福岡の屋台事情

食の宝庫九州から

福岡市内の飲食店というと、まずは豚骨ラーメン、そして中州の川沿いに並ぶ屋台かもしれません。

正しく書くと、福岡市内には100軒ほどの屋台があり、中州の川端、天神界隈に多く出店しています。

実は、このコロナ禍を機に出店を控えたままの店も多いと聞いています。

基本的に、生ものは出さない、席数は限られる、トイレはない、現金がメイン、店によってメニューは様々です。

常連で埋まる店もあり、賑やかな一角は、福博の名物ともいえます。

一方で、観光客や一見客からぼったくる、けして衛生的ではない環境、天気によっては過酷な環境などなど、マイナスのイメージもありました。問題の多い屋台に県警が乗りだし、「屋台営業の新規参入を認めない」「原則一代限り」というルールが作られました。

2011年には観光で街を活気づけようとして福岡市がテコ入れをし、屋台の出店数を制限しつつも、質の向上を図る「福岡市屋台基本条例」が制定され。公募により新規参入が認められました。

まだまだ往時の勢いはありませんが、気楽に飲める店として残って欲しいものです。

福岡市公式サイト

https://yokanavi.com/yatai/

屋台マップ

屋台条例施行から5年 「福岡らしい屋台文化」は守られているか?(データマックス)

https://www.data-max.co.jp/article/27270

さて、ここでは必ず実食が伴います。呑まない筆者でも呼ばれたら出かけます。

西鉄福岡天神駅から一本北の昭和通り沿いの屋台に行きました。

大将と相方は、もともとロックミュージシャン。明るく、にぎやかに店を切り盛りしています。

屋台の中心には、鉄板。脇におでん鍋があります。

料理は、ほぼ鉄板で作られます。

焼きラーメン、餃子、山芋、鉄板で焼けるものが色々出てきます。

焼き鳥や、ラーメンも揃います。

飲み物は、焼酎、日本酒などなど

呑み始めると、肩が触れるほどの隣の人とワイワイと話がはずみ、大将の合いの手が入り、楽しい時間になっていきます。この辺りが屋台の真骨頂なのでしょう。距離の近さが最大限の魅力です。

金額を決めて座ればぴしゃりと上がれます。長居は無用です。毎日でも通える値段も魅力なのです。

上田 和久

上田 和久

スタジオワーク合同会社 代表。熊本県生まれ。厨房設備施工会社、電機メーカーで冷蔵設備の設計施工営業を担当後、食品メーカーへ転職し、品質保証の仕事を経て、2016年1月コンサルタントとして独立。安全安心な食品を提供することに日々、注力する企業に対して、HACCPに基づいた衛生管理の取り組みを支援している。 JHTCリードインストラクター

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