ニューヨークのグルメストアを語る時には、必ず元祖であるディーン&デルー
カ、バルダッチ、ゼイバースという店が挙がります。それらは主にマンハッタ
ン内の住宅地を控えた賑やかな地域にあるのは当然のことで、その地域に合っ
たグルメ店でそれぞれの特徴を生かしています。
ニューヨーカーはマンハッタンの細長い島を横に輪切りにして、南からダウン
タウン、ミッドタウン、アップタウン、更にハーレム等の北部と分けて呼び、
更に縦に走る五番街を境に、イーストサイド、ウエストサイドと大きく分けて
います。 今回は高級住宅地をひかえるアップタウンのウエストサイドで、街
の中心になる大通りである「ブロードウェイ」に沿ってグルメ店が集中してき
た事から、そのトレンドと最新情報をお届けします。
○とことん吟味された品揃え=ガーデン・オブ・エデン(前編)
5番街の14St.に面した付近にフラッグシップ店を持つガーデン・オブ・エデン
(以下エデン)は、グルメ店の中でも特に野菜・果物の品質と品揃え、そして
カラフルで手の掛かったディスプレイ等で有名です。市内に5店舗を持つこの
地元チェーン店の最新店が、2004年クリスマスの直前にブロードウェイの107
ストリートという、名門コロンビア大学地域の一角にオープンしました。
また、この地域の東側一帯には低所得者層が住む地域が残っている反面、ハド
ソン川沿いの高級住宅地を控えた高収入層、インテリ層も多い立地です。そし
て近年は新築億ションもどんどん出来、地域開発が進んでいる、今後が楽しみ
なエリアでもあります。
エデンの品揃えは、選ばれた珍しい食品だけを世界中から集めるという元来の
グルメ店のコンセプトではなく、その売場で売る商品群をとことん吟味して充
実させる品揃え等も大きな特徴です。以前の情報でも触れましたが、パスタ、
オリーブ、チーズ、オリーブオイルやバルサミコ酢等の品揃えは非常に深く追
及されています。これはこの店のコンセプトである、南イタリアや地中海、エ
ーゲ海風の店作りという事から来ています。
エデンではどの店舗でも店頭に商品やディスプレイが積まれます。店内では、
入口にカラフルな果物が山積みされ、見ているとそれ専門の係員が常に整理と
補充をしています。どの売場でも、ここでは何を売ると訴える非常に強いもの
があり、実際に買わないものでも興味をもって見てしまう亊があります。これ
は必然的に滞店時間を長くする事になります。
グルメ食品店では頻繁に目新しいものやエスニック的なものを扱う事から、狭
い店のあちこちで食品サンプルを置いてあり、食に関して消極的で新しいもの
に手を出し難い人達にも気軽に試食するキッカケを与えています。売場は対面
販売が非常に多く、店内を常に廻っている従業員数も多く、商品が見付からな
い客への案内をし商品知識なども非常に広いと感じました。
例えば、肉のコーナーを見ると、我々ですらこれなら美味いだろうと納得いく
ほどの刺しが入ったステーキ肉や、シーズンと店舗によっては、コーベタイプ
(米国産)のビーフなどが扱われ、調理法なども説明し、味覚の優れた客を持
っている事が分かります。しかし、ガーデン・オブ・エデンの大きな特徴は価
格にもあり、低価格の店との比較はフェアーではないですが、町中の他の食品
店に比べ、特別高い設定ではない様に感じさせるのが上手だと思います。
(つづく)
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