熊本産アサリ97%が産地偽装

食の宝庫九州から

もはや本物が口に入ることはないのでしょうか。

熊本県産表示アサリの97%が、韓国、中国からの輸入品だったとDNA鑑定して判り、熊本県知事が出荷停止を命じました。

市場に流通しているのが2,485トン。実際の熊本県内の漁獲量は21トンであったとのことなので、もはや熊本県産に当たる事が奇跡的なことです。

昔から、言われて来たことで、今さらと言う感じもしないでも有りませんが、大変残念な話です。

本来であれば、稚貝を輸入して、漁場に放流、過半数以上の期間を蓄養することで、産地を名乗ると言うルールなのですが、収益性を高める目的なのか、そのまま横流ししていたということでしょう。

漁協自らが偽装に手を出していたようですが、消費者のことを何も見ていない身勝手で残念な事態ですね。熊本県産のブランド価値も落としてしまいそうです。

消費者側としても、国産神話にすがり過ぎているような気もします。もう少し賢くなる必要もありそうです。新聞記事を読んで、そう思いました。

『スーパーの商品の表示は確認して買うようにしている。「私たちは表示を信じるしかない。これから安心してアサリを食べるには、潮干狩りに行って貝を採るしかなくなるかも」と、不安げに話した。』

ってありましたけど、潮干狩りをする干潟は、毎日貝を撒いているのですよ。もちろん段ボール箱に入っているアサリですからね。

西日本新聞

https://www.nishinippon.co.jp/sp/item/n/870722/
上田 和久

上田 和久

スタジオワーク合同会社 代表。熊本県生まれ。厨房設備施工会社、電機メーカーで冷蔵設備の設計施工営業を担当後、食品メーカーへ転職し、品質保証の仕事を経て、2016年1月コンサルタントとして独立。安全安心な食品を提供することに日々、注力する企業に対して、HACCPに基づいた衛生管理の取り組みを支援している。 JHTCリードインストラクター

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