米国レストランピリ辛情報 「シカゴのトップ・フレンチのチャーリー・トロッター」(綜合ユニコム 月刊レジャー産業資料2005年8月号 NO.467)

シカゴのトップ・フレンチのチャーリー・トロッター
シカゴは五大湖のミシガン湖に面しており、西海岸からも東海岸からも距離がある。西海岸は東南アジアの影響、東海岸はヨーロッパの影響を受け、斬新的なレストランがあるが、シカゴのレストランはどちらかと言うと保守的だ。サンフランシスコのフレンチはアクアやマイケル・ミナ、マサ等、モダンな明るい内装だがネクタイの着用は必要ない。しかし、シカゴのフレンチやステーキ屋などの高級店はシックな内装で、照明は暗くネクタイの着用が必要な場合が多い。
シカゴのレストラン街はレタスエンターテイメント社が仕切っていると言われるほど、下はフードコートからシカゴのトップクラスのフレンチまで経営している。地元の古いフレンチレストランに依頼され、一時はシカゴトップのフレンチ、パンプルームPump Roomを運営していた。現在はアンブリアAmbria、エベレストEverest、などの有名フレンチを運営している。しかしそのレタスのフレンチ王国を脅かすのがチャーリー・トロッターCharlies Trotterだ。有名な調理人のトロッター氏はマスコミでも取り上げられることが多く、シカゴのトップ・フレンチとしての座を確保していた。その座を奪い取ろうとレタス社は数年前にツルーTruというフレンチを開業し、ZAGATTの評価ではナンバーワンの座を奪回した。
今回はそのツルーかチャーリー・トロッターのどちらかに行こうと予約を入れたが、両者とも夜の9時15分しか予約が取れないという大盛況だった。もちろん、レストランショーには全国から外食関係者が集まるのがその原因のひとつではあるだろう。
どちらにするか迷って、チャーリー・トロッターにすることにした。最近発表された英国のRestaurat Magazine 誌のThe 50 Best Restaurants in the World 2005 において14位の評価だし、以前から何回も予約を入れても取れなかったからだ。
店舗は市内中心部からミシガン湖に沿って北側に行った、高級な住宅街に囲まれたおしゃれな場所にある2階建てで、110席と結構大きなお店だ。入り口にはしゃれたウエイティグバーがあり、着飾った男女がカクテルを飲みながら空席を待っている。客席はウエイティングバーとキッチンの真ん中と2階の2箇所に別れて落ち着いた空間を演出している。1階の横にはキッチンを備えた大テーブルの部屋を用意して、テレビの料理番組などで使ったり、トロッター氏の料理を楽しんだりできるようになっている。
さて、料理だが、コースは135ドルのグランドメニューと115ドルのベジタブルメニューの2種類だ。ベジタブルメニューを注文すると純粋なベジタブルか魚を入れるかと細かく聞かれる。

今回のグランドメニューは
オーシャン・トラウトにヒジキ
蒸したハリバ(おひょう)にホースラディッシュと豆のピューレ
ラビットのローストにまいたけとグリッツ添え
バイソンのテンダーロインのグリル
シャーベット
デザート

だった。フレンチと言ってもある雑誌ではコンテンポラリーなフレンチという表現を使っているように、和食などの影響のあるあっさりした味に仕上がっていた。本格的でヘビーなフレンチを期待すると、あっさりしている分ちょっと物足りないかもしれない。このようなあっさりと仕上げたフレンチだと日本のフレンチの方が上手ではないかと思われる。私は個人的にはニューヨークのダニエルの方が好きだし、お魚を食べるのならサンフランシスコのアクアだろう。
しかし、百科事典のような分厚いワインリスト(中には1000ドルを越えるワインがるます)がそろっているし、食後にウエイターに客席数を聞いたら、即座に店内を案内してくれ、まだ忙しいキッチンまで見せてくれなどのサービスが素晴らしいのだ。狭いキッチンには10数名のスタッフが忙しそうに働いており、その前にはシェフズテーブルがあり、お客が食事を楽しんでいた。このシェフズテーブルに座るにはかなり通わなくてはいけないだろう。シカゴを訪問する際には一度は訪問することをお勧めする。

■Charlies Trotter’s コンテンポラリーフレンチ

○店舗情報
住所:816 West Armitage  Chicago, Illinois 60614
Tel 773 248-6228

○店舗HP
http://www.charlietrotters.com/

○評価のHP
http://centerstage.net/patronreviews/pr.cfm?ID=927&which=place
http://utah.citysearch.com/review/11342154?ulink=profile_2_memberreviewfooter_1___review__1
http://www.jorudan.co.jp/towninfo/35/7/2/40/12344.html

○Restaurat Magazine 誌
http://www.restaurantmagazine.co.uk/
http://www.50bestrestaurants.co.uk/

○Restaurat Magazine誌The 50 Best Restaurants in the World 2005順位
アンダーラインは米国のレストランだ
1 Fat Duck, Bray Best in World/Best in Europe
2 El Bulli, Spain Chef’s Choice
3 French Laundry, Yountville Best in America
4 Tetsuya’s, Sydney Best in Australasia
5 Gordon RamsayRoyal Hospital Road, London
6 Pierre Gagnaire, Paris
7 Per Se, New York Highest New Entrant
8 Tom Aikens, London
9 Jean Georges, New York
10 St John, London
11 Michel Bras, Laguiole, France
12 Louis XV, Monaco
13 Chez Panisse, California Highest Climber
14 Charlie Trotter, Chicago
15 Gramercy Tavern, New York
16 Guy Savoy, Paris
17 Alain Ducasse, Paris
18 Sketch (Gallery) London
19 The Waterside Inn, Bray
20 Nobu, London
21 Arzak, San Sebastian, Spain
22 El Raco de can Fabes, Spain
23 Checcino dal 1887, Rome Italy
24 Le Meurice, Paris
25 L’Hotel de Ville, Crissier, Switzerland
26 Arpege, Paris
27 The Connaught, London
28 Le Manoir aux Quat’Saisons, Oxford
29 Le Cinq, Paris
30 Hakkasan, London
31 Cal Pep, Barcelona Outstanding Value
32 Masa, New York
33 Flower Drum, Melbourne
34 WD50, New York
35 Le Quartier Francais, South Africa Best in Africa/Mid East
36 Spice Market, New York
37 Auberge d’Ill, Illhauseern-Alsace
38 Manresa, California, USA
39 Dieter Muller, Germany
40 Trois Gros, Roanne, France
41 The Wolseley, London
42 Rockpool, Sydney
43 Yauatcha, London
44 The Ivy, London
45 Gambero Rosso, Italy
46 The Cliff, Barbados
47 Le Gavroche, London
48 Enoteca Pinchiorri, Florence, Italy Editors Choice
49 Felix, Hong Kong Best in Asia
50 La Tupina, Bordeaux
以上

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