非常事態宣言解除後のリベンジ消費

レストランチェック

 非常事態宣言解除から2カ月ちょっとたちましたね。私は解除後初めて百貨店を訪問しました。買い物でなく食事です。地元池袋の東武百貨店レストラン街スパイスという、レストラン街があります。コロナ前には月1回訪問していました。私のお気に入りは点心で有名な鼎泰豊と焼肉チャンピオン、タカノ・フルーツパーラー、京橋千疋屋、フジオフードのホノルル珈琲です。隣接したパルコには天ぷらのつな八があります。今回ほとんど1年ぶりにスパイスを訪問したら、ホノルル珈琲の他2店舗が撤退していました。食後の珈琲とハワイアン・ドーナツがゆったりとした客席で楽しめた、ホノルル珈琲の撤退は残念です。今回は焼肉チャンピオンとタカノを訪問しました。

 14階にある焼肉チャンピオンはちょっと高いのですが、良質な肉(黒毛和牛A5)を適正価格で出してくれるので気に入っています。また、個室もいくつかありゆっくりと食事ができるのも気に入ってます。私は焼肉屋では必ず一皿づつ注文します。従来型の焼肉屋で2人前や3人前を頼むと、肉の枚数をちょっと少なくするなどのずるさをするからです。チャンピオンは3人前を頼んでもきっちりとした分量で出してくれます(写真は1皿3人前)。ここで有名なのはA5の牛肉のシャトーブリアンの厚切り焼肉を出してくれることです。6600円とちょっと高いのですが、柔らかくて嚥下障害の私にはありがたい肉です。嚥下障害を患ってから、安い輸入牛は苦手になりました。肉をたっぷり食べるより、美味しい柔らかい肉を少し味わえればよいのです。今回の肉は調理長のお勧めでちょっと安いヒレ肉4000円3皿と並カルビ6皿、内臓上ミノ1皿です。シャトーブリアンも良いのですが私のお気に入りは並のカルビです。私のfacebookの画像を見てもらえばわかるのですが、並みのカルビ(1400円)の見事なサシの入り方は感激します。大喰いのスタッフと子供たちはパクパク食べています。私はほんのちょっとだけです。客席は満席の大盛況です。

 前回に米国一のステーキハウスPeeter Lugerをご紹介しました。同じ肉でもずいぶん違います。Peeter Lugerはブラックアンガスなどの高級肉をドライエイジングしてより美味しくしたものです。米国人のステーキは腹いっぱいに食べるので、比較的に脂肪分が少ない肉を選びます。米国の肉は赤身と脂肪分がきれいに分かれています。脂肪が好きな人は食べればよいし、健康に気をつける人は脂肪分だけ取り除き肉をたっぷり食べれば良いのです。健康を気にする人でも赤み肉をたっぷり食べます。日本の焼肉は脂肪分がきれいに分散している霜降りが好まれます。健康に気を付ける人は量を食べなければよいのです。この肉の食べ方で日米の肉料理は大きく違います。

 私がマクドナルドで働いていた時、当時の米国マクドナルドCEOの、マイク・クインラン氏が訪問したと時に接待で京都の高級鉄板焼きに連れて行きました。米国人に魚等の和食を食べさせても喜ばないからです。CEO の接待ですから金額の上限がなく、霜降りの最上肉を頼みました。そしたらなんとクインラン氏は、焼きあがった肉の脂を搾らせて食べていました。肉のおいしさは脂にあるのにもったいない話です。

 私はPeeter Lugerのステーキよりも霜降りの黒毛和牛のA5のほうが好きですね。また肉の味付けは醤油と山葵が一番です。チャンピオンの焼肉も山葵と醤油で味わいます。

 食後のデザートは6階の京橋千疋屋に行きたかったのですが、近くて便利な2階のタカノ・フルーツパーラーにしました。何時もガラガラなのですが、10人待ちと大盛況です。季節のイチゴのパフェを戴きました。

 さて、百貨店内のレストランは日曜日とあって、大盛況です。でもよく観察すると、メニューやサービスの良いお店が残り、撤退レストランも多いことです。中途半端なメニューの店はコロナ禍で生き残れないようです。

 私はコロナ禍以後、持ち帰りや家での食事が増えています。習慣になり外食が減りました。自宅での食事も材料にこだわるようになりました。気に入っているのは新井薬師のニシジマの肉です。豊富で良質な肉をリーズナブルに提供してくれます。最近のお気に入りは、黒毛和牛の切り落としパック400g1900円と、ミニステーキ、ハンバーグなどです。多めに買って丁寧に包装し冷凍しておけば、すぐに解凍調理ができて便利です。

 コロナ後レストランが生き残るには、家で味わう事のできない料理の品質ですね。

焼肉チャンピオン
 公式HP
https://www.yakiniku-champion.com/jp/its/
 画像
https://www.facebook.com/photo/?fbid=4652553798154752&set=pcb.4652555814821217

タカノ・フルーツパーラー
 公式HP
https://www.tobu-dept.jp/ikebukuro/shop/104412101/
 画像
https://www.facebook.com/photo/?fbid=4652720761471389&set=pcb.4652722908137841

鼎泰豊
 公式HP
http://d.rt-c.co.jp/ikebukuro/

千疋屋
 公式HP
https://www.senbikiya.co.jp/ikebukuro.html

フジオフードのホノルル珈琲
 公式HP
http://honolulucoffee.co.jp/

東武百貨店レストラン街スパイス
 公式HP
https://www.tobu-dept.jp/ikebukuro/event/detail/18
 閉店情報
http://www.rtri.or.jp/index_J.html

新井薬師のニシジマ
 公式HP
https://n-meat.co.jp/
 画像
https://www.facebook.com/photo/?fbid=4649993611744104&set=pcb.4649994868410645

以上

王利彰(おう・としあき)

王利彰(おう・としあき)

昭和22年東京都生まれ。立教大学法学部卒業後、(株)レストラン西武(現・西洋フードシステム)を経て、日本マクドナルド入社。SV、米国駐在、機器開発、海外運営、事業開発の各統括責任者を経て独立。外食チェーン企業の指導のかたわら立教大学、女子栄養大学の非常勤講師も務めた。 有限会社 清晃(せいこう) 代表取締役

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