

人事コンサルタント 山口俊一の “視点”

平禄寿司が元祖

http://www.heiroku.jp/about/index2.html

スシロー味評価

http://tabelog.com/kanagawa/A1403/A140305/14036684/dtlrvwlst/3409737/

北日本加工

http://k-kakoh.co.jp/product/product1.html

その他

http://www.j-cast.com/tv/2013/12/03190641.html?p=all

以上

王利彰(おう・としあき)

王利彰(おう・としあき)

昭和22年東京都生まれ。立教大学法学部卒業後、(株)レストラン西武(現・西洋フードシステム)を経て、日本マクドナルド入社。SV、米国駐在、機器開発、海外運営、事業開発の各統括責任者を経て独立。外食チェーン企業の指導のかたわら立教大学、女子栄養大学の非常勤講師も務めた。 有限会社 清晃(せいこう) 代表取締役

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