フードビジネス最新情報 weekly Food104 Magazine 2017年3月15日号

メルマガバックナンバー

● 東京OFF会+旬の味を食らう会
● 莫莫居鶯のお知らせ
● 世界・日本各地の食情報
● 読者からのご意見・要望・質問・情報 コーナー
● 食ビジネスニュースリリース
● 王利彰のレストランチェック

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●東京off会+旬の味を喰らう会03月のお知らせ

皆さん今晩は

毎年の事ですが、心躍るサクラの季節がやってきます。長かった冬を終
えて、海の色も段々と明るい色に変わり始めます。やはり春は何となくウ
キウキと楽しい気分になりますね。

さて、3月の会にはそんな早春にふさわしい海の幸、ワカメを選んでみ
ました。海藻と言うと、何となく脇役のような気がしますが、今回は準主
役?として、しゃぶしゃぶで味わおうと思っています。お味噌汁の具では
大変重宝するワカメですが、その旬は3月から5月、早い時期の物ほど香
りが良く、食感も柔らかです。

この時期、草原や山々がどんどん青葉に変わっていくように、湯の中に
生ワカメをくぐらすと、茶色いワカメが目にも鮮やかな緑色にさっと変わ
り、それと同時に磯の香りがフワッと漂います。そして、つるんと口の中
に運び入れるとシャキシャキとした食感が…。そんな瞬間を視覚・嗅覚・
味覚で存分に味わえるのがワカメしゃぶしゃぶなのです。

今回は味や食感で定評のある岩手県産の生ワカメを取り寄せます。それ
に合わせて三陸岩手の魚を用意致します。アナゴ、アイナメ、ソイ、ナマ
コ等が候補にあがっています。大震災から丸6年が経ちました。更なる復
興を願って三陸の海の幸を皆さんと共に味わいたいと思います。年度末で
お忙しい時期とは存じますが、是非ご参加頂ければ幸いです。

天候次第で魚が変わる可能性がありますが、その際はご容赦下さい。

1. 開催日時
平成29年3月27日(月)午後7時~

2. 場  所
莫莫居鶯(ばくばくきょ うぐいす)
〒171-0021 豊島区西池袋1-18-1五光ビル地下1階
TEL:03-3987-0085
http://www.bakubakukyo.com/
店舗責任者 侯(こう)

3. 会  費
5,000円

4.出席については、”王利彰” Toshiaki Oh [oh@sayko.co.jp]宛て連絡
していただきますようお願いします。

それでは、今回も皆様のご参加をお待ちしています。

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● 莫莫居鶯のお知らせ

皆さん今晩は!

夜の冷え込みはありますが徐々に暖かくなってきましたね。莫莫居でも
来週から少しずつですが春の創作メニューを始めたいと 思っておりま
す。旬を大事に考えたお料理を考えてまいりますので是非、ご賞味くださ

お薦め料理

●白海老のかき揚げ 680円
希少価値のある天然の白海老を贅沢にもかき揚げにしました。生の白海
老を揚げますので海老の風味や甘味も強く是非食べていただきたい1品で
す。

●蛍烏賊の燻製 380円
捕れたての蛍烏賊を醤油ベースのタレに漬け込んでから軽く燻製にして
あります。時期の今しか食べれない地方料理です。日本酒や焼酎のお供に
最適な商品です。

箸休めに是非お試しください。

では、今週のおすすめのお酒(焼酎)をご紹介させて頂きます。「薩摩
茶屋」です。

「村尾」でお馴染みの、焼酎造りの天才「村尾 寿彦」氏が醸す、村尾
酒造のレギュラー芋焼酎です。「村尾」と「薩摩茶屋」の違いは米麹の違
いです。黒麹仕込・カメ壷貯蔵の柔らかな芋の甘味が感じられる、キレの
良いバランスの取れた芋焼酎です。(25度)

一升瓶のラベルには長閑な山村の佇まいが描かれていてなんだかほっと
する風情です。萌え始めた春の緑。峠の茶屋の暖簾が白い。どこか郷愁を
感じさせます。

生で飲んでみると、芋の甘みとコクが引き立ちきめ細かい爽やかな味わ
いで、全く嫌味がありません。生でもグングン飲めそうです。ロックで飲
んでみても爽やかな甘味が残る。もちろん飲み易さは増すし、十分楽しめ
ます。お湯割りにすると、適度の甘さ、ふくよかさ、コク、キレ及び後味
等々非常にバランスの取れた旨さで、飲めば飲むほどその味わい深さが増
してきます。旨い! これはかなり秀逸と言わざるを得ません。

実は村尾はすでに「幻の酒」化してしまい、この薩摩茶屋までなかなか
手に入らぬ時期があったらしいですね。弊店では手頃なお値段(税込み
560円)で提供しておりますので、是非、ご来店お飲みくださいませ!

●莫莫居 鶯の昼飲みのご案内
莫莫居 鶯では只今昼飲みを推進しています!
ビールやおつまみなど、夜のメニューがお得に楽しめる他、
勿論お造りなどもご注文頂けます。

平日はランチ等で込み合っていますが、特に土日はゆっくり
お酒を楽しめる空間になっていると思います。
ご利用に際してはなんなりと従業員にお声をおかけください。

歓送会シーズンですので、
ご予約はお早めにお願い申し上げます。

美味しい丹精込めた手造り作りの料理でお待ちしております。

料理長 川島

ほっこり和食 莫莫居 鶯 (ばくばくきょ うぐいす)
東京都豊島区西池袋1-18-1 五光ビルB1
電話  :03-3987-0085
メール :info@bakubakukyo.com
HP   :http://www.bakubakukyo.com/
facebook:https://www.facebook.com/bakubakukyouguisu?fref=ts
担当  :侯(こう)
営業時間:ランチ  月~日   11:30~15:00
ディナー 月~日・祝 17:30~24:00

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● 世界・日本各地の食情報

1)上田さんの食の宝庫九州からの報告です。

【山うにとうふ】

熊本の南部、九州の背骨にあたる山深い地域は五家荘と呼ばれ、古くは
平家の落人が暮らして来たとする球磨郡五木村があります。「五木の子守
り唄」でも有名な村ですが、隣接する人吉、八代、御船のいずれかの町か
らも必ず峠を越えないとたどり着けません。林業が主体、林間での椎茸栽
培も盛んです。平地が少ないので農業も自家用が主です。

観光で訪れる分には、のんびり静かなところですが、深い山ゆえに食糧
の供給は満足な土地ではありません。先日訪れた際もそうでした、南国九
州とはいえ冬には雪が降るのです。さらに多い時はしっかり積もります。
そんな土地ですから様々な保存食が作られて来ました。干し椎茸、山菜、
漬物。これらに味噌、醤油があれば厳しい冬も乗り切れて来たのだと思い
ます。そして山里で工夫して作られた一品が「山うにとうふ」です。

白ご飯に乗せて食べました。ねっとりとした舌ざわりと味噌の風味が美
味しいです。うにの瓶詰はアルコールが強すぎて好まないのですが、これ
なら大丈夫。どちらかといえば味噌の味が勝っているのですが、発酵食品
として受け継がれてきた良さは十分に残っています。

他にも燻製したものとか、チーズ風の食感を出したものなどがあります
が、オリジナルが一番美味しいと感じます。パッケージからうにを想わせ
る食感と風味の「山うにとうふ」は、800年間受け継がれる伝統保存食
「豆腐の味噌漬」を現代風にアレンジした温故知新の傑作品。こだわりの
製法で生み出した秘伝のもろみ味噌に長期間じっくり漬け込んだもので
す。

ホームページ
http://itsukiyahonpo.co.jp/hp/index.html

【プロフィール】

上田和久

kazz@studiowork.jp

スタジオワーク合同会社 代表

1959年熊本県生まれ、京都、福岡で暮らし、都城の単身生活を終え福岡に
戻っています。

国際HACCP同盟認定リードインストラクター、JHTC認定リードインストラ
クター

上田和久 facebookは
https://www.facebook.com/kazz.ueda

経歴と仕事分野
厨房設備施工会社、電機メーカーで冷蔵設備の設計施工営業を担当後、
食品メーカーへ転職し、品質保証の仕事を経て、2016年コンサルタントと
して独立。

主に、HACCPの認証取得が目的ではない、あるいは安全安心な食品を提
供することを目的にした企業に対して、HACCPに基づいた衛生管理の取り
組みを支援している。

具体的には、食品工場に対し、これまでの計画施工から現場運営まで経
験を生かした新築・増改築についての助言を行う他、製造現場に対して、
クレーム対応、異物混入の原因の究明と対策、再発防止の仕組み作りの提
案を行っている。

食品工場の抱える問題やこれからますます厳しくなる要求への対応、そ
れらを一緒に解決していくことを使命とし、精力的に活動している。

2)『vol.27 コンビニの新商品はこう開発されている!』

前回はコンビニ各チェーンの、売上や店舗数の推移をご紹介しま
した。次に注目したいのは、各社の通期決算です。セブンアイ、
ユニー・ファミマ、ローソン、ミニストップ、ポプラ、スリーエフ
の上場コンビニは全社、小売業に多い2月決算です。日本企業の
大半が3月決算であるのに対し、何故小売企業に2月末決算が多い
のかご存知でしょうか。一般的によく言われるのが、ニッパチ
(2月・8月)はヒマな時期であるという理由です。特に2月は
日数も少なく、年末年始の出費がかさんだ翌月で、さらに最も寒さ
が厳しい季節で、消費者の財布の紐もきつく締まります。年度末の
最終棚卸金額も通常月より少なめになりますし、棚卸業務そのもの
や、伝票締めなどの業務負荷などからヒマな時期に決算するのは、
自然な流れです。4月中旬には各社決算も出揃うと思いますので、
またその時期に取り上げたいと思います。

さて今回のテーマはコンビニが54000店を越えるまで発展
してきた商品面での原動力といっても過言ではない、おにぎりを
はじめとする、お弁当やサンドイッチやサラダなどのデイリー
商品(中食とも呼んだりします)の商品開発体制について紹介いた
します。以前に取り上げた海外生産が大半で冷凍で一年分でも作り
溜めできるカウンターファストフーズと違い、デイリー商品の多く
は消費期限が2日~4日程度と短く、遠方までの輸送が困難な為、
全国各地にベンダーと呼ばれる外部工場に製造を委託する必要が
あります。このベンダー製造の仕組みがあるがゆえに、商品開発
体制はとても特殊な形態になっています。

まずその特徴のひとつに協同組合の存在があります。コンビニ
ベンダーのなかにはメガベンダーと呼ばれ、おにぎりなら1日に
100万個(1個100g、原材料費50円として100トン、
5000万円!)の製造力を誇るベンダーもあります。株式上場
している、わらべや日洋(セブンベンダー・年商約2100億円)
やカネミ食品(サークルKサンクスベンダー・年商約900億円)
など大企業も多数ありますが、それでも1社だけではとても全国
はカバーはできません。複数のベンダーでエリア分けしつつも、
北海道から沖縄まで全国一律の規格・品質で商品供給する為に、
協同組合方式が最適であったのでしょう。

協同組合には全国各地のベンダーから金銭的には組合費、人的
に出向者が集まり運営されています。組合本部は毎週行われる、
メニュー会議(後述参照)の会場となる事が多く、コンビニ本社
のすぐそばに設置するチェーンが多いです。

組合の主な業務は、コンビニ本社や地方支社商品部のメニュー
開発担当者(MD・マーチャンダイザー)を頂点とし、ベンダー、
原材料メーカーを含む各メニューカテゴリごとの開発体制
(メニュー部会と呼ばれたりする)をとりまとめる「開発支援」、
各ベンダー間での商品のブレを最小にし、食中毒予防などの
「品質管理」、各商品からプールされ様々な対策費に拠出さる
「金銭管理」などがあります。前述のメニュー部会ですが、
某チェーンでは以下のように細分化されています。

おにぎり、常温弁当、チルド弁当、寿司、デリカ、調理麺
(カップ麺や冷凍麺と区別する為の呼称)、調理パン(袋パンと
呼ばれる常温保管品と区別するチルドのサンドイッチなど)、
デザートなどにメニュー部会は分類され、それぞれに部会を統括
するMD(マーチャンダイザー)が配置されます。

コンビニのMDとはどういう人物像でしょうか?
(これはあくまで筆者の経験による独断と偏見かもしれませんが、
おそらくコンビニ関係者なら妙に納得していただけるのではない
でしょうか)。大学卒業後、大手コンビニにチェーンに就職した
新入社員はほぼ例外なく最初は店舗勤務からサラリーマン人生を
スタートします。教育店などと呼ばれる直営店に配属され、
1~2年の店舗勤務を経ると、まずはいきなり副店長資格を与え
られ、特に問題なければその後すぐに店長を経験し、数年後には
だいたいは、地区を統括するSV(スーパーバイザー)、セブン
の場合はOFC(オペレーションフィールドカウンセラー)に
昇格します。SVを勤め続け、実績を残したり、上司の目に
留まった人は、晴れて憧れの本社勤務に栄転しますが、その職種
の中でも特に人気なのが、本社商品部のMDです。

自分の目や舌で信じた商品が全国発売され何百万人の人に
食され売上貢献できる職責は憧れの的です。早い人で20代後半、
平均でも30代前半~中盤というのがMDの年齢層です。

デザートに強いチェーンなどは女性MD比率も3割ぐらいで
高めですが、それでもいまだにMDは男性中心社会だと思います。
弊害としては、流通業の悪しき習慣で、一般よりも喫煙率が高い
という問題があります。食の商品開発に携わる責任者に喫煙者が
多いのはとても問題があり、味付けのこのみも濃くなりがちで、
コンビニメニューは塩分が多いといわれるゆえんです。

こんなMDを中心に、多いチェーンでは1週間~4週間ぐらい
の短期サイクルで、中食商品の改廃が行われます。メニュー部会
の商品開発会議も当然毎週開催で、52週MDカレンダーに
基づいた年間計画に沿って、だいたい半年~3ヶ月前に開発が
スタートし、毎週の会議の中で、ひたすら試食、問題点抽出、
課題設定、改良改善が図られ、それがPDCAサイクルで一年中
ぐるぐる回っている感じです。

これまた日本の流通の悪しき習慣ですが、本社勤務の人は基本
土日は休みなのですが、祝日は出勤日の企業が多いです。年中
無給で頑張っている店舗への配慮と思われますが、この休みの
少なさや怒涛の商品開発サイクルなどのストレスから喫煙率の
高さに納得しないでもありません。

上記以外にも、ベンダーの裏事情や、FC加盟店向けの新商品
展示会など、商品開発がらみのネタは数多くあるので、また
タイミングを見てお伝えしたいと思います。

3月13日時点筆者体重 67.8kg、前回比±0kg
肉離れはようやく完治。先週末もバドミントンの試合で動きも
戻ったが、やはり試合後の打ち上げのビールでチャラ・・・

【筆者プロフィール】

矢部 忠継

昭和47年(1972年)横浜生まれ。京都大学文学部卒業後、リゾー
トホテルチェーン、ファミリーレストランチェーン、外資系会員制
食品卸、コンビニチェーン本部を渡り歩く。原料調達、商品開発、
マーケティング、市場分析等を担当。
現職はマーケティングリサーチカンパニーにおいて小売・卸・
外食のデータ分析、セミナー講師、レポート執筆を行う。
趣味は43歳にして免許を取ったバイク、バドミントン、ゴルフと
料理。東京都江東区在住。愛車はボルボV70、ホンダホーネット、
ヤマハシグナスX SR。

※当コンビニレポートコーナー内で述べられているコメントについ
ては、各種データ、筆者の知見に基づき作成されていますが、その
全てが正確性、確実性を保証するものではありませんのでご了承
下さい。

【筆者プロフィール】

矢部 忠継

昭和47年(1972年)横浜生まれ。京都大学文学部卒業後、リゾー
トホテルチェーン、ファミリーレストランチェーン、外資系会員制
食品卸、コンビニチェーン本部を渡り歩く。原料調達、商品開発、
マーケティング、市場分析等を担当。
現職はマーケティングリサーチカンパニーにおいて小売・卸・
外食のデータ分析、セミナー講師、レポート執筆を行う。
趣味は43歳にして免許を取ったバイク、バドミントン、ゴルフと
料理。東京都江東区在住。愛車はボルボV70、ホンダホーネット、
ヤマハシグナスX SR。

※当コンビニレポートコーナー内で述べられているコメントについ
ては、各種データ、筆者の知見に基づき作成されていますが、その
全てが正確性、確実性を保証するものではありませんのでご了承
下さい。

3)食の本場イタリアの大橋美奈子さんから

南イタリア プーリア便り イトリアの谷の食卓から 第87回

南イタリアも三寒四温。昨日と今日は気温がぐっと下がり雨こそ降って
いませんが、春の嵐とも言える強風が吹き荒れています。

近郊の町プティニャーノで行われた「美奈子と一緒にスシを作ってみよ
う」の会、一回の開催予定でしたが希望者多数のため急遽二週に渡ってそ
れぞれ16名づつ合計32名の方々にご参加いただきました。カップルで
のご参加が多く、男女比はほぼ半々。年齢層は30代から60代。日本へ
行った事のある方は若干名。家で寿司を作ったことがある方も若干名。ほ
とんどが地元かイタリア国内、またはアメリカやタイなど第三国で寿司を
食べたことはあるぐらいで特に「日本オタク」的ではなくごく一般的なイ
タリア人と言えるような方々でした。私の知り合いは太極拳の先生をして
いる男性とその奥様のみでそれ以外は何の所縁もない方々です。プーリア
には現地在住の日本人が数える程しかいないので(多分プーリア全土で
100人以下)「日本人が教える」という触れ込みが効果を示すだろう
と、わざわざ着物を着て宣伝ヴィデオを作ったのですが、それをアップす
る前にすでに多数の申し込みがあり定員に達してしまうほどの興味の高さ
でした。

こちらでは「寿司」イコール「生魚」という認識の人もよく見かけるの
でまずは寿司とは何かという説明から始まり、米、すし酢、出汁、醤油、
わさび、生姜など食材についてお話をしました。お米はリゾットやライス
サラダとしてイタリアでもよく食べる食材で多品種が生産されています。
最近は寿司米もイタリア産のものがあります。ただ水を吸い込ませて炊く
という調理法はしないので水加減と火加減の説明をし実際に鍋で炊くとこ
ろを見て頂きました。

出汁については、イタリア料理の基本である野菜、または肉のブロード
(出汁)同様、和食の基本であることを説明し昆布と鰹節を使って「旨
味」をしっかり感じられるように少し濃いめの一番だしをとり味見して頂
きました。口にしたとたん”初めての味!”という感じで目を見開いた方
が何人かいました。
すかさず”どうですか?”と聞くと”ブオーノ(美味しい)”とは言う
ものの、ちょっと微妙な反応とも言える印象でした。アルゲ(海藻)とい
うと浜に打ち上げられている藻などのイメージが強いので、海苔をはじめ
昆布、ワカメ、青のり、ひじき、など色々な種類の海藻を紹介しましたが
それにも興味津々でした。

すし酢についてはイタリア語で出版されている寿司の作り方の料理本に
は必ず米酢を使うようにと書いてありますが、私はあえて値段も手頃で入
手し易いワインヴィネガーを使います。その方がイタリア人の口に慣れた
味になるとも思うからです。日本食はヘルシーだというイメージを持つ人
が多いなか、すし酢に入れる白糖の量の多さに皆驚きます。イタリア料理
ではデザート以外に砂糖は全くと言っていいほど使わないのでなおさらか
もしれません。

玄米やキビ糖を使ったらどうか?という質問も受けました。「もう、そ
うなってくると違うジャンルの料理になりますね」と答えました。実際、
個人的には玄米もキビ糖も日常的に使っていますが、それでお寿司を作っ
て食べようとは思わない自分がいることにも気がつかされました。「寿
司」とは「酢と砂糖で味付けされた米を様々な形に成形して魚や野菜と一
緒に食べる料理」であるとすれば、ちらし寿司はライスサラダだし、巻き
寿司はパンの代わりに米を使ったサンドイッチとも言えるのかとも思いま
した。ただ伝統的にそこに入る具は栄養的にも美的にも理にかなった選び
方がされているとか、季節感、手間隙、遊び心などが大事な要素だったり
するとか、そういうことが日本の文化の特徴でありそこを抜きにしては、
私が寿司づくりの講習会をする意味はないのではないか、とも思い至った
のでした。

プティニャーノのカルチャーセンター ”I MAKE”
寿司づくり講習会の様子
https://www.facebook.com/imakesocial/?fref=ts

大橋美奈子 Facebook
https://www.facebook.com/minako.ohashi

大橋美奈子さん経歴

演劇の勉強で欧米に留学し、欧米の料理に馴染みました。主人の
ジョバンニ・パンフィーノはスイスの有名ホテル学校を卒業後、
レストランビジネスに入り、 高級ホテルやイタリア高級レストラン
のビーチェのヨーロッパの店舗で働いた後、 東京椿山荘に開業した
超高級ホテルのフォーシーズンの高級イタリアンとして開業した
ビーチェの指導責任者としての勤務経験がある外食のプロです。
そのジョバンニ・パンフィーノと,日本で知り合い結婚し長女を
授かり育てていたのですが、数年前に子供の教育と生活環境を考え、
主人の故郷であるイタリア・プーリアに本格的に移住したのです。
母が料理学校を主催している関係で食に興味を持ち、自ら自家農園
で野菜を育て、自家製のオリーブオイルで体に優しい料理を楽しん
でいます。現在はプーリアで生活をしながら、イタリアの情報発信
をしたり、コンサルティング、輸出入ビジネスを行っております。

また、時々イタリアの食ツアーを開催しています。これから私が
惚れ込んだイタリア・プーリア地方の自然を堪能する食情報を
お届けします。

ブーツの形をしたイタリア半島のちょうどとがったヒールの辺りが
プーリア州です。私たちが日本とプーリアの架け橋になろうとダプーリア
という会社を起したのは15年前です。その頃と比べ、日本でも
随分認知度が高まったプーリアですが、この数年主に欧米人の
ヴァカンス先として大変注目を浴びています。
https://www.facebook.com/1438029856464276/photos/a.1438031556464106.1073741828.1438029856464276/1523683344565593/?type=1&theater

プーリア州の中心部にあるイトリアの谷(谷というより盆地という
方がふさわしい)にあるこの地に東京から移り住んで6年、兼業農家
的生活も板に着いて来ました。プーリアといえばイタリアの食料庫
といわれる程の一大農産地でオリーヴオイル、ワイン用のブドウを
はじめ多くの野菜や果物がイタリア1番の生産量を誇ります。

また、この地特有の地元でしか食べられない産物も沢山あります。
プーリア料理の身上は新鮮な食材をシンプルに食す事。この地で
生産されるチーズやワインもその料理と切っても切れない関係に
あります。そんなプーリアの我が家の毎日の食卓に上る食べ物、
飲み物たちをご紹介させていただきます

我が家では7対3の割合ぐらいで一般的に言うところのイタリア
料理(プーリアの郷土料理)と日本食、その他(私が個人的に好きな
アメリカン及びアジアンテイストな創作料理)を食べています。

有限会社ダプーリア
http://www.da-puglia.com/

大橋美奈子プロフィール
http://www.da-puglia.com/archives/000047.html

プーリア州の説明
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%83%E3%83%AA%E3%83%A3%E5%B7%9E

ダプーリア
大橋美奈子

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● 読者からのご意見・要望・質問・情報 コーナー

読者の皆様のご意見・要望・質問・情報・欄を作成しました。皆様のご
意見・要望をぜひお送りください。匿名で掲載させていただきますので忌
憚のないご意見をお聞かせください。また皆様が見聞き体験した外食・食
材情報もお知らせください。
このFOOD104を支えてくださっている組織にFSPROと言う食の世界の専門
家の方が500名ほどいらっしゃいます。皆様のご質問・疑問に答えられる
ようになっておりますので,ご遠慮なくご質問などをお寄せください。
ちょっと時間はかかりますが回答させていただきます。

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● 食ビジネスニュースリリース
————————————■□
■ウィン・リゾーツ・リミティッド
フォーブス・トラベルガイドが発表した2017年度の公式フォーブス・ト
ラベルガイド・スターレーティングリストでウィン・マカオは5つ星を8点
獲得し、世界最高の評価を受けたリゾートとして大きく躍進しました。今
回の表彰は他の高級リゾートと比べてウィン・マカオが広く認められた点
で特に大きな意味を持ちます。

ウィン・マカオの本格派和食レストランの泓(ミズミ)は今年初めて4つ
星から5つ星認定に昇格しました。泓では昔ながらの伝統的な和食である
寿司、天ぷら、鉄板焼きで修業を積んできた3人のミシュランスターシェ
フが腕を振るいます。泓への高い評価により、最多の5つ星スパと5つ星レ
ストランを擁する一流リゾートとして、ウィン・マカオは地位を確かなも
のにしました。

フォーブス・トラベルガイドは権威ある5つ星をウィン・マカオとウィ
ン・ラスベガス&アンコールのホテル、スパ、レストラン合計で13点に与
えました。これによりウィン・リゾーツは独立系ホテル企業として通算で
世界最多の5つ星を獲得しました。

http://www.wynnlasvegas.com
http://www.wynnmacau.com
http://www.wynnpalace.com

ウィン・リゾーツ広報事務局
佐藤、クーパー
070-5081-7196
PR@wynnjapan.com

本リリースの詳細は http://prw.kyodonews.jp/prs/release/201703109759/
株式会社共同通信PRワイヤー
TM Copyright(c)2001-2017 by Kyodo News PR Wire All Right Reserved

■東京ドームホテル
サウンドステージ&ダイニング「アーティスト カフェ」において『オ
マール海老&蟹フェア』を2017年4月1日(土)から5月31日(水)まで開
催いたします。
https://www.tokyodome-hotels.co.jp/restaurants/list/artistcafe/

■日本製粉株式会社
2017年3月23日(木)に東京都新宿区の江上料理学院にて開催される日本・
トルコ協会主催「第59回トルコ料理教室」に協賛いたします。

当社は、日本・トルコ協会の法人会員として、日本とトルコの相互理解
と友好親善に貢献してまいりました。その活動の一環として、1998年から
日本・トルコ協会主催による「トルコ料理教室」に協賛し、食材等を提供
しています。 江上料理学院にて、老舗トルコ料理店「ボスボラス・ハサ
ン」オーナー・シェフのハサン・ウナル氏に「トルコの家庭料理」をテー
マに、本場の味とプロのテクニックを伝授していただきます。シェフによ
るデモンストレーションの後、参加者の方にも実際に調理していただくほ
か、トルコ産ワインの試飲も行います。
当社は、当日のメニューでご使用いただく小麦粉などの食材、参加者へ
のお土産を提供します。

【「第59回トルコ料理教室」開催概要】
開催日時 : 2017年3月23日(木) 11:00~14:00(予定)
開催場所 : 江上料理学院 (東京都新宿区市谷左内町21)
講師 : ハサン・ウナル氏 (「ボスボラス・ハサン」オーナー・シェフ)
テーマ : トルコの家庭料理
メニュー : ●ヨーウルトゥル・ウスパナク (ほうれん草とヨーグルトの
前菜)     ●タヴック・チョルバス (チキンスープ)
●ビベル・ドルマス (ピーマンの温かい詰め物)
●シミット (ゴマつきリング型のパン)

日本・トルコ協会ホームページ

第59回「トルコ料理教室」3月23日開催【終了しました】

【この件に関するお問い合わせ先】
[会社名]日本製粉株式会社
[部署名]広報部
[担当者名]村上真央
[TEL]03-3511-5307
[Email]m-murakami@nippn.co.jp

本リリースの詳細は http://prw.kyodonews.jp/prs/release/201703149856/
株式会社共同通信PRワイヤー
TM Copyright(c)2001-2017 by Kyodo News PR Wire All Right Reserved

■北海道天塩町
地元の食材を使った特産品を開発する「天塩國(てしおのくに)眠れる
食資源活用プロジェクト」におけるお披露目・特別試食会を来る、3月22
日(水)にイタリア文化会館(東京都千代田区)で開催いたします。
当日は天塩町に江戸時代から伝わる「鮭の山漬け(やまづけ)」や天塩
産サフォーク種ラム肉、天塩しじみなどを使って一流シェフが開発した逸
品をご紹介します。また、地元漁師による鮭の山漬けの実演も行います。
ぜひコラボレーションメニューを通じて世界へ挑戦する天塩町の眠れる食
資源の魅力を直接お楽しみください。

あわせて当日は昨年7月に自ら志願して首相官邸から人口約3,200人の天
塩町に副町長として赴任した齊藤啓輔による本プロジェクトや天塩町の地
方創生ビジョンに関する発表を行います。町内の酪農、漁業、民間、行政
有志へ働きかけ、元外交官ならではの戦略立案スキルと素早いスピードで
チーム作りに着手。「天塩國眠れる食資源活用プロジェクト」の他にもさ
まざまな行動を起こしています。

天塩町の挑戦は内閣府地方創生推進事務局も後援しており、当日は松本
洋平内閣府副大臣も参加予定です。

参加するプロジェクト賛同者・東京の一流シェフ一覧
スーパー割烹「六雁(むつかり)(銀座)」・秋山能久総料理長
多くの女性も通う行列ラーメン店「ソラノイロ(麹町)」・宮崎千尋店

老舗イタリアン「エリオ・ロカンダ・イタリアーナ(麹町)」・エリ
オ・オ ルサーラ オーナー
芸能人行きつけ人気ジンギスカン店「カブト(目黒)」・多々良明店主
地方×女の子「ハピキラFACTORY」・正能茉優代表取締役、山本峰華取締

発表内容
・プロジェクト賛同シェフによるコラボレーションメニューのお披露目及
び試 食
・「天塩國眠れる食資源活用プロジェクト」や天塩町の地方創生ビジョン
につ いての紹介

北海道天塩町
北海道最北部に位置し、稚内空港から南西に約1時間、酪農と漁業が主要
産業の人口約3,200人の小さな町です。かつて江戸時代は北前船の寄港、
交易の要衝地として栄え北海道の中核都市の一つでありましたが、現在は
若者の流出と高齢化による人口減少が進行、同時に産業の衰退が止まらな
い状況となっています。

【この件に関するお問い合わせ先】
[会社名]天塩國眠れる食資源活用プロジェクトイベント事務局(株)
ノース ユナイテッド 内
[部署名]
[担当者名]滝田
[TEL]011-374-5623
[Email]takita@north-utd.com

本リリースの詳細は http://prw.kyodonews.jp/prs/release/201703139812/
株式会社共同通信PRワイヤー
TM Copyright(c)2001-2017 by Kyodo News PR Wire All Right Reserved

△▼△▼△▼△▼△▼△

● 王利彰のレストランチェック———————————–
■□

ZEX愛宕山グリーンヒルズ

Y’s テーブル経営の愛宕山グリーンヒルズ最上階のZEXに開業以来十
数年ぶりに訪問。2つのオフィスビルが並んでわかりにくい場所で飲食店
には難しい場所ですが、頑張っています。ここは案外眺めがよく、銀座方
面から東京湾川が見渡せます。私は、ここの寿司バーの眺望を楽しみなが
らの会食が大好きです。

東京にはミシュラン星付きの美味しい懐石料理が多いのですが、その狭
さに閉口するし、予約も難儀です。中国人のスタッフが来日する友人の中
国人観光客がミシュラン星付きの和食を探すときには、NOBUやZEXを勧め
るようにしています。小さな懐石料理屋では、造作の良さや、料理の素晴
らしさがわかりにくいからです。

ZEX an の店は、日本語、英語、中国語もメニューがそろっているだ
けでなく、会話も可能だからです。来日観光客には、和食よりも、日本の
フレンチや米国料理(ローリーズ、ウルフギャングパック、ユニオンスク
エアーカフェ)がお勧めです。

今回はスタッフの誕生日で行きました。和風の趣で段差が多く、私には
使いにくいですね。ZEXは洋風料理が多いのですが、ここは、イタリア
ン、和食(寿司、てんぷら、懐石)、バーが並んで好きな料理を選べま
す。13年ほど前の開業で、当時はちょっとした外食バブルで、グローバル
ダイニング、ちゃんと、際コーポレーション、NOBUなどが大型のおしゃれ
な店を開業していました。
その中でZEXは代官山が有名ですが、愛宕山にも随分力を入れていまし
た。しかし、2001年発生の年から2005年にかけてのBSE問題、2008年の
リーマンショック、2011年の東日本大震災と続き、お洒落なレストランは
途絶えていますね。今はやりのレストランは、俺のフレンチ・イタリア
ン、いきなりステーキなどの立ち食い業態や、居抜き居酒屋などの小さな
お店です。Y’s テーブルも店舗展開をしているのはイタリアンのサルバ
トーレですね。

今のレストランは単なる餌場でしかないのが寂しいです。価格だけを考
えたら、スーパーのイートインや、総菜や弁当に負けてしまいます。レス
トランの外食は本来、友人や家族との楽しい会食にあるのであり、お洒落
でゆったりとした空間が必要です。いま日本と欧米のレストランを比較す
ると日本の異常さが目を引きます。欧米と日本の大きな違いは、働き盛り
の裕福な男性の存在です。

2016年12月7日号のウルフギャングパックや、2017年2月22日のアレキサ
ンダー、ローリーズ、NOBU 、今回のZEXのようなお洒落でゆったりとした
レストランは珍しい存在です。皆さんもたまにはお洒落な大型店で食事を
とりましょう。寿司のお任せコースも13800円とリーズナブルです。

メニュー
http://www.xexgroup.jp/images/menus/xexatago/an/an_sushi_course.pdf

公式HP
http://www.xexgroup.jp/atago
http://www.ystable.co.jp/corporate/history.html

画像
https://www.facebook.com/photo.php?fbid=1269856866424479&set=pcb.1269857269757772&type=3&theater

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