外食ニュースクリップ「代々木ビレッジ」(商業界 月刊コンビニ2012年3月号)

JR山手線の代々木駅は予備校と専門学校の街で、学生向けの安い飲食店しかないつまらない街だった。その代々木駅に昨年11月「代々木ビレッジ バイ クルックVILLAGE by kurkku」という素晴らしい空間が誕生した。代々木ゼミナール校舎跡地は600坪の面積だが変形の土地なので、地元の憩いの場所になるようにと専門家軍団に依頼して開業した。
世界中から集めた100種類の植物を植えた植物園のようなたたずまいの中にコンテナの店舗と、イタリアンレストランやカフェなど11店舗が点在している素晴しい施設だ。
音楽プロデューサーや飲食店経営企業、インテリアデザイナー、建築事務所、園芸家、有名料理人、等の各界専門家が共同で創り上げた施設で、その目玉はイタリアンの「コード・クルックcode kurkku」だ。京都の予約が取れないことで有名な人気イタリアンレストラン「イル・ギオットーネ」のオーナーシェフ、笹島保弘氏が担当した店舗だ。夜のコースは5000円、7500円、1万円(税・サービス料別)。昼は1200円のランチプレートから5000円のコース料理とリーズナブルだ。
駅の交差点を渡りビル街の中に広がる緑の空間を歩いて行くとガラス張りのレストランがある。入口を入ると壁に緑の植栽が施された吹き抜けのロビーがある。左には素晴しい音響装置を備えたバー、右には野菜を目立つように盛りつけたオープンキッチンがあり、その奥に吹き抜けの客席がある。庭側はガラス張りとなっており、気候が良くなれば全部開放してガーデンレストランとなるように設計されている。
ランチのAコース(5000円)は新鮮な野菜を豊富に使った健康的な料理だった。高級レストランだが、赤ちゃん連れの主婦なども多く、庭を見ながらリラックスした雰囲気で食事ができる素晴しいお店だ。

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